プロジェクト管理ツールとは
プロジェクト管理ツールは、コストやスケジュール、メンバーなどのプロジェクトにかかるリソースを管理し、各プロジェクトの進捗を可視化し、メンバー間の情報共有をスムーズにするシステムです。プロジェクト管理ツールの基本的な機能は以下のとおりです。
- ●スケジュール管理
- ●タスク管理
- ●ガントチャート(進捗管理表)の作成
- ●情報共有機能
- ●レポート機能
進捗の見える化により、プロジェクトマネージャー(PM)の業務をサポートするほか、メンバー同士でフォローする体制が作られるでしょう。
プロジェクト管理ツールのメリット
従来のプロジェクト管理は付箋や手帳、Excelを利用するアナログな方法が主流でした。これらの管理方法と比較して、プロジェクト管理ツールを導入するとどのようなメリットが得られるのでしょうか。
管理作業が効率化できる
たとえば、作業スケジュールや各工程が可視化されたガントチャートであれば、スケジュールの変更や修正が起きたときに、システム上ですぐに更新し、各メンバーに最新の情報を共有できます。Excelでも工程表の作成は可能ですが、共有するために印刷して配布するのは手間がかかるうえ、変更があれば修正して再配布しなければなりません。
また、日報や週報などの作業報告書をもとにプロジェクトマネージャーやリーダーが進捗を記録し、予定を確認するといった作業も、プロジェクト管理ツールの導入により一部を自動化できます。
進捗の把握がしやすい
プロジェクト管理ツールは作業の進捗状況を各自でシステムに入力でき、リアルタイムで情報が反映されるため、プロジェクトの進行具合を把握しやすくなります。作業工数やコスト、スケジュールを一括で管理し、複数のプロジェクトを同時進行している場合も横断的に把握できるため、問題が発生してもすぐに対処が可能です。
また、スケジュール管理やタスク管理をシステム上で可視化し複数人で共有することで、作業の優先度がわかりやすくなるほか、「抜け」「漏れ」などのミス防止にもつながるでしょう。
関係者と情報共有がしやすい
プロジェクト管理ツールはチャット機能やコメントを残す機能などでコミュニケーションをとれるため、メンバー間で情報共有がしやすいです。Excelだと最新のファイルをメールで送ったり、サーバで共有したりできますが、プロジェクト管理ツールと比べると共有に一手間かかってしまいます。さらに、進捗確認やノウハウを共有できるほか、システム上でわからないことを気軽に質問できる環境が作れるでしょう。
また、課題管理や顧客との確認事項を共有したい場合にも、プロジェクト管理ツールが有効です。一つのシステム上でコミュニケーションを集約できるので、質問の漏れなどを防げます。
プロジェクト管理ツールの選び方
プロジェクト管理ツールの選び方のポイントは3つです。
- ・クラウド型かオンプレミス型か
- ・欲しい機能が備わっているか
- ・チーム全員が操作できるか
それぞれ詳しく解説していきましょう。
クラウド型かオンプレミス型か
プロジェクト管理ツールは主にクラウド型とオンプレミス型で提供されています。クラウド型のメリットは、社内外の関係者との情報共有がしやすい点です。マルチデバイスに対応したものもあり、利便性が高いでしょう。また、導入コストが低く、保守や運用もベンダーに任せられるので導入のハードルが低いといえます。ただし、インターネットが使える環境でないと利用できないことや、セキュリティ性能はベンダーに依存する点は留意しておきましょう。
対してオンプレミス型は、業務に応じて必要な機能や項目をカスタマイズしやすく、オフラインでも使えるのが特徴です。クラウド型に比べてセキュリティリスクも低いですが、構築費用が高価になりがちなので利用期間などを考慮して費用対効果を検討するといいでしょう。
欲しい機能が備わっているか
プロジェクト管理ツールは、主にタスク管理に特化したものや工数管理に特化したもの、情報共有機能に特化したものがあります。そのほか「原価管理もあわせて行いたい」「勤怠工数とスケジュール管理を一緒に行えるものがほしい」など、課題を事前に明確にしておき、目的にあったプロジェクト管理ツールを選ぶようにしましょう。
チーム全員が操作できるか
プロジェクト管理ツールはメンバーが日々利用するため、チームで操作しやすい製品を選びましょう。学習コストのかからない、直感的な操作が可能なツールがおすすめです。
また、利用環境に応じた製品選びも大切です。リモートワークの多いチームであれば、メッセージ機能が充実したものやスケジュールが見やすいツールが操作しやすいでしょう。操作方法についてのサポート体制も確認しておくと安心です。
プロジェクト管理 の製品を調べて比較
資料請求ランキングで製品を比較!
