スケジュール管理のコツ
スケジュールを立ててもそのとおりに作業が進まなければ、納期遅れや対応漏れなどが生じるおそれがあります。スケジュール管理に失敗しないために、以下の点に注意しましょう。
作業時間の把握と振り返りを欠かさない
まず、一つひとつの作業にかかる時間を正確に見極めて予定を立てることが重要です。資料作成やメール対応などの所要時間を計っておくと、どの作業にどのくらいの時間がかかったのか明確になるのでスケジュールを立てる際に役立ちます。
そして、一日の終わりには予定していた作業と実際にかかった所要時間からどの程度ズレが生じたかを検証しましょう。繰り返していけば予定がずれ込むことはなくなり、作業の順序など、自身の動きやすい計画が立てられるようになります。また普段から時間を気にして仕事をすれば、可能な限り短い時間で効率よく作業を進められるように意識付けができるので、こまめに時計を見る癖付けをするといいでしょう。
仕事の優先順位を決める
仕事の優先順位を決めてから取り組むのも、大事なポイントです。優先順位の高い仕事から取り掛かることで、業務が円滑に進むでしょう。そのためにはまず、わかっている範囲で今やるべき業務内容を書き出してみて、すべてのタスクを把握します。締切や作業内容などの情報が整理されるため、優先順位が決めやすくなるでしょう。
優先順位を決めるときは、明確な基準を設けて仕事を振り分けましょう。たとえば以下のような区分でタスクを分けていくのがおすすめです。
- ■締切が近い
- ■後回しにするとリスクが高い
- ■自分にしかできない
このように振り分けていけば、他の人にパスできる仕事がわかり、万が一スケジュールどおりに進まなかったとしても、臨機応変に仕事を進められるでしょう。
想定外の事態に備えて余裕をもつ
仕事にイレギュラーな出来事はつきものである以上、それを想定してスケジュールを組むのが賢明でしょう。もちろん、どのような不測の事態が起きるかは誰にもわかりません。しかし、時間の余裕がある場合とない場合では対応に割ける時間とリソースが変わります。なかには、余裕を持った対応を行ったことで早期に解決するものもあるでしょう。
ただし、余裕を持ちすぎるのも良くありません。余裕がありすぎると、逆に期限ぎりぎりになってしまう可能性があります。プロジェクト全体のバッファを管理し、適切な時間配分を行うことが大切です。
スケジュール管理の方法とメリット
ビジネスにおけるスケジュール管理では、自分のタスクと期日が明確になること、またスケジュールを共有できることが求められます。それらを踏まえたうえで、スケジュール管理にはどのような方法があるか解説します。
手帳を使って管理する
オードソックスな方法として挙げられるのは、手帳を使った管理でしょう。
予定の確認が容易で、誤操作によるデータ消失の危険性がありません。また、必要に応じてパッと取り出しすぐに書き込めるのには代え難い利便性があります。ただし、手帳が手元にない時に予定が入ってしまうと書き込めないため、予定の重複や時間の変更忘れなどのミスが発生するといったデメリットもあるでしょう。また、上司や同じチームの従業員に予定を知らせるためには転記が必要となります。
なお、手帳にはいくつかの種類がありますが、ベーシックなものはマンスリータイプです。マンスリータイプは1か月の予定を一目で確認でき、区切りがわかりやすいのも特徴です。
エクセルやガントチャートを使って管理する
エクセルにはToDoリストやスケジュール表などのテンプレートが無料で提供されているので、それを使ったり自作したりするのもよいでしょう。
また複数人の予定を管理したい場合は、ガントチャートを使うのもひとつの手段です。ガントチャートとは棒グラフで作業の進捗を示した表のことで、横軸に日付、縦軸にタスクが並びます。プロジェクト全体のタスクと進捗状況を可視化できるので、スケジュール調整がしやすくなります。ガントチャートもエクセルで作ることはできますが、作成に手間がかかり効率的ではないため、専用ツールを使うとよいでしょう。
ガントチャートの作り方やおすすめツールはこちらからご覧いただけます。
スケジュール管理ツールやアプリを使って管理する
スマホやタブレットの普及により、スケジュール管理ツールやアプリなどのツールを使ってスケジュール管理する手法も一般的になりました。個人向けのスマホアプリもありますが、組織内で使うのであればスケジュールが共有できるものや、法人向けのスケジュール管理ツールのほうが利便性が高いでしょう。チャットなどのコミュニケーションツールが付属しているものや、休暇申請などのワークフロー機能が搭載された製品もあるためです。
同期設定さえすませておけば、PCで入力したスケジュールをスマホで確認することも可能です。それにより、いつでもどこでも予定を入力・確認でき、スケジュール管理が捗ります。
スケジュール管理ツールを使うメリット
企業においてスケジュール管理にツールを導入すると得られるメリットは以下のとおりです。
- ●予定の記入・確認・変更が手軽に行える
- ●社内で共有しやすい
- ●PCやスマホなど、複数端末で利用できる
ツールのなかにはガントチャートの作成機能を搭載した製品もあり、全体のタスクを一覧で表示したり進捗を把握したりできます。そのほか、チーム内でほかの従業員が今何をしているのかなどを共有することも可能で、想定外の出来事があってもスケジュール調整がしやすくなるでしょう。
なお、企業でスケジュール管理ツールを導入しようとする場合、多くはスケジュール管理機能の搭載されたプロジェクト管理ツールやタスク管理ツール、コラボレーションツールやERPなどを検討するのが一般的でしょう。ほかの業務の効率化ができ、複数ツール導入するよりもコストを抑えられるためです。
スケジュール管理ツールの選び方
スケジュール管理ツールのタイプはさまざまで、プロジェクト管理ツールやグループウェアの機能のひとつとして提供されている製品や、スケジュール管理機能だけに特化したアプリなどがあります。個人で利用する場合は単体の機能で十分かもしれませんが、社内のプロジェクトなどチームで利用する場合はチャット機能などを搭載し、情報共有がしやすい製品が望ましいでしょう。どのような機能を求めているかや、既存のシステムと機能が被っていないかなどを確認しながら製品選びを行ってください。
なお、無料の製品は運用サポートやセキュリティ面で劣ることがあるので、製品の特徴をよく調べたうえで導入してください。無料トライアル期間が設けられている有料製品があれば試してみて、無料製品と比較してみるのもよいでしょう。
おすすめ製品の比較表
この記事で紹介している一部製品の比較表を紹介します。各製品の詳細情報については、後ほど紹介していますので、気になる製品をチェックしてみてください。また、ITトレンドは無料で資料資料請求する事が可能であり、資料請求した製品の比較表をダウンロードする事が可能です。社内検討する際に活用してみてください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
【法人向け】スケジュール共有や管理が得意なおすすめ製品
ここからは、IT製品取扱数・カテゴリ数業界一のITトレンド編集部がおすすめする、スケジュール管理機能を搭載したプロジェクト管理ツールやERPを紹介します。
《MA-EYES》のPOINT
- システム自由度が高く、運用環境に合わせた利用が可能
- 人員アサイン管理や売上管理等、プロジェクト全体を見える化!
