ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■アクセス制御と認証の対応別
- IPアドレス制限など接続元を絞れる:ContractS CLM、LIRIS CLM、Cospal、Contract One
- SSOやSAML認証で自社の認証基盤とつなげる:ContractS CLM、LIRIS CLM、MNTSQ CLM、Contract One
- 金融グループの銀行基準のセキュリティ体制を掲げる:LegalXross
- ■導入と移行の支援別
- 既存の契約データの移行や登録を支援してほしい:MNTSQ CLM、LIRIS CLM、Cospal、Contract One
オンプレミス型のCLMを検討する企業の事情
オンプレミス型とは、提供会社のクラウドではなく、自社で用意したサーバーにシステムを導入して運用する形態です。CLMでオンプレミス型が検討される背景には、契約書の機密性や社内のシステム環境にかかわる事情があります。
社内規程でクラウドの利用が制限されている
金融機関や官公庁と取引のある企業、研究開発の情報を多く扱う企業などでは、社内の情報セキュリティ規程で、機密性の高い文書を社外のクラウドに保存することを制限している場合があります。契約書には取引価格や技術情報が含まれるため、規程の対象になることもあります。
規程上の制限がある場合でも、例外として認める手続きが用意されていることがあります。候補をオンプレミス型だけにする前に、どの条件を満たせばクラウドを使えるのかを、情報システム部門や情報セキュリティの担当部門へ確認しておきましょう。
社内ネットワークだけで完結させたい
工場や研究所など、インターネットにつながない閉じたネットワークで業務を行っている拠点では、社外のサービスに接続できない場合があります。既存の文書管理サーバーや基幹システムと同じネットワーク内で契約書を管理したいという理由で、オンプレミス型が検討されることもあります。
ただし、社内ネットワークで完結させると、取引先とのやり取りや社外からの利用には別の仕組みが必要です。どの業務を社内で完結させ、どの業務で社外とつながる必要があるのかを、導入前に整理しておくことが大切です。
オンプレミス型CLMで自社が担う運用業務
オンプレミス型では、クラウド型なら提供会社が行うサーバーの管理を、自社で担う必要があります。導入を判断する前に、どのような業務が発生し、誰が担当するのかを具体的に把握しておきましょう。
サーバーの保守とバックアップ
オンプレミス型のCLMを動かすには、サーバーの機器やOS、データベースを自社で用意し、障害が起きないよう監視する必要があります。機器の故障に備えて予備の構成を用意するか、故障時の復旧手順を決めておくことも求められます。
契約書のデータは長期間の保存が必要なため、バックアップの取り方と保管場所も重要です。定期的にバックアップからデータを戻せるかを試しておくと、障害が起きたときに慌てずに済みます。作業の手順は文書にまとめ、複数の担当者で共有しておきましょう。
セキュリティ更新とバージョンアップ
OSやミドルウェア(OSとアプリケーションの間で動くソフトウェア)には、脆弱性を修正する更新プログラムが提供されます。オンプレミス型では、こうした更新を自社で適用し、CLMが正しく動き続けるかを確認する必要があります。
CLM本体のバージョンアップも、提供会社から届いた更新プログラムを自社の環境に適用する作業が発生します。法改正への対応や新しい機能が追加された場合も、適用しなければ反映されません。保守契約で提供会社がどこまで作業を支援するかを、契約前に確かめておきましょう。
運用を担う体制と引き継ぎ
サーバーの監視や更新の作業は、情報システム部門の担当者が担うことが多くあります。ただし、担当者が1人だけでは、異動や休暇のときに対応が止まるおそれがあります。正副2人以上の担当者を置くか、外部の保守事業者に一部を委託するかを検討しましょう。
あわせて、法務部門とのあいだで役割を分けておくことも重要です。利用者の追加や承認ルートの変更は法務部門、サーバーの管理は情報システム部門というように担当を決めておくと、利用者が問い合わせ先に迷わずに済みます。
オンプレミスとクラウドで異なる費用の考え方
オンプレミス型とクラウド型では、費用の発生の仕方が異なります。初期費用だけで比べると判断を誤るおそれがあるため、数年間の利用を前提に、かかる費用を項目ごとに洗い出して比べましょう。
導入時にかかる費用
オンプレミス型では、CLMのソフトウェアのライセンス費用に加え、サーバーの機器やOS、データベースのライセンス、構築作業の費用が導入時にかかります。既存のデータを移行する場合は、移行作業の費用も発生します。
クラウド型は導入時の費用を抑えやすい一方、月額や年額の利用料が継続して発生します。どちらが割安かは、利用者数や利用期間、既存のサーバーを活用できるかによって変わります。複数の提供会社から同じ条件で見積もりを取り、比べてみましょう。
運用中と機器の更新時にかかる費用
オンプレミス型では、運用中も保守契約の費用や、サーバーの電気代、設置場所の費用がかかります。社内の担当者が監視や更新の作業に使う時間も、見落とされがちな費用の1つです。
