ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■守りたい帳票業務別
- 基幹システムからの帳票出力:SVF、電子帳票基盤システム Paples、帳票ツール EUR V11
- 請求書などの取引先への配信:SVF、eCubenet 帳票配信サービス、BtoBプラットフォーム 請求書
- 受け取った書類の電子保存:楽楽電子保存、invox電子帳簿保存、COGENT AI Cabinet、BtoBプラットフォーム 請求書、PROCENTER SaaS
- ■重視するセキュリティ対策別
- 閲覧者の認証とアクセス制限:eCubenet 帳票配信サービス、BtoBプラットフォーム 請求書、COGENT AI Cabinet、帳票ツール EUR V11、PROCENTER SaaS
- 操作ログの記録:電子帳票基盤システム Paples、PROCENTER SaaS
- 訂正削除の履歴管理:電子帳票基盤システム Paples、invox電子帳簿保存、COGENT AI Cabinet
帳票電子化で守るべき情報とリスク
帳票電子化ツールのセキュリティを考える前に、どの帳票にどんな情報が含まれ、電子化によって何が変わるのかを整理します。守る対象を明確にしておくと、製品に求める対策の優先順位を決めやすくなります。
帳票に含まれる取引情報と個人情報
請求書や見積書、発注書には、取引先名や取引金額、単価といった取引情報が含まれます。給与明細や源泉徴収票のように従業員の個人情報を扱う帳票もあり、漏えいした場合は取引先や従業員に影響が及ぶおそれがあります。
まずは電子化する帳票を一覧にし、帳票ごとに含まれる情報の種類と、閲覧を許可する部署や担当者を整理しましょう。この一覧が、後で権限や配信の設定を決める際の基準です。
紙の帳票と電子の帳票で変わるリスク
紙の帳票では、置き忘れや紛失、郵送時の誤配といったリスクがありました。電子化すると、鍵付きの棚で保管する手間が減り、閲覧者も設定によって制限可能です。一方、不正アクセスや誤送信、端末の紛失による情報流出など、電子ならではのリスクも生じます。
電子化だけで安全性が確保されるわけではなく、設定や運用によってリスクが変わる点に注意が必要です。紙で行っていた管理を電子でどう置き換えるか、帳票ごとに検討しましょう。
帳票を作る・出力する段階のセキュリティ
帳票電子化ツールで帳票を作成・出力する段階では、出力する人や帳票の内容を変更する人の管理が重要です。権限の設定と変更履歴の記録を中心に確認しましょう。
出力できる人と帳票の範囲の設定
帳票の出力やダウンロードを、部署や役職ごとに制限する機能を確認しましょう。例えば、給与明細の出力を人事部門に、請求書の出力を経理部門に限定すれば、必要のない人が帳票に触れる機会を減らせます。
権限は担当者ごとに個別設定するよりも、役割別のグループで管理するほうが異動時の変更漏れを防ぎやすくなります。異動や退職に伴う権限の見直し手順を定め、定期的に棚卸しする運用も欠かせません。
帳票定義の変更と出力の記録
帳票のレイアウトや印字項目を定めた帳票定義が誤って変更されると、金額や宛先が正しく表示されない帳票が作られるおそれがあります。変更権限を持つ人を限定し、変更日時や内容、担当者が履歴に残るか確認しましょう。
あわせて、いつ誰がどの帳票を出力したかの記録も重要です。履歴が残っていれば、問題発生時の原因調査に役立ちます。ログの保存期間や、管理者向けの検索・確認画面の有無も比較の材料にしましょう。
基幹システムとのデータ受け渡し
帳票の元となるデータは、販売管理や会計などの基幹システムから受け取るケースがあります。ファイルで受け渡す場合は、保存先フォルダへのアクセス権を制限し、処理後のファイルを残さない運用が必要です。
API(システム同士をつなぐ仕組み)で連携する場合は、通信の暗号化や、連携用アカウントへの適切な権限設定を確認します。詳細な設定は、情報システム部門とベンダーで相談して決めましょう。
取引先へ帳票を届ける段階のセキュリティ
請求書や納品書を取引先に電子で届ける段階では、帳票が社外に出るため、誤送信と不正閲覧への備えが特に重要です。帳票電子化ツールの配信方法ごとに、確認しておきたい対策を整理します。
宛先の管理と誤送信への備え
帳票の配信では、取引先の宛先情報が古いままだったり、取引先を取り違えたりすると、別の会社に帳票が届くおそれがあります。取引先マスタによる宛先の一元管理や、送信前の内容確認・承認に対応しているかを確かめましょう。
