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健康管理システムはクラウドで何が変わる?拠点・産業医・本人の使い方

健康管理システムはクラウドで何が変わる?拠点・産業医・本人の使い方

クラウド型の健康管理システムは、インターネット経由で健診結果やストレスチェックの結果を管理する形態です。拠点が離れていても同じデータを見られ、産業医や従業員本人もそれぞれの場所から使えます。この記事では、クラウドで運用が変わる場面を、拠点、産業医、従業員本人の立場から整理し、導入前に決めておきたい点も解説します。

この記事は2026年11月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■クラウドの利用場面別

    クラウド型の健康管理システムで変わる運用

    クラウド型は、場所を選ばずに使いやすい点が特徴です。サーバーの管理を提供会社が担うため、社内の保守の負担も、オンプレミス型とは異なります。

    拠点が離れていても同じデータを見られる

    インターネットに接続できれば、本社や支社、工場など、どの拠点からでも同じ画面で健診結果を確認できます。拠点ごとにファイルを管理する方法に比べ、最新の情報が一か所にまとまります。

    ただし、利用できる端末や接続の条件は製品によって異なります。社内の端末ルールにあうかは、導入前に確認しておきましょう。

    従業員がスマートフォンから確認や入力を行う

    従業員が自分の健診結果や問診の回答を、スマートフォンで確認、入力できる製品があります。紙の問診票を回収する作業が減り、担当者の入力の手間も軽くなる可能性があります。

    工場や店舗のように、パソコンを使わない従業員が多い職場では特に便利です。ログインの方法や、本人が見られる範囲は、製品ごとに確認しましょう。

    サーバーの管理を提供会社に任せる

    クラウド型では、サーバーの用意や更新、バックアップの運用を提供会社が担う形が多くあります。社内の情報システム部門の負担を軽くでき、運用を始めるまでの時間も短くなる傾向があります。

    一方で、どこまでを提供会社が担うかは契約によって異なります。バックアップの頻度や復元できる期間は、資料で確認しておきましょう。

    産業医や保健師が遠隔で使うときの条件

    産業医が複数の事業場を兼務する場合もあり、常に現地で対応できるとは限りません。クラウド型の健康管理システムは、場所を選ばずに情報を共有できる点で、産業保健の運営に向いた形態です。

    面談前に健診結果と記録を共有する

    面談の前に、産業医がシステム上で健診の経年変化や過去の面談記録を確認できると、限られた時間で話す内容を絞れます。担当者が資料を印刷して渡す手間も減ります。

    産業医に付与する権限は、閲覧のみとするか、記録の入力まで認めるかを決めておきます。権限の設定を細かく変えられるかも、確認したい点です。

    オンライン面談とあわせて運用する

    在宅勤務の従業員や遠方の事業所では、オンライン面談を使う場面があります。面談の予約や記録をシステムで管理できれば、対面と同じ流れで運用できます。

    オンライン面談の機能は、システムに搭載されている場合と、外部のツールを使う場合があります。どちらの形かを確認し、記録が一元化できるかを見ておきましょう。

    関連記事 テレワーク・在宅勤務における健康管理の課題とは?解決方法も紹介

    閲覧できる範囲を職種ごとに分ける

    健康情報は、人事担当者が見られる範囲と、産業医や保健師が見られる範囲を分ける必要があります。就業上の措置に必要な情報だけを人事に伝える運用が望まれます。

    職種や役割ごとに、閲覧、編集、出力の権限を分けられるかを確認しましょう。操作の履歴が残るかも、あわせて見ておくと安心です。

    複数の事業所を健康管理システムで一元管理する

    事業所が複数ある企業では、健診の実施時期や健診機関が拠点ごとに異なることがあります。クラウド型の健康管理システムで一元化すると、全社の状況を把握しやすくなります。

    事業所ごとの権限と全社の集計

    事業所の担当者には自拠点の従業員だけを見せ、本社の担当者や統括の産業医には全社分を見せるといった権限設計が考えられます。設定の細かさは製品によって違います。

    全社の受診率や再検査の対象者数を集計できると、拠点ごとの取り組みの差も把握しやすくなります。集計の出力形式も確認しておきましょう。

    健診機関ごとの形式のちがいを取り込む

    健診機関によって、結果のデータの形式や項目名が異なることがあります。取り込み時に形式を自動で変換できる機能があれば、手作業で整える負担を減らせます。

    対応している形式は製品ごとに異なります。普段利用している健診機関のデータを、事前に取り込めるか試せると安心です。

    異動や入退社に伴うデータの更新

    従業員の異動や入退社のたびに、所属や在籍の情報を更新する必要があります。人事システムとの連携や、ファイルの一括取り込みに対応していれば、更新の手間を抑えられます。

