ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■乗り換え前の状況・重視したい点別
- Excelや紙での管理から移行:カカナイ、mcframeRAKU-PAD
- 既存・周辺システムと連携しながら移行:Floza、Hi-PerBT KIT3、カカナイ
- 自社業務にあわせて調整しながら移行:A's Style、Floza、GrowOne 生産SR、room生産管理
- 乗り換えや稼働までの支援を重視:A's Style、TECHS-BK Ver.5
- ■移行先の提供形態別
- クラウド型:A's Style、Floza、GrowOne 生産SR、生産革新 Wun-jin、カカナイ、room生産管理
- オンプレミス型:A's Style、Hi-PerBT KIT3、GrowOne 生産SR
生産管理システムの乗り換えを検討する3つのきっかけ
乗り換えのきっかけは、システムの老朽化だけではありません。事業や生産形態の変化に現行システムが対応しきれなくなった時点も、見直しの目安です。代表的なタイミングを3つ紹介します。自社の状況に当てはまるものがないか確認してみましょう。
保守期限やサーバ更新が近づいたとき
現行システムのサポート終了や、サーバ機器の更新時期が近づいたときは、乗り換えを検討する機会です。保守が終わると、不具合や法改正への対応をベンダーに依頼できなくなる場合があります。
同じ製品のバージョンアップで済むのか、別製品へ移るべきかは、更新費用と今後の運用負担を比べて判断します。乗り換えには選定や移行の準備期間が必要なため、期限から逆算して早めに情報収集を始めておくと、余裕を持って進められます。
生産形態や事業の変化に機能が対応できないとき
受注生産から見込み生産への転換や、多品種少量生産への移行など、生産形態が変わると必要な機能も変わります。拠点の追加や取扱品目の増加も、システム見直しのきっかけです。
現行システムで対応できず、Excelでの補完作業が増えている場合は注意が必要です。手作業が増えると入力ミスや二重管理が起こりやすくなるため、補完作業の量を目安に、乗り換えの必要性を検討しましょう。
改修や運用の負担が増えたとき
独自のカスタマイズを重ねたシステムは、仕様を理解している担当者が限られ、改修のたびに時間や費用がかかる場合があります。担当者の異動や退職で、仕組みが分からなくなるケースもあります。
改修の依頼先がなく、小さな変更にも対応できない状態は、業務改善の妨げになる場合があります。保守費用や改修にかかる期間を記録しておき、新しいシステムへ移った場合の費用や効果と比較してみましょう。
乗り換え前に行う現状整理と要件定義
乗り換えで最初に取り組むのは、現行の業務とデータの棚卸しです。何を引き継ぎ、何を変えるのかを明確にしておくと、製品選定や移行作業の判断がぶれにくくなります。ここでは準備段階で行う3つの作業を解説します。
現行業務とデータの棚卸し
まず、受注から生産計画、資材の手配、工程管理、出荷までの業務フローを図にまとめます。そのうえで、各業務で使っている帳票やマスタ、データの保存先を一覧にしましょう。
あわせて、品目マスタや部品表、取引先情報などの件数や更新頻度も確認します。使われていない機能や重複したデータも洗い出しておくと、移行するデータを絞り込みやすくなります。現場の担当者にヒアリングし、表に出ていない手作業も把握しましょう。
現在の管理方法ごとの整理ポイント
整理のポイントは、現在の管理方法によって異なります。Excelや紙で管理している場合は、ファイルごとに項目名や入力ルールが異なることがあるため、データ形式の統一から始めます。
自社開発システムからの場合は、独自の計算ロジックや帳票の仕様を文書化しておきましょう。他社パッケージからの場合は、データの出力形式や出力できる範囲を、現行ベンダーに確認しておくと移行計画が立てやすくなります。
新システムへの要件と優先順位の決定
棚卸しの結果をもとに、新システムに求める要件を整理します。現行システムの不満点を解消する項目と、今後の事業展開で必要になる項目を分けて書き出しましょう。
