ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■入力方式別
- Excel連携型:iFUSION、Sactona、fusion_place
- Web入力型:BizForecast、fusion_place
- ■稼働環境別
- 自社サーバへの構築:iFUSION、Sactona、fusion_place、Board
- クラウド環境での運用:BizForecast
- クラウド型:BizForecast、iFUSION、Sactona、fusion_place、Board
予算管理システムをオンプレミスで動かす企業の事情
オンプレミス型を選ぶ背景には、扱うデータの機密性と、既存の社内システムとの関係があります。ここでは、予算管理システムを自社サーバで動かす判断につながりやすい3つの事情を取り上げます。
未公表の業績計画や人件費を社外に出せない
予算データには、公表前の売上計画や利益目標、部門別の人件費、設備投資の構想など、外部に知られると影響の大きい情報が含まれます。上場企業では、決算発表前の業績予想の扱いに慎重さが求められる場合もあります。
こうした情報を社外のサーバに置くことを社内規程で制限している企業では、オンプレミス型が選択肢です。ただし、クラウド型でも暗号化やアクセス制御を備える製品はあるため、規程の内容とあわせて判断しましょう。
社内の会計システムやERPがオンプレミスで動いている
会計システムや統合基幹業務システム(ERP)を自社サーバで運用している場合、予算管理システムも同じ社内ネットワークに置くと、実績データの受け渡しを社内で完結できます。外部との通信経路を新たに設けずに済む点も判断材料です。
反対に、基幹システムをクラウドへ移す計画があるなら、予算管理だけをオンプレミスにすると連携の経路が複雑になる場合があります。基幹システムの今後の方針と足並みをそろえて検討しましょう。
グループ全体の予算を自社の基準で統制したい
グループ会社の予算を親会社で集約する場合、勘定科目の対応表や組織階層、承認ルールを自社の基準で細かく作り込みたいという要望が出てきます。オンプレミス型には、こうした個別設定やカスタマイズに対応できる製品があります。
ただし、作り込みが増えるほど、バージョンアップ時の改修や検証の手間が増えます。どこまでを標準機能で対応し、どこからを個別開発とするかを導入時に線引きしておくことが大切です。
オンプレミス型の予算管理システムを支える技術
オンプレミス型の予算管理システムは、集計処理を担うデータベース、予算を入力する画面、利用者ごとの権限設定で構成されます。それぞれの仕組みを知っておくと、提案内容を比べやすくなります。
多次元データベースによる集計の仕組み
予算管理システムの多くは、部門や勘定科目、月、シナリオといった複数の軸でデータを管理する多次元データベースを採用しています。軸を切り替えるだけで、部門別や科目別、四半期別の集計を表示できる仕組みです。
リレーショナルデータベースの上に集計用の仕組みを組み合わせる製品もあり、方式は製品によって異なります。軸の数や明細の件数が増えたときの集計時間は、自社に近いデータ量で検証すると判断しやすくなります。
Excel連携型とWeb入力型の入力方式
入力方式は、使い慣れたExcelの画面からサーバのデータを読み書きするExcel連携型と、ブラウザの画面で入力するWeb入力型に大きく分かれます。Excel連携型は現場の操作を変えずに移行しやすい方式です。
Web入力型は、PCに追加のソフトを入れずに使える点が利点です。オンプレミスの場合、社外や拠点からどう接続させるかも入力方式とあわせて決めます。VPN(仮想専用線)を経由させるかどうかも事前に整理しましょう。
部門や勘定科目単位のアクセス権限
予算データは、部門長には自部門だけ、経営企画には全社分というように、見せる範囲を細かく分ける必要があります。オンプレミス型では、社内の認証基盤と連携して利用者を管理できる製品もあります。
権限は部門だけでなく、人件費などの機密科目や、確定後の予算を編集できるかどうかでも分けておくと安心です。組織改編のたびに権限を見直す手順も、導入時に決めておくと運用が安定します。
予算編成期の負荷とオンプレミスのサーバ設計
予算管理システムの利用量は一年中一定ではなく、予算編成や見込みの更新時期に集中します。オンプレミスでは自社でサーバの性能や容量を決めるため、この波を前提にした設計が必要です。
入力が締切前に集中する時期のサイジング
