ガントチャートツールとは
ガントチャートツールとはプロジェクト管理を支援するツールです。作業計画を視覚的に表示する「ガントチャート」を効率よく作成できます。タスクの開始・終了日、依存関係、進捗状況を把握しやすくし、効率的なプロジェクト遂行を支援します。
そもそもガントチャートとは?無料で作れる?
ガントチャートとは、プロジェクト管理や生産管理などで使用される棒グラフ状の表のことです。縦軸にタスク、横軸に時間を配置し、プロジェクトを可視化します。
無料でガントチャートを作る方法として、ExcelやGoogleスプレッドシートの活用が挙げられます。以下の記事では、ガントチャートを自作する場合の方法を解説しているので、参考にしてください。
ガントチャートツールをお探しの方へ
ガントチャートを自作するには工数を要します。担当者の負担削減や業務効率化を目指すのであれば、ガントチャートツールの導入がおすすめです。
- ▶おすすめのガントチャートツール【特化型】
- ガントチャートを簡単に作成できればよい、多機能でなくてよい企業向け
- ▶おすすめのガントチャートツール【統合型】
- プロジェクト管理に関連する業務を幅広く効率化したい企業向け
- ▶おすすめのガントチャートツール【コラボ型】
- さまざまな図表作成を効率化したい、情報共有にも注力したい企業向け
ガントチャートツールの導入メリット
ガントチャートツールの導入により期待できる効果を解説します。
ガントチャート作成の手間を削減
ガントチャートツールの利用により、テンプレートの活用やExcel・CSVからのインポート機能によって、作図の工数を大幅に削減できます。多くのツールはドラッグ&ドロップ操作に対応しており、誰でも簡単に利用できる点もメリットです。また、スケジュールの立案や工程表の作成まで一括で管理できるため、複雑なプロジェクトでも計画段階からの可視化が可能です。
タスクの進捗状況や全容を把握可能
表計算ソフトで作成したガントチャートとは異なり、タスク内容の更新や計画のズレが発生した際にアラートで通知します。これにより、進捗状況を迅速に把握でき、タスク漏れや遅れを防ぎます。
さらに、ガントチャートをExcel形式で出力すれば、社外クライアントへの進捗共有もスムーズです。複数プロジェクトをまとめて表示する横断ビュー機能を備えたツールなら、チームや会社全体の動きも把握しやすくなるでしょう。
情報共有やコミュニーケーションを円滑化
ガントチャートツールには、図表の作成機能だけでなく、チャットなどのコミュニケーション機能が付属するものも多くあります。ガントチャートを同時に編集しながら、リアルタイムでの意見交換が可能です。別ツールを活用する必要がなく、情報共有が円滑に進みます。
ガントチャートツールの機能
ガントチャートツールの代表的な機能について解説します。
テンプレート機能
あらかじめ大枠が決められたテンプレートを利用することで、手間をかけずに視認性の高いガントチャートが作成できます。作図に特化したツールだと、ガントチャート以外にもさまざまな図表のテンプレートが提供されています。
Excelファイルのインポートやエクスポート機能
インポート機能を活用すれば、従来Excelで管理していたタスクやプロジェクトも簡単にガントチャートとして作成・表示可能です。CSVファイルでのインポートに対応したものや、Excelファイルにエクスポートできるものなどもあります。
通知機能
タスク内容の変更や更新があった際に通知する機能です。締切日を設定しアラート通知できる製品もあります。メール通知以外に、システム連携によりGoogleカレンダー上に表示したり、ビジネスチャットに通知したりするものがあります。
情報共有機能
プロジェクトメンバー同士で、ガントチャートツール上でコメントのやりとりができるコミュニケーション機能です。チャット以外にも、コメントに絵文字などでアクションするもの、ファイル添付に対応したものなど形式はさまざまです。
ほかにも情報共有に活用できる機能として、掲示板やWiki機能を備えた製品もあります。
ワークフロー機能
ワークフローを設定し、プロジェクトの過程で生じる上長への承認申請や、リマインドメールの配信が可能です。迅速な対応と業務効率化に役立ちます。
ゲスト機能
権限付与により、社外の関係者にもガントチャートを共有できる機能です。タイムラグを生じることなく、社外の関係者にも進捗状況や情報をスムーズに共有します。
ガントチャートツールの3つのタイプ
