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年末調整支援システムの活用法|申告データを年明け以降も生かす

年末調整支援システムの活用法|申告データを年明け以降も生かす

年末調整支援システムは、申告書の回収や税額計算だけでなく、集めたデータを年明け以降の業務にも活用できます。源泉徴収票や法定調書の作成、人事データの更新、翌年の申告準備まで連携すれば、転記や確認の手間を減らせます。この記事では、申告データの活用方法やマイナポータル連携による控除証明書の取り込み、毎年の運用を改善する方法を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■活用したい後工程別
    ■控除証明書の受け取り方別

    年末調整支援システムの活用は回収の先にある

    年末調整支援システムを導入すると、まず申告書の配付と回収、税額計算の手間が減ります。ただ、そこで止まると、年明けの作業や人事情報の管理では手作業が残ります。活用範囲を広げる前に、年末調整の前後にある業務を整理しておきましょう。

    年末調整の前後にある業務

    年末調整の前には、扶養控除等申告書の回収や従業員情報の確認があり、後には源泉徴収票の交付、税務署への法定調書の提出、市区町村への給与支払報告書の提出が続きます。さらに、翌年分の扶養控除等申告書の回収も同じ時期に行います。

    これらの業務は、年末調整で集めた扶養親族や住所の情報を使うものが中心です。年末調整支援システムでどこまでの業務を扱えるかを確認し、同じデータを使い回せる範囲を把握しておくと、活用の計画を立てやすくなります。給与計算や人事の担当者とも、どの業務でどのデータを使っているかを共有しておくとよいでしょう。

    関連記事 【ランキング】年末調整システムおすすめ10選比較!メリットや選び方

    活用の範囲を決める手順

    活用の範囲は、前年の年末調整で時間がかかった作業から決めていくと効果が見えやすくなります。例えば、源泉徴収票の印刷と配付に時間がかかっていたなら電子交付を、給与支払報告書の作成に時間がかかっていたなら提出用データの作成を優先します。

    活用の範囲を広げるほど、設定や社内調整の作業も増えます。初年度は申告の回収と計算を確実に行い、翌年以降に後工程へ広げるなど、段階的に進める方法も有効です。どの業務をいつから始めるかを、関係部門で共有しておきましょう。始めた業務ごとに、作業時間がどの程度減ったかを記録しておくと、次に広げる業務を判断する際の材料として役立ちます。

    年末調整支援システムの申告データを人事に生かす

    年末調整の申告では、従業員本人が扶養親族や住所の最新情報を入力します。この情報を人事や給与のデータにも反映すれば、従業員情報を正確に保つことができ、翌年の作業も軽くなります。

    扶養親族や住所の変更を反映する

    年末調整の申告で、結婚や出産による扶養親族の増加、転居による住所の変更が見つかることがあります。これを給与計算や人事のデータに反映すれば、翌年の源泉徴収税額を正しく計算でき、社内の各種通知も最新の住所で送れます。

    反映の方法は、システム間でデータを連携する場合と、担当者が変更点の一覧を見て更新する場合があります。どのシステムの情報を正しい元とするかを決め、反映する担当者と時期を定めておくと、情報の食い違いを防ぎやすくなります。変更があった従業員の一覧を出力できると、反映漏れの確認もしやすくなります。

    翌年の扶養控除等申告書に引き継ぐ

    翌年分の扶養控除等申告書は、年末調整と同じ時期に回収する会社があります。年末調整支援システムに前年の申告内容が残っていれば、従業員は変更点だけを入力すればよく、毎年同じ内容を書き直す手間が減ります。

    前年の内容を引き継げるかどうか、引き継いだ内容を従業員が確認してから提出する仕組みがあるかは、製品によって異なります。引き継いだ情報をそのまま提出すると、変更の申告漏れにつながるおそれがあるため、確認を促す案内もあわせて行いましょう。前年から変わった点がないかを従業員自身が確かめる一文を、申告画面に表示しておく方法もあります。

    関連記事 年末調整における扶養控除とは?要件や手続きの流れを解説!