予算編成期には、各部門の担当者が締切の直前にまとめて入力や保存を行う傾向があります。サーバの性能や台数を決める作業(サイジング)は、平常時ではなくこの繁忙期の同時利用者数を基準にするとよいでしょう。
クラウド型のように利用量に応じて性能を足すことは難しいため、数年先の組織拡大やグループ会社の追加も見込みます。ベンダーに想定の利用者数や明細件数を伝え、推奨構成を出してもらう方法が現実的です。
試算やシミュレーションの処理時間
為替や販売数量などの前提を変えて利益を試算する機能は、全社のデータを再計算するため、サーバに大きな負荷がかかる場合があります。試算のたびに数分以上待つようでは、経営会議の場で使いにくくなります。
処理時間は、データ量やサーバの性能、計算ロジックの組み方など複数の要因で変わります。導入前の検証では、実際に使う予定の試算パターンを用意し、処理時間を確認しておくと安心です。
バックアップと予算データの世代管理
オンプレミスでは、予算データのバックアップを自社で取得・保管します。障害に備えるだけでなく、当初予算や修正予算、見込みといった版ごとのデータを後から比べられるよう、世代を残す設計が求められます。
バックアップの取得時刻は、夜間の会計データ取り込みと重ならないよう調整します。復元手順を実際に試しておくと、障害時に予算データをどこまで戻せるかを把握できます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で予算管理の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
会計・人事とつなぐオンプレミスの連携設計
予算管理システムは、実績を会計システムから、人件費の前提を人事システムから受け取って初めて予実管理に使えます。オンプレミスでは、こうした連携も自社の環境にあわせて設計します。
会計システムとの実績連携の頻度と方法
実績の取り込みは、会計システムの仕訳や残高を一定の間隔で予算管理システムへ移す仕組みです。月次決算後に1回取り込む方法のほか、日次で取り込んで速報値を見る方法もあります。
連携方法には、データベース間の直接連携や、CSVファイルを受け渡す方法があります。科目や部門のコードが会計側と違う場合は変換表が必要です。取り込みに失敗したときの通知や再実行の手順も決めておきましょう。
人員計画と人件費予算のデータ連携
人件費予算は、人事システムの社員情報や等級、給与テーブルをもとに組み立てると精度を上げやすくなります。オンプレミス型なら、個人の給与情報を社外に出さずに予算へ反映できる点が利点です。
一方で、個人単位のデータを扱うため、閲覧できる人をさらに絞る権限設計が欠かせません。部門には集計後の金額だけを見せるなど、表示の粒度も人事部門と相談して決めましょう。
IaaSやクラウド型と予算管理の負担を比べる
オンプレミスの代わりに、IaaS(インターネット経由で借りるサーバ基盤)に構築する方法や、クラウド型を使う方法もあります。自社が担う作業の範囲がどう変わるかを比べて判断しましょう。
IaaS上に予算管理システムを構築する方法
IaaS上への構築は、ソフトウェアの構成はオンプレミス型のまま、サーバだけを外部の基盤に置く方法です。機器の購入や更新が不要になり、予算編成期だけ性能を上げるといった調整もしやすくなります。
ただし、OSやミドルウェア、予算管理ソフトの保守は引き続き自社またはベンダーの担当です。IaaS上での稼働を製品が正式にサポートしているかは、提供元に確認しましょう。
クラウド型と比べた保守と更新の分担
クラウド型では、サーバの管理やバージョンアップを提供事業者が担います。新機能が自動で使えるようになる反面、更新の時期を自社で選べない場合があり、予算編成期と重なる可能性もあります。
オンプレミス型は更新の時期を自社で決められますが、保守契約の期限やサーバの更改にあわせた計画的な投資が必要です。5年程度先までの保守費用と作業量を並べ、どちらの負担が自社にあうかを比べましょう。
オンプレミス対応の予算管理システム比較表
オンプレミスやクラウドでの稼働を検討する際に確認したい入力方式と提供形態の違いを、この記事で紹介する予算管理システムごとに整理しました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| BizForecast | Excelの操作性を生かした予算管理・管理会計ソリューション。クラウド型やパッケージソフトとして提供 |
| iFUSION | 運用中のExcelフォーマットを使い、データの収集・集計をノーコードの設定で自動化。オンプレミスにも対応 |
