BIツールアプリとは、企業内のさまざまなデータを集計し、グラフや表で見やすく表示するBIツールを、アプリやモバイル端末から利用できる形にしたものです。経営層や営業担当者、店舗責任者などが、場所に縛られずに状況を把握しやすくなります。
データを持ち歩ける仕組み
BIツールアプリでは、売上実績や案件進捗、在庫数などをダッシュボードで確認できます。紙の帳票や表計算ファイルを持ち歩く必要が少なくなり、必要なタイミングで最新に近い情報を見られる点が特徴です。
例えば、営業先で今月の受注状況を確認したり、店舗巡回中に売れ筋商品の変化を把握したりできます。意思決定に必要な情報を現場に近い場所で確認できるため、報告を待つ時間の短縮にもつながります。
スマートフォン対応との違い
BIツールアプリと、スマートフォン対応のWeb画面は似ています。ただし、アプリの場合は通知機能や端末に合わせた操作性、閲覧しやすい画面設計などが用意されていることがあります。
一方、Webブラウザで利用するタイプは、端末にアプリを入れずに使える点が魅力です。どちらがよいかは、利用者数や端末管理、外出先での確認頻度によって変わります。
通常のBIツールとの関係
BIツールアプリは、BIツールそのものとは別の製品ではなく、BIツールの利用方法の一つとして考えるとわかりやすいでしょう。データ連携や集計、分析の中心はBIツール側で行い、アプリは確認や共有の入口になります。
そのため、アプリの見やすさだけでなく、もとのBIツールが自社のデータや業務に合うかを確認することが重要です。導入時は、分析機能とモバイル利用の両方を比較しましょう。
BIツールアプリでできること
BIツールアプリでは、データの閲覧だけでなく、グラフの確認や条件指定による絞り込み、アラート通知、レポート共有などが可能です。外出先で細かな分析を行うというより、必要な情報をすばやく確認し、次の行動に移す用途に向いています。
ダッシュボードの確認
BIツールアプリの中心的な機能は、ダッシュボードの確認です。売上や利益、予算達成率、問い合わせ件数などをグラフや表で表示し、状況を直感的に把握できます。
会議前に最新の数値を確認したり、移動中にチームの進捗を見たりする場面で役立ちます。パソコンを開かなくても主要な指標を見られるため、確認作業のハードルを下げやすいでしょう。
条件を絞った分析
多くのBIツールアプリでは、期間や部署、商品、地域などの条件を指定してデータを絞り込めます。例えば、今月の関東エリアの売上だけを見る、特定商品の在庫推移を確認する、といった使い方です。
ただし、複雑なデータ加工や高度な分析は、パソコン画面のほうが適している場合もあります。アプリでは現場で必要な確認に絞って使うと、操作が定着しやすくなります。
通知やアラートの確認
設定した数値を下回った場合や、目標を達成した場合に通知を受け取れるBIツールもあります。例えば、在庫が一定数を下回った、売上が前日より大きく変化した、といった変化に気づきやすくなります。
通知を活用すれば、担当者が毎回ダッシュボードを開かなくても、重要な変化を把握できます。通知条件を増やしすぎると見落としにつながるため、重要な指標に絞ることが大切です。
レポートの共有
BIツールアプリから、ダッシュボードやレポートを関係者に共有できる場合があります。会議中に同じ画面を見ながら話したり、現場責任者へ状況を共有したりする際に便利です。
共有機能を使う際は、閲覧権限の管理が欠かせません。売上や顧客情報などの重要データを扱うため、部署や役職に応じて見られる範囲を制御できるか確認しましょう。
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BIツールアプリが向いている利用シーン
BIツールアプリは、外出や移動が多い担当者をはじめ、複数拠点を管理する責任者やスピード感のある判断が必要な部門に向いています。現場で状況を見てすぐ判断したい業務ほど、アプリ利用のメリットを感じやすいでしょう。
営業活動での利用
営業担当者は、訪問前に取引実績や案件状況を確認できます。商談中に過去の購入傾向や進捗を見ながら話せるため、提案内容を調整しやすくなります。
また、マネージャーは外出先からチーム全体の見込み案件や受注状況を把握できます。日報や会議資料の提出を待たずに状況を把握できれば、早めのフォローにつなげやすいでしょう。
店舗や拠点管理での利用
小売店や飲食店、物流拠点などでは、店舗ごとの売上、在庫、人員状況をアプリで把握できます。複数拠点を巡回する責任者にとって、現地でデータを見ながら課題を見つけやすい点は大きな利点です。
例えば、特定店舗だけ売上が落ちている場合、商品構成やキャンペーン状況をすぐ確認できます。現場の感覚とデータを照らし合わせることで、改善策を考えやすくなります。
経営層の状況把握