    源泉徴収票と法定調書の作成までつなげる

    年末調整で計算した結果は、従業員に交付する源泉徴収票や、税務署と市区町村に提出する書類に使われます。年末調整支援システムからこれらを作成できれば、計算結果を書き写す作業がなくなり、転記の誤りも減らせます。

    源泉徴収票を電子で交付する

    給与所得の源泉徴収票は、従業員の承諾を得れば、紙ではなく電子データで交付できます。印刷や封入、配付の手間が減り、従業員はシステム上で必要なときに確認できます。

    電子交付を始める際は、従業員から承諾を得る手続きと、承諾しない従業員への紙での交付方法を決めておく必要があります。従業員が退職したあとも源泉徴収票を確認できるかなど、閲覧できる期間も製品の資料で確かめておきましょう。承諾の記録は、後から確認できるように保存しておくことが大切です。

    参考:No.7411「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等|国税庁

    法定調書と給与支払報告書を作成する

    年末調整のあとには、源泉徴収票などの法定調書を税務署に、給与支払報告書を各従業員の住所地の市区町村に提出します。なお、令和9年1月以後に提出する令和8年分からは、給与支払報告書を市区町村へ提出すれば、給与所得の源泉徴収票は税務署へ提出したものとみなされます。法定調書は、提出枚数が一定以上になると、e-Taxなどの電子的な方法で提出する義務があります。

    年末調整支援システムで提出用のデータを作成できれば、e-TaxやeLTAXを使った電子提出につなげやすくなります。対応する提出方法や、作成できる書類の範囲は製品によって異なるため、自社の提出方法とあわせて確認しましょう。電子提出が義務となる基準は国税庁の案内で最新の内容を確認しておくと安心です。

    参考:「給与支払報告書」はeLTAXで!|国税庁

    関連記事 【2026年】年末調整の収入金額とは?源泉徴収票のどこを見る?

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    控除証明書の電子データを年末調整支援システムで使う

    保険料控除などの証明書を電子データで受け取れば、従業員による転記や、担当者による照合の手間を減らせます。年末調整支援システムで活用するには、従業員側の準備と社内の案内が欠かせません。

    電子データで受け取る仕組み

    生命保険料控除証明書などは、保険会社などから電子データで受け取れる場合があります。国税庁は、電子データで控除証明書を発行する保険会社などの一覧を公開しています。

    電子データをそのまま年末調整支援システムに取り込めれば、証明書の金額を従業員が転記する必要がなくなります。担当者も紙の証明書と申告額を照らし合わせる作業を減らせるため、確認にかかる時間の短縮が期待できます。電子データの取り込みに対応しているかは製品ごとに異なるため、導入前に確認しておきましょう。

    マイナポータル連携の準備と周知

    国税庁は、マイナポータルと連携して控除証明書などのデータを一括で取得し、年末調整の申告に使う仕組みを案内しています。利用するには、従業員がマイナンバーカードを用意し、マイナポータルで連携の設定を行う必要があります。

    すべての従業員がすぐに使えるとは限らないため、紙の証明書や画像の添付と併用する前提で案内することが大切です。手順書を用意し、年末調整の時期より前に設定を済ませるよう呼びかけておくと、申告期間中の問い合わせを減らせます。利用できた従業員の割合を記録しておくと、翌年の周知の方法を見直す際に役立ちます。

    毎年の運用を改善する活用法

    年末調整支援システムには、申告の状況や差し戻しの記録が残ります。紙の運用では残りにくかった情報です。この記録を振り返りに使えば、翌年の案内や設定を改善でき、毎年の作業を少しずつ軽くしていけます。

    差し戻しと問い合わせの記録を分析する

    どの項目で差し戻しが多かったか、どのような問い合わせが多かったかを年末調整のあとに集計します。例えば、保険料控除の入力で差し戻しが多ければ、画面の説明文や記入例を見直すとよいでしょう。

    記録の集計方法は製品によって異なり、画面で一覧を確認できる場合や、データを出力して集計する場合があります。分析の結果を社内の手順書に反映し、担当者が交代しても同じ改善を続けられるようにしておきましょう。改善の結果、翌年に差し戻しが減ったかも確かめると、取り組みの効果を社内に説明しやすくなります。

