無料で使えるプロジェクト管理ツールの比較ポイント
フリープランを提供するプロジェクト管理システムはいくつかあります。数ある無料プランのなかで、より自社にとって有益な製品を選ぶためにチェックしておくべきポイントを紹介します。
ユーザー数
無料プランの場合、ユーザー数に制限を設けているケースがほとんどです。想定されるプロジェクトメンバーの数と、無料で利用できるユーザー数とを照らしあわせたうえで、不足が生じないツールを選ぶ必要があります。
プロジェクトの経過に伴い、プロジェクトメンバーが増える可能性もゼロではありません。ユーザー数が上限を超えると有料プランに移行するのが一般的なため、あらかじめ無料プラン以外の料金詳細についても確認しておくとよいでしょう。
機能
プロジェクト管理ツールを導入し、ガントチャートやカンバンボード、タスク管理機能やスケジュール管理機能などを有効活用したいという企業は多いはずです。しかし無料のプロジェクト管理ツールの場合、ユーザー数同様、利用できる機能が限られていることもあります。
システム導入にあたって、自社の課題解決に必要な機能が備わっているかを必ず確認しましょう。またタスクの管理方式や表示形式もツールにより異なるため、あわせて確認が必要です。
データ容量
無料プランのデータ容量は、有料プランに比べると少なく満足いくものではないかもしれません。無料プランのデータ容量で業務に差し支えがないかを事前に考えておきましょう。メンバー数やプロジェクト数に比例してデータ容量も必要になるため、不便さを感じる前に有料版への切り替えを検討しましょう。
日本語対応
無料のプロジェクト管理ツールは海外製であることが多いため、日本語に対応しているかもチェックしましょう。英語メインで業務をこなしているケースであれば問題ありませんが、それ以外の場合は日本語に対応しているツールを選ぶのが無難でしょう。
日本語非対応の製品を導入する場合、使い勝手の悪さに加え、適切なサポートが受けられない可能性もあり、運用が難しくなるでしょう。
アプリ対応可否
スマホアプリに対応したプロジェクト管理ツールだと、より利便性が高まります。使い慣れたスマホを用いるため操作性もよく、時間や場所を問わずシステムにアクセス可能です。以下の記事では、おすすめのプロジェクト管理アプリを紹介しているので、アプリ導入のメリットや選び方について詳しく知りたい方は参考にしてください。
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無料のプロジェクト管理ツールのメリットと注意点
無料のプロジェクト管理ツールを導入する最大のメリットは、コストがかからないことでしょう。最低限の機能は搭載されているため、システム導入が初めての企業や、本格導入前に操作性や自社との相性を確認したいという企業の利用に適しています。
ただし、利用可能なユーザー数やプロジェクト数、データ容量などの制限により、使い勝手がよいとはいえません。将来的な企業規模の拡大や継続的な利用を考えているのであれば、有料版のプロジェクト管理ツール導入を検討するのが得策です。
以下の記事では、おすすめプロジェクト管理ツールを多数紹介しています。料金も掲載しており有料製品の相場感がつかめるため、ぜひ一読ください。
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【比較表】無料プロジェクト管理ツールおすすめ一覧
無料プランのあるおすすめプロジェクト管理ツールを比較します。各プロジェクト管理ツールの特徴と提供形態、さらには無料プランで利用できるユーザー数や機能などを比較しているので、製品選びの参考にしてください。
|
製品名 |
特徴 |
提供形態 |
無料版のユーザー数 |
無料版で使える機能 |
レビュー評価 |
|
Trello |
ドラッグ&ドロップ操作で簡単なタスク管理 |
クラウド |
無制限 |
ボード / カード / リストなど |
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|
Jira Software |
アジャイル開発に便利な機能とプロジェクト管理機能が搭載 |
オンプレミス / クラウド |
10ユーザー |
ボード / タイムライン / レポート・インサイトなど |
|
|
Lychee Redmine |
無料メールや有償定着化支援などサポートが充実 |
オンプレミス / クラウド / SaaS |
無制限 |
カンバン / ワークフロー / プロジェクトビュー / イージーアサインなど |
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Brabio |
無料プランでも作成できるプロジェクト数が無制限 |
クラウド / SaaS / ASP |
5ユーザー |
ガントチャート / ファイル共有 / 掲示板など |
|
|
Asana |