ガントチャートツールは3種類に大別できます。ここからは、各タイプの特徴について解説します。
ガントチャートの作成に強みをもつタイプ(特化型)
ガントチャートの作成を得意とする製品で、初めての人でも扱いやすい直感的なUIを備えています。チームやグループでの共有も可能です。ガントチャート作成の効率化を重視する企業や、少人数でコストを抑えて利用したいといった企業に適しています。
プロジェクト全体の総合的な管理に強みをもつタイプ(統合型)
プロジェクト管理ツールの一機能として、ガントチャートを利用できる製品です。ガントチャートによるスケジュール・進捗管理に加え、タスク管理やリソース管理、予実管理や原価管理までを担う製品もあります。プロジェクト管理に関連する業務を幅広く効率化したい企業におすすめです。
図表作成や共同作業に強みをもつタイプ(コラボ型)
テンプレート機能が充実しており、ガントチャート以外の図表作成にも対応する製品です。同時編集やリアルタイムでの情報共有にも強みをもち、ビデオ通話やビジネスチャット機能を備えた製品もあります。図表・資料の作成機会が多い企業や、質の高いコミュニケーションを目指す企業におすすめです。
ガントチャートツールの比較ポイント・選び方
ガントチャートツールを比較検討する際に、製品のどこに着目すればよいのかわからないという方も多いでしょう。ここからは、ガントチャートツールの選定ポイントについて解説します。
機能性
ガントチャートツールにどこまでの機能を求めるのか、効率化したい業務範囲などを明確にしておきましょう。ガントチャート作成以外に、コミュニケーションやコストマネジメント機能は必要か、自社のニーズを深掘りしておくことが重要です。
連携性
ガントチャートツールのリプレースを検討している場合や、既存システムとの併用を考えている場合、データの連携性も確認が必要です。ExcelやCSVファイルでの対応か、APIによるサポートがあるかをチェックしましょう。
外部システムとの連携に強い製品だと、数百を超えるアプリと連携できるため、さらなる業務の効率化や生産性向上が見込まれます。
柔軟性
システムの柔軟性にも着目しましょう。例えばガントチャート表示のカスタマイズや検索の柔軟性が高いと、情報を整理しやすく利便性も向上するため活用シーンが増えます。
また権限設定の柔軟性が高いと、情報の機密性確保につながりセキュリティ面でも安心です。
【比較表】おすすめガントチャートツール
おすすめのガントチャートツールを、機能やレビュー評価、無料トライアルの有無などで比較した一覧です。なお、この記事で紹介している主要な製品を調査し、見えてきたガントチャートツールの特徴や傾向を以下にまとめました。製品の比較検討にお役立てください。
- ●特化型の製品は少人数向けのプランがある。統合型やコラボ型は、チーム・組織向けを対象とした上位プランでないとガントチャート機能が利用できないケースもある。
- ●特化型の製品は月額固定制が目立つ。統合型やコラボ型は、大半がユーザー人数による従量課金制。
なお、「自社に合う製品を診断してから資料請求したい」、「どんな観点で選べばいいかわからない」という方向けの診断ページもあります。
ITトレンドで過去にプロジェクト管理ツールを資料請求した方のお悩みや要望から作成した簡単な質問に答えるだけで、最適なシステムを案内します。
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おすすめのガントチャートツール【特化型】
操作性にこだわり、ガントチャートを容易に作成できるツールを紹介します。
Brabio (ブラビオ株式会社)
- グループウェアのような使い方もできる
- プロジェクト横断的な担当状況確認が可能
- ExcelやCSVファイルによるレポート出力に対応
ブラビオ株式会社が提供する「Brabio」は、マウスを動かすだけで簡単にガントチャートを作成できるクラウドツールです。5IDまでなら無料で利用可能です。達成率の表示やタスク同士のリンクにも対応するほか、プロジェクト横断ビューやカレンダー表示など多彩なビュー機能を搭載しています。
参考価格:月額3,300円(税込み)/~10ユーザー
みんなでガント.COM (株式会社サムテック)
- 2,000社以上の使用実績!会員登録不要で始められる!
- PCやiPhone、Androidなど各種デバイス利用可能!
- プロジェクトの計画表・進捗管理・実績管理として活用できる!
