ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■管理したい単位別
- ロケーション(棚番)で管理する:BRAIN AEGIS、タナヨミ
- ロット番号や使用期限で管理する:zaico、BRAIN AEGIS、タナヨミ、StockManager
- シリアル番号で1点ずつ管理する:BRAIN AEGIS、StockManager
- ■データの取り込み方法別
- Excel・CSVファイルで取り込む:zaico
- API連携で他システムとつなぐ:zaico、Convi.BASE(コンビベース)、BRAIN AEGIS、キントーン
在庫管理システムのデータベースとは
在庫管理システムは、画面で入力した在庫の情報をデータベースに記録し、必要なときに集計して表示しています。ここでは、データベースが果たす役割と、在庫データを構成する2種類のデータについて説明します。
在庫の情報を整理して蓄える仕組み
データベースとは、決まった形式でデータを整理し、検索や集計ができるように蓄える仕組みです。在庫管理システムでは、品目一覧や入出庫記録を表形式で保存し、表どうしを品番やコードで結び付けて管理します。
このように複数の表を関係づけて扱う方式を、リレーショナルデータベースと呼びます。品目の基本情報をマスタにまとめ、入出庫の記録から参照する設計にすれば、品名などの情報を重複して管理する手間を減らせます。
マスタデータとトランザクションデータ
在庫管理のデータは、大きくマスタデータとトランザクションデータに分けられます。マスタデータは、品目や倉庫、保管場所、仕入先といった、頻繁には変わらない基本情報です。
トランザクションデータは、入荷や出荷、移動、棚卸といった日々の動きの記録です。在庫数は、これらの履歴を集計して求める方法や、現在庫を別途記録して更新する方法などで管理されます。マスタの登録内容に誤りや重複があると、正しい在庫数を把握しにくくなるため、運用開始前の整備が大切です。
在庫管理のデータベースで持つ主な情報
在庫管理システムのデータベースには、「何が」「どこに」「いくつ」あり、「どう動いたか」を表す情報が記録されます。ここでは在庫管理ならではの主な情報を3つに分けて紹介します。
品目と保管場所(ロケーション)
品目の情報には、品番や品名、単位、入数、仕入先、発注点といった項目が含まれます。発注点とは、在庫がその数を下回ったら発注する目安の数です。
保管場所の情報は、倉庫と、その中の棚や段を示すロケーションで構成されます。ロケーションを品目と結び付けて記録すると、同じ品目が複数の棚に分かれていても、どこに何個あるかを把握できます。ピッキングの際に棚番を指示できるため、探す時間の短縮にもつながります。
ロット番号・シリアル番号と使用期限
食品や医薬品、化学品のように製造単位で品質を管理する品目では、ロット番号と使用期限をあわせて記録します。これらの情報は、期限の近いものから出荷する「先期限先出し」や、不具合が見つかった際に対象のロットを特定する場面で役立ちます。
機器や部品を1点ずつ追跡したい場合は、製品ごとに固有のシリアル番号を記録します。ロットやシリアルの情報を持たせるかどうかで、データベースに記録する件数や入力の手間が大きく変わるため、管理の必要な品目を見極めておきましょう。
入出庫の履歴と棚卸の記録
入出庫の履歴には、日時や品目、数量、ロケーション、取引先、担当者が記録されます。履歴が残っていれば、在庫数がなぜ今の数になったのかを後からたどれます。
棚卸の記録は、帳簿上の在庫数と実際に数えた数、その差異を残すデータです。差異の調整を入出庫と区別して記録しておくと、紛失や入力漏れなど、ずれの原因を分析しやすくなります。こうした履歴を一定期間保存できるかも、製品を比べる際の確認項目です。
ExcelやAccessで在庫データベースを作る場合
在庫管理のデータベースは、ExcelやMicrosoft Accessで自作することもできます。費用を抑えて始められる一方、扱えるデータ量や同時に使える人数、保守の面で在庫管理システムとは違いがあります。
Excelで在庫表を管理する場合
Excelは表計算ソフトで、1つのシートで扱える行数は最大1,048,576行です。品目数や入出庫が少ないうちは、在庫表をすぐに作れ、操作に慣れた担当者がいれば手軽に始められます。
一方で、入出庫の履歴を1行ずつ記録し続けると、データが増えるにつれて計算や表示に時間がかかる場合があります。セルへ自由に入力できるため、品名の表記ゆれや数式の上書きによる集計ミスも起こり得ます。複数人で同時に編集する運用では、変更の衝突にも注意が必要です。
Accessで在庫データベースを作る場合
Accessはリレーショナルデータベースを作れるソフトで、品目と入出庫履歴を別の表に分けて関係づけられます。Microsoftの仕様上、1つのデータベースファイルの容量は最大2GB、同時利用者数の上限は255人です。ただし、実際に安定して利用できる人数は、データ量やネットワーク環境、アプリの構成によって異なります。
入力画面や帳票も作れるため、Excelより在庫管理システムに近い仕組みを自作できます。ただし、表の設計や画面の作成には専門的な知識が求められます。作成者が異動や退職をすると改修できなくなるおそれがあるため、設計書や手順を残し、複数人で内容を把握しておくことが大切です。
