ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■管理する範囲別
- 国内グループ会社・拠点の一元管理:エマージェンシーコール
- 取引先・サプライヤー拠点の被害把握:安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス
- 被災エリアの社員の絞り込み:ウェザーニュース for business
- 拠点の状況確認:imatome
- 拠点への緊急地震速報の一斉配信:SafetyBird緊急地震速報配信サービス
- ■既存システムとの連携別
- 人事システムとの名簿連携:エマージェンシーコール
大企業のBCP対策システムに求められる範囲
大企業では、本社だけでなくグループ会社や工場、営業所、海外拠点までを対象にBCPを考える必要があります。BCP対策システムに求める範囲も、中小企業とは異なる点が出てきます。
グループ会社や多拠点の状況を一元で把握できる
大企業のBCP対策では、グループ会社や拠点ごとの被害状況を対策本部が一つの画面で把握できることが重要です。会社ごとに別の仕組みを使っていると、災害時に集計を手作業でまとめる必要が生じ、全体像をつかむまでに時間がかかります。
導入時には、会社や拠点を階層で管理できるか、拠点ごと・会社ごとに集計結果を切り替えて表示できるかを確認しましょう。グループ全体で同じ仕組みを使えれば、BCPの運用ルールも標準化しやすくなります。
数万人規模への一斉配信と集計に耐えられる
従業員が数千人から数万人いる企業では、災害時に一斉配信した通知が届くまでの時間や、回答の集計速度が実務に影響します。大規模災害の直後はアクセスが集中しやすく、平時には問題なく動く仕組みでも負荷がかかる可能性があります。
選定時には、想定する利用者数での配信実績や、データセンターの冗長化、負荷試験の考え方をベンダーに確認しておくと安心です。メールやアプリの通知、音声電話など、複数の連絡手段を使い分けられるかもあわせて見ておきましょう。
部門や会社ごとに権限を分けられる
大企業では、全社の状況を見る対策本部と、自社や自部門だけを見る各社の担当者で、必要な権限が異なります。全員に同じ権限を与えると、本来見せる必要のない従業員の個人情報まで閲覧できてしまうおそれがあります。
会社や部門、拠点ごとに閲覧範囲と操作範囲を設定できるかを確かめましょう。管理者が異動したときに権限を引き継ぐ手順や、操作履歴を後から確認できるかも、内部統制の観点から確認しておきたい項目です。
大企業のBCPで押さえたい指揮系統の設計
大企業の初動では、誰が情報を集め、誰が判断し、誰が現場に指示を出すかを明確にしておくことが欠かせません。BCP対策システムは、この指揮系統を支える道具として設定します。
対策本部への情報集約
災害発生時には、各社や各拠点から上がる被害報告を対策本部に集めることから初動が始まります。報告の形式がばらばらだと、本部で内容を読み解くだけで時間がかかってしまいます。
BCP対策システムで報告様式をあらかじめ決めておけば、人的被害や建物の損傷、操業の可否といった項目をそろえて集計できます。内閣府の「事業継続ガイドライン」は令和5年3月の改定でオンラインを活用した意思決定の仕組みにも触れているため、本部メンバーが離れた場所から状況を共有できる設定も検討しましょう。
責任者が不在となる場合の代行者設定
大規模災害では、対策本部長や拠点の責任者が被災したり連絡が取れなかったりする可能性があります。代行者が決まっていないと、判断が止まり、復旧の初動が遅れるおそれがあります。
BCPで代行の順位を定めたうえで、システム上でも代行者に通知や承認の権限が自動的に移るよう設定できるかを確認しましょう。特定の担当者だけが操作方法を知っている状態は避け、複数人が同じ操作を行えるよう訓練しておくことも大切です。
取引先やサプライチェーンとの連絡
大企業の事業継続は、自社だけでなく部品の調達先や物流会社など、サプライチェーン全体の状況にも左右されます。取引先の被災状況がわからないと、生産や出荷の再開時期を判断できません。
BCP対策システムによっては、社外の取引先にも状況確認の連絡を送れるものがあります。取引先の連絡窓口を平時から登録しておき、誰が連絡を担当するかを決めておくと、復旧計画を立てる際の判断材料がそろいやすくなります。
大企業のBCP対策システムと既存システムの連携
大企業では人事システムや認証基盤、グループウェアなど、すでに多くのシステムが動いています。BCP対策システムをこれらとつなげることで、名簿更新の手間や、従業員がログインする負担を減らせます。