- 社内共通情報プラットフォームで業務効率化の実現!
2021年上半期ITトレンド資料請求ランキング1位
「MA-EYES」は、株式会社ビーブレイクシステムズが提供する統合型のERP基幹業務パッケージです。プロジェクト管理に必要な機能が用意されており、SFA機能やグループウェア機能もあります。なお、スケジュール管理機能はグループウェア機能の中に含まれています。ニーズに応じてカスタマイズができる点がメリットです。
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド / パッケージソフト / SaaS / オンプレミス |
参考価格 |
ー |
無料トライアル |
◯ |
対応機能 |
進捗管理 / 原価管理 / 要員管理 / コミュニケーション |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《Sciforma 7.1》のPOINT
- 簡単・迅速に実装可能、追加開発は不要でライセンスコストも抑制
- わかりやすいインターフェイス
- プロジェクト全体の見える化によりリスクを抑制
サイフォーマ株式会社が提供する「Sciforma 7.1」は、世界20か国で導入された実績があるプロジェクト管理ツールです。プロジェクトの予算やリスクなどを管理するほか、カレンダー管理や工数管理機能も搭載しています。作業の割り当ての確認や休暇申請などが簡単に行なえます。
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
オンプレミス / クラウド |
参考価格 |
ー |
無料トライアル |
◯ |
対応機能 |
進捗管理 / 原価管理 / 要員管理 / プロセス管理 / コミュニケーション / ガントチャート |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《Time Krei》のPOINT
- 1,100社以上の導入実績!
- 全メンバーの予定や実績を一元的に見える化!
- 作業者単位で実績や作業効率を分析可能!
「Time Krei」は株式会社テンダが提供しているプロジェクト管理ツールで、1,100以上の導入実績をもちます。従業員のスケジュールを一元管理でき誰がどの作業を行っているかがひと目でわかるほか、会議などの予定が被っている場合に知らせてくれます。
対象企業規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
オンプレミス / クラウド / SaaS / ASP |
参考価格 |
クラウド版の場合:29,800円~/10ユーザー~ |
無料トライアル |
◯ |
対応機能 |
進捗管理 / 原価管理 / 要員管理 / プロセス管理 / コミュニケーション |
こちらからプロジェクト管理ツールの最新の資料請求ランキングをご覧いただけます。スケジュール管理とあわせてタスク管理を行いたい方や、導入製品に迷っている方はぜひ参考にしてください。
【無料】スマホでも使いやすいスケジュール管理アプリ
無料で使えるサービスでも、ビジネスで活用できるものはあります。ここからは、スマホからも簡単にスケジュール管理ができるアプリを紹介します。
Googleカレンダー
Googleからリリースされている「Googleカレンダー」は、Googleアカウントを作成すれば誰でも無料で使えます。スマホアプリからも操作ができ、Gmailと同期させて受信したメールから予定を自動作成することも可能です。シンプルなカレンダーなので、ビジネスだけでなくプライベートでも活躍するでしょう。
ジョルテ
「ジョルテ」は、株式会社ジョルテからリリースされている無料のカレンダー&システム手帳アプリです。ソーシャルサービス「ジョルテPF」を使えば予定がPCに同期され、グループ内でのスケジュール共有も可能です。イベント情報の公開機能が搭載されており、社内だけでなく家族や友人間でのスケジュール共有にも多く使われています。
TimeTree
株式会社TimeTreeが提供する「TimeTree」は、スケジュールの共有を前提に作られたカレンダーシェアアプリです。iPhoneとAndroidに対応しており、チャット機能やメモ機能が搭載されています。また、タイムラインで最新情報をすぐに確認でき、Googleカレンダーとの連携も可能です。
スケジュール管理ツールで効率よく管理しよう
スケジュール管理ツールやアプリは予定の入力や共有が簡単にでき、手帳で管理するよりも効率がよいでしょう。ツールを選定する際は機能や運用サポート、セキュリティ面などに注目してさまざまな製品を比較してください。
また、作業にかかる時間を正確に把握して優先順位をつけてスケジュールを立てることも重要です。想定外の事態が起きても余裕をもって対処できるようにしておきましょう。