要件は「必須」「あるとよい」「不要」のように優先順位をつけます。現行の機能をすべて再現しようとすると、カスタマイズが増えて費用や期間がふくらむ原因となる場合があります。標準機能に業務をあわせられる部分がないかも、あわせて検討しましょう。
乗り換え先を比較・選定する進め方
要件が固まったら、乗り換え先の候補を比較します。提供形態や移行時の支援内容、実際の操作性を確認し、自社の業務にあうかを見極めましょう。複数製品を同じ条件で比べ、選定の経緯を記録しておくことも大切です。
クラウド型とオンプレミス型の比較
クラウド型は、ベンダーが用意したサーバ上のシステムをインターネット経由で利用する形態です。自社でサーバを管理する必要がなく、システムの更新もベンダー側で行われる製品が中心です。
オンプレミス型は、自社のサーバにシステムを構築する形態で、既存の社内システムとの連携や独自の運用にあわせた構成を検討できます。セキュリティ方針や社内の運用体制、費用の支払い方を踏まえて選びましょう。
移行支援と導入後のサポート範囲の確認
乗り換えでは、ベンダーがどこまで移行作業を支援するかが重要です。データ移行の代行、移行ツールの提供、設定方法の案内など、支援の範囲は製品やプランによって異なります。
見積もりを依頼する際は、データの変換作業や操作研修、稼働後の問い合わせ対応が費用に含まれるかを確認しましょう。支援範囲があいまいなまま契約すると、移行作業の一部を自社で担うことになり、計画が遅れるおそれがあります。
デモやトライアルでの自社データの検証
候補を絞り込んだら、デモやトライアルで実際の操作を確認します。サンプルデータだけでなく、自社の品目や部品表の一部を使うと、業務にあうかを具体的に判断できます。
確認の際は、生産計画の作成や実績入力など、日常的に使う操作を現場の担当者にも試してもらいましょう。画面の見やすさや入力の手間について現場の意見を集めておくと、導入後の定着にも役立ちます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で生産管理の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
データ移行と並行稼働の進め方
乗り換えの山場は、データ移行と本番切り替えです。生産管理のデータは品目や工程が相互に関係しているため、移行後の検証と、問題が起きた場合の戻し方まで計画しておく必要があります。移行作業の主な手順を順に解説します。
部品表と工程マスタの移行
部品表(BOM)は、製品を構成する部品や材料を階層ごとにまとめたデータです。工程マスタとあわせて、新システムの形式に変換し、階層や数量の関係が崩れないように移行します。
旧システムと新システムでは、品目コードの体系や外注工程の扱い方が異なる場合があります。変換ルールを表にまとめて関係者で確認し、原価計算や所要量計算に影響が出ないかを検証しましょう。過去の生産実績をどこまで移すかも事前に決めておきます。
移行リハーサルとデータ検証
本番前には、テスト環境で移行リハーサルを行います。データが取り込めたかだけでなく、件数や合計値が旧システムと一致しているか、画面や帳票に正しく表示されるかまで確認しましょう。
取り込みエラーや一部項目の欠損、重複登録などが見つかった場合は、原因を記録して変換ルールを修正します。作業は複数人で分担し、手順と結果をログとして残しておくと、本番移行時の確認や問題発生時の原因特定に役立ちます。
並行稼働と切り戻し計画
切り替え直後のトラブルに備えて、一定期間は旧システムと新システムを並行稼働させる方法があります。同じデータを両方で処理し、計画や在庫の数値に差が出ないかを確認します。
並行稼働は入力の手間が増えるため、期間と対象業務をあらかじめ決めておきましょう。あわせて、重大な問題が起きた場合に旧システムへ戻す条件と手順も用意しておくと、生産への影響を抑えやすくなります。
稼働後の定着に向けた教育と運用ルール
新システムは稼働して終わりではありません。現場で使われ続け、入力されたデータが計画や改善に活用されて初めて、乗り換えの効果が得られます。稼働後も継続して取り組みたい定着施策を2つ紹介します。
操作教育とマニュアルの整備
稼働前後には、役割ごとに操作研修を行います。生産計画の担当者と現場の実績入力者では使う画面が異なるため、業務にあわせた内容で教育するのが有効です。
