ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■オープンソースで手薄になりやすい機能を補う
- 操作ログ・デバイス制御:LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版、MaLionCloud、Watchy、System Support best1(SS1)
- ソフトウェア名の名寄せとライセンス管理:MaLionCloud、System Support best1(SS1)、ASSETBASE PCスキャン
- 更新プログラムの配布と適用状況の管理:System Support best1(SS1)、Josys EMS、Endpoint Central
- ■始めやすさ別
- 自社サーバー不要のクラウド型:LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版、MaLionCloud、Watchy、Jira Service Management
- 無料プランあり:Jira Service Management
- ■資産台帳と問い合わせ管理を組み合わせる
- 問い合わせ・インシデントと資産情報を関連付ける:Jira Service Management、Spiceworks
オープンソースのIT資産管理ツールでできること
オープンソースとは、ソースコードが公開され、ライセンスの条件の範囲で誰でも利用や改変ができるソフトウェアです。IT資産管理の分野にも、台帳管理や端末情報の収集を担うツールが公開されています。主な用途を3つに分けて確認します。
資産台帳をWeb画面で共有する
代表的な用途は、PCやモニター、スマートフォンなどの資産を登録し、Webブラウザから台帳を閲覧・更新できるようにすることです。Excelのファイルを担当者間で回すより、同時に編集したときの食い違いや、最新版がどれか分からなくなる問題を減らせます。
製品によっては、資産を誰に貸し出したか、いつ返却されたかの記録や、保証期限の管理も行えます。ただし、登録や更新は手作業が中心になるツールもあるため、自動収集と組み合わせられるかを確認しましょう。
エージェントで端末情報を自動収集する
PCにエージェントと呼ばれる収集用ソフトを入れ、CPUやメモリ、OSのバージョン、インストール済みのソフトウェアなどを自動で集めるツールもあります。手入力に比べて、台帳の情報を新しい状態に保ちやすくなります。
一方で、エージェントが対応するOSやバージョンはツールによって異なります。WindowsとMac、Linuxが混在する環境では、すべての端末から同じ項目を集められるかを、検証用の端末で試してから判断しましょう。
問い合わせ管理と台帳をつなぐ
社内の問い合わせや障害の受付を管理するヘルプデスク機能を持ち、台帳と結びつけられるツールもあります。故障の問い合わせを受けたときに、その端末の購入日や過去の修理履歴をすぐに確認できます。
ただし、問い合わせ管理まで1つのツールで行うと、設定や運用ルールの範囲が広がります。最初は台帳と自動収集に絞り、運用が安定してから機能を広げる進め方も検討するとよいでしょう。
市販のIT資産管理ツールと差が出やすい機能
オープンソースのツールは台帳や収集の機能を備える一方、セキュリティ対策に関わる機能はツールによって対応範囲が異なり、市販製品と差が出る場合があります。自社の目的に必要な機能がどこまで含まれるかを、導入前に確かめておきましょう。
操作ログとUSBメモリなどのデバイス制御
市販のIT資産管理ツールには、ファイル操作やWeb閲覧の記録、USBメモリの利用制限といった機能を備える製品があります。情報漏えい対策や監査対応を目的に導入する場合、これらの機能が必要になることがあります。
オープンソースのツールでは、こうした機能が含まれていない場合や、拡張機能や他のソフトと組み合わせる必要がある場合があります。台帳管理はオープンソース、操作ログは別の仕組みというように分ける場合は、管理画面が分かれる手間も考慮しましょう。
ソフトウェア名の名寄せとライセンス管理
端末から集めたソフトウェア名は、同じ製品でもバージョンや言語によって表記が異なります。保有ライセンス数と利用数を正しく比べるには、表記ゆれをまとめる名寄せの作業が欠かせません。