株式会社サムテックが提供する「みんなでガント.COM」は、会員登録不要のガントチャート共有クラウドサービスです。ガントチャートとToDo管理をメイン機能とし、プロジェクト期間だけの契約も可能なため、ツール導入が初めての企業にも安心です。英語表示や、ガントチャートをExcelに出力するなどの機能も備わっています。
参考価格:4,800円~(20人で6か月ガントチャートを作成できるプラン/税込み)
シェアガント (株式会社シェアガント)
- すべてのプロジェクトとタスクを一覧で確認し全体を俯瞰できる!
- 基本利用は無料!本格運用も圧倒的な低コストでスタート可能!
- タスクごとのチャット連動で円滑なコミュニケーションを実現!
株式会社シェアガントが提供する「シェアガント」は、クラウド型の段取りコミュニケーションサービスです。ガントチャート機能やタスク管理機能に加え、チャット機能も備えています。特定のタスクだけでなくプロジェクト全般においてコミュニケーションをとれるため、メンバー間の情報共有や連携がスムーズになるでしょう。
参考価格:月額504円/3名まで
Project Canvas
ルミックス・インターナショナル株式会社が提供する「Project Canvas」は、Windows用プロジェクト管理ソフトです。上場企業への導入実績を豊富にもちます。自由度が高く多彩な線表を作成できるよう設計されており、見た目にもこだわったガントチャートを作成可能です。専用サーバーは不要でマウス操作が中心のため、導入負担が小さくてすみます。
参考価格:年間ライセンス5,500円(税込み)
おすすめのガントチャートツール【統合型】
ガントチャート作成だけでなく、プロジェクト管理業務全般の効率化が期待できるツールを紹介します。
Jira
- 世界12万社以上が活用するプロジェクト管理のスタンダード
- 組織全体の動きを可視化することで、的確な意思決定を支援
- Jiraに組み込まれたAIにより、タスク作成をより効率化
アトラシアン株式会社が提供する「Jira」は、多様なタスクとプロジェクトを一元管理できる業務管理ツールです。リストやタイムラインなど複数ビューでの追跡、Slackなど外部ツールとの連携、ノーコードでの自動化設定が可能。レポート機能やAIによるタスク提案も備え、チームの協働と効率的な意思決定を支援します。
参考価格:月額990円~/ユーザー
プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス)
- 計画から実行、レポートまで考え抜かれた設計思想
- 現場の定着にこだわった圧倒的に使いやすいExcelライクな操作性
- 円滑なマネジメントサイクルを実現するコンサルティングサポート
フラッグス株式会社が提供する「プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス)」は、国産クラウド型のプロジェクトマネジメントプラットフォームです。標準化されたWBSで複数プロジェクトを同一基準で管理し、進捗をリアルタイムに可視化。Excelのような操作でタスクを整理でき、マネジメント負荷を抑えつつプロジェクト運営をスムーズに進められます。
参考価格:月額2,200円/ユーザー ※10ユーザー単位の契約
Backlog
- 担当者と期限が明確で、確認漏れや遅延を防止
- 直感的な操作と親しみやすいデザインで誰でも使いやすい
- 人数無制限の定額制で、チーム拡大も安心
株式会社ヌーラボが提供する「Backlog」は、業種を問わず活用されるプロジェクト管理ツールです。ガントチャート機能やタスク通知機能、チャット・Wiki機能など、プロジェクト管理業務の効率化に欠かせない機能が網羅されています。AndroidとiOS端末向けにアプリも提供されているため、社外利用が多い場合にも最適です。
参考価格:月額2,970円(税込み)/30ユーザー
Lychee Redmine
- 大規模なプロジェクト計画でもスピーディで直感的に操作可能
- ガントチャートやカンバンで、リアルタイムに進捗可視化
- 作業時間予定と実績を担当者別に表・グラフで見える化
株式会社アジャイルウェアが提供する「Lychee Redmine」は、大規模プロジェクトにも対応可能なプロジェクト管理ツールです。スケジュール把握やタスク管理はもちろん、人材・コストマネジメント機能も備わっています。ガントチャート機能では、マイルストーンやタスクの依存関係づけも簡単に設定できます。
参考価格:月額900円~/ユーザー ※購入:10ユーザー単位
Jira
- リックソフトはAtlassian Platinum Solution Partnerです
- 世界65,000以上の企業が利用しているプロジェクト管理ツール
- アジャイル開発・ウォーターフォール開発・ビジネス部門にも
リックソフト株式会社が代理店として提供する「Jira」は、Bitbucket、GitHub などの開発ツールと連携可能なプロジェクト管理ツールです。導入から定着まで手厚いサポートを用意しており、無料トライアルや日本語ヘルプデスクも利用可能です。WBSガントチャートを組み合わせて活用できます。豊富なレポート機能で業務の可視化を促進し、3,000以上のアドオンで拡張性も抜群です。
参考価格:別途問い合わせ
Notion
- すべてを一元管理するワークスペースでプロジェクトを上手に管理
- AIでTeamsやSlack、OneDriveなどの既存ツールの情報も跨いで検索
- 大小を問わず、すべてのプロジェクトの詳細情報を把握可能
Notion Labs Japan合同会社が提供する「Notion」は、プロジェクト管理・ドキュメント・Wiki・AIなどを一元化できるワークスペースです。タイムラインやチャート表示で進捗を把握し、独自ラベル設定や自動化機能で業務効率を向上。タスクや依存関係を整理し、複雑なプロジェクトも全体像から詳細まで管理しやすくします。
参考価格:別途問い合わせ
jooto (株式会社PR TIMES)
- 有料導入企業数約1,900社!タスク管理を効率化するツール!