誤送信に気づいた際の配信取り消しや閲覧停止の機能も重要です。万一に備え、誤送信時の連絡先や報告手順を社内で定めておけば、影響を最小限に抑える対応につながります。
閲覧画面の認証とダウンロードの制限
取引先が専用画面で帳票を受け取る方式では、閲覧時にIDとパスワードによる認証が必要か確認します。多要素認証(パスワードに加えて別の手段で本人を確認する仕組み)への対応状況も重要です。製品によっては、閲覧期間やダウンロード回数に制限を設けられます。
メールにPDFを添付して送る方式では、宛先の誤りや転送による情報流出にも注意が必要です。取引先側の受け取り方法の対応状況も踏まえ、適切な配信方法を選びましょう。
通信の暗号化と通知メールの扱い
Webで帳票を届ける場合は、閲覧画面との通信が暗号化されているか確認します。あわせて、帳票の到着を知らせる通知メールに、帳票ファイルや閲覧用パスワードが含まれていないかも重要な確認ポイントです。
通知メールが取引先の迷惑メール対策によって届かない場合もあります。原因は送信側のメール設定と受信側の環境の両方が考えられるため、未閲覧の取引先を把握する機能や再通知の可否も確かめておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まずは資料請求を活用し、各製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に個別で問い合わせる手間を省き、たった1回の入力(約60秒)で帳票電子化の一括資料請求が可能です。浮いた時間を製品の比較検討に充てましょう。
保管段階の改ざん防止とアクセス管理
電子で保管した帳票は、必要なときに正しい内容を取り出せる状態が前提です。法令に沿った改ざん防止措置に加え、保管データへのアクセス管理や障害に備えたバックアップを確認しましょう。
電子帳簿保存法が求める改ざん防止の措置
請求書などの電子取引データを保存する場合、電子帳簿保存法では改ざんを防ぐ措置が求められます。具体的には、タイムスタンプの付与、訂正削除の履歴が残るシステムや訂正削除が不可能なシステムでの保存、事務処理規程の整備と運用のいずれかです。
あわせて、日付や金額、取引先を条件に検索可能な状態での保存も求められます。製品の機能で対応する範囲と、社内規程で補う部分を整理しておきましょう。詳細は国税庁の公開資料で確認し、判断に迷う場合は税理士に相談すると安心です。
保管データへのアクセス権と操作ログ
保管した帳票について、部署や帳票の種類に応じた閲覧権限の設定に対応しているか確認しましょう。閲覧・ダウンロード・削除の操作履歴が残れば、意図しない操作が行われた際にも経緯をたどれます。
操作ログは記録するだけでなく、定期的に確認する担当者と頻度を決めておく必要があります。特定の人に任せきりにせず、複数の担当者で状況を共有する体制を整えれば、異動や不在時にも管理が途切れにくくなります。
バックアップと障害時の復旧
保管データが失われると、取引の証明や税務調査への対応に支障が出るおそれがあります。クラウド型ではバックアップの取得方法や頻度、保管場所をサービス資料で確認し、オンプレミス型では自社でバックアップと復元の手順を整えます。
障害発生時の復旧に要する時間や、どの時点のデータまで復元可能かも確認事項です。公開情報がない場合は、ベンダーに問い合わせて回答を得ておきましょう。
帳票電子化ツールのセキュリティ情報の確かめ方
製品のセキュリティを比較する際は、公開資料と社内の運用ルールの両方を確認します。製品の対策だけでは対応しきれない部分もあるため、自社の利用方法とあわせた検討が大切です。
第三者認証と公開資料の確認
提供会社が取得している第三者認証は、帳票電子化ツールを比較する材料の一つです。例えば、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格であるISO/IEC 27001や、クラウドサービスのセキュリティに関する認証があります。認証の対象範囲に、検討している製品の運用が含まれるかも確認しましょう。
あわせて、セキュリティに関するホワイトペーパーやチェックシートを公開している提供会社もあります。社内にセキュリティ基準がある場合は、その項目に沿ってベンダーに回答を求めると、製品間の比較がしやすくなります。
社内の運用ルールと利用者への周知
パスワードの使い回しや、ダウンロードした帳票の私物端末への保存など、利用者の操作によってリスクが生じる場合もあります。帳票の扱い方やダウンロードの可否、端末管理について社内ルールを定め、利用者に周知しましょう。
