ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■導入形態別
- オープンソースを自社サーバーで運用:OpenProject、Redmine
- オープンソースをもとにしたクラウドサービス:MyRedmine、Planio
- 商用のクラウド型プロジェクト管理ツール:Backlog、Jira、Lychee Redmine
- ■運用体制別
- 社内に運用担当者を置ける:OpenProject、Redmine、Backlog、Lychee Redmine
- 運用担当者を置けない:MyRedmine、Planio、Backlog、Jira、Lychee Redmine
オープンソースのプロジェクト管理ツールとは
オープンソースとは、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードが公開され、決められた条件のもとで誰でも利用や改変ができるソフトウェアのことです。プロジェクト管理の分野でも、チケット管理やガントチャート、カンバンなどを備えたツールが公開されています。
ソースコードが公開されたソフトウェア
オープンソースのプロジェクト管理ツールは、公開されているソフトウェアを自社のサーバーに導入して使うのが基本の形です。ソースコードを読めるため、データがどのように保存されるのか、どのような処理が行われるのかを自社で確認できます。
開発は、企業や個人の有志が集まるコミュニティによって進められることがあります。利用者が不具合を報告したり、改善の提案をしたりする文化があり、自社で見つけた改善点を本体に反映してもらえる場合もあります。
ライセンスで決まる使える範囲
オープンソースは自由に使えるといっても、ライセンスと呼ばれる利用条件に従う必要があります。ライセンスによって、商用での利用や改変、再配布の扱いが異なります。
例えば、GPLのように、改変したソフトウェアを社外に配布する場合にソースコードの公開を求めるライセンスがあります。社内で使うだけであれば影響しないケースもありますが、改変したツールを取引先に提供する場合などは注意が必要です。判断に迷う場合は、法務部門や専門家に確認しましょう。
オープンソースでもかかる費用と手間
オープンソースのプロジェクト管理ツールは、ソフトウェアそのものは無料で入手できます。しかし、実際に業務で使い続けるには、動かす環境と運用する人が必要です。導入前に見込んでおきたい費用と手間を紹介します。
サーバーと運用担当者の人件費
自社で動かす場合、サーバーやデータベースを用意し、ツールを導入して設定する作業が発生します。社内にサーバーを置く場合は機器の購入費、クラウドのサーバーを借りる場合は月額の利用料がかかります。
さらに、更新の適用やバックアップ、利用者からの問い合わせ対応を担う担当者の作業時間も必要です。ライセンス料がかからない分、この人件費が費用の大半を占める可能性があります。担当者が1人だけでは、異動や退職で運用が止まるおそれがあるため、複数人で手順を共有できる体制を考えておきましょう。
有償サポートと拡張機能
オープンソースのツールには、提供元や関連企業が有償のサポートを用意しているものがあります。不具合の調査や導入の支援を受けられるため、社内に詳しい担当者がいない場合の選択肢です。
また、基本機能は無料で公開し、高度な機能を有償版として提供しているツールもあります。必要な機能が無料版に含まれているかを事前に確かめないと、導入後に追加の費用が発生する場合があります。無料版と有償版の機能の違いを一覧で確認しておきましょう。
プロジェクト管理ツールのプラグインと改変
オープンソースのプロジェクト管理ツールは、プラグインの追加やソースコードの改変で、自社の業務にあわせた形に変えられる点が魅力です。一方で、手を加えるほど運用の負担が増える面もあります。カスタマイズを進める際の考え方を紹介します。
プラグインで機能を追加する
プラグインとは、ツールに後から機能を追加するための部品です。オープンソースのプロジェクト管理ツールでは、利用者のコミュニティが作ったプラグインが公開されていることがあります。
プラグインを使えば、工数の集計や帳票の出力といった機能を、開発の手間をかけずに追加できる場合があります。ただし、本体を更新したときに、プラグインが対応していないと動かなくなるケースがあります。導入するプラグインは必要なものに絞り、更新が続いているものを選びましょう。
ソースコードを改変するときの注意
