機能の不具合には2つの種類がある
対処法を考える前に、不具合の性質を分けて捉えましょう。ひとくちに機能エラーといっても、システム自体の問題と、使われ方に起因する問題では対応が異なります。まずこの区別を押さえます。
ソフトウェア側の不具合
一つ目は、システムそのものに起因する不具合です。特定の操作でエラーが表示される、集計結果が正しく出ない、といった症状が該当します。製品の仕様やプログラムの問題であり、利用者側の工夫だけでは解決しにくい種類のものです。
この種の不具合は、ベンダーの修正や更新に頼る部分が大きくなります。だからこそ、導入前に不具合への対応の速さやサポート体制を確認しておくことが重要です。安定した製品を選ぶことが、そもそもの発生を抑える近道といえます。
使われ方による機能の形骸化
二つ目は、機能は正常でも、運用によって役に立たなくなる問題です。入力が続かずデータが古くなる、設定が実態と合っていない、といった状態がこれにあたります。エラーメッセージは出なくても、機能が事実上使えなくなっています。
この場合、原因は運用の設計にあるため、対処も運用側で行います。誰がいつ更新するかを決め、入力を負担なく続けられる工夫を施すことが求められます。システムの問題と運用の問題を混同しないことが、正しい対処の第一歩です。
ワークフローと目標管理で起きる不具合
機能の不具合が表れやすいのが、承認ワークフローと目標管理です。多くの人が関わり、数字を扱う機能だけに、つまずくと影響が広がります。それぞれの症状と背景を見ていきましょう。
承認経路・ワークフローのエラー
評価や申請の承認経路が複雑になると、承認が止まる、経路が意図どおりに流れない、といった不具合が起こることがあります。組織変更で承認者が変わったのに設定が古いまま、というケースも少なくありません。承認が滞れば、評価全体の進行が遅れます。
背景には、ワークフローの設定と実際の組織のずれがあることが多いものです。組織改編のたびに承認経路を見直せる仕組みか、設定が分かりやすいかを確認しましょう。複雑な承認フローに耐えられる製品かどうかも、導入前に検証したい点です。
目標管理の入力・集計のバグ
目標管理では、進捗の入力や達成度の集計で数字が合わない、という相談が寄せられます。多くの社員が同時に入力する場面や、計算式が複雑な評価では、集計結果に食い違いが生じることがあります。評価にかかわるだけに、放置できない問題です。
こうした不具合を避けるには、自社の評価方法を再現した状態で、実際に集計が正しく行われるかを試すことが有効です。導入前のトライアルで、自社の計算ルールを設定して検証しましょう。数字の正確さは信頼の土台なので、念入りに確かめることをおすすめします。
使いにくさ・形骸化として現れる問題
不具合は、明確なエラーだけでなく「使いにくさ」や「使われなくなる」形でも現れます。せっかくの機能が活きないのは、大きな損失です。配置シミュレーションとスキルマップを例に見ていきます。
配置シミュレーションが使いにくい
組織図上で人員配置を試せるシミュレーション機能は便利な反面、操作が複雑だと使われなくなります。動作が重い、直感的に動かせない、必要な情報が一緒に見られない、といった使いにくさがあると、担当者は次第に手を伸ばさなくなります。
この機能は、実際に触ってみないと使い勝手が分かりません。デモやトライアルで、自社の人数規模で軽快に動くか、直感的に操作できるかを確かめましょう。見た目の機能一覧だけでなく、日常的に使える操作性まで見極めることが大切です。
スキルマップが更新されず形骸化する
スキルマップは、一度作って終わりでは価値が下がります。社員の成長や異動を反映せず放置されると、情報が古くなり、人選や育成の判断に使えなくなります。作ったこと自体に満足し、更新の運用を決めていないと、形だけが残ります。
形骸化を防ぐには、更新のタイミングと担当を運用ルールに組み込むことが欠かせません。評価や面談の機会にあわせて更新する、といった仕組みにすると続きやすくなります。入力の手間が小さい製品を選ぶことも、更新を途切れさせない助けになります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でタレントマネジメントの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
不具合を防ぎ・減らす選び方と運用
ここまで見た不具合の多くは、選び方と運用の工夫で防げます。最後に、トラブルを最小限に抑えるための実践的なポイントを整理しました。製品選定と導入準備に役立ててください。
導入前に自社の運用で検証する
不具合を避ける最も確実な方法は、契約前に自社の条件で試すことです。トライアルや無料期間を使い、自社の評価ルールや組織構成を設定して、承認や集計が正しく動くかを確認しましょう。カタログ上の機能だけでは、実際の相性は分かりません。
検証では、実際に運用する担当者に操作してもらうのが理想です。使いにくさや分かりにくさは、触ってみて初めて見えてきます。自社での動作に不安が残る点は、遠慮なくベンダーへ質問し、解消してから判断してください。
サポートと更新体制を確認する
ソフトウェア側の不具合は、ベンダーの対応力に左右されます。不具合が起きたときの問い合わせ窓口や、修正・改善の頻度を事前に確認しておきましょう。定期的に機能が更新される製品なら、長く使ううちに使い勝手も高まっていきます。