ルールは導入時に決めて終わりではなく、取引先の追加や組織変更にあわせて見直します。問題発生時の報告先と対応手順も共有しておけば、対応の遅れを防ぎやすくなるでしょう。
セキュリティ面で比べる帳票電子化ツール一覧
帳票の出力・配信・保管のどの段階を担う製品か、認証やアクセス管理などのセキュリティ面にどのような特徴があるかを一覧にまとめました。
| 製品名 | 主な段階 | 特徴 |
|---|---|---|
| SVF | 出力・保管・配信 | 帳票の生成から配信までを扱い、ISO/IEC 27001やSOC 1などを取得 |
| 電子帳票基盤システム Paples | 出力・保管 | アクセスログ管理や世代管理を備え、ADやSSOに対応 |
| eCubenet 帳票配信サービス | 配信 | IPアドレス制限やSSO、受領側の2段階認証に対応し、送信履歴を記録 |
| BtoBプラットフォーム 請求書 | 配信・保管 | 2要素認証・2段階認証に対応し、ISO/IEC 27001やSOC 2を取得 |
| 楽楽電子保存 | 保管 | 認定タイムスタンプの付与に対応し、ISO/IEC 27001などを取得 |
| invox電子帳簿保存 | 保管 | 訂正・削除・承認の履歴を自動で記録する文書管理システム |
| COGENT AI Cabinet | 保管 | ロールベースのアクセス制御と2段階認証に対応したAI電子保存ナレッジベース |
| 帳票ツール EUR V11 | 出力 | 利用者へのアクセス制限機能と、PDF出力時などの暗号化オプションを用意 |
| PROCENTER SaaS | 保管 | アクセス権設定と操作ログの保管に対応する文書管理・情報共有基盤 |
帳票の流れごとに安全対策を確かめたい製品
帳票の出力、取引先への配信、受け取った書類の保管のそれぞれで、認証や権限管理、履歴の記録に対応する製品を紹介します。自社のセキュリティ基準に照らし、資料で詳細を確認しましょう。
SVF
- 累積導入42,000社以上、国内シェアNo.1の帳票ソフトウェア
- 様々な上位システムと連携、社内に散在する帳票システムの統一化
- オンプレミス・クラウド対応・電子帳簿保存法も対応
帳票の作成から保管、取引先への配信までを同じ基盤で管理したい場合は、ウイングアーク1st株式会社が提供する「SVF」が候補です。帳票の生成・保管・流通をワンプラットフォームで扱う帳票ソリューションで、ISO/IEC 27001やISO/IEC 27017、SOC 1などのセキュリティ認証を取得しています。保管を担うSVF ArchiverはJIIMA認証を取得しており、配信ではWeb私書箱ダウンロードやメール添付、郵送代行などを取引先ごとに使い分けられます。
電子帳票基盤システム Paples
- 電子帳簿保存法の4区分に活用でき、システム対応実績も多数あり
- 帳票の取込から電子保存・配信までをワンパッケージで一元管理
- 各種業務システム連携し多彩なソリューションで帳票運用を効率化
帳票の出力権限や保管データへのアクセスを社内で細かく管理したい企業には、日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供する「電子帳票基盤システム Paples」が候補に挙がります。帳票の作成・取込・電子保存・出力をワンパッケージで扱う電子帳票基盤で、世代管理や保存期間管理、アクセスログ管理の機能を備えています。サーバはSSLやリバースプロキシ、AD、SSOに対応可能です。修正削除履歴と証憑の関連付け保存やタイムスタンプの付与にも対応し、電子帳簿保存法の4区分でJIIMA認証を取得しています。
eCubenet 帳票配信サービス
- 送付手段を集約し郵送・FAX・メール・Webを自動配信
- ERP連携でPDF/CSVを取り込み宛先別の送付と未DL追跡を自動化
- 送信履歴を一元管理し監査対応や再送を迅速化
取引先への配信で誤送信や不正閲覧に備えたい場合は、株式会社オージス総研が提供する「eCubenet 帳票配信サービス」が選択肢です。基幹システムの帳票を取引先ごとの送付手段で自動送付する帳票配信サービスで、送付側はIPアドレス制限やSSO、受領側は2段階認証に対応しています。同一取引先内の部署・担当者ごとに宛先を登録でき、送信日時・手段・宛先の履歴は一元管理してCSVなどで出力可能。ISO/IEC 27001やプライバシーマークも取得しています。
BtoBプラットフォーム 請求書
- 請求書の発行も受取も完結!最大90%の業務時間削減
- 紙・PDFなど、形式を問わずあらゆる請求書の受領を委託可能!