研修とあわせて、自社の業務手順に沿ったマニュアルを作成しておきましょう。ベンダーのマニュアルだけでは自社独自の運用ルールが分からないことがあります。よくある質問をまとめて共有すると、問い合わせ対応の負担を減らせます。
運用ルールと問い合わせ体制の整備
マスタの登録や変更を誰が行うか、入力の締め時刻をいつにするかなど、運用ルールを明文化します。ルールがあいまいだと、データの不整合や対応の遅れが起こる場合があります。
問い合わせ窓口は特定の担当者1人に任せず、複数人で対応できる体制にしましょう。対応履歴やナレッジを共有しておくと、担当者が変わっても引き継ぎやすくなります。稼働後に見つかった課題は定期的に振り返り、設定や運用の改善につなげます。
乗り換え先候補の生産管理システム比較表
この記事で紹介する乗り換え先候補の生産管理システムを一覧にまとめました。提供形態や現行業務へのあわせ方を比べる際の参考にしてください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| A's Style | 部品加工・組立業向けのセミオーダー型生産管理システム。受注生産と見込生産に対応し、クラウドとオンプレミスの両方で利用できる。 |
| TECHS-BK Ver.5 | 部品加工業向けの生産管理システム。進捗・負荷・原価の管理や図面管理に対応し、導入から稼動まで専門スタッフがサポートする。 |
| Hi-PerBT KIT3 | 販売管理・生産管理に対応するオンプレミス型システム。業界別のテンプレートをもとに構築でき、周辺システムとの連携も考慮されている。 |
| 生産革新 Wun-jin | 多品種小ロット加工業向けのクラウド型生産販売管理システム。品目マスターを事前に登録しないマスターレス運用に対応している。 |
| GrowOne 生産SR | 営業・設計・製造現場で使う機能を備えた生産管理システム。BOM情報を連動して管理でき、パッケージながらカスタマイズにも対応する。 |
| Floza | 生産・調達・在庫・販売を一元管理するクラウド生産管理システム。ノーコード・ローコードで標準機能を調整でき、API連携にも対応。 |
| カカナイ | 既存の帳票やExcelでの記録の課題を解決する業務改善システム。現場の記録形式にあわせて構築でき、既存システムとも連携できる。 |
| mcframeRAKU-PAD | 紙の帳票をノーコードでタブレット画面に作成できるシステム。現場データの記録・分析・可視化を手軽に行える。 |
| room生産管理 | 業種にあわせて柔軟にカスタマイズできるクラウド型生産管理システム。必要な機能を追加して専用のシステムを構築できる。 |
| 生産管理777クラウド | 見積から入出金管理まで製造業の生産管理業務を一括管理するシステム。スマホ日報での入力やインボイス制度に対応している。 |
移行のしやすさで比べたい生産管理システム
移行先の提供形態や、現行業務にあわせた調整・連携のしやすさが異なる製品を紹介します。移行支援の範囲は製品やプランによって異なるため、見積もりの際にあわせて確認しましょう。
A's Style
- WEB型ERP:受注~出荷まで一連のプロセスとデータを管理
- 生産計画~工程予実をガントチャートで見える化 ※マウス調整OK
- 現場タブレット活用で叶える現場実績登録 (製造・検査、入出庫)
株式会社ケーエムケーワールドが提供する「A's Style」は、部品加工・組立業向けに、受注生産と見込生産の両方に対応するハイブリッド型の生産管理システムです。オリジナル開発ツールを活用したセミオーダー型のため、現行の業務にあわせたカスタム対応を検討できます。受注から出荷までの一連のプロセスとデータをWEB型ERPで管理し、生産計画から工程予実までをガントチャートで見える化できます。クラウドとオンプレミスの両方に対応し、「乗り換えはおまかせ」を掲げているため、現行システムからの移行方法もあわせて相談してみるとよいでしょう。
TECHS-BK Ver.5
- アクティブユーザ10万人超! 導入社数4,500社超の実績あり
- 複雑になりがちなデータの一元管理が可能!
- 導入から稼動まで各専門スタッフが全面サポート!
