ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■初動で使う機能別
- 災害情報の収集・通知:ウェザーニュース for business、安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス、imatome、レスキューWeb、SafetyBird緊急地震速報配信サービス
- 安否確認と回答状況の確認:ウェザーニュース for business、imatome、エマージェンシーコール
- 拠点の被害把握・集計:安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス、imatome
- 訓練の実施支援:エマージェンシーコール、ウェザーニュース for business
BCP対策システムでAIが担う役割
BCP対策システムのAIは、人が手作業で行っていた「集める」「まとめる」「下書きする」作業を肩代わりする役割を持ちます。ここでは、AIが関わる代表的な3つの業務を整理します。
災害・障害情報の収集と要約
AIは、気象情報や交通情報、ニュースなどの公開情報を集め、自社拠点に関係する内容を要約して担当者に届ける用途で使われます。災害直後は情報が錯綜するため、拠点ごとに影響を整理するだけでも時間がかかります。
AIが拠点の所在地とひもづけて情報を絞り込めれば、対策本部は確認すべき内容に集中できます。ただし、公開情報には誤報や古い情報が含まれる場合もあるため、出典を確認できる表示があるかを選定時に見ておきましょう。
安否確認の集計と未回答者の把握
安否確認では、従業員からの回答を集計し、未回答者や支援が必要な人を早く見つけることが重要です。AIを使うと、自由記述欄の内容を「負傷あり」「出社不可」などに分類したり、未回答者へ再通知したりする作業を自動化できる場合があります。
回答が数百件を超えると、自由記述を人が読むだけで初動が遅れるおそれがあります。分類の結果は担当者が見直せる画面になっているか、誤った分類を手で修正できるかもあわせて確かめておくと安心です。
BCP文書の下書きと見直し
BCP文書の作成では、会社概要や拠点、重要業務の情報をもとに、AIが計画書の下書きを作る機能もあります。白紙から書き始めるより、たたき台があるほうが関係部署との議論を始めやすくなります。
一方で、AIの下書きは汎用的な災害対応の内容に寄りやすく、自社の重要業務や復旧の優先順位までは反映されないことがあります。下書きを出発点にして、各部署が自部門の業務を書き足す進め方が現実的です。
有事の初動でAIに任せる作業と人が判断する作業
災害やシステム障害の直後は、限られた人数で多くの作業をこなす必要があります。AIに任せる作業と人が判断を残す作業を事前に分けておくと、初動の混乱を抑えられます。
AIに任せやすい定型作業
自動化しやすい作業には、安否確認の一斉配信や再通知、回答の集計などがあります。一方、AIは自由記述の分類や被害報告の要約、対策本部向けの状況サマリー作成などに活用できます。
これらは担当者の手が足りない初動で後回しになりやすい作業です。AIで下準備を済ませておけば、担当者は集計結果を見て次の指示を出すことに時間を使えます。どこまで自動で動くかは、事前に設定で決めておきましょう。
人が判断を残す意思決定
事業を継続するか停止するか、どの拠点や業務から復旧させるかといった判断は、人が担う領域です。こうした判断には、取引先との契約や従業員の安全、地域の状況など、システムに入っていない事情が関わるためです。
AIの要約や提案は判断材料の一つとして扱い、最終判断は対策本部の責任者が行う形にしておきます。誰が何を決めるかをBCPに明記しておくと、AIの出力をそのまま実行してしまう事態を避けられます。
AIの誤りに備える確認手順
生成AIは、もっともらしい文章で事実と異なる内容を示すことがあります。災害時に誤った情報を全社へ配信すると、従業員の行動を誤らせるおそれがあります。
対策として、全社配信や社外への発信は担当者の承認を経てから送る設定にしておくと安全です。承認者が不在の場合に備えて、代わりに承認できる人を複数決めておきましょう。AIが作った文面と配信履歴を後から確認できるかも確かめておくと、振り返りに役立ちます。
平時の訓練と計画見直しにBCP対策システムのAIを活用する
AIは有事だけでなく、平時の訓練や計画の見直しでも使えます。BCPは作って終わりではなく、訓練と見直しを繰り返して実効性を高めるものだからです。ここでは平時の活用場面を紹介します。
訓練シナリオの作成
AIを使うと、地震や水害、システム障害、感染症の流行など、想定する事象に応じた訓練シナリオの下書きを作れる場合があります。毎年同じ想定で訓練していると、参加者が手順を覚えてしまい、課題が見えにくくなります。
拠点の所在地や業務の特徴を入力し、「夜間に発生」「担当者が不在」などの条件を変えたシナリオを作ると、訓練の幅が広がります。シナリオの内容は、総務部門や各部署の責任者が現実的かどうかを確認してから使いましょう。
訓練結果の振り返り
訓練後は、安否確認の回答率や回答までの時間、報告の抜け漏れを振り返ることが大切です。AIで回答データや訓練中のやり取りを要約すれば、改善点を整理する手間を減らせます。
