ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■管理したい契約の種類別
- 取引基本契約と個別契約を紐づけて管理したい:Contract One、ContractS CLM、Cospal
- 秘密保持契約や共同開発契約の期限を管理したい:Contract One、ContractS CLM、LIRIS CLM、MNTSQ CLM、Cospal
- 海外の取引先との英文契約も扱いたい:Contract One、MNTSQ CLM
- ■法令対応と機密管理別
- 取適法の対象取引の洗い出しを支援してほしい:Contract One
- 契約書ごとに閲覧権限を設定して技術情報を守りたい:ContractS CLM、Contract One、LIRIS CLM
製造業の契約管理がむずかしくなる理由
製造業では、部品や材料の調達、製造の委託、製品の販売、技術の共同開発など、取引の目的ごとに異なる契約を結びます。契約どうしの関係が複雑なことが、管理を難しくする要因の1つです。
取引の段階ごとに増える契約書
製造業の取引では、まず秘密保持契約を結んで技術情報を開示し、条件がまとまると取引基本契約を締結し、その後は注文ごとに個別契約や発注書を交わすといった流れをとる場合があります。1つの取引先に対して、性格の異なる契約書がいくつも積み重なっていきます。
さらに、品質保証に関する取り決めや、金型の貸与、支給品の扱いを定めた覚書が加わることもあります。どの書面が最新で、どの条件が優先されるのかを担当者の記憶に頼って管理していると、取引条件の確認に時間がかかる原因になりかねません。
部門と拠点に分かれる契約の窓口
製造業では、調達の契約は購買部門、販売の契約は営業部門、共同開発の契約は研究開発部門というように、契約の窓口が部門ごとに分かれる傾向があります。工場や海外拠点が独自に取引先と契約を結んでいる場合もあります。
窓口が分かれていると、同じ取引先と複数の部門が別々に契約を結んでいても気づきにくく、条件の食い違いが生じるおそれがあります。CLMで契約情報を1か所に集めれば、取引先ごとにどのような契約があるのかを部門を越えて確認できます。工場や拠点ごとの契約も同じ台帳に登録しておけば、取引先の経営状況が変わった際に影響する契約を素早く洗い出せます。
取引基本契約と個別契約をCLMで紐づける
製造業の契約管理で特に役立つのが、取引基本契約と、それにもとづく個別契約や覚書の関係を整理する使い方です。親子関係を明確にしておくと、条件の確認や更新の判断が速くなります。
関連する契約書の紐づけ
CLMの製品によっては、ある契約書に関連する契約書を紐づけて登録し、親子関係として表示できるものがあります。取引基本契約を開くと、その配下にある個別契約や覚書を一覧で確認できる状態にしておけば、取引条件の全体像をつかみやすくなります。
紐づけの機能がない製品でも、台帳に「関連する基本契約」の項目を設けて番号で結びつける方法があります。どちらの方法をとる場合も、登録のルールを部門間でそろえておかないと、紐づけ漏れが起こる場合があります。製品を比べる際は、関連付けの方法と表示のされ方を確かめましょう。過去の契約書を移行する段階で親子関係も登録しておくと、運用開始後の手戻りを減らせます。
自動更新と有効期限の管理
取引基本契約は、期間満了の一定期間前までに申し出がなければ自動で更新される条項を設けることがあります。長く取引が続く取引先ほど、契約を結んだ当時の条件のまま更新が繰り返され、価格改定の取り決めなどを見直す機会を逃すおそれがあります。
CLMの期限通知を使えば、満了日や解約の申し入れ期限が近づいた時点で担当者に知らせることができます。基本契約を解約した場合に、配下の個別契約の扱いをどうするかもあわせて確認できるよう、紐づけと期限管理を組み合わせて運用しましょう。
製造業のCLMで取適法の記録管理に備える
製造業では、部品の製造や加工を中小企業に委託する取引が多くあります。こうした取引には、2026年1月1日に施行された中小受託取引適正化法(取適法。旧下請法)が適用される場合があり、発注内容の明示や記録の管理が求められます。
発注内容の明示と書面の管理
取適法の対象となる取引では、委託する側が発注時に、給付の内容や代金の額、支払期日などを書面や電子メールなどの電磁的方法で明示する必要があります。公正取引委員会と中小企業庁の案内によると、改正により、委託先の承諾の有無にかかわらず電磁的方法で明示できるようになりました。取引が完了した後は、取引に関する記録を作成して2年間保存する義務もあります。