経営層や部門責任者は、外出中でも主要な経営指標を確認できます。売上や利益、予算進捗、重要プロジェクトの状況などを一覧で見られるため、会議前の確認や意思決定に役立つでしょう。
ただし、経営判断に使うダッシュボードは、指標の定義を明確にしておくことが大切です。同じ売上でも、受注額なのか請求額なのかが曖昧だと、判断を誤る可能性があります。
現場報告の効率化
BIツールアプリは、現場からの報告を受ける側にも効果的です。担当者が入力したデータや基幹システムの情報を可視化できれば、報告書を待たずに状況を確認できます。
特に、日々の数値確認が多い業務では、表計算ファイルをメールで送る運用から脱却しやすくなります。同じデータを関係者が同じ画面で確認できるため、認識のずれも抑えやすいでしょう。
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BIツールアプリを選ぶ際の比較ポイント
BIツールアプリを選ぶ際は、アプリの有無だけで判断せず、操作性や閲覧できるデータ、セキュリティ、連携機能、費用を総合的に確認しましょう。現場で使われなければ定着しないため、利用者の業務に合うかが重要です。
端末での見やすさ
スマートフォンやタブレットでは、画面サイズが限られます。そのため、グラフがつぶれずに表示されるか、指で操作しやすいか、必要な数値にすぐたどり着けるかを確認しましょう。
パソコン用のダッシュボードをそのまま小さな画面で見るだけでは、使いにくい場合があります。モバイル用のレイアウト調整や、表示項目の切り替えができるかも比較ポイントです。
閲覧権限と安全性
BIツールアプリでは、社外からデータにアクセスする場面が増えます。そのため、ユーザー権限や二要素認証、端末紛失時の対策、通信の暗号化などを確認する必要があります。
特に、顧客情報や売上情報を扱う場合は、誰がどこまで閲覧できるかを細かく設定できると安心です。利便性だけでなく、情報管理のルールに合うかも見ておきましょう。
データ連携のしやすさ
BIツールは、販売管理システムや顧客管理システム、会計システム、表計算ファイルなどに蓄積されたデータを連携して活用します。アプリの操作性が高くても、必要なデータを取り込めなければ、確認できる範囲は限られるでしょう。
既存システムとの連携方法やデータの更新頻度、加工のしやすさを事前に確認することが大切です。現場で見たい数値がどのシステムにあるのかを整理してから比較すると、自社に合うBIツールを選びやすくなります。
費用と運用負担
BIツールアプリの費用は、利用人数や機能、データ容量、サポート内容によって変わります。スマートフォン利用者をどこまで含めるかによって、必要なライセンス数も変動します。
また、導入後はダッシュボードの作成、権限管理、データ更新の確認が必要です。費用だけでなく、社内で運用できる範囲とベンダーの支援内容をあわせて比較しましょう。
BIツールアプリを比較する際は、以下の項目をチェックリストとして活用するとよいでしょう。
| 比較項目 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 端末での見やすさ | スマートフォンやタブレットでも、グラフや表が見やすく操作しやすいか |
| 閲覧権限と安全性 | 部署や役職、担当範囲ごとに閲覧できるデータを制御できるか |
| データ連携 | 販売管理や顧客管理、会計など、自社で利用中のシステムと連携できるか |
| 通知機能 | 売上や在庫などの重要な変化を、アプリ上のアラートで把握できるか |
| 費用と運用負担 | 利用人数に応じた費用や、ダッシュボード作成・権限管理の負担が適切か |
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おすすめのBIツールアプリを比較
ここでは、ITトレンドに掲載されているBIツールのなかから、アプリ利用や外出先でのデータ確認を検討する企業が比較しやすい製品を紹介します。製品ごとに得意な領域や導入形態が異なるため、自社の利用シーンに近いものから資料請求して確認しましょう。
Tableau Desktop
- スプレッドシートやAWSなどさまざまなソースと接続
- 統計的処理もドラッグアンドドロップで可能
- マッピング機能でデータを地図上に表示
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Tableau Desktop」は、データの可視化や分析画面の作成に活用できるBIツールです。モバイルで閲覧するダッシュボードを整える前段階として、分析担当者がレポートやグラフを作成する用途に適しています。現場に共有する指標を設計したい企業は、クラウド利用とあわせて比較するとよいでしょう。
Domo
- データ活用を実現するために必要な機能をオールインワンで提供
- SaaS型BI国内市場NO.1!※高い顧客満足度を獲得!
