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BCP対策とDR対策の違いをわかりやすく解説!

BCP対策とDR対策の違いをわかりやすく解説!

BCP(事業継続計画)対策とDR(災害復旧)対策は、どちらも企業が行うべき重要な災害対策です。双方の特徴を理解して適切な策定を行えば、災害が起こっても迅速な対応がとれるでしょう。

この記事では、BCP対策とDR対策の違いを中心に、BCPやDRの策定状況や策定する際のポイントを解説します。ページ内からBCP対策システムの一括資料請求も可能なため、BCP対策やDR対策に有効なサービスについて知りたい方は、ぜひご利用ください。

この記事は2026年9月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    BCPとDRの違いは「対策範囲」と「目的」

    BCP(事業継続計画)とDR(Disaster Recovery/災害復旧)は、どちらも災害や事故、システム障害などの緊急事態に備えるための取り組みです。ただし、対象となる範囲や目的が異なります。

    BCPは人材・拠点・設備・ITシステムなどを含む事業全体の継続・早期復旧を目的とする計画であるのに対し、DRは主にITシステムやデータの復旧を目的とする取り組みです。つまり、DRはBCPを実現するためのIT領域の対策として位置づけられます。

    BCP(事業継続計画)とは

    BCPとは、企業の重要業務を止めない・早く再開することを目的に、会社全体で策定される包括的な計画です。経営層も関与し、マニュアル整備やデータの分散保管、避難訓練、リモートワーク体制の確保、緊急時の連絡手段の準備など、事業継続に必要な対応を網羅的に計画します。

    こうした計画を支えるBCP対策としては、ITシステムのバックアップやクラウド化、安否確認ツールや緊急連絡網の整備、代替拠点の確保、物理的な備蓄品の配置など、具体的な手段が挙げられます。これらの対策をあらかじめ講じておくことで、災害や障害発生時の被害を最小限に抑え、迅速な業務復旧につなげられます。

    DRP(災害復旧計画)とは

    DRPとは、地震や火災、システム障害などにより情報システムが停止した際に、業務を早期に再開するための復旧手順をまとめた計画です。主に情報システム部門が中心となって策定し、バックアップの取得やDRサイト(代替拠点)の整備、復旧手順の文書化など、技術的な観点からの対策を具体的に明記します。

    DRPには、障害発生時の対応手順や目標復旧時間(RTO)、対象システムの範囲などが盛り込まれ、緊急時に迷わず対応するための指針となります。こうした備えにより、被害の拡大を防ぎ、業務の早期再開と事業継続を支援します。

    BCP対策とDR対策について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

    関連記事 BCP(事業継続計画)とは?必要性や策定手順、BCM・防災との違いを解説
    関連記事 DR対策とは?バックアップに最適なデータセンターの選び方も解説!

    なお、BCPやDRの策定は企業リスクを減らすだけでなく、社会的信頼性の向上にもつながります。非常時にも安定した事業運営ができるようになるため、取引先との良好な関係を築けるでしょう。以下では、BCP対策やDR対策を支援するさまざまなツールを紹介しています。BCP対策やDR対策を行っていない企業は、緊急事態が発生する前にさっそく検討をはじめましょう

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    【比較表】BCP対策とDR対策の5つの違い

    BCPとDRの違いをより明確に理解するために、以下の比較表で整理しました。目的や対象範囲、主担当部門などが異なることがわかります。

    項目BCP(事業継続計画)DR(災害復旧)
    主な目的事業全体の継続・早期復旧ITシステムの復旧・データ保護
    対象範囲人材、オフィス、設備、ITシステムなど経営資源全般サーバー、ネットワーク、データなどITシステム
    主担当部門経営層、総務部、経営企画部など全社横断情報システム部門
    対策内容の例安否確認、代替拠点の確保、サプライチェーンの見直しデータバックアップ、サーバーの冗長化、代替サイトの構築
    重要指標目標復旧時間(事業・業務単位)RTO(目標復旧時間)、RPO(目標復旧時点)

    BCPとDRの最も大きな違いは、対策を行う範囲です。BCPは、オフィスや工場、従業員、資金、サプライヤーとの関係など、事業活動に関わるあらゆる要素を対象とします。一方、DRはサーバーやネットワーク、アプリケーション、データといったITインフラに限定されます。

    策定部門

    対策範囲の違いから、計画を主導する部門も異なります。全社的な視点が必要なBCPは、経営層のリーダーシップのもと、総務部や経営企画部が中心となって策定を進めるのが一般的です。対して、専門的な知識が求められるDRは、情報システム部門が主体となって策定します。

    対策内容

    具体的な対策内容も大きく異なります。BCPでは、従業員の安否確認システムの導入や、代替オフィスの契約、重要業務に必要な人員の配置計画などが含まれます。DRでは、データのバックアップや遠隔地へのデータ保管、待機系サーバーへの切り替え手順の策定などが中心となります。

    BCPの策定状況【2026年】

    大規模な自然災害や感染症、サイバー攻撃など企業を取り巻くリスクが多様化するなか、BCPを策定する企業は増えています。

    内閣府が公表した「令和7年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」によると、BCPを「策定済み」と回答した割合は、大企業で75.8%、中堅企業で54.8%でした。

    また、「策定中」まで含めると、大企業では87.1%、中堅企業では65.9%にのぼります。特に中堅企業のBCP策定率は前回調査の45.5%から54.8%へ9.3ポイント上昇しており、企業規模を問わず事業継続への取り組みが広がっていることがわかります。