ソースコードを直接書き換えれば、画面や機能を自由に変えられます。しかし、本体に独自の改変を加えると、新しいバージョンが出るたびに同じ改変をやり直す必要があります。
更新の手間が増えると、セキュリティの修正を適用するのが遅れる原因になり得ます。改変はできるだけプラグインの形で行い、本体には手を加えない方針にすると、更新の負担を抑えられます。改変した内容と理由は記録に残し、担当者が替わっても引き継げるようにしておきましょう。
日本語の情報と操作画面
海外で開発されたオープンソースのツールは、操作画面の日本語訳が一部だけだったり、マニュアルが英語中心だったりする場合があります。現場のメンバーが使いこなせるかどうかに影響するため、事前に確認しておきたい点です。
日本語の解説記事や利用者の集まりがあるツールであれば、困ったときに情報を探しやすくなります。試験的に導入して、実際にプロジェクトを担当するメンバーに操作してもらい、画面の分かりやすさを確かめておくと安心です。
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長く使えるオープンソースのツールを見極める
オープンソースのツールは、開発が止まると不具合やセキュリティの問題が修正されなくなります。プロジェクトの記録は何年も蓄積されるため、長く使い続けられるかどうかを導入前に見極めることが大切です。次の3つの点を確認しましょう。
開発が続いているか
オープンソースのツールは、ソースコードを公開する共有サイトで開発の履歴を確認できる場合があります。最新版がいつ公開されたか、更新が定期的に行われているかを見れば、開発が続いているかの目安をつかめます。
長期間更新されていないツールは、新しいOSやWebブラウザに対応しなくなる可能性があります。開発を主導する企業や団体があるか、複数の開発者が参加しているかも確認しておくと、特定の個人に依存したツールかどうかを判断しやすくなります。
利用者のコミュニティがあるか
利用者が多いツールでは、使い方の質問や不具合の報告が掲示板などに蓄積されています。自社で困ったことがあっても、過去のやり取りから解決策を見つけられる可能性があります。
反対に、利用者が少ないツールでは、問題が起きたときに自社だけで原因を調べることになりかねません。公開されている質問への回答の状況や、日本国内の利用者の集まりがあるかを確認しておくと、運用中に困ったときの助けとして期待できます。
セキュリティ修正が提供されているか
プロジェクト管理ツールには、顧客情報や社内の計画など、外部に漏れると困る情報が集まります。脆弱性が見つかったときに、修正版が速やかに公開されているかは重要な確認点です。
過去の脆弱性の公表と修正の記録を見れば、対応の姿勢をある程度つかめます。修正版が出ても、自社で適用しなければ意味がありません。脆弱性の情報を誰が確認し、いつまでに適用するかという社内の手順もあわせて決めておきましょう。
商用のプロジェクト管理ツールが向くケース
オープンソースのプロジェクト管理ツールがあわない状況もあります。運用の体制や使い方によっては、商用のツールやクラウド版を選んだほうが、総額や手間を抑えられる場合があります。代表的なケースを2つ紹介します。
運用担当者を置けない場合
サーバーの管理や更新を担える担当者が社内にいない場合、オープンソースのツールを安定して使い続けるのは難しい面があります。不具合が起きても原因を調べられず、プロジェクトの進行に影響するおそれがあります。
商用のクラウド型であれば、サーバーの運用や更新は提供事業者が担い、問い合わせ窓口も用意されています。オープンソースをもとにしたツールを、事業者がクラウドで提供しているサービスもあるため、使い慣れた画面を残したい場合はこうした選択肢も検討しましょう。
社外のメンバーと共有する場合
取引先や協力会社とプロジェクトの情報を共有するには、社外からツールに接続できる環境が必要です。自社のサーバーをインターネットに公開する場合は、不正なアクセスを防ぐ設定を自社で整えなければなりません。
社外の利用者のアカウント管理や、閲覧できる範囲の設定も、運用の負担として加わります。社外との共有が中心の使い方であれば、ゲストの招待や権限の設定を備えた商用ツールのほうが、運用の手間を抑えやすい場合があります。
オープンソース系と商用のツールを比べる一覧
オープンソースのツールと、それをもとにしたクラウドサービス、商用のプロジェクト管理ツールを並べ、導入の形や運用の負担を比べられるようにしました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Backlog | クラウド版とオンプレミス製品があり、全プランで30日間の無料トライアルを用意 |