あわせて、運用の形骸化を防ぐための社内体制も整えましょう。更新の担当とタイミングを決め、機能が使われ続ける仕組みをつくることが重要です。製品側のサポートと社内の運用体制、両輪がそろって初めて安定した運用が実現します。
- ■事前検証
- トライアルで自社の評価ルールや組織を設定し、承認・集計を確かめる
- ■操作性の確認
- 実際の担当者がシミュレーションなどを触り、使い勝手を見極める
- ■サポート体制
- 不具合時の問い合わせ窓口と修正・更新の頻度を確認する
- ■更新の運用
- スキルマップなどの更新担当とタイミングをルール化する
サポート体制が整ったタレントマネジメントシステム
ここでは、導入前の検証や運用中のサポートに対応し、安定して使い続けやすいタレントマネジメントシステムを紹介します。機能の使い勝手やサポート体制を、資料で確かめてみてください。
タレントパレット
- 従業員一人ひとりの人材データに基づいた人材管理・活用が可能
- 人事と従業員にとって使いやすいデザインと操作性
- 人事評価や研修管理をはじめ、幅広い領域の「人事DX」を実現
「タレントパレット」は、株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供するタレントマネジメントシステムです。人材データの分析・活用を幅広く支援します。人事評価や目標管理、組織診断など多彩な機能を備え、企業ごとに専任の担当者が導入から定着まで伴走支援します。サポートデスクに加え、オンライン相談会や個別相談会といった支援メニューも用意されているため、設定や運用でつまずいたときに相談しやすい点が特徴です。手厚い支援のもとで安定した運用を目指す企業に向いています。
HRBrain
- スキルや特徴を可視化・分析、データに基づく抜擢・配置を実現
- 評価シートの作成から集計まで煩雑な業務をワンストップで効率化
- 「使いこなせない…」の心配はご無用!充実したサポート体制
株式会社HRBrainが提供する「HRBrain」は、人事評価やタレントマネジメントを支援するクラウドサービスです。MBOやOKR、360度評価などの評価テンプレートが用意され、評価シートの作成や目標管理をクラウド上で完結できます。初期設定から運用までのサポート体制が整っており、現場社員も扱いやすい設計のため、承認や集計といった業務を安定して回しやすい点が特徴です。導入後のサポートを重視し、機能を無理なく定着させたい企業に向いた製品といえます。
HRMOSタレントマネジメント
- シリーズ累計100,000社導入!
- 社員情報の管理、評価、サーベイの情報をまるっと管理!
- 初めてでも安心!専任サポートと上限なしでMTG可能
「HRMOSタレントマネジメント」は、株式会社ビズリーチが提供する人材活用クラウドです。人材・組織データの一元管理を軸に、目標・評価管理やサーベイ、1on1支援を提供します。目標設定から評価までのプロセスをシステム上で扱えるため、承認や集計の流れを整理しやすい点が特徴です。ダッシュボードでデータを可視化でき、組織の状態を継続的に確認できます。評価や目標管理の運用を安定させ、データにもとづく人事を進めたい企業に向いています。
Skillnote (株式会社Skillnote)
- 製造業の課題解決ノウハウを提供
- 導入実績250社超、産官学連携あり
- 現場に合わせた柔軟なサービス設計
タレントマネジメントの機能不具合に関するFAQ
タレントマネジメントシステムの機能の不具合についてよく寄せられる質問と回答をまとめました。
- Q1:集計が合わないのはシステムの不具合ですか?
- システム側の問題の場合もあれば、評価ルールの設定と実態がずれている場合もあります。まず自社の計算ルールが正しく設定されているかを確認し、それでも合わなければベンダーへ問い合わせて切り分けるとよいでしょう。
- Q2:承認が止まるトラブルはなぜ起きますか?
- 組織変更で承認者が変わったのに、ワークフローの設定が古いままになっているケースが多くあります。組織改編にあわせて承認経路を見直せる仕組みか、設定が分かりやすいかを確認しておくと防ぎやすくなります。
- Q3:スキルマップが使われなくなるのを防ぐには?
- 更新の担当とタイミングを運用ルールに組み込むことが有効です。評価や面談の機会にあわせて更新する仕組みにし、入力の手間が小さい製品を選ぶと、情報が古くならず活用が続きます。
- Q4:不具合を事前に見抜く方法はありますか?
- 契約前にトライアルで自社の条件を設定し、実際の担当者が操作して検証するのが確実です。承認や集計が正しく動くか、機能が使いやすいかを確かめ、不安な点はベンダーに質問して解消してから判断してください。
まとめ
タレントマネジメントシステムの機能の不具合は、承認エラーや集計バグといったシステム側の問題と、形骸化や使いにくさといった運用側の問題に分かれます。両者を切り分ければ、対処の方向が見えてきます。防ぐ鍵は、導入前に自社の条件で検証し、サポート体制と更新の運用を整えることです。機能一覧だけでなく、実際の使い勝手と安定性まで見極めましょう。まずは資料請求とトライアルで、各製品を自社の運用に照らして比べてみてください。