- 4人まで無料でずっと利用することが可能!
- チームの利用定着を全力でサポート!
株式会社PR TIMESが提供する「jooto」は、カンバン方式のクラウド型タスク・プロジェクト管理ツールです。タスク管理や進捗管理(ガントチャート)、予実管理・プロジェクト横断管理機能などを搭載し、企業規模を問わず利用されています。無料プランにはユーザー数やデータ・ファイル上限が設けられているものの、上記基本機能すべてが利用できます。
参考価格:月額417円~/ユーザー
Asana (Asana Japan 株式会社)
- 「誰が、いつまでに、何をするのか」を明確にし生産性を向上
- 会話やファイルを仕事単位で束ね、進捗状況を常に可視化
- シンプルで可愛らしいUIで利用者から愛されるツール
Asana Japan 株式会社が提供する「Asana」は、17万社を超える企業で導入されています。カンバンボードやタイムライン、カレンダー、ガントチャートなど、自分の作業に適した形式でのプロジェクトビューが可能です。GoogleカレンダーやMicrosoft Teamsなど、270以上のアプリと連携できる点も特徴の一つでしょう。
参考価格:月額1,200円~/ユーザー
Wrike (Wrike Japan株式会社)
- 幅広い柔軟性でメンバー変更にも柔軟に対応
- 強固なセキュリティで安全な作業進行
- 豊富な外部ツールとの連携を確保
Wrike Japan株式会社が提供する「Wrike」は、世界で2万社以上、国内でも1,000社以上の導入実績をもつ共同作業管理プラットフォームです。業務進捗の見える化やコミュニケーション促進に役立つ機能が搭載されています。ドラッグ&ドロップの簡単操作でスケジュールを調整でき、全体の進捗も一目で把握可能です。400以上のアプリとの連携を実現するアドオン機能も提供しています。
参考価格:月額10ドル~/ユーザー
Bitrix24
Alaio Inc.が提供するビジネスソフトウェア「Bitrix24」は、1,500万社以上の導入実績があります。CRM機能を中心にプロジェクト管理やコミュニケーションツールも備えており、幅広い用途で活用可能です。プロジェクト内のタスクやステージは、ガントチャートやカンバンボード、カレンダーなどさまざまな形式で表示できます。
参考価格:月額49ドル~
プロジェクト管理ツールも含めて検討したい、より多くの製品を比較したいという方には、以下の記事がおすすめです。料金プランなどについても詳しく解説しているので、価格相場をつかみたい方はぜひ一読ください。
おすすめのガントチャートツール【コラボ型】
コミュニケーションの質を高めたい場合にも適したガントチャートツールを厳選しました。
Miro
ミロ・ジャパン合同会社が提供する「Miro」は、作図やプロジェクト管理の業務効率化に有効なツールです。共同作業をスムーズに行うためのコラボレーション機能も充実しています。ガントチャートだけでなくタイムスケジュール表、WBS、カンバンボードなどの作成も支援します。
参考価格:月額1,160円~/ユーザー
Lucidchart
Lucid Software Inc.が提供する作図・資料作成サービス「Lucidchart」は、クラウドベースのプラットフォームで、デバイスやブラウザを問わず利用できます。作図が容易になるだけでなく、ビジネスチャット機能やコメント追加機能により、情報共有も円滑化するでしょう。
参考価格:月額1,500円~/ユーザー
Cacoo(カクー)
株式会社ヌーラボが提供する「Cacoo(カクー)」は、利便性の高いクラウド作図ツールです。多種多様なテンプレートを備えており、初心者であってもガントチャートや作業分解図、PERT図などを簡単に作成できます。コメントやビデオ通話機能を用いれば、アイデアの共有やフィードバックも迅速に進められるでしょう。
参考価格:月額1,980円/3ユーザー