人事システムとの名簿連携
従業員数が多い企業では、入社や退職、異動のたびに安否確認の名簿を手で更新するのは現実的ではありません。更新が遅れると、災害時に退職者へ通知が届いたり、新入社員が名簿から漏れたりするおそれがあります。
人事システムから従業員情報を定期的に取り込めるか、CSVファイルやAPI(システムどうしをつなぐ仕組み)で連携できるかを確認しましょう。取り込みに失敗したときに管理者へ通知が届くか、エラーの内容を確認できるかも大切な点です。
シングルサインオンと認証基盤への対応
シングルサインオン(SSO)とは、一度のログインで複数のシステムを使えるようにする仕組みです。大企業では、社内の認証基盤とつなげてIDやパスワードを一元管理しているケースがあります。
BCP対策システムがSSOに対応していれば、従業員が新たなパスワードを覚える必要がなくなります。ただし、災害時に認証基盤そのものが止まると、システムにログインできなくなる可能性があります。認証基盤が使えない場合の代替ログイン手段も確認しておきましょう。
ビジネスチャットやグループウェアへの通知
従業員がふだん使っているビジネスチャットやグループウェアに安否確認の通知を流せると、回答までの時間を短くできる場合があります。新しいアプリを入れてもらうより、使い慣れた画面のほうが反応しやすいためです。
一方で、通知先を増やしすぎると、どこから回答すればよいか迷う従業員も出てきます。回答の窓口は一つにまとめ、チャットは通知の入口として使うなど、役割を決めておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でBCP対策ソリューションの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
海外拠点を含めたBCP運用の注意点
海外に拠点を持つ大企業では、言語や時差、各国の法令の違いを踏まえてBCPを運用する必要があります。国内だけを想定した設定のままでは、海外の従業員に情報が届かないおそれがあります。
多言語での配信と時差への対応
海外拠点の従業員に安否確認を送る場合、現地の言語で通知文と回答画面を表示できることが重要です。日本語だけの通知では内容が伝わらず、回答の遅れにつながる可能性があります。
あわせて、各拠点の現地時刻で配信時刻や回答期限を表示できるかも確認しましょう。日本の夜間に海外拠点で災害が起きる場合もあります。現地の責任者にも通知を出せる権限を持たせておくと、初動を早められます。
個人データの国外移転と現地の法令
安否確認システムには、従業員の氏名や連絡先、所在地などの個人データが登録されます。海外拠点の従業員情報を日本のサーバーで管理する場合、現地の個人情報に関する法令で国外へのデータ移転に条件が定められていることがあります。
欧州連合(EU)のGDPR(一般データ保護規則)などが代表例です。対象国の規制とデータの保存先を、法務部門や現地の担当者とあわせて確認しておきましょう。必要に応じて専門家への相談も検討します。
大企業がBCP対策システムを全社展開する進め方
大企業では、システムを選んだあとの展開と定着に時間がかかります。本社とグループ会社の役割を分け、訓練で効果を確かめながら進めることが大切です。
本社の主管部門と各社担当者の役割分担
全社展開では、本社の総務部門やリスク管理部門が主管となり、グループ会社や拠点ごとに担当者を置く体制が考えられます。本社だけで全員分の名簿や設定を管理しようとすると、更新が追いつかなくなるおそれがあります。
本社は全体のルールと設定の基準を決め、各社の担当者は自社の名簿管理や訓練の実施を担うといった分担が現実的です。役割を文書にまとめておけば、担当者が替わったときの引き継ぎも進めやすくなります。
定期訓練で回答率と課題を確かめる
導入した直後は、通知の受け取り方や回答方法を知らない従業員がいる可能性があります。定期的に全社訓練を行い、回答率や回答までの時間を会社別・拠点別に確認しましょう。
回答率が低い拠点があれば、連絡先の登録漏れや通知設定の問題など、原因を一つずつ確認します。訓練の結果を経営層にも報告し、改善の進み具合を共有しておくと、BCPを全社の取り組みとして続けやすくなります。
大企業のBCP対策に使える製品の特徴