ルーティンタスクの自動化や優先順位付けなど詳細なタスク管理 |
クラウド / SaaS |
10ユーザー |
タスク管理 / メッセージ / ログ管理 / ファイル共有など |
|
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Wrike |
400種類を超える外部ツールとの連携が可能 |
クラウド / SaaS |
無制限 |
タスク管理 / メール連携 / ドキュメントエディターなど |
|
|
jooto |
メンバーのタスク更新時などスマホ通知でリアルタイムな確認 |
クラウド / SaaS / サービス |
4ユーザー |
タスク管理 / ガントチャート / 数値管理 / プロジェクト横断管理など |
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【クラウド型】無料のプロジェクト管理ツール
まずはインストール不要で使えるクラウド型の無料プロジェクト管理ツールを紹介します。
《Trello》のPOINT
- リックソフトはAtlassian Platinum Solution Partnerです
- ドラッグ&ドロップ操作を基本とした優れた操作性
- クラウドなのでいつでもどこでも簡単にアクセス
リックソフト株式会社が代理店として提供する「Trello」は、かんばん方式のプロジェクト管理ツールです。iPhoneとAndroidで使えるアプリも提供されており、日本語に対応しています。プロジェクトに関する多くの情報をボード上で整理できるため、管理画面を見れば一目ですべてのタスクを把握可能です。無料プランのほか、機能や人数制限のない有料プランもあります。
無料トライアル |
◯ |
主な機能 |
進捗管理 / コミュニケーション |
有料版の参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《Brabio》のPOINT
- グループウェアのような使い方もできる
- プロジェクト横断的な担当状況確認が可能
- ExcelやCSVファイルによるレポート出力に対応
「Brabio」は、ブラビオ株式会社が提供するプロジェクト管理ツールです。ガントチャートの作成や工程管理、進捗管理が簡単に行える製品で、初心者でも操作しやすい点が特徴です。導入実績を多数もちノウハウや経験が豊富なため、システム導入が初めての企業でも安心でしょう。ストレージ容量50MB・5人までであれば永年無料で利用でき、アップグレードも可能です。
無料トライアル |
ー |
主な機能 |
進捗管理 / プロセス管理 / コミュニケーション / ガントチャート |
有料版の参考価格 |
エントリープラン:月額3,300円/~10ユーザー ミッドレンジプラン:月額33,000円/~100ユーザー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《Asana》のPOINT
- 「誰が、いつまでに、何をするのか」を明確にし生産性を向上
- 会話やファイルを仕事単位で束ね、進捗状況を常に可視化
- シンプルで可愛らしいUIで利用者から愛されるツール
Asana Japan 株式会社が提供する「Asana」は、日本語に対応しておりシンプルな操作性が特徴のプロジェクト管理ツールです。チームの目標や計画、タスク、ファイルなどを一つにまとめて見やすく表示します。リアルタイムでの進捗確認も可能です。無料プランは最大10名まで利用できます。
無料トライアル |
◯(30日間) |
主な機能 |
進捗管理 / 要員管理 / プロセス管理 / コミュニケーション / ガントチャート |
有料版の参考価格 |
Starter:月額1,200円/ユーザー Advanced:月額2,700円/ユーザー |
《Wrike》のPOINT
- 幅広い柔軟性でメンバー変更にも柔軟に対応
- 強固なセキュリティで安全な作業進行
- 豊富な外部ツールとの連携を確保
「Wrike」は、Wrike Japan株式会社が提供するタスク管理を得意としたワークマネジメントツールです。かんばん方式でタスクを管理し、優先度や締切に応じてタスクの並び替えが可能です。Microsoft 365やTeams、Slackと連携できるほか、更新情報はストリーム形式で表示されるなど、便利な機能が無料で使えます。無料プランの人数制限がない点も特徴です。
無料トライアル |
◯(14日間) |
主な機能 |
ー |
有料版の参考価格 |
Team:月額9.8ドル/ユーザー Business:月額24.8ドル/ユーザー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《jooto》のPOINT
- 有料導入企業数約1,900社!タスク管理を効率化するツール!
- 4人まで無料でずっと利用することが可能!
- チームの利用定着を全力でサポート!