今週のランキングの第1位は?
play_circle_outline
プロジェクト管理ツール人気ランキングTOP3
まずは、ITトレンド編集部おすすめのプロジェクト管理ツールのうち、資料請求ランキングで上位を獲得した製品を3つ紹介します。
Sciforma 7.1 の比較ポイント
- 簡単・迅速に実装可能、追加開発は不要でライセンスコストも抑制
- わかりやすいインターフェイス
- プロジェクト全体の見える化によりリスクを抑制
ITトレンド2020年間資料請求ランキング1位
サイフォーマ株式会社が提供する「Sciforma 7.1」は20カ国、30万人以上の利用実績を誇るプロジェクト管理ツールです。個々のプロジェクトを管理するだけでなく、組織全体の戦略マネジメントを引き出し、実行まで支援します。
アイデア段階でのプロジェクトを多角的な視点で分析し、投資対効果の分析が可能です。さらに、リソース管理やリスク管理、工数管理といったプロジェクトの一連の流れを可視化し、課題があれば解決までの進捗を追跡調査します。
- 対象企業規模:全ての規模に対応
- 提供形態:オンプレミス / クラウド
- 価格:別途お問い合わせ
- 対応機能:
進捗管理 / 原価管理 / 要員管理 /プロセス管理 / コミュニケーション / ガントチャート
- 無料トライアル:別途お問い合わせ
クラウドERP ZAC の比較ポイント
- プロジェクト着地見込みをタイムリーに把握し利益体質の組織へ
- 外注費・労務費など全てをプロジェクトに紐づけ原価計算を省力化
- スケジューラー、ガントチャートと連動した工数管理を実現
ITトレンド2020年間ランキング2位
株式会社オロが提供する「ZAC」は、内部統制機能やグループウェアを搭載したクラウドERPです。各プロジェクトに対して、外注費や労務費など全ての経費を紐付けることができ、正確な原価計算を実現します。
プロジェクトの見込段階からの案件管理が行え、当初予定から最終結果までの段階別のモニタリングが可能。プロジェクト収支の改善が期待できます。また、既存の財務会計システムと連携できます。
- 対象企業規模:従業員10名以上5,000名未満
- 提供形態:クラウド / SaaS / ASP
- 価格:別途お問い合わせ
- 対応機能:
進捗管理 / 原価管理 / 要員管理 /プロセス管理 / コミュニケーション / ガントチャート
- 無料トライアル:別途お問い合わせ
アラジンオフィス の比較ポイント
- 基本パッケージにカスタマイズ可能なイージーオーダーパッケージ
- 案件No.をキーにすべての状況が確認可能
- 案件単位で収支が出せ、会社の事業全体が見渡せる
ITトレンド2020年間ランキング3位
株式会社アイルが提供する「アラジンオフィス」は導入実績が5,000社を誇るインストール型のプロジェクト管理システムです。プロジェクトごとに進捗状況の把握、収支管理、予実管理が行なえます。
また、導入前のコンサルティングや教育、稼働後の運用支援、メンテナンスなど、一貫したサポートが受けられるのも強みの一つでしょう。販売と施工を同時に行っている企業、個別受注生産管理を行いたい企業におすすめです。
- 対象企業規模:従業員1,000名未満
- 提供形態:パッケージソフト
- 価格:別途お問い合わせ
- 対応機能:進捗管理 / 原価管理 / プロセス管理
- 無料トライアル:別途お問い合わせ
工数管理が得意なプロジェクト管理ツールを比較
ここからは、工数管理や工程管理を強みとするプロジェクト管理ツールを紹介します。
Reforma PSA の比較ポイント
- 工数を自動集計!作業時間から案件別工数/労務費を自動集計
- 利益がすぐ見える!プロジェクト原価をタイムリーに自動計算
- 導入企業300社以上!初めてのERPに!初期コスト“0” 月額3万円~
「Reforma PSA」は株式会社オロが提供するクラウドERPで、クリエイティブ系ビジネスにおける業務管理のノウハウをコンパクトに凝縮しています。同社の「ZAC」と比べると、こちらは中小企業やベンチャー企業向けといえるでしょう。
オンラインなどでラーニングを実施するほか、導入支援サービスや運営時のチャットサポートなど、サポート体制が手厚いのも強みです。なお、料金体系は各ライセンスから必要な人数分だけ利用できるので無駄がありません。
- 対象企業規模:従業員50名未満 / 売上10億円未満
- 提供形態:クラウド / SaaS
- 価格:別途お問い合わせ(参考価格:初期費用0円、月30,000円~)
- 対応機能:進捗管理 / 原価管理 / プロセス管理