発注書面を購買システムで作る場合も、取引基本契約で定めた支払条件と発注内容に食い違いがないかを確認できる状態にしておくことが重要です。対象となる取引の範囲や具体的な義務は、公正取引委員会と中小企業庁の公式情報で確認しましょう。
価格協議の経緯を記録する
取適法では、委託先から価格の協議を求められたにもかかわらず協議に応じないことや、必要な説明を行わないまま一方的に代金を決めることが、禁止される行為として示されています。原材料費や人件費の上昇を受けて、取引先と価格を見直す場面もあります。
協議の内容や合意した条件を覚書としてCLMに登録し、取引基本契約に紐づけておけば、いつどのような経緯で条件を変えたのかを後から確認できます。協議の記録をメールや担当者の手元に残すだけでなく、関係部門が参照できる場所に集約しておきましょう。購買部門の担当者が交代しても、過去の協議の経緯を引き継げます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でCLM製品の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
技術情報を守る秘密保持契約の管理
製造業では、図面や製造ノウハウといった技術情報を取引先と共有する場面があります。秘密保持契約や共同開発契約の内容を正しく把握しておくことは、技術情報を守るうえで欠かせません。
秘密保持の期間と残存条項
秘密保持契約には、契約の有効期間とは別に、契約終了後も一定期間は秘密保持の義務が続くと定める条項が置かれることがあります。契約が満了したからといって、開示した情報の扱いが自由になるとは限りません。
CLMの台帳に、契約期間だけでなく秘密保持義務の存続期間や、開示した情報の範囲を登録しておくと、取引終了後の確認がしやすくなります。取引先から技術情報の返還や廃棄を求められた場合に備え、対応の記録も契約書と一緒に残しておきましょう。存続期間の満了日を期限通知に設定しておけば、義務がいつまで続くかを担当者の記憶に頼らず把握できます。
共同開発契約の成果の扱い
取引先や研究機関と共同で開発を行う場合、開発の成果として生まれた発明やノウハウの帰属、特許出願の手続き、成果の利用範囲を契約で定めます。これらの条件を後から確認できないと、製品化や他社への供給の段階で判断に迷う場合があります。
研究開発部門と法務部門、知的財産の担当部門がCLM上で同じ契約書を参照できるようにしておけば、部門をまたいだ確認が速くなります。閲覧権限を関係者に絞り、機密性の高い開発情報が社内で広く共有されないよう設定しておくことも大切です。
購買部門と法務部門をつなぐ運用
製造業でCLMを定着させるには、取引先とのやり取りが多い購買部門と、契約書を審査する法務部門の連携が重要です。システムと業務の両面から連携の方法を考えましょう。
購買システムやERPとの情報連携
取引先の名称やコードが、CLMと購買システム、ERP(企業の基幹業務を統合管理するシステム)で別々に登録されていると、契約と発注の情報を照合しにくくなります。どのシステムの取引先情報を正とするかを決め、連携の方法を整理しておきましょう。
連携の方法には、APIによる自動連携とCSVファイルの取り込みがあります。連携が止まったときに通知が届くか、取り込みに失敗したデータを再登録できるかも確認しておきたい点です。具体的な連携の可否は、情報システム部門と一緒に提供会社へ確認しましょう。
審査依頼の窓口を1つにする
購買部門や工場の担当者が、契約書の審査を法務部門へメールや電話で個別に依頼していると、依頼の状況が見えにくくなります。CLMの依頼受付を窓口として使えば、依頼の内容と進み具合を関係者が同じ画面で確認できます。
秘密保持契約のように定型的な契約は、法務部門が承認したひな形を購買部門が使い、条文を変更しない場合は審査を簡略化するといったルールを設ける方法もあります。審査の負担を減らしながら、締結までの期間を短くする工夫として検討してみましょう。ひな形を使える条件と、法務部門の審査が必要な条件を文書で明確にしておくことがポイントです。
製造業の契約管理に向くCLM製品の特徴
取引基本契約と個別契約の紐づけ、秘密保持契約の期限管理、英文契約への対応など、製造業で課題になりやすい点から製品の特徴を整理しました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Contract One | 基本契約と個別契約を契約ツリーで可視化。取適法の対象取引の洗い出しを支援 |