市販製品には、ソフトウェア名をまとめる辞書を持ち、有償ソフトかどうかの判別を支援するものがあります。オープンソースでは名寄せのルールを自社で作り、保守していく場合があるため、ライセンス管理を重視するなら作業量を見積もっておきましょう。
更新プログラムの配布と適用状況の管理
OSやソフトウェアの更新プログラムを端末に配布し、適用状況を一覧で確認する機能も、市販製品と差が出やすい部分です。脆弱性と呼ばれるセキュリティ上の弱点を放置しないためには、未適用の端末を見つけて対応する仕組みが必要です。
オープンソースのツールで適用状況を確認できても、配布は別の仕組みで行う構成も考えられます。どの作業をどのツールで行うのかを整理し、担当者の手順書にまとめておくと、対応の漏れを防ぎやすくなります。
オープンソースを自社で動かすために必要な作業
オープンソースのIT資産管理ツールは、多くの場合、自社でサーバーを用意して構築します。導入時の作業だけでなく、稼働後の更新やトラブル対応も自社で担う前提で、社内の体制を確認しておきましょう。
サーバーとデータベースの構築
Webで使うツールの場合、Webサーバーとデータベース、ツール本体を組み合わせて構築します。公開されている手順書が英語のみのことや、OSやミドルウェアのバージョンによって手順が異なることもあります。
Linuxやデータベースの操作に慣れた担当者がいない場合、構築だけで想定以上の時間がかかる可能性があります。まず検証用の環境で一通り動かし、本番の構成と作業時間を見積もってから導入を判断すると安心です。
日本語表示と社内の利用者への配慮
海外で開発されたツールでは、画面の翻訳が一部にとどまっていたり、日付や通貨の表示が国内の慣習とあわなかったりする場合があります。情報システム部門だけで使うなら問題が小さくても、各部署の担当者が台帳を更新する運用では使いにくさにつながります。
導入前に、実際に台帳を更新する部署の担当者に画面を試してもらいましょう。分かりにくい項目名は表示を変更できるか、操作手順書で補えるかを確認しておくと、運用開始後の問い合わせを減らせます。
バージョンアップとセキュリティ更新
オープンソースのツールにも脆弱性が見つかることがあり、修正版が公開されたら自社で適用する必要があります。IT資産管理ツールは社内の端末情報が集まる場所のため、更新を後回しにすると情報が外部に漏れる恐れがあります。
開発元の更新情報を誰が確認し、どの手順で適用するかを決めておきましょう。開発の活発さはプロジェクトによって差があるため、最近の更新履歴や利用者の情報交換の場が続いているかも、導入前に確かめておきたい点です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でIT資産管理ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
無償のIT資産管理ツールでも発生する費用
オープンソースのツールはライセンス費用がかからなくても、運用全体の費用がゼロになるわけではありません。サーバーや人件費、ライセンス条件への対応を含めて、市販製品の見積もりと同じ条件で比べることが大切です。
サーバー費用と担当者の作業時間
自社でサーバーを用意する場合、機器やクラウド上の仮想サーバーの費用、バックアップの保存先の費用がかかります。さらに、構築や更新、障害対応にかかる担当者の作業時間も費用として見込む必要があります。
特定の担当者だけが構築や設定を理解している状態では、異動や退職で運用が止まる恐れがあります。構成や手順を文書に残し、複数人で作業内容を共有しておくことが、長く使い続けるための前提です。
ライセンスの条件と有償サポート
オープンソースには、GPLやAGPLなどのライセンスがあり、改変したソフトを配布する場合や、ネットワーク越しに提供する場合の条件が定められています。社内で使うだけでも、改変する予定があるなら法務部門と条件を確認しておきましょう。
また、ツールによっては開発元やパートナー企業が有償の導入支援や保守サポートを提供しています。社内だけで対応が難しい場合はこうしたサービスの費用も含め、市販製品の見積もりと比べると判断しやすくなります。
Excelの資産台帳から移すときの準備