- 法改正への対応と万全のセキュリティ対策
取引先とやり取りする請求書の安全性を、認証方式や監視体制から確かめたいなら、株式会社インフォマートが提供する「BtoBプラットフォーム 請求書」が候補です。1つのプラットフォームで請求書の発行・受取を行えるクラウド請求書システムで、2要素認証・2段階認証に対応しています。24時間365日の監視体制をとり、ISO/IEC 27001やISO/IEC 27017の認証、SOC 2 Type2報告書などを取得しています。電子帳簿保存法についてはJIIMA認証を取得済みです。
楽楽電子保存
- 書類の「保存」だけでなく「取得」まで完全自動化
- 現場が迷わない操作性 &「最短3営業日」で運用開始
- 「楽楽クラウド」連携でバックオフィス業務とコストを最適化
受け取った書類の保管で改ざん防止の措置を整えたい企業は、株式会社ラクスが提供する「楽楽電子保存」を検討するとよいでしょう。電子帳簿保存法の要件に沿って書類を保存するクラウド型システムで、法対応で重要となる認定タイムスタンプの付与に対応しています。AI-OCRが取引年月日・金額・取引先などを読み取るため、検索要件を満たす保存の手間を抑えられます。ISO/IEC 27001とプライバシーマークを取得し、JIIMA認証にも対応しています。
invox電子帳簿保存
- 月契約で業界最安水準、使った分だけのムダのない料金
- 低コストなAI OCRと99.9%精度保証のオペレータ入力を選択できる
- 継続率99.8%/シリーズ累計40,000社以上が利用(2026年6月時点)
書類の保存時に訂正削除の履歴も残したい場合は、株式会社invoxが提供する「invox電子帳簿保存」が選択肢です。国税関係書類や電子取引情報を取り込み、日付・金額・取引先をデータ化して電子保存する文書管理システムです。訂正・削除・承認の履歴を自動で記録し、訂正削除時のワークフロー設定にも対応しています。オプションでアクセス元IPアドレス制限やSSOに対応し、ISO/IEC 27001の認証も取得しています。
帳票ツール EUR V11 (株式会社日立製作所)
- データを用意して起動するだけで帳票出力
- 独自スプール機能で印刷トラブルに伴う負担を回避
- アクセス制限によりセキュリティを強化
PROCENTER SaaS (NECソリューションイノベータ株式会社)
- タイムスタンプ不要なため、費用&工数を削減
- 豊富なAPIで他システムやクラウドサービスと容易に連携可能
- 初期費用不要で、初月から月額費用のみで運用開始可能
まとめ
帳票電子化ツールのセキュリティは、帳票を作る、取引先へ届ける、保管するという流れに沿って、守る情報とリスクを整理すると比較しやすくなります。出力権限や変更履歴、誤送信への備えと閲覧時の認証、改ざん防止措置とアクセス管理を確認しましょう。第三者認証や社内ルールもあわせて検討し、自社の帳票業務に合う製品を選ぶ際は、資料請求を活用してください。