株式会社PR TIMESが提供する「jooto」は、クラウド型のタスク・プロジェクト管理ツールです。無料プランと有料プランが用意されており、最大4名までなら無料で使用できます。無料プランでもタスク管理やガントチャート、コミュニケーション機能などが搭載されているうえ、GoogleカレンダーやSlack、Chatworkとの連携も可能です。
無料トライアル |
◯(1か月) |
主な機能 |
進捗管理 / プロセス管理 / コミュニケーション / ガントチャート |
有料版の参考価格 |
スタンダードプラン:月額(年間契約)417円/ユーザー エンタープライズ:月額(年間契約)980円/ユーザー コンサルティングは要問合せ |
Todoist
「Todoist」は、doistが提供するタスク管理ツールです。タスクの追加が簡単で、優先順位をつけられます。また、メンバーとタスクの共有も可能です。有料プランだけでなく無料プランも有しますが、最大プロジェクト数が5、1プロジェクトあたりの最大人数は5名までと制限が設けられています。
Planio
「Planio」はファーエンドテクノロジー株式会社が代理店として提供するクラウド型のプロジェクト管理サービスです。同社はPlanio認定パートナーとして、日本国内の利用者をサポートします。オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェア「Redmine」を基盤としており、タスク管理やチャット機能が使えます。1プロジェクトで2人までなら無料で利用可能です。
【オンプレミス型】無料のプロジェクト管理ツール
ここからは、インストールして利用するオンプレミス型に対応する無料プロジェクト管理ツールを紹介します。
《Jira Software》のPOINT
- リックソフトはAtlassian Platinum Solution Partnerです
- 世界65,000以上の企業が利用しているプロジェクト管理ツール
- アジャイル開発・ウォーターフォール開発・ビジネス部門にも
リックソフト株式会社が代理店として提供する「Jira Software」は、BitbucketやGitHubとの連携に対応しており、アジャイル開発に適したプロジェクト管理ツールです。ウォーターフォール開発やタスクを管理する基本機能も搭載しています。開発期間を短期間で区切り、課題の対応や優先順位付けがしやすいスプリント計画の作成が可能です。提供形態は、オンプレミスとクラウドより選択できます。
無料トライアル |
◯(最大30日間) |
主な機能 |
進捗管理 / プロセス管理 / コミュニケーション / ガントチャート |
有料版の参考価格 |
オンプレミスプラン:問い合わせ クラウドプラン:初期費用無料、月額893円 |
《Lychee Redmine》のPOINT
- 大規模なプロジェクト計画でもスピーディで直感的に操作可能
- ガントチャートやカンバンで、リアルタイムに進捗可視化
- 作業時間予定と実績を担当者別に表・グラフで見える化
株式会社アジャイルウェアが提供する「Lychee Redmine」は、機能が豊富なプロジェクト管理ツールです。必要な機能の開発やカスタマイズにも対応しています。プロジェクトを横断し品質や進捗、コストなどの指標を、良好・注意・危険などに色分けして表示するため、案件の状況が確認しやすいでしょう。オンプレミス版またはクラウド版で提供しています。
無料トライアル |
◯(30日間) |
主な機能 |
進捗管理 / 原価管理 / 要員管理 / プロセス管理 / コミュニケーション/ガントチャート |
有料版の参考価格 |
オンプレミス版:問い合わせ スタンダードプラン:月額900円~ プレミアムプラン:月額1,400円~ ビジネスプラン:月額2,100円 |
Bitrix24
「Bitrix24」はBitrix社が提供する、ユーザー数無制限の無料プランがあるプロジェクト管理ソフトです。クラウドとオンプレミスの両方に対応しています。また、プロジェクト管理やタスク管理、ガントチャートなどの機能を搭載しており、Microsoft Projectの代替品として使える点も魅力でしょう。
最近はクラウド型が主流になっているため、オンプレミス型の無料プロジェクト管理ツールは少数です。ここで紹介したほかに、オープンソースの「Redmine」や、Microsoft Projectの代替にできる「OpenProj」などもあるので、製品を比較して最適なプロジェクト管理ツールを見つけましょう。
以下のボタンから、プロジェクト管理ツールの最新ランキングを確認できます。人気の製品を把握しておきたい方や、できるだけ多くの製品を比較したい方は、ぜひチェックしてください。
無料(フリー)版の注意点を理解し有料製品も検討しよう
無料のプロジェクト管理ツールはコストがかからないものの、できることが限られるためいつか限界が訪れます。プロジェクトに関連するさまざまな業務を効率化したいと考えるのであれば、有料のプロジェクト管理ツール導入を検討しましょう。
無料版・有料版を問わず、自社に最適なプロジェクト管理ツールを導入するためには、各製品の機能や強みを知ることも重要です。各社製品の詳細情報をまとめて入手できる一括資料請求をぜひ活用ください。