オープンソースのIT資産管理ツールを検討する企業には、Excelで台帳を管理してきた企業もあります。ツールに移す前に、既存の台帳の項目と運用を整理しておくと、移行後のデータが使いやすくなります。
台帳の項目とデータの整理
Excelの台帳は、担当者ごとに項目の書き方が異なっていることがあります。例えば、部署名の略称や日付の形式、利用者名の表記がそろっていないと、ツールに取り込んだ後の検索や集計で漏れが出ます。
取り込みの前に、ツールで使う項目を決め、Excel側の表記をそろえておきましょう。廃棄済みの端末や重複した行も、この段階で整理しておくと、移行後に実物との照合を進めやすくなります。
更新する人とタイミングを決める
ツールに移しても、資産の購入や貸出、廃棄のたびに誰が台帳を更新するかが決まっていなければ、情報は古くなります。自動収集できない周辺機器や貸出記録は、特に手入力に頼る部分です。
購入申請や退職手続きなど、既存の社内手続きに台帳の更新を組み込むと、更新漏れを防ぎやすくなります。運用ルールを文書にまとめ、関係する部署に周知してから本格的に使い始めましょう。
オープンソースと比べたい市販ツールの特徴一覧
オープンソースで手薄になりやすい操作ログやライセンス管理、更新プログラムの管理に対応する市販製品を一覧にしました。補いたい機能から候補を絞り込む際に活用してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版 | 操作ログの収集・管理や記録メディアの利用制御に対応するクラウド型ツール |
| MaLionCloud | WindowsとMacの操作ログ収集や操作制限、インベントリ収集、ライセンス管理に対応 |
| Watchy | IT資産管理や各種ログ取得に対応するクラウド型。サーバー構築が不要 |
| Jira Service Management | 問い合わせ管理と資産・構成情報を関連付けて管理できるサービス管理プラットフォーム |
| System Support best1(SS1) | 独自のソフトウェア辞書と更新プログラム管理を搭載。操作ログなどはオプションで追加 |
| Josys EMS | OSやアプリケーションの更新管理を含む、エンドポイント管理の運用代行サービス |
| Endpoint Central | パッチ管理やソフトウェア配布、USBデバイス管理に対応する統合エンドポイント管理ソフト |
| ASSETBASE PCスキャン | ソフトウェア資産管理やライセンスの適正管理を支援するIT資産管理ツール |
| Spiceworks | IT資産の把握や問い合わせ管理など、IT部門の運用業務を支援するツール |
オープンソースで補いにくい機能を持つ製品
台帳管理はオープンソースで始め、足りない機能を市販製品で補う場合や、最初から市販製品に切り替える場合の比較候補を紹介します。構築や更新の手間を減らせるクラウド型の製品も含めています。
LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版
- 使いやすい管理コンソールでPC・スマホ・M365をクラウド一元管理
- IT 資産管理・操作ログ管理など PC 管理に必要な機能を網羅
- Microsoft 365 にアクセスするユーザーの利用状況を見える化
エムオーテックス株式会社が提供する「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、IT資産管理と操作ログ管理をクラウドで行えるツールです。PCの操作ログを収集・管理できるほか、記録メディアの利用制御にも対応しています。WindowsやMac、スマートフォンの管理機能も備えており、オープンソースでは別の仕組みを組み合わせがちな資産管理とセキュリティ対策を、一元的に進めたい企業に向いています。無料トライアルも用意されています。
MaLionCloud
- Windows、Mac、スマホを一元管理
- IT資産を見える化して、ライフサイクルを徹底管理
- 労働状況の見える化で、長時間労働・サービス残業を把握・是正