    改正のある年に変更点を周知する

    令和8年分は、基礎控除の引上げや扶養親族等の所得要件の改正などが行われました。国税庁の資料によると、扶養親族の合計所得金額の要件は58万円以下から62万円以下に変わり、新たに要件を満たす親族について控除を受けるには申告書の提出が必要とされています。

    年末調整支援システムの申告画面に変更点の案内を表示したり、お知らせ機能で従業員に通知したりすれば、申告漏れを防ぎやすくなります。年齢23歳未満の扶養親族を有する場合の生命保険料控除の特例も、あわせて伝えておきましょう。

    関連記事 【令和7年版】年末調整の記入例を徹底解説!書き方・変更点も紹介

    後工程まで使える年末調整システムの特徴一覧

    源泉徴収票の交付や法定調書の作成、人事データへの反映、控除証明書の電子データ活用など、申告の回収後に役立つ機能の有無で比べられるよう、年末調整支援システムの特徴をまとめました。

    製品名特徴
    ジョブカン労務HR源泉徴収票などの帳票を作成し、更新データを労務HR・給与計算に反映できる
    freee人事労務 年末調整法定調書・給与支払報告書を自動で作成・振り分けし、電子申告まで行える
    カオナビ源泉徴収票などの配布を電子化でき、蓄積した人材情報を評価や配置にも活用
    S-PAYCIAL with 電子年調申告マイナポータルの控除証明書データを取り込み、給与ソフト連携用データを作成
    ジンジャー給与源泉徴収票をWeb明細やPDFで発行。過不足税額は給与か賞与で精算できる
    KING OF TIME 給与電子的控除証明書(XMLファイル)とAI-OCRに対応した給与計算システム
    マネーフォワード クラウド年末調整法定調書と給与支払報告書を作成し、e-Tax・eLTaxで電子報告できる
    弥生給与 Next法定調書を自動作成し、源泉徴収票のWeb配信にも対応(一部プランを除く)

    申告データを後工程に生かせる年末調整システム

    年末調整で集めたデータを、源泉徴収票や法定調書、人事情報の更新までつなげたい場合に比べたい製品を紹介します。

    ジョブカン労務HR

    株式会社DONUTS
    《ジョブカン労務HR》のPOINT
    1. 「はい」「いいえ」のアンケート形式で従業員もかんたん対応!
    2. らくらく控除申告書自動作成!
    3. 過不足税額の集計・反映から役所提出用書類までワンクリック!

    株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン労務HR」は、年末調整で更新された従業員のデータを、労務や給与の情報にも反映したい会社に向く製品です。更新したデータは、ジョブカン労務HRやジョブカン給与計算に反映できます。扶養控除等申告書や源泉徴収票、源泉徴収簿、法定調書合計表、総括表・給与支払報告書などを作成でき、給与支払報告書と源泉徴収票は電子申請にも対応しています。

    freee人事労務 年末調整

    フリー株式会社
    《freee人事労務 年末調整》のPOINT
    1. AIのチカラで従業員が“間違えない”!
    2. 転記がないからミスがゼロに!
    3. “シンプル操作”で初めてでも使いやすい

    フリー株式会社が提供する「freee人事労務 年末調整」は、回収した申告データを転記なしで行政への提出まで使いたい会社に向く年末調整ソフトです。システムに登録された従業員情報と給与情報をもとに、ワンクリックで還付・追徴を計算できます。法定調書や給与支払報告書は自動で作成・振り分けされ、電子申告まで行えます。控除証明書は画像を添付すると、AIが自動で入力して不備をチェックします。

    カオナビ

    株式会社カオナビ
    《カオナビ》のPOINT
    1. 従業員からの問合せを減らせるシンプルな設問
    2. PC・スマホ・タブレットからいつでもどこでも年末調整
    3. 税制改正に伴う変更点にシステム側で対応

    株式会社カオナビが提供する「カオナビ」は、年末調整で集めた情報を労務の手続きだけで終わらせず、人事施策にも活用したい会社に向く製品です。労務でたまった人材情報は、評価・育成・配置などの人事戦略に使えます。年末調整はアンケート形式でオンライン化し、給与・賞与明細や源泉徴収票の配布も電子化できます。年末調整に必要な申告書は、PDF形式で出力できます。