- 無料トライアル:別途お問い合わせ
Project Director の比較ポイント
- コックピット(ポータル)画面によるトータル管理
- 案件収支状況のモニタリング
- さまざまな角度からの実績・予測把握
「Project Director」は株式会社大塚商会提供のサービス業に特化したプロジェクト収支管理システムです。案件の見込み発生段階から支払いまでを一元管理します。
目に見えない価値・サービスをビジネスとする企業に必要な、プロジェクト案件の進捗や収支状況をリアルタイムに把握。スピーディーかつ的確な経営判断をサポートします。Web経由での工数入力が可能なため、テレワークなどさまざまなシチュエーションでの運用が可能です。
- 対象企業規模: 全ての規模に対応
- 提供形態:その他
- 価格:別途お問い合わせ
- 対応機能:ー
- 無料トライアル:別途お問い合わせ
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
「LEEAD」は株式会社ETVOXが提供している最短1営業日で導入可能なプロジェクト収支管理クラウドです。プロジェクトごとに売上や各費用、稼働工数といった関連情報を集約して管理しているので、部署をまたいだプロジェクト状況の分析が行えます。
自動算出された収支データから、グラフ作成などのレポーティングもスムーズに行えます。さらに、手持ちの会計シートの入力代行サポートがあるので、導入時のデータ移行もスムーズでしょう。
- 対象企業規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド / サービス / SaaS
- 価格:初期費用0円、月19,800円~
- 対応機能:原価管理 / 要員管理
- 無料トライアル:あり(30日間)/li>
Wrike
Wrikeが提供する「Wrike」は世界で2万社以上の導入実績をもつ、あらゆる業界に対応するプロジェクト管理ツールです。1つの画面上にプロジェクト管理に必要な情報を表示し、業務プロセスに応じたワークフローの作成を簡単に行えます。さらに、GoogleやMicrosoftなどの400以上のさまざまなツールとの連携により、作業を効率化できるでしょう。
5名までの利用なら無料プランが使えます。また、各有料プランの無料トライアルも可能です。
Brabio!
ブラビオ株式会社提供の「Brabio!」は、ガントチャートやスケジュール表がサクサク作れるプロジェクト管理ツールです。
初心者専用のクラウドツールとして5人まで無料で使えます。プロジェクトごとの進捗管理だけでなく、担当メンバー別の空き状況も可視化します。エクセルシートでの出力にも対応しています。
タスク管理が得意なプロジェクト管理ツールを比較
ここからは、カンバン方式など、タスク管理を強みとするプロジェクト管理ツールを紹介します。
Trello
「Trello」はAtlassianが提供しているかんばん方式のタスク管理ツールです。タスクの追加が簡単で、コメントによるフィードバックや、状況に合わせた期限設定ができます。グループでボードを共有できるほか、スマホアプリで場所を問わずいつでもタスク管理が可能です。
機能は多少制限されますが、無料で使えるフリープランがあります。セキュリティを重視するのであれば有料プランが良いでしょう。
Asana
「Asana」は、Facebookの共同創業者と元Googleエンジニアの二人が立ち上げたタスク管理ツールです。
レイアウトをリスト形式とカンバン方式から選択できます。チュートリアルが充実しており、ITツールに慣れていない人でも操作がしやすい点が好評です。日本語を含む7カ国語に対応し、多国籍企業でも使いやすいでしょう。
Taskworld
「Taskworld」は、世界基準で総合的に使える高機能なタスク管理・プロジェクト管理ツールです。
全プロジェクトの全タスクを一つのタイムラインで表示させることが可能。もちろん絞り込みもできます。また、全てのデータを安全性の高いAWSデータセンターで管理しているので安心でしょう。
Redmine
オープンソースのプロジェクト管理ツール「Redmine」は、汎用性が高く、サーバ環境があれば簡単に構築可能です。ガントチャートや課題管理、カレンダーなど機能も豊富で定期的に最新バージョンが公開されています。
なお、インストール作業やサーバの運用が不要なクラウドサービスの提供もあるので導入に不安がある方は検討してみるといいでしょう。
Jooto