株式会社インターコムが提供する「MaLionCloud」は、情報漏えい対策とIT資産管理をまとめて行えるクラウド型の運用管理ツールです。WindowsとMacのPC操作監視に対応し、操作ログの収集や操作制限を標準搭載の機能で行えます。PCやサーバー、ソフトウェア、周辺機器などのIT資産を管理でき、保守サポートのWebサイトではソフトウェア辞書も利用できます。オープンソースの台帳では足りない操作ログの管理を補いたい場合の候補です。
Watchy
- PC1台100円〜で手軽に始められる
- IT資産管理〜ログ管理まで幅広く管理ができる
- 運用の保守点検負担が少ないクラウドサービス
株式会社スタメンが提供する「Watchy」は、自社でサーバーを用意せずに使えるクラウド型のIT資産管理ツールです。IT資産情報の自動収集に加え、各種ログの取得やUSBドライブの監視、重要フォルダーの監視など、情報漏えい対策の機能を備えています。Windows Updateの未更新プログラムの確認にも対応します。サーバーの構築や更新を担う担当者を確保しにくい企業にとって、オープンソースと比べやすい選択肢です。
Jira Service Management
- 高機能で低価格なAI搭載サービス管理(ITSM)プラットフォーム
- AIが問い合せを自動解決。担当者の負担を減らし対応を大幅改善
- 社内資産を一元管理。インシデントや変更と紐づけ迅速に原因特定
アトラシアン株式会社が提供する「Jira Service Management」は、社内外からの問い合わせや障害対応を管理するサービス管理プラットフォームです。Assetsと呼ばれる機能を利用して、PCやサーバー、ソフトウェアライセンス、契約情報などの資産・構成情報を管理し、問い合わせのチケットと関連付けられます。問い合わせ管理と資産台帳を連携させたい企業に向いています。無料プランも用意されていますが、Assetsの利用条件や対象プランは確認が必要です。
System Support best1(SS1)
- シンプルで使いやすい画面で誰でもすぐ操作可能
- 必要な機能だけ選択してコストを抑制
- 安心のサポート体制で顧客満足度No.1(※)!
株式会社ディー・オー・エスが提供する「System Support best1(SS1)」は、独自のソフトウェア辞書を搭載したIT資産管理ツールです。オープンソースでは自社で保守しがちなソフトウェア名の名寄せを、辞書で支援します。Windowsの大型アップデートやMicrosoft 365、Officeの更新プログラム管理は標準機能です。PC操作ログやデバイス制限は、オプションで必要な分だけ追加できます。サーバー構築が不要なSS1クラウドも選べます。
Josys EMS
- ツール提供だけでなく運用代行もセット。専任が伴走
- 500円/台/月〜の低コストで導入可能
- Intune等MDM・WSUSのリプレイス先に最適
ジョーシス株式会社が提供する「Josys EMS」は、更新プログラムの適用や端末管理を自社だけで対応するのが難しい企業に向けた、エンドポイント管理の運用代行サービスです。OSやアプリケーションの更新管理に加え、ポリシー設計から監視、改善提案まで専任オペレーターが支援します。社内の管理業務にかかる負担を軽減したい企業に適しており、最低契約台数は300台からです。
Endpoint Central (ゾーホージャパン株式会社)
- 全世界累計32,000社以上で導入の実績を誇る!
- USBメモリの接続制御と監視を実現!
- 企業のデータとユーザーポリシーを制御!
ASSETBASE PCスキャン (株式会社内田洋行)
- 社内LANに接続されていないPC資産も一元管理
- 脆弱性管理・パッチ適用を効率的にサポート
- ソフトウェア辞書を標準装備したSAM機能
Spiceworks (SOTI Japan株式会社)
- ITインフラの管理・保護・最適化を支援する無料統合ソフトウェア
- ネットワーク監視、資産管理、ヘルプデスク機能を提供。
- 中小企業や教育機関のIT運用を簡素化。
まとめ
オープンソースのIT資産管理ツールは、ライセンス費用をかけずに資産台帳や端末情報の収集を始められます。一方、操作ログやライセンス管理、更新プログラムの配布は市販製品より手薄になる場合があります。また、サーバーの構築や更新、担当者の作業時間も費用に含めて考えましょう。自社の目的に必要な機能を整理し、市販のIT資産管理ツールとあわせて資料請求で比較してみてください。