| Sactona | オンプレミスとクラウドから選べる。Excelとブラウザを使い、専用クライアントプログラムのインストールなしで利用可能 |
| fusion_place | オンプレミスとクラウドに対応。Excel連携や専用画面での入力、データ管理機能を備える |
| Board | レポーティングBIと予算管理を統合した基盤。オンプレミスとクラウドに対応 |
オンプレミスやIaaSで動かせる予算管理システム
機密性の高い予算データを自社の管理下に置きたい企業に向けて、オンプレミス版の提供やクラウド環境での運用に対応した予算管理システムを紹介します。
BizForecast
- ノウハウが詰まったExcelを有効活用してスピーディな導入・定着化
- 公認会計士・米国公認会計士が製品設計・導入メソッドを監修
- 大手コンサルファームの出身者が業種業界問わず導入サポート
プライマル株式会社が提供する「BizForecast」は、Excelの使い勝手を生かしながら予算管理や管理会計業務を効率化するソリューションです。既存のExcelフォーマットを入力画面や帳票として活用でき、予算編成や予実管理、業績見込みの集計を支援します。提供形態にはクラウドやパッケージソフト、SaaSなどがあり、企業の業務要件にあわせた導入を検討できます。社内に蓄積されたExcelのノウハウを生かしながら、予算データの一元管理を進めたい企業に向いています。
iFUSION
- 【使いやすさ】今あるExcel業務をまとめて簡単システム化!!
- 【効率化】予算編成/予実管理等のデータ収集・集計作業が激減!!
- 【外部連携】基幹/会計/販売など各種システムと豊富な連携実績!
株式会社インプレスが提供する「iFUSION」は、運用中のExcelフォーマットを生かしてデータの収集・集計を自動化する製品です。提供形態にはオンプレミスとクラウドがあり、社内ネットワークで運用するか、クラウドで使うかを選べます。フォーマットの登録はノーコードで行え、各部門への展開から回収、提出状況の確認までをシステム上で管理できます。部門担当者が使い慣れたExcelの画面を変えずに、予算データの置き場所だけを自社サーバへ移したい企業の選択肢です。
Sactona
- 費用対効果に優れ、短期間で導入可能!
- エクセルだから誰でも自由にデータ分析ができる!
- 既存の報告書をそのままの形で活用可能!
株式会社マネーフォワードが提供する「Sactona」は、提供形態をオンプレミスとクラウドから選べる経営管理システムです。予算編成や見込管理、事業計画などの管理会計業務を支え、予算データを社内のサーバに置きたい企業も検討できます。利用者はMicrosoft Office Excelとブラウザソフトで操作し、クライアントPCにプログラムを入れる必要はありません。拠点の入力を受け付けるPortal、入出力表を作るManager、データベース構造やセキュリティを設定するDesignerの3つのモジュールで構成されています。
fusion_place
- 商品、顧客分類、テーマなど多次元で、計画や見込も一元管理
- 経理/企画の要約データと現場の詳細データを繋げてドリルダウン
- とにかく超高速。ストレスなしの検索スピードと画面の切り替わり
株式会社フュージョンズが提供する「fusion_place」は、予算編成から販売計画、設備投資計画まで扱える経営管理プラットフォームです。提供形態はオンプレミスとクラウドに対応しています。今まで使ってきたExcelを入出力にそのまま使えるほか、オンライン専用画面での入力やバッチ処理にも対応しており、業務ごとに入力方式を選べます。ワークフローやデータのインポート・エクスポートなどの機能も備え、部門や拠点の予算データを集約して管理する運用に役立つでしょう。
Board (BOARD Japan株式会社)
- PL/BS/CF,店舗別,工事別予算,S&OPなどあらゆる業種,業態に対応
- 中長期計画,見込管理,シミュレーション,ワークフロー,配賦
- 現状把握・分析、計画、シミュレーションを単一システムで実現
まとめ
予算管理システムをオンプレミスで動かすと、未公表の業績計画や人件費を社内で管理し、会計・人事システムと社内ネットワークで連携できます。その分、予算編成期の負荷を見込んだサーバ設計やバックアップ、保守は自社の担当です。IaaSやクラウド型との負担の違いも比べたうえで、自社の規程と体制にあう予算管理の製品を選びましょう。まずは資料請求して、入力方式や稼働環境の対応状況を確認してください。