| Jira | 最大10ユーザーまで無料のFreeプランがあり、カンバンやタイムラインで進捗を管理 |
| Lychee Redmine | ガントチャートと工数管理が中心で、日本語サポートにより現場への定着を支援 |
| OpenProject | 自社サーバーに導入でき、プラグインで機能を拡張できるオープンソースのツール |
| Redmine | GPLv2で公開され、Rubyが動く環境に無料でインストールできる |
| MyRedmine | Redmineをクラウドで提供し、サーバー管理なしで最新機能を利用できる |
| Planio | Redmineベースのクラウド型で、ヘルプデスクやWiki、チャット機能も統合 |
運用体制にあわせて選ぶプロジェクト管理ツール
サーバーの運用を自社で担えるかどうかで、向くツールは変わります。運用を事業者に任せられる商用ツールと、オープンソースを生かせるツールを紹介します。
Backlog
- 担当者と期限が明確で、確認漏れや遅延を防止
- 直感的な操作と親しみやすいデザインで誰でも使いやすい
- 人数無制限の定額制で、チーム拡大も安心
株式会社ヌーラボが提供する「Backlog」は、クラウド版に加えてオンプレミス製品も用意している商用のプロジェクト管理ツールです。ガントチャートやカンバンボード、バーンダウンチャートで進捗を可視化でき、タスクごとのチャットでやり取りを残せます。Backlog APIを使った外部サービスとの連携や、他のプロジェクト管理ツールからの移行にも対応。利用規模や用途に応じて複数の料金プランが用意されており、無料トライアルも利用できます。
Jira
- 世界15万社以上が活用するプロジェクト管理のスタンダード
- 組織全体の進捗を可視化し、データに基づく意思決定を支援
- AIアシスタントRovoと連携し、タスク作成や要約・提案を効率化
アトラシアン株式会社が提供する「Jira」は、サーバーを用意せずにクラウドで使えるタスク・プロジェクト管理ツールです。Freeプランは最大10ユーザーまで無料で、プロジェクトやタスク、ボード、カレンダーなどのビューやダッシュボードを利用できます。カスタムフィールドによる項目管理や、ノーコードでの自動化ルールの作成にも対応。チーム内外のメンバーとコメントやメンションでやり取りでき、有償版ではAIアシスタントRovoによるタスクの作成・要約も使えます。
Lychee Redmine
- ガントチャートで進捗を見える化
- 工数と予算をリアルタイムに管理
- プロジェクトレポートを自動作成
株式会社アジャイルウェアが提供する「Lychee Redmine」は、日本の現場にあわせた画面と日本語サポートで、ツールの定着を支援する国産のプロジェクト管理ツールです。クラウド版とオンプレミス版があり、運用担当者の有無にあわせて提供形態を選べます。ガントチャートや工数・予算・収支の管理、EVMやCCPMといった管理手法にも対応。基礎講座や運用支援などのサポートに加え、30日間の無料トライアルも用意されています。
OpenProject (OpenProject,Inc.)
- クラウド版は無償で機能制限なく利用可能。
- オープンソースで自社サーバーに導入可能。
- 豊富なプラグインで機能拡張可能。
Redmine (ファーエンドテクノロジー株式会社)
- Rubyの使用環境下で機能が充実
- 40か国以上の言語に対応したサービス体制
- 豊富なタスク管理機能で連携体制を強化
MyRedmine (ファーエンドテクノロジー株式会社)
- ファーエンドテクノロジー運営のRedmine開発協力。
- Redmineの新機能にいち早く対応するRedMicaを提供
- エンタープライズプランでSAML認証(SSO)に対応
Planio (PlanioGmbH)
- アジャイル・従来型開発の両方に対応
- モバイルアプリや電子メールでタスク管理が可能。
- 無料プランや30日間の無料トライアルで全機能体験可能。
まとめ
オープンソースのプロジェクト管理ツールは、ライセンス料をかけずに導入でき、プラグインや改変で業務にあわせやすいのが利点です。一方で、サーバーの運用や更新、有償サポートといった費用と手間がかかり、開発やセキュリティ修正が続いているかの見極めも欠かせません。運用の体制や社外との共有の有無によっては、商用のプロジェクト管理ツールが向く場合もあります。まずは資料請求して、オープンソースと商用の選択肢を比較してみてください。