サーバーの機器には耐用年数があり、数年ごとに入れ替えが必要です。入れ替えの際には、新しい機器の購入費や、データを移す作業の費用が再び発生します。導入時の見積もりだけでなく、機器の更新時期まで含めた総額で比べると、現実に近い比較ができます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でCLMの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
オンプレミス型で社外との契約業務を進める工夫
契約業務には、取引先との条件交渉や締結など、社外とのやり取りが欠かせません。オンプレミス型のCLMを使う場合に、社外とつながる業務をどのように進めるかを整理しておきましょう。
電子契約サービスとの連携
電子契約で締結する場合、署名の手続きは社外の電子契約サービス上で行うことがあります。オンプレミス型のCLMと電子契約サービスを連携させるには、社内のサーバーから社外のサービスに接続できるようネットワークの設定を調整する必要があります。
連携ができない場合は、締結済みの契約書を電子契約サービスからダウンロードし、CLMへ手作業で登録する必要があります。登録漏れを防ぐため、誰がいつまでに登録するかを決めておきましょう。連携の可否と方法は、提供会社に確認すると確実です。
社外や在宅勤務からの利用
オンプレミス型のCLMを社外や在宅勤務の環境から使うには、VPN(社外から社内ネットワークへ安全に接続する仕組み)などを経由する方法が考えられます。外出の多い営業担当者が承認や契約書の確認を行う場合は、接続の手順が負担にならないかも確かめておきたい点です。
社外からの接続を認める範囲は、情報セキュリティ規程にもとづいて判断します。接続できる端末や利用者を限定し、操作の記録が残るように設定しておくと、問題が起きたときに経緯を確認できます。
オンプレミス以外に検討できる選択肢
オンプレミス型を検討する理由が、契約書を社外に預けることへの不安にある場合は、クラウド型のなかにも条件を満たせる提供形態があるかもしれません。自社の規程と照らし合わせて検討しましょう。
自社専用の環境で提供されるクラウド
クラウド型のなかには、ほかの利用企業と環境を共有せず、自社専用のサーバー環境でCLMを提供する形態を用意している製品があります。サーバーの管理は提供会社に任せながら、データを他社と分けて保管したい場合の選択肢として検討できます。
専用の環境は、共有型のクラウドと比べて費用が高くなる傾向があります。提供の有無や条件、費用は製品ごとに異なるため、資料請求や問い合わせの段階で確認しましょう。
接続制御とデータ保管の条件
共有型のクラウドでも、接続できるIPアドレスを社内のネットワークに限定する機能や、データを国内のデータセンターに保管する条件を示している製品があります。これらの条件が社内規程の要件を満たすかを、情報セキュリティの担当部門と確認しましょう。
第三者による情報セキュリティの認証を取得しているかも、判断の材料として使えます。自社の要件を一覧にまとめ、オンプレミス型とクラウド型の候補を同じ基準で比べると、検討の過程を社内に説明しやすくなります。必須の要件と、代わりの対策で補える要件を分けて整理しておけば、選択肢を狭めすぎずに済むでしょう。
自社管理を補えるCLM製品の特徴一覧
掲載製品はいずれもクラウド型です。オンプレミスの代わりに検討する際の目安として、接続元の制限や認証、データ移行の支援に関する特徴を一覧にしました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| ContractS CLM | SAML認証、IPアドレス制限、アクティビティログ、SCIMに対応するクラウド型CLM |
| LIRIS CLM | IPアドレス制限、SSO、二段階認証、監査ログに対応。データ整備の登録代行もあり |
| MNTSQ CLM | SAML認証を標準で提供。ISO/IEC 27001を取得し、データ移行の支援も用意 |
| Cospal | IP制限や権限管理、監査ログを備えるクラウド型CLM。データ移行代行も別途用意 |
| Contract One | SSO、2要素認証、IPアドレス制限に対応。紙の契約書はスキャン代行でデータ化 |
| LegalXross | SMBCグループの銀行基準のセキュリティ体制を掲げる、クラウド型の契約管理 |
オンプレミスの代替として見るCLM
ITトレンドに掲載されているCLMの提供形態は、いずれもクラウドやSaaSなどのサービス型です。自社のサーバーに構築する形態を希望する場合は、各社に対応の可否を資料で確認してください。ここでは、接続元の制限やSSOなど、自社でアクセスを管理しやすい製品を取り上げます。
ContractS CLM
- 契約書の作成から管理までをワンストップで
- 契約業務のムダな工程をなくして、リードタイム短縮
- 契約関連のあらゆる情報が集約・蓄積され、機会損失を防止
ContractS株式会社が提供する「ContractS CLM」は、SAML認証やIPアドレス制限といった非機能要件を備えたクラウド型のCLMです。相談や依頼から契約書の作成、押印承認、締結、契約管理までを扱い、アクティビティログやSCIMによるユーザープロビジョニングにも対応しています。アクセス元や操作の記録を自社の基準で管理したい場合に確かめやすい製品です。フォルダ単位のアクセス制限もできます。オンプレミスでの提供の可否は、資料で確認してください。
LIRIS CLM
- 契約書の作成から承認、締結、管理まで一括して管理
- 抜群の操作性で、とにかく使いやすい!