例えば「特定の拠点で回答が遅い」「連絡先が古い従業員がいる」といった傾向が見えれば、次の訓練までに対策を打てます。振り返りの結果は部署間で共有し、担当者が替わっても引き継げる形で残しておきましょう。
計画書の更新漏れの点検
BCP文書は、組織変更や拠点の移転、取引先の変更があっても更新されないまま残ることがあります。AIで計画書と現在の組織情報を照らし合わせ、古い部署名や連絡先を洗い出す使い方も考えられます。
こうした点検は年に一度の見直し時期にあわせて行うと効率的です。ただし、AIが見落とす変更点もあるため、各部署の担当者による確認と組み合わせて進めることが重要です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でBCP対策ソリューションの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
AI機能付きBCP対策システムで確かめたいデータの扱い
BCP対策システムには、従業員の連絡先や拠点情報、重要業務の内容など、外部に出したくない情報が集まります。AI機能を使う前に、データがどう扱われるかを確認しておきましょう。
入力した情報の学習利用と保存先
AI機能で入力した情報が、AIモデルの学習に使われるかどうかは製品や契約によって異なります。BCP文書には拠点の弱点や復旧手順が書かれているため、外部に知られると防犯上の問題につながるおそれがあります。
導入前に、入力データを学習に使わない設定があるか、データの保存先がどの国・地域か、契約終了後にデータが削除されるかをベンダーに確認しましょう。社内の情報セキュリティ規程に照らして、情報システム部門の確認を受けておくと安心です。AI機能を使える利用者の範囲を権限で絞れるかも確認しておきましょう。
停電や通信障害でAIが使えない場合の備え
AI機能の多くはインターネット経由で動くため、大規模な停電や通信障害が起きると使えなくなる可能性があります。AIに頼りきった手順にしておくと、肝心なときに初動が止まるおそれがあります。
そのため、AIが使えない場合の代替手順をBCPに書いておくことが大切です。例えば、紙の連絡網や電話での安否確認、手作業での集計表などを用意しておきます。訓練でも、あえてAIを使わない回を設け、手作業でも初動を回せるかを確かめておきましょう。
AI搭載のBCP対策システムを運用するコツ:段階的な取り入れ方
AI機能は、最初から全業務に広げるよりも、効果を確かめながら範囲を広げるほうが定着しやすくなります。既存の運用を崩さずに取り入れる手順を紹介します。
既存の連絡手段と並行して試す
最初は、安否確認の集計や訓練シナリオの下書きなど、誤りがあっても影響が小さい作業から試すのがおすすめです。既存のメールや電話による連絡手段は残したまま、AIの結果と手作業の結果を見比べます。
並行運用の期間に、AIの分類や要約がどの程度実務で使えるかを担当者どうしで確認します。問題がなければ、全社訓練や本番の初動対応へと範囲を広げていきます。試用期間を設けている製品であれば、その期間を使って検証するとよいでしょう。検証の結果は記録に残し、本格導入の判断材料にします。
導入効果を測る指標の設定
AIの効果は、「便利になった」という印象だけでなく、数値で確かめることが重要です。例えば、安否確認の集計にかかった時間、訓練後の報告書作成にかかった時間、BCP文書の見直しにかかった工数などを導入前後で比べます。
指標を決めておくと、経営層への説明や次年度の予算確保にも使えます。あわせて、担当者へのアンケートで「確認の手間が増えていないか」も聞いておくと、数値に表れにくい負担も把握できます。効果が見えない作業はAIの対象から外すなど、定期的に使い方を見直していきましょう。
AI搭載のBCP対策システムを比較するポイント
BCP対策システムのAI機能は、支援する作業の範囲や出力を確認する仕組みが製品ごとに異なります。自社の初動で負担になる作業に合うかを、次の3点で比べましょう。
AIが支援する作業の範囲
災害・障害情報の収集と要約、安否確認の集計、BCP文書や訓練シナリオの下書きのうち、どれにAIが対応するかを確認します。
自社の初動で最も時間がかかる作業が対象に含まれているかを基準にすると、搭載された機能の数に左右されずに比べられます。デモでは、実際に過去の災害情報や自社の名簿に近いデータを使って動作を見せてもらうと、違いが分かります。
AIの出力を確認し承認する仕組み
AIが作った下書きや要約を、承認してから配信できるかを確認します。誤った内容がそのまま従業員に届くことを防ぐために必要です。
要約の元になった情報を確認できるか、修正の履歴が残るかも比べる点です。有事に確認の手間が増えすぎないよう、操作画面の分かりやすさも試しておきましょう。訓練の際に承認の手順を実際に試し、担当者の負担を確かめておくと安心です。
既存の連絡手段との連携と費用
安否確認の配信手段がメールやアプリなど複数あるか、既存の従業員名簿やグループウェアと連携できるかを確認します。
AI機能が標準で使えるのか、オプションなのかによって費用の条件も変わります。登録する従業員数や拠点数を伝えて、見積もりを依頼しましょう。通信が使えない場合の代替の連絡手段をどう用意するかも、あわせて相談しておくと運用の見通しが立ちます。