グループ会社や多数の拠点を持つ大企業が、安否確認や拠点の被害把握を検討する際の目安として、この記事で紹介する製品を一覧にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| エマージェンシーコール | 管理者IDの数に制限がなく、グループ会社や全国拠点の安否を一画面で確認 |
| 安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス | 拠点・サプライヤーを全国6万点まで登録し、公的な災害情報と自動で照合 |
| ウェザーニュース for business | 位置情報と気象データをもとに、被災した社員のみへ自動で安否確認を行う |
| imatome | 安否確認、拠点確認、災害情報、要対応事項を一画面にまとめて把握 |
| SafetyBird緊急地震速報配信サービス | 衛星通信で緊急地震速報を拠点へ一斉配信できる |
多拠点・グループ展開で検討したいBCP製品
拠点数や対象人数が多い大企業では、全社の状況をどこまで一つの画面で把握できるかが選定の軸です。対象範囲や連携の条件は製品ごとに異なるため、資料で確認してください。
エマージェンシーコール
- 【その時、何千人を守れるか】99%超回答の企業も。選ばれる理由
- 【ツール提供で、終わらない】BCP策定〜復旧まで全フェーズ伴走
- 【業界が違えば、危機対応も違う】業界特有の制約・実務を熟知
インフォコム株式会社が提供する「エマージェンシーコール」は、製造や金融、インフラなどの大企業を中心に導入されている安否確認システムです。管理者IDの数に制限がなく、人事システムと自動でデータをやり取りして、グループ会社や全国拠点、複数事業部の安否状況を一画面で確認できます。最大10件の連絡先へ繰り返し連絡する仕組みもあり、組織変更が多い大規模な組織の候補です。
安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス
- 拠点と災害エリアをGISで自動突合し被害を即時推定
- 気象庁や自治体の公式データを直接受信しリアルタイム通知
- アンケート自動配信で被災状況の収集と集計を省力化
国際航業株式会社が提供する「安否確認だけでは判らない拠点被害を一括収集!Bois/防災情報提供サービス」は、従業員250名以上の企業を対象にした災害リスク管理のクラウドサービスです。自社拠点やサプライヤーを全国6万点まで登録でき、CSVでの一括登録にも対応します。気象庁やLアラートの公的な災害情報と自動で照合して影響が懸念される拠点を抽出するため、拠点や取引先が多い企業が被害把握を効率化したい場合の選択肢です。
ウェザーニュース for business
- 毎日使うアプリで、備えが習慣に
- 地震・津波の他、台風や線状降水帯など様々な気象災害にも対応
- 社員の位置情報に基づき、被災社員のみ、自動で安否確認
株式会社ウェザーニューズが提供する「ウェザーニュース for business」は、気象データと位置情報を活用する安否確認・BCP向けのクラウドサービスです。会社の地点を指定した安否確認やリスク通知に加え、社員の位置情報にもとづいて被災地にいる社員へ自動で発報します。全社へ一斉に連絡するのではなく、影響を受けるエリアの社員に絞って通知したい大企業の候補です。API連携にも対応しています。
imatome
- 拠点状況や従業員の安否、災害情報など自動で効率的に情報収集
- 災害状況やタスク管理などをダッシュボードでリアルタイムに把握
- 平常モードと非常時モードでBCP対応の始まりと終わりを明確化
株式会社レスキューナウが提供する「imatome」は、拠点周辺の災害情報や安否確認の結果、対応すべきタスクをダッシュボードに集約するクラウドサービスです。従業員数や拠点数の上限が異なるプランが用意されており、全社の状況をリアルタイムに把握できます。状況の推移はワンクリックでレポートにできるため、経営層や対策本部への報告にも使えます。
SafetyBird緊急地震速報配信サービス (スカパーJSAT株式会社)
- 衛星回線で広域拠点へ同報配信可能
- 地上回線障害時の代替経路として利用可能。
- 既存設備と連携可能。
まとめ
大企業のBCP対策システムは、グループ会社や海外拠点を含む全従業員の状況を対策本部が一元で把握できるかが選定のポイントです。会社や部門ごとの権限設定、代行者の設定、人事システムや認証基盤との連携を確認し、多言語配信や個人データの国外移転にも備えましょう。BCP(事業継続計画)対策ソリューションの資料請求を活用し、自社グループの規模と体制にあう製品を比較してください。