    BCPの実効性を高めるには、計画を作成するだけでなく、重要業務を支えるシステムの復旧方法まで具体化することが重要です。BCPの策定とあわせて、バックアップやシステム冗長化などのDR対策も検討しましょう。

    参考:令和7年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査(概要)|内閣府

    BCP・DRを策定するときのポイント

    BCP対策・DR対策を行う際には、RTO(目標復旧時間)やRPO(目標復旧時点)など設定すべき指標があります。さらに、防災やBCM(事業継続マネジメント)との違いを把握することで、より適切な対策が講じられるでしょう。以下で詳しく解説します。

    RTO(目標復旧時間)を考慮する

    RTOとは、システム障害が発生してからどれくらいの時間で復旧させるかを示す目標値です。

    例えばRTOを3時間に設定すれば、3時間以内に復旧させなければなりません。システム停止時間が長ければ、それだけ災害による被害は拡大します。企業の損失を最小限に抑えるため、RTOは短い方がよいでしょう。

    ただし現実的に、設定した時間内で対処できるかどうかをよく考える必要があります。自社が行っている事業やシステムの内容にあわせてRTOを設定し、BCP対策・DR対策を検討することが大切です。

    RTOについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

    関連記事 BCPにおける目標復旧時間(RTO)とは?RPOやRLOとの違いや設定方法も

    RPO(目標復旧時点)を考慮する

    RPOとは、システム障害発生前のどの時点のデータまで復旧させるかを示す目標値です。

    例えばRPOを0時間に設定すると、災害直前のデータまで復旧させなければなりません。RTOと同様、RPOも0に近い方が復旧対策として優れていることを意味します。そのため、金融業界や医療業界など高度なデータ保護を求める企業では、RPOを0時間に設定します。一方、データの更新頻度や重要度が低い企業では、RPOを1日や1週間など比較的長めに設定可能です。

    システム復旧の質を上げるには、バックアップ体制の強化が必要ですが、その分コストがかかります。そのため、各システムやアプリケーションごとに重要性や正確性を検討し、個別にRPOを設定しましょう。

    防災・BCM(事業継続マネジメント)との違いを把握する

    BCP対策・DR対策を行う際には、防災やBCMとの違いを把握しておくことも大切です。

    企業が行う防災とは、従業員や会社の建物、機材や情報といった「資産」を守ることです。主に、地震や津波、大雨による浸水など自然災害の種類ごとに対策・復旧計画を立てます。防災とBCPでは対策の範囲が異なり、BCPは災害の種類ではなく、あらゆる有事に対して事業を継続するための対策を考えます。

    またBCM(事業継続マネジメント)とは、事業継続のための計画から運用までの活動全般のことです。BCMとBCPの違いは、BCPが「計画(Plan)」に焦点を当てているのに対し、BCMはその計画を含む運用全体(マネジメント)を指します。つまり、BCPはBCMの一部と位置づけられます。BCPで完璧な計画を立てたとしても、非常事態に計画を円滑に遂行できなければ意味がありません。そのため、BCPで実現可能な計画を立て、実行し、改善していくBCMが重要です。

    BCMの構築方法について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

    関連記事 BCM対策の構築方法を5つのステップで徹底解説!

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    BCPとDRの違いに関するよくある質問

    BCPとDRについて、混同しやすい用語やよくある疑問をまとめました。

    ■DRはBCPの一部ですか?

    はい。一般的にDRは、BCPを実現するためのIT領域の対策として位置づけられます。BCPは人材や拠点、設備、ITなど事業全体を対象としますが、DRは主にITシステムやデータの復旧を対象とします。

    ■DRとDRPの違いは何ですか?

    DRは、障害や災害からITシステムやデータを復旧するための取り組み全般です。一方、DRP(Disaster Recovery Plan)は、復旧する対象や手順、担当者、RTO・RPOなどを具体的に定めた災害復旧計画を指します。

    ■DRとバックアップの違いは何ですか?

    バックアップはデータのコピーを保存する対策であり、DRを実現する手段の一つです。DRではバックアップだけでなく、サーバーの冗長化やDRサイトの構築、代替環境への切り替えなども含めて、ITシステム全体の復旧方法を検討します。

    ■BCPと防災の違いは何ですか?

    防災は、人命や建物、設備などを災害から守り、被害を軽減することが主な目的です。一方、BCPは災害などが発生したあとも重要な事業を継続し、停止した場合には早期復旧することを目的とします。

    ■RTOとRPOの違いは何ですか?

    RTOは「どれくらいの時間で復旧するか」を示す目標復旧時間、RPOは「どの時点のデータまで戻すか」を示す目標復旧時点です。DR対策では、業務やデータの重要度に応じて両方を設定します。

    まとめ

    BCP対策・DR対策はどちらも企業が行うべき重要な災害対策です。BCPとDRの大きな違いは対策を行う範囲であり、BCPは総合的な復旧対策を意味し、DR対策は主にシステムを対象とした復旧対策です。

    東日本大震災以降、BCPやDRの重要性を実感し、策定を進める企業が増えています。BCP対策やDR対策は企業の信頼性にも大きく関わるため、自社の業務環境やシステム環境に適したBCP・DRの策定を早めに検討しましょう。

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    関連記事 BCP対策で活用できるITシステムやツールは?
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