初動を支えるBCP対策製品の機能一覧
災害情報の収集、安否確認、拠点の被害把握、訓練といった初動の作業ごとに、この記事で紹介する製品の特徴を一覧にまとめました。AI機能の有無は製品ごとに異なるため、資料で確認してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| ウェザーニュース for business | 位置情報と気象データをもとに、被災した社員のみへ自動で安否確認を行う |
| imatome | 安否確認、拠点確認、災害情報、要対応事項をダッシュボードで一元把握 |
| エマージェンシーコール | メールや電話など複数の手段で、回答があるまで繰り返し連絡して安否を確認 |
| 安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス | 拠点と災害エリアを自動で照合し、被害の可能性がある拠点を抽出して通知 |
| レスキューWeb | 災害・事件・事故情報を24時間365日の有人体制で収集し、メールで通知 |
| SafetyBird緊急地震速報配信サービス | 衛星通信で緊急地震速報を拠点へ一斉配信。地上回線の断絶時も伝達できる |
初動の情報収集と安否確認に使う製品
有事の初動では、災害情報の入手、安否確認、拠点の被害把握を素早く進められるかが問われます。AI機能の有無や範囲は製品ごとに異なるため、気になる機能は資料で確認してください。
ウェザーニュース for business
- 毎日使うアプリで、備えが習慣に
- 地震・津波の他、台風や線状降水帯など様々な気象災害にも対応
- 社員の位置情報に基づき、被災社員のみ、自動で安否確認
株式会社ウェザーニューズが提供する「ウェザーニュース for business」は、気象データと社員の位置情報を組み合わせて安否確認を行うクラウドサービスです。地震や津波のほか、台風や線状降水帯などの気象災害にも対応し、設定した条件に応じて被災した社員のみへ自動で通知します。普段から使うアプリと一体で運用でき、レポートで復旧計画につなげる使い方もできます。災害情報の収集から安否確認までを同じ仕組みで進めたい企業の候補です。
imatome
- 拠点状況や従業員の安否、災害情報など自動で効率的に情報収集
- 災害状況やタスク管理などをダッシュボードでリアルタイムに把握
- 平常モードと非常時モードでBCP対応の始まりと終わりを明確化
株式会社レスキューナウが提供する「imatome」は、安否確認、拠点の状況確認、危機管理情報、要対応事項の管理、ダッシュボードを一つにまとめたオールインワンの危機管理サービスです。災害発生時に安否確認や拠点確認を自動で実施でき、状況の推移はワンクリックでレポートとして出力できます。参考価格は月額15,000円~です。初動で集まる情報を一画面で把握し、次の判断につなげたい企業の選択肢です。
エマージェンシーコール
- 【その時、何千人を守れるか】99%超回答の企業も。選ばれる理由
- 【ツール提供で、終わらない】BCP策定〜復旧まで全フェーズ伴走
- 【業界が違えば、危機対応も違う】業界特有の制約・実務を熟知
インフォコム株式会社が提供する「エマージェンシーコール」は、安否確認と緊急連絡に使えるシステムです。メールや電話、アプリなど複数の手段へ、回答があるまで繰り返し連絡できる点が特徴で、回答状況の確認や掲示板、訓練を支援するオプションも用意されています。人事システムと連携して組織変更にも対応できるため、全社の安否を継続して把握したい企業の候補です。
安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス
- 拠点と災害エリアをGISで自動突合し被害を即時推定
- 気象庁や自治体の公式データを直接受信しリアルタイム通知
- アンケート自動配信で被災状況の収集と集計を省力化
国際航業株式会社が提供する「安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス」は、自社拠点やサプライヤーの位置情報を登録し、気象庁やLアラートの公的な災害情報と自動で照合するクラウドサービスです。被災の可能性がある拠点を地図とリストで抽出し、対象拠点リストをメールで通知します。プレミアムプランでは被災確認アンケートの自動配信と集計も利用できます。拠点ごとの被害を早く把握したい企業の選択肢です。
レスキューWeb (株式会社レスキューナウ)
- 24時間365日有人体制の危機管理情報センターが配信
- 災害・事件・事故情報をリアルタイム通知
- アラートメールで迅速な情報伝達
SafetyBird緊急地震速報配信サービス (スカパーJSAT株式会社)
- 衛星回線で広域拠点へ同報配信可能
- 地上回線障害時の代替経路として利用可能。
- 既存設備と連携可能。
まとめ
BCP対策システムのAIは、災害情報の収集や安否確認の集計、BCP文書や訓練シナリオの下書きなど、初動と平時の定型作業を支える機能です。一方で、事業継続の判断は人が担い、AIの出力は承認を経て使う運用が欠かせません。入力データの学習利用や、AIが使えない場合の代替手順も事前に確認しておきましょう。BCP(事業継続計画)対策ソリューションを比較する際は、資料請求で各製品のAI機能の範囲を確かめてください。