在庫管理システムを導入する場合との違い
市販の在庫管理システムでは、品目やロケーション、ロット、入出庫履歴を扱うデータベースの構造があらかじめ用意されています。利用者は表の設計から始める必要がなく、画面から登録するだけで運用を始められます。
また、操作履歴の記録や利用者ごとの権限設定、バックアップの仕組みを備えた製品もあります。自作と比べて費用はかかりますが、設計や保守にかかる社内の手間を減らせる点が違いです。データ量や利用人数、管理したい単位を整理して、どちらが自社にあうかを判断しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で在庫管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
在庫数のずれを防ぐデータベースの設計
在庫管理システムのデータと実際の在庫があわなくなる原因は、入力漏れや誤入力、記録のタイミングの違いなど複数あります。ここでは、データベースの設計や運用の面からずれを防ぐ考え方を説明します。
在庫数を履歴から計算する考え方
在庫数の持ち方には、現在の在庫数だけを上書きで更新する方法と、入出庫の履歴を積み上げて在庫数を計算する方法があります。上書きの方法は仕組みが単純ですが、数があわないときに原因をたどりにくい面があります。
履歴を積み上げる方法なら、ある日時点の在庫数を後から確認でき、誤った入力を取り消す記録も残せます。在庫管理システムを比べる際は、過去の時点の在庫数を確認できるか、修正の履歴が残るかを確かめておくとよいでしょう。
入力のタイミングとバーコードの活用
入荷した品物を検品前に登録する人と検品後に登録する人がいると、同じ時刻でも在庫数の意味が変わってしまいます。どの時点で記録するかを業務ルールとして決め、データベース上の状態として区別することが大切です。
手入力による品番や数量の誤りを減らす方法として、バーコードやQRコードを読み取って登録する方法があります。ハンディターミナルやスマートフォンで現場から直接記録すれば、紙に書いて後から入力する手間と転記の誤りを抑えられます。
既存の在庫データの移行とシステム連携
在庫管理システムを導入する際は、Excelなどで管理してきたデータをデータベースに移し、販売管理や会計といった他システムとのデータの受け渡し方法も決めておきます。
Excelの在庫表を取り込む前の整理
Excelの在庫表をそのまま取り込もうとすると、品名の表記ゆれや重複した品目、空欄の多い列が原因で、データベースに正しく登録できない場合があります。取り込む前に、品番の付け方をそろえ、使っていない品目を整理しておきましょう。
CSV形式での取り込みに対応した在庫管理システムもありますが、項目の並びや文字コードの指定は製品ごとに異なります。まず少数の品目で試しに取り込み、結果を確認してから全件を移すと、手戻りを減らせます。
販売管理や会計システムとのデータ連携
受注にあわせて在庫を引き当てたい場合や、仕入と在庫の金額を会計に反映したい場合は、在庫管理システムのデータベースと他のシステムを連携させます。方法には、CSVファイルの書き出しと取り込み、APIによる自動連携があります。
APIとは、システム同士がデータをやり取りするための窓口です。自動で連携できれば手作業は減りますが、通信エラーで一部のデータが反映されない場合もあるため、エラーの通知や再送の方法も確認しておきましょう。
データ管理の機能で比べる在庫管理システム一覧
ロケーションやロット、入出庫履歴など、在庫データの持ち方に関わる機能に注目して製品を一覧にしました。管理したい単位やデータの取り込み方法を比べる際の参考にしてください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| zaico | ロット・消費期限・保管場所を管理でき、Excel・CSVでの一括登録やAPI連携に対応 |
| Convi.BASE(コンビベース) | 項目を自由に設定できる台帳と履歴管理が中心。データのインポート・エクスポートに対応 |
| BRAIN AEGIS | ロケーション・シリアル・ロット・期限管理に対応するSaaS型WMS。外部システムとのAPI接続も可能 |
| タナヨミ | ロケーション・ロット・有効期限管理を標準搭載。自動引当で先入先出を支援 |
| キントーン | 製品マスタと入出庫履歴をアプリで関連づけて管理できる。ノーコードで作成可能 |
| StockManager | 複数拠点・複数倉庫の在庫を一元管理。ロット・シリアル番号管理に対応 |
| L-Stock | 入荷・出荷・在庫管理・棚卸などの基本業務を支援するクラウド型在庫管理サービス |
| WelThingsR | SQL Serverを使い社内ネットワークで運用できる在庫管理ソフト。バーコード連携に対応 |
| クラプロ | バーコード・QRコードを活用して、商品の在庫情報や入出庫を管理するサービス |
品目・ロット・履歴を管理できる在庫管理システム