    S-PAYCIAL with 電子年調申告

    鈴与シンワート株式会社
    製品・サービスのPOINT
    1. 2025年度の税制改正にも対応!
    2. 保険料控除証明書データの取込みが可能
    3. 従業員の操作性と人事担当者のチェック機能にこだわった設計

    鈴与シンワート株式会社が提供する「S-PAYCIAL with 電子年調申告」は、マイナポータル連携で取得した控除証明書のデータを申告に生かしたい会社に向くWeb申告サービスです。マイナポータルからダウンロードした保険料控除証明書などのデータを取り込めます。扶養控除や配偶者控除、住宅取得控除などの申告はスマートフォンやPCから行え、担当者は回収した申告データから給与ソフト連携用のデータを作成できます。オプションで電子給与明細や電子人事申告も利用できます。

    ジンジャー給与

    jinjer株式会社
    《ジンジャー給与》のPOINT
    1. 給与計算の手間を大幅に削減!
    2. ウェブ明細発行までをスムーズに!
    3. 人事や勤怠とカンタン情報連携!

    jinjer株式会社が提供する「ジンジャー給与」は、年末調整の結果を給与・賞与での精算や源泉徴収票の交付へ、手作業なしでつなげたい会社に向く給与計算システムです。従業員ごとに算出所得税額や各控除額、年税額までの計算過程を確認できます。過不足税額は給与と賞与のどちらで精算するかを選んで反映でき、源泉徴収票はWeb明細またはPDFで発行し、公開日時も細かく設定できます。

    KING OF TIME 給与

    株式会社ヒューマンテクノロジーズ
    《KING OF TIME 給与》のPOINT
    1. 簡単操作で誰でも迷わずご利用いただけます。
    2. 年末調整も自動読み取りで手間や負担を削減。
    3. 勤怠管理・人事労務とのデータ連携でミスなく一元管理。

    株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供する「KING OF TIME 給与」は、保険会社などから受け取った控除証明書の電子データを年末調整に使いたい会社に向く給与計算システムです。電子的控除証明書(XMLファイル)に対応しているほか、自動文字読み取り(AI-OCR)機能で申告時の入力や確認の負担を軽くできます。年末調整から給与計算、賞与計算までをひとつのシステムで扱えるため、計算結果を別のソフトへ移す作業も不要です。

    マネーフォワード クラウド年末調整

    株式会社マネーフォワード
    製品・サービスのPOINT
    1. 他社給与計算ソフトを使っていてもご利用可能
    2. ペーパーレスで書類の準備がかんたん
    3. 回収状況が確認できる管理画面

    株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド年末調整」は、税務署や市区町村への提出書類の作成と電子提出までを、年末調整とあわせて進めたい会社に適したサービスです。源泉徴収票や合計表に加え、給与支払報告書と総括表を市区町村ごとに印刷できるため、振り分けの作業が発生しません。書類が完成したら、e-Tax・eLTaxによる電子報告にも対応しています。従業員はWeb上の質問に答えて申告し、添付書類は一覧でプレビューできます。

    弥生給与 Next

    弥生株式会社
    《弥生給与 Next》のPOINT
    1. 勤怠・給与・労務をシームレスにつなげて一元管理
    2. Web明細や申告書回収で給与業務をペーパーレス化
    3. eGov連携で社会保険や労働保険の電子申請が可能

    弥生株式会社が提供する「弥生給与 Next」は、源泉徴収票の交付や法定調書の作成まで、年末調整の後工程を同じサービスで進めたい中小企業に向くクラウド給与サービスです。年税額の自動計算に続けて、源泉徴収票・給与支払報告書・法定調書合計表を自動で作成できます。源泉徴収票はWebで配信でき(エントリーライトとエントリーのプランを除く)、外部サービスとして年調・法定調書の達人との連携も用意されています。

    まとめ

    年末調整支援システムを活用するには、申告の回収と計算だけでなく、源泉徴収票の電子交付や法定調書の作成、人事データの更新、翌年の申告準備まで申告データをつなげることが大切です。控除証明書の電子データやマイナポータル連携、差し戻しの記録を使った運用改善も、効果を広げる方法です。自社で活用したい後工程に対応できる製品を、資料請求で比較してみてください。

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