| ContractS CLM | 関連契約書を紐づけて管理。リマインドと閲覧制限で秘密保持契約も運用 |
| LIRIS CLM | NDAや共同開発契約の期限を一元管理。更新アラートとダッシュボードを備える |
| MNTSQ CLM | 事業部門からの契約相談を集約。英語対応とAIによる台帳の自動入力 |
| Cospal | 関連契約の履歴を自動で紐づけ。更新の意思確認と記録まで自動で対応 |
取引先ごとの契約管理を支えるCLM
製造業では、取引先ごとに契約が積み重なり、期限や条件の確認が複雑になりがちです。関連する契約の紐づけ、期限の通知、閲覧権限、英語対応などの記載をもとに選びました。
Contract One
- 契約書を正確にデータ化し、AIで扱いやすいデータベースを構築
- Contract One内で生成AIを活用し、さまざまな部門の課題を解決
- 法改正への対応をサポート
Sansan株式会社が提供する「Contract One」は、取引の全体像を契約ごとに整理し、基本契約と個別契約の親子関係を契約ツリーとして可視化できる契約データベースです。社名が変わっても契約先ごとにまとめられ、日本語と英語の契約書をデータ化できます。中小受託取引適正化法への対応では、委託内容をAIが自動で抽出し、対象取引の洗い出しを効率化できます。契約期間の終了前にはメールで通知されます。取引基本契約を軸に管理したい企業向けです。
ContractS CLM
- 契約書の作成から管理までをワンストップで
- 契約業務のムダな工程をなくして、リードタイム短縮
- 契約関連のあらゆる情報が集約・蓄積され、機会損失を防止
ContractS株式会社が提供する「ContractS CLM」は、契約書の詳細画面に関連契約書や添付ファイルを集め、交渉の履歴やコメントも残せるクラウド型のCLMです。更新期限のある契約にはリマインド通知を設定でき、契約書単位や部署、フォルダごとにアクセスを制限できるため、技術情報を含む秘密保持契約の閲覧範囲も絞れます。締結済みの契約書や契約項目をまとめて取り込む機能もあり、過去の契約書を段階的に移行できます。
LIRIS CLM
- 契約書の作成から承認、締結、管理まで一括して管理
- 抜群の操作性で、とにかく使いやすい!
- 業務フローに合わせて画面や権限を柔軟にカスタマイズ
LIRIS株式会社が提供する「LIRIS CLM」は、契約終了や自動更新のアラートを設定でき、期限の見落としを減らす運用を組み立てられる契約業務プラットフォームです。契約書の作成から承認、締結、管理までを一つの基盤で扱えます。ダッシュボードでは担当案件数や依頼から締結までのリードタイムを確認でき、購買部門と法務部門の進み具合を共有する際にも使えます。契約項目や権限を自社の運用にあわせて設定できる点も特徴です。
MNTSQ CLM
- トップローファームの知見 × AIで、法務業務の革新を支援
- 相談受付から契約締結までの情報を集約し、一元管理と整理を実現
- ナレッジをユーザー全体に還元し、組織としての法務力を高めます
MNTSQ株式会社(MNTSQ, Ltd.)が提供する「MNTSQ CLM」は、契約業務支援のプラットフォームです。事業部と法務部のやり取りをフォームで受け付け、案件の進み具合をダッシュボードで一覧にできます。契約管理ではAIが台帳に自動で入力し、更新や期限の通知も設定できます。関連資料やメールも集約して検索でき、英語にも対応しているため、海外の取引先との契約も同じ台帳で扱いたい場合の候補です。対象売上規模は100億円以上です。
Cospal
- ドロップするだけで、契約審査依頼が完了
- 契約相談・稟議プロセスを自動最適化
- ナレッジデータベースの自動構築
株式会社Connected withが提供する「Cospal」は、契約相談の申請から稟議、更新までを自動化する、AI搭載のクラウド型CLMです。相談時の情報や契約変更の履歴、承認時のコメントを契約管理台帳に集約し、関連する新規の契約相談へ紐づけるため、締結に至った経緯まで確認できます。更新時はアラートだけでなく、更新意思の確認と記録、ステータスの更新までを自動で行います。権限管理や監査ログも備えています。
まとめ
製造業でCLMを使う際は、取引基本契約と個別契約の紐づけ、秘密保持契約や共同開発契約の期限管理、取適法を意識した発注内容や価格協議の記録管理が主な論点です。購買システムやERPとの連携、審査依頼の窓口の一本化もあわせて検討しましょう。製造業の契約管理にあうCLM(契約ライフサイクルマネジメント)を比べたい方は、資料請求を活用してください。