- 業務フローに合わせて画面や権限を柔軟にカスタマイズ
LIRIS株式会社が提供する「LIRIS CLM」は、IPアドレス制限やSSO、二段階認証、監査ログ、データ暗号化に対応したクラウド型の契約業務プラットフォームです。SSOはGoogleやMicrosoftのアカウントと連携します。契約書の作成から管理までを一つの基盤で扱えます。既存の契約書の登録は、オプションのデータ整備・登録代行で任せることもできます。オンプレミスでの提供の可否は、資料で確認してください。
MNTSQ CLM
- トップローファームの知見 × AIで、法務業務の革新を支援
- 相談受付から契約締結までの情報を集約し、一元管理と整理を実現
- ナレッジをユーザー全体に還元し、組織としての法務力を高めます
MNTSQ株式会社(MNTSQ, Ltd.)が提供する「MNTSQ CLM」は、クラウド型の契約業務支援プラットフォームです。SAML認証を標準機能で備え、ISO/IEC 27001を取得しています。日本のトップローファームの知見とAIを組み合わせたサービスです。金融機関をはじめとする大手企業のセキュリティ要件にも対応するとされ、導入時には契約データや法務ナレッジの移行を担当コンサルタントが支援します。オンプレミスでの提供の可否は、資料で確認してください。
Cospal
- ドロップするだけで、契約審査依頼が完了
- 契約相談・稟議プロセスを自動最適化
- ナレッジデータベースの自動構築
株式会社Connected withが提供する「Cospal」は、権限管理や監査ログ、通信の暗号化、IPアドレス制限に対応した、AI搭載のクラウド型CLMです。契約相談から稟議、更新までを自動化します。既存の契約書を移したい場合は、1,000通以上の契約書を対象としたデータ移行代行を別途見積もりで依頼できます。自社環境への構築を希望する場合は、提供形態を資料で確認してください。
Contract One
- 契約書を正確にデータ化し、AIで扱いやすいデータベースを構築
- Contract One内で生成AIを活用し、さまざまな部門の課題を解決
- 法改正への対応をサポート
Sansan株式会社が提供する「Contract One」は、紙や電子の契約書をデータ化して管理するクラウド型の契約データベースです。シングルサインオン、2要素認証、IPアドレス制限に対応し、共有範囲の設定でも閲覧できる人を絞れます。ISO/IEC 27001を取得しており、既存の紙の契約書はスキャンの代行を依頼できます。自社サーバーでの運用を希望する場合は、提供形態を資料で確認してください。
LegalXross
- 貴社の課題に合わせて、必要なサービスを必要な分だけご提供
- SMBCグループが提供する、銀行基準のセキュリティ体制
- 第一線で活躍する、各領域のプロフェッショナルが集結
SMBCリーガルX株式会社が提供する「LegalXross」は、SMBCグループが提供する、銀行基準のセキュリティ体制を特徴に掲げる契約管理プラットフォームです。作成、締結、管理、分析などのカテゴリから、必要な機能を選んで導入できます。AIで契約書の情報を構造化して管理台帳を自動で作る機能も提供されています。自社サーバーでの運用を希望する場合は、提供形態を資料で確認してください。
まとめ
契約ライフサイクルマネジメントをオンプレミスで運用するかは、社内規程の制限と、サーバーを自社で保守する体制を用意できるかで判断します。オンプレミス型を選ぶ場合は、保守や更新の業務、機器の更新まで含めた費用、社外との契約業務の進め方を確認しましょう。専用環境のクラウドなど、ほかの選択肢もあわせて比べたい方は、CLM(契約ライフサイクルマネジメント)の資料請求を活用してください。