株式会社PR TIMES提供の「Jooto」は、タスクごとにカードを作成するかんばん方式のクラウド型プロジェクト管理ツールです。シンプルな操作で使いやすく、学習コストをかけずに導入が可能。ダッシュボードの活用で複数のプロジェクトを一元管理できます。タスクの見える化を実現し、作業の「抜け」「漏れ」を防止します。
2つの有料プランのほか、無料プランも用意されています。無料プランでも基本機能は全て使用でき、4人まで使えるので使用感を試してみるといいでしょう。
Jira Software
Atlassianによる「Jira Software」は、タスク管理からスケジュール管理まで、プロジェクト全体の管理を行う課題管理ツールです。
3,000以上のアプリとの連携により機能拡張が可能、高いカスタマイズ性を持ちます。また、パソコン・スマートフォン・タブレットで同期が可能。モバイルアプリをダウンロードしておけばいつでも作業を進められます。
情報共有機能が得意なプロジェクト管理ツールを比較
最後に、ファイル共有やコミュニケーション機能など、情報共有機能に強みを持つプロジェクト管理ツールを紹介します。
Quip の比較ポイント
- 働き方改革時代の必須アイテム!リアルタイムにチームで共同作業
- 世界No.1 SFA/CRMのSalesforceと連携!ビジネスを強力にサポート
- 圧倒的な使いやすさ!PC/モバイルともに直感的な操作性
ITトレンド2020年上半期資料請求ランキング6位
株式会社セールスフォース・ドットコムが提供する「Quip」はリアルタイムで共同編集を可能にした、コンテンツコラボレーションプラットフォームです。ドキュメント、スプレッドシート、スライドの上で、チャットやチェックリストを使ってミュニケーションをとりながらプロジェクト管理が行えます。
また、モバイル端末にも対応し、どこからでも進捗管理やチェックリストの確認が可能です。さらにSalesforceをはじめとしたさまざまなツールとの連携で、営業・サービス・マーケティングのワークフローを最適化します。
- 対象企業規模:全ての規模に対応
- 提供形態:SaaS
- 価格:月1,200円~/ユーザー
- 対応機能:プロセス管理 / コミュニケーション
- 無料トライアル:あり
MA-EYES の比較ポイント
- システム自由度が高く、運用環境に合わせた利用が可能
- 人員アサイン管理や売上管理等、プロジェクト全体を見える化!
- 社内共通情報プラットフォームで業務効率化の実現!
「MA-EYES」は株式会社ビーブレイクシステムズが提供している、プロジェクト管理に特化した統合型基幹業務パッケージです。セミオーダー型なので必要なタイミングで機能の追加ができ、変動していく業務のニーズに対応できるのが大きな特長です。
プロジェクト管理では、SFAと連携して顧客情報管理の効率化も実現します。また、リアルタイムで顧客のステータスやアサイン状況、契約、請求情報などの共有が可能です。
- 対象企業規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド / パッケージソフト / SaaS / オンプレミス
- 価格:別途お問い合わせ
- 対応機能:進捗管理 / 原価管理 / 要員管理 / コミュニケーション
- 無料トライアル:別途お問い合わせ
Backlog
ヌーラボが提供する「Backlog」は、ウェブ制作会社や広告代理店から、ソフトウェアは開発会社、新聞社まで、さまざまな分野で導入されているプロジェクト管理ツールです。メンバーの進捗状況をガントチャートなどで可視化し、作業の遅延に迅速に対応できます。また、タスクを細分化して管理し、優先順位を付けた作業が可能です。
なお、企業規模に応じた複数の料金プランがあり、いずれも30日間の無料トライアルが可能です。
Brushup
株式会社Brushupによる「Brushup」は、デザインチーム向けプロジェクト管理ツールです。
制作物のやりとりや工程管理がブラウザ一つで完結。デザイン、ドキュメント、動画などの制作物のフィードバックを楽にしてくれます。規模が大きくなってもデザインデータの一覧性を保ちつつ、個別のタスク管理、フィードバック管理、履歴管理などを実現します。
最適なツールでプロジェクト管理を効率化しましょう
プロジェクト管理ツールは、プロジェクトにかかるリソースを管理し、円滑な運営をサポートします。ツールの活用でメンバー間の情報共有がしやすくなり、進捗状況の可視化が可能です。ぜひ自社に合ったプロジェクト管理ツールを導入して、プロジェクト管理の効率化を図りましょう。