    退職者の健康情報をどれだけの期間残すかも、事前に決めておきます。社内のルールにあわせて削除や保管ができるかを確認しましょう。

    関連記事 産業医の必要性とは?選任義務(50人以上)と役割・探し方を整理

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    クラウド型の料金とアップデートの考え方

    クラウド型は、利用する期間に応じて費用がかかるサブスクリプション形式の製品が多くあります。料金の仕組みと、制度改正への対応のされ方を確認しておきましょう。

    従業員数に応じた月額課金の仕組み

    料金は、従業員数や利用する機能に応じて決まる製品があります。初期費用と月額費用の両方がかかる製品もあれば、初期費用が不要な製品もあります。

    金額は製品や条件によって異なるため、見積もりで比較しましょう。従業員数が増減したときの料金の変わり方も、確認しておくと安心です。

    制度改正に伴う更新が提供される形

    ストレスチェックや健康診断の報告書の様式は、制度の見直しにあわせて変わることがあります。クラウド型では、提供会社が更新を行い、利用者側の作業を省ける場合があります。

    ただし、更新が追加費用の対象かどうかは製品によって違います。改正の際の案内方法も、あわせて確認しましょう。

    追加機能やオプションの費用

    基本のプランに含まれない機能は、オプションとして別途費用がかかる場合があります。ストレスチェックや面談管理など、使いたい機能が基本料金に含まれるかを見ておきます。

    導入時に必要な機能と、将来使うかもしれない機能を分けて確認すると、見積もりの比較がしやすくなります。

    関連記事 健康管理システム7製品を比較!機能・メリットや選び方も徹底解説

    健康管理システムをクラウドへ切り替える準備

    紙やExcelで管理していた健康情報をクラウド型へ移す場合は、事前の準備で運用の立ち上がりが変わります。切り替えの前に、手元のデータと運用の流れを整理しておきましょう。

    手元の健診データと管理表の棚卸し

    紙の健診結果やExcelの管理表が、どこに何年分あるかを整理します。一般健康診断の個人票には5年間の保存義務があるため、移行する範囲と、紙のまま保管する範囲を決めておく必要があります。

    参考:労働安全衛生規則 第51条|e-Gov法令検索

    一部の事業所での試験運用

    全社へ広げる前に、1つの事業所や部署で試験的に使うと、運用の問題点を早く見つけられます。健診結果の取り込みや、産業医への権限の付与を実際に試しておきます。

    試験運用で出た質問や使いにくい点は、提供会社へ共有して改善の相談をしましょう。本番までの期間は、健診の時期を避けて設定します。

    従業員への案内と問い合わせ窓口

    従業員がスマートフォンから使う場合は、ログインの方法や確認できる情報の範囲を事前に案内します。利用目的と閲覧できる人を伝えることは、安心して使ってもらうための前提です。

    問い合わせの窓口を人事や総務に置くか、提供会社のサポートを案内するかを決めておきます。よくある質問をまとめた資料があると、対応の手間が減ります。

    健康情報をクラウドに預ける前に決めること

    健診結果は要配慮個人情報にあたるため、社外のサーバーに預ける際は取り扱いのルールを決めておく必要があります。提供会社の体制と、自社の運用の両面から確認しましょう。

    保管場所と委託先の管理体制

    データの保管場所が国内か国外か、提供会社がどのような体制で管理しているかは、製品ごとに異なります。個人情報の取り扱いを委託する形になるため、委託先の管理が求められます。

    第三者の認証の取得状況や、運用の体制は、提供会社の資料で確認できる場合があります。不明な点は、問い合わせて確かめましょう。

    解約時のデータの取り出し

    解約したあとも、事業者には一般健康診断の個人票を5年間保存する義務があります。解約や乗り換えの際に、データを書き出せる形式と手順を確認しておく必要があります。

    書き出しの費用や、解約後にデータが削除される時期も、契約前に確認しておきましょう。

    通信障害やサービス停止時の対応

    クラウド型は、通信の障害や提供会社側の停止の影響を受ける場合があります。健診の繁忙期やストレスチェックの実施期間に使えなくなると、業務が止まるおそれがあります。

    停止時の連絡方法や、代わりの手段を社内で決めておきましょう。提供会社の稼働状況の公開方法も、確認しておくと安心です。

    参考:個人情報保護委員会「診療又は調剤に関する情報は、全て要配慮個人情報に該当しますか。」

    関連記事 健康経営優良法人を目指すメリットと支援サービスを解説!