- モバイル標準対応なのでデータを元に迅速なアクションを促進可能
ドーモ株式会社が提供し、NDIソリューションズ株式会社が代理店を務める「Domo」は、さまざまなデータを集約し、ダッシュボードで可視化できるBIツールです。経営層や現場担当者が同じ指標を見ながら業務状況を確認しやすく、スピード感のある情報共有を重視する企業に適しています。複数部門のデータをまとめたい場合にも検討候補になります。
Dr.Sum
- 導入実績7,700社超!顧客満足度No.1・サポート品質ランク★★★
- 散在したデータを一元化、10億件のデータも1秒台で◆高速集計◆
- 直感的な操作で誰でも簡単にデータ分析が可能
ウイングアーク1st株式会社が提供する「Dr.Sum」は、大量データの集計や分析基盤として利用できるBIツールです。各種システムに分散したデータを集め、部門ごとの分析や経営指標の確認に活用できます。アプリで見るダッシュボードの前提となるデータ基盤を整えたい企業は、ほかの可視化製品との組み合わせも含めて検討するとよいでしょう。
MotionBoard
- 3,900+社導入・顧客満足度4年連続No.1・サポート品質ランク★★★
- 生成AI機能*チャットで自動生成・インサイト分析も自然言語で!
- システムも現場・IoTデータも、60種類以上のデータソースと接続◎
ウイングアーク1st株式会社が提供する「MotionBoard」は、ダッシュボード作成やデータ可視化に対応したBIツールです。営業状況、在庫、製造現場のデータなどを見える化し、関係者が状況を把握しやすくします。拠点や部門ごとの情報を一覧化したい企業、現場で確認しやすい画面を整えたい企業に向いています。
FineReport
- ローコードでExcelライクのデザイナにより、分析画面を簡単作成
- データ可視化にデータ入力機能もあり、社内様々な課題が解決可能
- 日本国内大手企業の導入実績が多く、各種事例と安心サポート
バリューテクノロジー株式会社が提供する「FineReport」は、帳票作成やデータ可視化に活用できるBIツールです。定型レポートの作成や、業務データをもとにした見える化を進めたい企業に適しています。現場で使う帳票や管理資料をデジタル化し、スマートフォンやタブレットで確認する運用を検討する際にも比較しやすい製品です。
Tableau Cloud
- インテリジェントなツールのデータの力で自信の持てる意思決定へ
- 理解しやすいインサイトで時間を節約し、誰もが簡単に分析できる
- 埋め込み分析で顧客にデータで価値・シームレスな体験を提供
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Tableau Cloud」は、クラウド環境でデータの可視化や共有を行えるBIツールです。社内外の関係者がダッシュボードを確認しやすく、外出先から指標を見たい企業にも検討しやすい製品です。営業や経営管理、マーケティングなど、部門をまたいだデータ活用を進めたい場合に向いています。
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BIツールのアプリ利用に関するFAQ
BIツールアプリは便利な一方で、パソコン版との違いやセキュリティ、導入後の運用に不安を感じる企業も少なくありません。ここでは、導入前によくある疑問を整理します。
- Q1:BIツールアプリだけで分析は完結しますか?
- 日々の数値確認や簡単な絞り込みであれば、アプリだけでも対応しやすいです。ただし、複雑なデータ加工やダッシュボード作成は、パソコン版のほうが向いています。アプリは確認と共有、パソコン版は設計と詳細分析という役割で分けると運用しやすくなります。
- Q2:スマートフォンから社内データを見るのは危険ですか?
- 危険と決めつける必要はありませんが、権限管理や認証設定は重要です。端末紛失時の対応やユーザーごとの閲覧範囲、社外アクセスの制限などを確認しましょう。セキュリティ機能と社内ルールを組み合わせることで、利便性と安全性を両立しやすくなります。
- Q3:アプリ対応のBIツールを選ぶべき企業は?
- 営業担当者や店舗責任者、経営層など、外出先や現場で数値を確認する人が多い企業に向いています。反対に、分析担当者だけが社内で利用する場合は、アプリ対応よりも分析機能やデータ連携を優先したほうがよいケースもあります。
- Q4:既存の表計算ファイルは使えますか?
- 製品によっては、表計算ファイルのデータを取り込んで可視化できます。ただし、ファイルの形式や更新頻度、入力ルールが整っていないと、正しい分析が難しくなります。導入前に、どのファイルを使うのか、誰が更新するのかを整理しておきましょう。
- Q5:導入後に定着させるポイントは?
- 最初から多くの画面を作るより、利用者が毎日見る指標に絞ることが大切です。営業なら案件進捗、店舗なら売上と在庫、経営層なら予算進捗など、業務に直結する画面から始めましょう。操作研修や利用ルールもあわせて整えると、定着しやすくなります。
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まとめ
BIツールアプリは、売上や在庫、案件状況などを外出先や現場から確認し、すばやい判断につなげるための有効な選択肢です。選定時は、端末での見やすさや権限管理、データ連携、運用負担を比較しましょう。
自社に合う製品を見極めるには、複数製品の機能やサポート内容を比べることが重要です。気になるBIツールは、ITトレンドでまとめて資料請求して比較してみてください。