無料のガントチャートツール
小規模企業の場合、ガントチャートツールを導入したくても予算をかけられないといった事情があるかもしれません。記事内で紹介した製品のなかには無料で利用できる製品もあるため、以下を参考に導入を検討してください。
なお、スマホやタブレットでの利用を重視する場合は、モバイルアプリに対応した製品かどうかも確認しておくとよいでしょう。外出先での進捗確認やタスク操作が必要なシーンでも柔軟に対応できます。モバイルアプリで使えるプロジェクト管理ツールを比較したい方は、以下の記事も参考にしてください。
以下の記事では無料のプロジェクト管理ツールを紹介しています。無料ツールで利用可能なユーザー数や機能も確認できるため、より多くの製品を選択肢としたい方はぜひあわせて確認ください。
無料ガントチャートツールと有料版の違い
無料のガントチャートツールは、コスト削減が大きなメリットです。ただし、有料版と比べてユーザー数やプロジェクト数などに制限があるため、企業規模や導入目的によっては利用が適さない可能性も高いでしょう。ツール利用時に広告が表示されるなど、ユーザビリティも高いとはいえません。
また海外製の無料製品の場合、日本語対応していなかったりサポートが十分でなかったりするケースも見受けられます。長期的な運用を検討しているのであれば、自社に必要な機能を確実に利用できサポート面でも安心な有料製品の導入をおすすめします。
ガントチャートとWBS(作業分解構成図)の違い
ガントチャートとWBSは、どちらもプロジェクト管理に欠かせない手法ですが、目的や役割は大きく異なります。
WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトで必要となる作業を階層構造で整理し、「何をするか」を明確にするための図です。タスクを漏れなく分解することで、工数の見積もりや責任範囲の明確化につながります。
一方でガントチャートは、WBSで洗い出したタスクをもとに、「いつ・誰が・どのくらいの期間で進めるか」をスケジュールとして可視化するためのツールです。タスク同士の依存関係や進捗状況を時系列で確認できるため、プロジェクト全体の流れを把握しやすくなります。
つまり、WBSが「タスクの棚卸し」、ガントチャートが「スケジュール管理」という役割を持ち、それぞれを組み合わせることで、より精度の高いプロジェクト管理が可能になります。
ガントチャート運用のよくある失敗と対策
ガントチャートはプロジェクト全体を可視化できる便利なツールですが、運用方法を誤ると「形だけの管理」になり、かえって負担が増えることがあります。よくある失敗として、以下のようなケースが見られます。
- ●タスクを細かく分解しすぎて、更新作業が追いつかなくなる
- ●担当者が更新を忘れ、実際の進捗とガントチャートが乖離する
- ●前提条件や仕様変更が多く、修正の手間が増えて計画が破綻する
対策としては、まずタスク分解の粒度を適切に保ち、更新頻度と労力のバランスを取ることが重要です。また、進捗更新ルールをチーム内で統一し、週次ミーティングやツールの通知機能を活用して最新状態を維持する仕組みづくりが効果的です。
さらに、変更が多いプロジェクトではガントチャートに固執せず、カンバン方式やアジャイル管理と併用することで柔軟性を確保できます。
まとめ
ガントチャートツール導入により、ガントチャート作成の効率化だけでなく、タスクの進捗管理や情報共有の改善なども期待できます。ツールを比較検討する際は、製品ごとの強みや機能、既存システムとの連携可否、カスタマイズ力などをチェックしましょう。
なお、ガントチャート機能を備えたプロジェクト管理ツールも多数登場しています。業務全体の効率化を図りたい場合は、これらのツールも含めて検討しましょう。各社製品の情報を手間なく入手できる一括資料請求もぜひ活用してください。