品目やロケーション、ロット、入出庫の履歴を記録できる在庫管理システムを紹介します。既存データの取り込み方法や他システムとの連携手段もあわせて確認しましょう。
zaico
- PCで在庫データを一元管理、現場はスマホでスキャンするだけ
- QR・バーコードとAI読取で、手入力と記入ミスの両方を削減
- クラウド共有で拠点をまたいで最新在庫を確認、属人化を解消
株式会社ZAICOが提供する「zaico」は、在庫数や保管場所、入出庫履歴をクラウド上で一元管理できる在庫管理システムです。PCから在庫情報を確認でき、ロット番号や消費期限を独自項目として登録できます。棚卸では帳簿と実在庫の差異を画面で確認でき、ExcelやCSVのファイルを取り込んで在庫データを一括登録することも可能です。また、手書きの棚卸表や納品書の写真・PDFをAIが読み取ってデータ化する機能も搭載。zaico APIやWebhookによる他システムとの連携にも対応しています。
Convi.BASE(コンビベース)
- スマートフォンを利用して入出庫・棚卸しの効率化を実現
- メールアラート機能で発注漏れ・期限切れを防止
- 管理項目は完全自由!柔軟な台帳機能で様々なモノの管理に対応
株式会社コンビベースが提供する「Convi.BASE(コンビベース)」は、管理項目を自由に設定できる台帳を中心に、物品の情報と履歴を記録できるクラウドサービスです。購入・移動・棚卸し・廃棄などの履歴を残せます。写真やPDFといった関連ファイルの添付や、データの手動インポート・エクスポートにも対応しています。オプションの数量管理機能を加えるとQRコードやバーコードでの入出庫登録が可能になり、使用期限の超過や発注点割れをメールで知らせる機能も利用できます。
BRAIN AEGIS
- 50万件のデータも瞬間検索。事業成長による”システム重延ゼロ”
- 物流現場のプロが設計。教育コストを最小化する”直感UI”
- 年間1位「トーマス」の会社が開発。プロの知見でミスゼロを実現
関通ホールディングス株式会社が提供する「BRAIN AEGIS」は、EC・物流の現場向けのSaaS型WMS(倉庫管理システム)です。商品や倉庫、ロケーション、仕入先などのマスタ管理に加え、入出庫や在庫照会、倉庫間移動、シリアル管理、棚卸し管理の機能を備え、ロット・期限管理にも対応しています。大量の在庫データや出荷データの検索・処理の速さを特徴としており、EDI設定やAPI接続、ファイルの取り込みといった外部システムとの連携手段も用意されています。ユーザーごとに操作権限・閲覧権限を設定することも可能です。
タナヨミ
- 【棚管理、バーコード管理を行うことで人的ミスの削減!】
- 【在庫データをリアルタイムに共有】
- 【各企業様の運用に合わせてカスタマイズが可能】
株式会社ロジ・グレスが提供する「タナヨミ」は、倉庫業務と在庫管理を対象としたクラウド型のシステムです。ロケーション管理やロット管理、有効期限管理、バーコード管理を標準機能として備えており、品目を棚番やロット単位で記録したい現場に適しています。自動引当機能により、入荷の古いものから出荷する先入先出をシステム側で選択できます。在庫データはリアルタイムに共有されるため、担当者以外でも物の場所と数を確認しやすいでしょう。
キントーン
- AIとノーコードで自社にフィットする在庫管理がつくれる
- 在庫管理以外も様々な業務課題を解決できる
- プラグイン・連携サービスを組み合わせて業務がより効率的に
サイボウズ株式会社が提供する「キントーン」は、マスタと履歴を別々のアプリに分けて在庫管理の仕組みをつくれる業務改善プラットフォームです。ノーコード・ローコードでアプリを作成できます。在庫管理向けの「製品在庫管理パック」では、入出庫を1件ずつ記録するアプリを製品マスタのアプリと関連づけ、製品情報と入出庫履歴を1つの画面で確認できます。在庫数はグラフや集計表で表示でき、スタンダードコース以上などの条件を満たせば、kintone AIで在庫データや入出庫履歴の要約・分析も行えます。Accessで一から自作する代わりの選択肢として検討できます。
StockManager (GMOインターネットグループ株式会社)
- 複数拠点・複数倉庫の在庫を一元管理
- ロット・シリアル番号管理に対応
- バーコード・QRコードで入出荷検品
L-Stock (株式会社ラピス)
- 在庫管理の基本機能を網羅
- ユーザー数無制限で利用可能
- クラウド型でいつでもどこでもアクセス可能。
WelThingsR (ウェルコムデザイン株式会社)
- 入出庫、棚卸し、発注、引当を同一画面で処理。
- バーコード連携で現場入力を効率化
- 複数部署で在庫データをリアルタイム共有。
クラプロ (ビズノード株式会社)
- PC・スマホでどこからでも在庫管理が可能。
- バーコード・QRコードによる在庫管理に対応
- 在庫アラートや分析機能を搭載し、管理業務を効率化。
まとめ
在庫管理システムのデータベースは、品目やロケーション、ロット、入出庫の履歴、棚卸の記録を関係づけて蓄え、正しい在庫数を把握するための土台です。ExcelやAccessでも自作できますが、データ量や同時利用、保守の面で違いがあります。管理したい単位とデータの取り込み方法を整理したうえで、資料請求を活用して在庫管理システムを比較してみてください。