株式会社テクノアが提供する「TECHS-BK Ver.5」は、部品加工業向けの生産管理システムです。受注管理、作業指示・実績管理、発注管理、進捗管理、原価管理、在庫管理、売上管理、図面管理などに対応し、複雑になりがちなデータを一元管理できます。現場の進捗管理や負荷管理、原価管理の課題解決をサポートします。導入から稼動まで各専門スタッフがサポートする体制が案内されているため、乗り換え時の設定や運用開始に不安がある場合も相談しながら進められます。
Hi-PerBT KIT3
- 業界特有の業務に対応する標準機能と豊富なテンプレート
- 周辺システムと柔軟に連携し、将来的な連携システムにも対応可能
- 変化する業務/取引要件にも対応できる将来性
株式会社日立ソリューションズ・クリエイトが提供する「Hi-PerBT KIT3」は、販売管理と生産管理に対応するシステムです。業界特有の業務に対応する標準機能と豊富なテンプレートをベースに、自社の業務にあわせたシステムを構築できます。販売、生産、在庫、債権債務、ワークフロー、EDI連携などの機能を備え、周辺システムとの連携や将来の連携システムへの対応も考慮されています。オンプレミス型で提供されるため、既存の社内システムと組みあわせながら乗り換えを検討したい企業の選択肢になります。
生産革新 Wun-jin
- 初期費用を抑えてすぐに始められるクラウド型の生産管理システム
- 販売管理をベースにした製販一体型のオールインワンパッケージ
- 注文書や製造指図書の発行を効率化し、実績の登録も簡単
株式会社大塚商会が提供する「生産革新 Wun-jin」は、多品種小ロット加工業向けのクラウド型生産販売管理システムです。販売管理をベースにした製販一体型の構成で、受注、発注、入荷、製造、工程、出荷、在庫、買掛支払、請求入金までを管理できます。事前に品目マスターを登録しなくても運用できる「マスターレス運用」に対応しているため、マスタ整備の負担を抑えて新しいシステムへ移行したい場合に検討できます。注文書や製造指図書の発行、実績登録の効率化にも役立ちます。
GrowOne 生産SR
- 見積りや提案工数を省力化し、業務や顧客対応をスピードアップ
- 設計から製造・保守までのBOM情報を連動させ、管理可能
- スマートフォン&バーコードで、作業実績入力業務を簡素化
株式会社 ニッセイコムが提供する「GrowOne 生産SR」は、機能・予算・納期の面で製造業に「ちょうどよい」ことを掲げた生産管理システムです。営業・設計・製造現場で使う機能を搭載し、設計から製造・保守までのBOM情報を連動させて管理できます。見積や提案の工数削減に役立つ機能に加え、スマートフォンとバーコードで作業実績を入力できる仕組みも備えています。パッケージでありながら現行業務にあわせたカスタマイズが可能で、オンプレミスとクラウドのどちらでも導入できます。
Floza
- 標準パッケージを基盤に必要機能だけ柔軟カスタマイズ
- ノーコード・ローコード開発基盤で設定工数を大幅削減
- 多言語・多通貨対応で海外拠点と複数工場を統合管理
ヒューマンリソシア株式会社が提供する「Floza」は、製造業の生産・調達・在庫・販売を一元管理できるクラウド生産管理システムです。受注、出荷、購買、製造、在庫、原価、所要量計算などの機能を備えています。標準パッケージを基盤に、ノーコード・ローコードの開発基盤で必要な機能だけを調整できるため、現行業務との差を埋めながら移行を進められます。API連携や会計システムとのデータ連携にも対応しており、多言語・多通貨で海外拠点や複数工場を統合して管理することも可能です。
カカナイ (株式会社MountainGorilla)
- 既存システムとも連携可能
- 現場の記録形式に合わせたオーダーメイド構築
- 月額3万円~、人数無制限
mcframeRAKU-PAD (ビジネスエンジニアリング株式会社)
- i-ReporterのOEM製品です
- 紙の帳票をノーコードでタブレット画面に作成。
- 新JIS規格SPC機能で品質を安定・向上
room生産管理 (ハーモフィル株式会社)
- 専用機能をカスタマイズコスト10〜30%減で実現。
- ライセンス費用無制限で利用人数を気にせず使用可能
- 多様な生産体制を一元管理
生産管理777クラウド (ケンユウテクノ株式会社)
- 27年の製造業システム開発実績
- インボイス制度対応済み
- スマホ日報でどこからでも簡単入力
まとめ
生産管理システムの乗り換えは、現状の棚卸しと要件定義、乗り換え先の選定、データ移行と並行稼働、稼働後の定着という順で進めることが大切です。特に部品表や工程マスタの移行は、リハーサルと検証を重ねて慎重に進めましょう。現在の管理方法や希望する提供形態によって、適した製品は異なります。まずは複数の製品の資料を請求し、移行支援の内容もあわせて比較してください。

