アクセス解析のページビューとは
アクセス解析を行う際、よく耳にする「ページビュー」とは、一体どのような指標なのでしょうか。
訪問者が閲覧したページの数
ページビューとは、訪問者が閲覧したページの数です。PVとも呼ばれます。たとえば、サイトに下記のようなアクセスがあったとします。
- ■訪問者A:ページa、bを見て離脱
- ■訪問者B:ページa、b、cを見て離脱
- ■訪問者C:ページaのみを見て離脱
この場合のサイト全体のページビューは、以下の通りです。
訪問者Aは2+訪問者Bは3+訪問者Cは1=6
そして、各ページのページビュー数は以下の通りです。
- ■ページa:訪問者AとB、Cの3
- ■ページb:訪問者AとBの2
- ■ページc:訪問者Bの1
ページビューの目安はサイトにより異なる
「適切なページビュー数はいくらなのか?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。基本的にページビュー数の目安はサイトのジャンルによって異なります。また、自サイトの過去ページビューとの比較からもある程度の基準値が分かるでしょう。
なお、個人ブログの場合は管理者がページビューを公開しているケースもあります。それを参考にすると、おおよそ「月間1,000万PV以上が最上位クラス」「月間3,000PV以下は初級クラス」です。
ただし、適正ページビュー数は、自サイトが何を目指しているかにもよります。そのため、他サイトとの比較は参考程度にとどめておきましょう。
ページビューと関連のある指標
ここでは、ページビューと関連のある指標についてご紹介します。アクセス解析を行う際はページビューのみが問題になるわけではありません。そのため、関連する各指標に対する理解を深めておくことも大事です。
セッション数:サイトの訪問数
アクセス解析におけるセッション数は「あるセッションで区切られた訪問数」です。セッションが区切られるタイミングの例を下記に挙げます。
- ■サイトを離脱した場合
- ■30分以上の間隔が空いた場合
- ■日付が変わった場合
セッションが区切られない限り、同一ユーザーによって記録されるセッション数は1になります。
平均ページビュー:訪問数ごとの平均閲覧ページ数
平均ページビューとは、1度の訪問でユーザーが閲覧したページ数の平均です。サイトに流入したユーザーはそれぞれ特定の行動をとり、目的が完了すれば離脱します。その際に1ページだけ見て離脱するユーザーもいれば、10ページみて離脱する人もいるでしょう。
平均ページビューは下記の方式によって求めることができます。
サイト全体のPV数 / 全体セッション数(訪問数)
平均ページビュー数が高ければ、サイト内の回遊率が高いということにもなります。しかし、あくまでも平均値なため、過信は禁物です。
アクセス数:訪問者数とほぼ同じ意味
アクセス解析におけるアクセス数は、訪問者数とほぼ同じ意味の言葉です。ただし、厳密に訪問者数そのものを示しているわけではありません。1人のユーザーが同じ日に2度訪問した場合のアクセス数は1ですが、別の日の場合は2になります。
アクセス数は少々曖昧な使い方をされる用語です。ページビュー数やセッション数をアクセス数と呼ぶケースもあるため、その点には注意しましょう。
UU:特定の期間内で訪問したユーザー数
アクセス解析におけるUUとは「ユニークユーザー」の略であり、特定の期間内でサイトを訪問した人数のことです。よく似た指標にセッション数がありますが、UUは特定期間内であれば常に同一ユーザーと見なされます。
UUはIPアドレスやホスト名、Cookieなどからユーザーを判断します。そのため、同一人物でもアクセスする端末が違う場合は、異なるユーザーとして判別されるのです。
UUを確認することで、何人が自サイトを訪れたかを把握できるでしょう。
ページビューを向上させる対策
続いて、ページビューを向上させる対策について解説します。ページビューを向上させるためには下記のような施策が有効ですが、すぐに効果が出るとは限りません。効果的なWebサイトを作るためには長い時間が必要ということを頭の片隅においておきましょう。
継続してコンテンツを増やす
Webサイトの価値は何でしょうか。人によってはPV数やアクセス数と答えるかもしれませんが、「コンテンツ量」もその中に含まれます。
Webサイトの存在意義は「訪問したユーザーの問題を解決すること」ではないでしょうか。そうであれば、質の高いコンテンツをより多く有しているWebサイトこそ価値の高いサイトと見なすことができます。
Webサイトのページビューを上げたい場合は、ユーザーが興味を持つコンテンツを更新し続けましょう。質の高い情報を頻繁に更新していれば自ずとページビューが増え、検索サイトからも良い評価をもらえます。
それにより、さらなるアクセスが見込めるという好循環を形成することができるでしょう。
サイトのカスタマイズを行う
Webサイトに載せるコンテンツも重要ですが、それをどのようなUI(※)で提供するかも同じくらい大事です。いくら質の高い情報が載っていても、それが見やすい形で表示されていなければユーザーは離脱してしまいます。
ほかのサイトを参考に、「フォントサイズは適切か」「行間は詰まりすぎてないか」などを細かくチェックしましょう。それと同時に、ユーザーがなるべくサイト内を回遊してくれるような仕組みを構築することも重要です。
たとえば、「サイドバーに人気記事を表示する」「記事内に関連記事を表示する」などです。しかし、あまりにしつこいとユーザーの不興を買ってしまうこともあるため、あくまでも自然な形で行いましょう。
※UI:ユーザーインターフェイスの略。システムと利用者間で情報をやりとりするための操作や表示のこと
ページビューを向上させサイト改善を図りましょう
ページビューおよび関連用語についてご紹介させて頂きました。サイトの運用がうまくいっているかどうかはページビューやアクセス数によって判断可能です。それらの数値が芳しくない場合、コンテンツを継続的に増やしたりサイトのカスタマイズを行うことが大切です。
アクセス解析でページビューやアクセス数を分析して、サイト改善に活かしましょう。