    クラウド型の健康管理システム製品一覧

    拠点をまたぐ運用や、従業員のスマートフォン利用、産業医の遠隔での利用に対応するクラウド型の製品を並べています。

    製品名特徴
    Carely(ケアリィ)健康管理クラウド拠点や役割ごとの権限設定ができるクラウド型の健康管理
    ハピネスパートナーズ全拠点・全従業員の健康情報をクラウドで一元管理
    健康管理システム「HealthCore」従業員用マイページで受検や結果確認ができるクラウド型
    mediment産業医画面や高リスク者の抽出、多言語のストレスチェックに対応
    HealthCareiris産業医・保健師・管理部門が同時にアクセスできるクラウド
    firstcall産業医選任から面談・健診管理までオンラインで一元的に支援
    メディクラ健康管理スマホポータルと多言語ストレスチェックを備える定額制

    クラウドの使い方で選ぶ健康管理システム7製品

    従業員本人のスマートフォン利用、産業医・保健師の遠隔対応、複数事業所の一元管理という3つの場面ごとに、製品の特徴の違いを紹介します。

    Carely(ケアリィ)健康管理クラウド

    株式会社iCARE
    製品・サービスのPOINT
    1. 健康労務管理の工数75%削減
    2. 健康情報のデータ化・可視化 により健康リスクを予防
    3. 国際規格のセキュリティ認証「ISO27018」を取得

    株式会社iCAREが提供する「Carely(ケアリィ)健康管理クラウド」は、健康診断やストレスチェック、産業医・保健師面談、休復職管理などをクラウドで一元管理するシステムです。本社や支社などの拠点と、人事や産業保健スタッフといった役割ごとに権限を細かく設定できるため、複数の事業所を横断する運用でも閲覧の範囲を分けられます。

    ハピネスパートナーズ

    エムスリーヘルスデザイン株式会社
    《ハピネスパートナーズ》のPOINT
    1. 全拠点・全従業員の健康情報をクラウド上で一元管理・分析
    2. 「EBHS(エビス)」機能で組織の健康課題と改善施策を自動で分析
    3. 東証プライム上場エムスリーグループが健康経営を総合的に支援

    エムスリーヘルスデザイン株式会社が提供する「ハピネスパートナーズ」は、全国の拠点に散らばる従業員の健康診断やストレスチェック、産業医面談のデータを、クラウド上で一元管理する健康経営クラウドです。データはAWSの東京リージョンに保管され、日次でフルバックアップを取ります。PCとスマートフォンから使え、従業員250名以上の企業が対象です。

    健康管理システム「HealthCore」

    株式会社ヒューマネージ
    製品・サービスのPOINT
    1. タスクや実施状況を一目で把握でき法定業務の抜け漏れをなくせる
    2. 多重リスク管理機能でリスク予備軍をいち早くフォローアップ
    3. 充実したストレスチェック、エンゲージメントサーベイを標準搭載

    株式会社ヒューマネージが提供する「HealthCore」は、クラウド/SaaS型の健康管理システムです。従業員ごとのマイページから、ストレスチェックの受検や医師面接の申し出、健康診断結果の確認、二次健診結果の報告まで行えます。PCとスマートフォンに対応しており、従業員が自分で手続きを進めやすい構成です。対象は従業員50名以上です。

    mediment

    メディフォン株式会社
    《mediment》のPOINT
    1. 点在する多様な健康データをまとめて管理し、工数を大幅に削減
    2. 誰でも簡単に多彩な分析が可能!個人・組織の健康状態を可視化
    3. 健康リスクの早期把握&幅広い支援で従業員フォローの均一化

    メディフォン株式会社が提供する「mediment」は、健康診断、勤怠、ストレスチェックなどの健康データをクラウドで一元化する健康管理システムです。産業保健職や企業担当者が必要なデータにいつでもアクセスでき、産業医の就業判定や面談の記録、高リスク者の抽出を画面上で行えます。ストレスチェックは多言語に対応しています。

    HealthCareiris (アイテック阪急阪神株式会社)

    《HealthCareiris》のPOINT
    1. 健診・ストレスチェック情報をクラウドで統合管理。
    2. 産業医・保健師・管理部門が同時にアクセス可能。
    3. 健康経営推進を支援する分析・レポート機能。

    firstcall (株式会社Mediplat)

    《firstcall》のPOINT
    1. 産業医決定率100%で全国の選任を支援。
    2. 場所を問わない健康管理をオンラインで実現。
    3. 法令義務業務を一括サポートし、人事・労務担当者の手間を軽減。

    メディクラ健康管理 (株式会社ジャスウィル)

    《メディクラ健康管理》のPOINT
    1. 健診予約と受診予定の自動作成、フォーム対応
    2. CSV/XMLで即日反映・あらゆるパターンで取込可
    3. 多言語ストレスチェックとスマホポータル機能搭載。

    まとめ

    クラウド型の健康管理システムは、拠点間のデータ共有、産業医の遠隔での利用、従業員本人のスマートフォンでの入力といった場面で運用を変えられます。料金や更新の仕組み、健康情報の保管場所、解約時のデータの取り出しは、製品ごとに異なります。自社の利用場面を整理したうえで、資料請求をして比較してみてください。

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