ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■端末に導入して使う用途別
- 帳票レイアウトの設計:PaplesReports(パピレスレポーツ)、帳票ツール EUR V11
- 基幹システムからの帳票出力・印刷:電子帳票基盤システム Paples、帳票ツール EUR V11
- 現場の紙帳票のタブレット入力:i-Reporter
- ■提供形態別
インストール型の帳票電子化ツールで端末に入るもの
インストール型の帳票電子化ツールといっても、端末に入れるソフトの役割は製品によって異なります。手順を考える前に、誰のどの端末に何を入れるのかを整理しておくと、準備の範囲と必要なライセンス数を見積もりやすくなります。
帳票レイアウトを作る設計ツール
帳票の枠や項目の位置、印字するデータの対応づけを設定するための設計ツールは、担当者のパソコンにインストールして使う形式の製品があります。帳票定義を作る人が使うため、導入先は情報システム部門や帳票の作成担当者の端末に絞られる場合があります。
設計ツールで作った帳票定義は、出力を担うサーバや別の端末に登録して使う仕組みの製品もあります。設計した端末だけで完結するのか、別の場所へ登録が必要なのかを、事前に資料やベンダーへの問い合わせで確かめておきましょう。
帳票を出力・印刷するクライアント
基幹システムが作ったデータを受け取り、帳票の形にしてPDF化や印刷を行う部分を、各端末にインストールする構成もあります。窓口で伝票を印刷する部署や、倉庫で出荷伝票を出す拠点のように、手元のプリンタから帳票を出す業務で使われる構成です。
この場合、出力する端末の台数分だけ導入作業とライセンスが必要になる場合があります。帳票を出す端末をすべて洗い出し、台数と設置場所、接続しているプリンタを一覧にしておくと、後の展開作業の計画に役立ちます。
現場で入力するタブレット用アプリ
点検表や作業日報のように現場で手書きしていた帳票を電子化するツールでは、タブレットやスマートフォンに専用アプリを入れて入力する方式があります。アプリの配布はアプリストア経由のほか、端末管理の仕組みを使って社内の端末へ一括で配る方法もあります。
アプリを入れる端末が会社支給か個人所有かで、配布方法や情報管理のルールが変わります。どの端末で入力させるかを先に決め、対応するOSのバージョンとあわせて確認しておきましょう。
インストール前に確かめる端末とプリンタの条件
インストール型の帳票電子化ツールで起こりやすいつまずきは、ソフト自体ではなく端末側の条件が原因となる場合です。インストール作業の前に、動作環境とプリンタ、フォント、権限の4点を確認し、足りないものを準備しておきます。
OSと実行環境の対応状況
最初に、製品が公開している動作環境と、社内端末のOSのバージョンを照らし合わせます。帳票の設計ツールや出力クライアントは、OSに加えて特定の実行環境(ソフトを動かすための基盤)を必要とする製品もあり、端末に入っていないとインストールが途中で止まる場合があります。
OSの更新予定がある場合は、更新後のバージョンへの対応時期もベンダーに確認しておくと安心です。対応状況が不明なまま全台に入れると、OS更新のたびに動作確認が必要になり、運用の負担が増えるおそれがあります。
プリンタドライバとフォントの準備
紙に印刷する帳票がある場合は、使用するプリンタのドライバが端末に入っているか、用紙サイズや給紙トレイの設定が帳票と一致しているかを確認します。複写式の伝票や連続用紙を使う専用プリンタでは、プリンタ側の設定にも左右されます。
あわせて、帳票で使うフォントが端末に入っているかも確かめます。設計した端末と出力する端末でフォントが異なると、文字の幅が変わって枠からはみ出すなど、印字のずれにつながる場合があります。外字を使う帳票は、外字ファイルの配布方法も決めておきましょう。
管理者権限とセキュリティソフトの設定
社内の端末では、ソフトのインストールに管理者権限が必要な場合があります。誰がどの権限で作業するのかを情報システム部門と事前に決めておくと、作業当日に止まる事態を防げます。
また、ウイルス対策ソフトや社内のセキュリティ設定によって、インストールや通信が制限される場合があります。除外設定や通信の許可が必要かどうかはベンダーの資料で確認し、変更の可否は社内のセキュリティ方針にもとづいて情報システム部門が判断する流れにしましょう。
帳票電子化ツールを端末へインストールする手順
準備が整ったら、インストール、接続設定、出力確認の順に進めます。いきなり全台に入れるのではなく、まず1台で手順を確立し、その結果を手順書にまとめてから他の端末へ広げると、作業のばらつきを抑えられます。
インストーラの入手とライセンスの登録
インストーラは、ベンダーの専用サイトからのダウンロードや、契約時に提供される媒体で入手する方法があります。入手したファイルは、提供元が正しいかを確認したうえで使いましょう。インストール後は、ライセンスキーの入力やオンラインでの認証を行う製品があります。
ライセンスが端末単位か利用者単位か、同時に使える数で決まるのかによって、登録の方法が変わります。どの端末にどのライセンスを割り当てたかを台帳に残しておくと、端末の入れ替えや追加の際に確認がスムーズです。
サーバや基幹システムとの接続設定
次に、帳票定義を保管するサーバや、データを受け取る基幹システムとの接続先を設定します。接続先のアドレスやポート番号、ログインに使うアカウント、データファイルを置くフォルダの場所などを、構成に応じて入力します。
接続に失敗する原因は、端末側の設定だけでなく、ネットワークの経路やサーバ側のアクセス制限、アカウントの権限など複数考えられます。エラーが出た場合は、表示されたメッセージとログを記録し、社内の担当者とベンダーで切り分けを進めましょう。
テスト帳票での出力確認
接続できたら、本番の帳票と同じ様式のテスト帳票で出力を確認します。帳票が出ただけで判断せず、文字の位置やはみ出し、改ページの位置、金額の桁数、バーコードの読み取り可否まで、紙とPDFの両方で確かめるのが大切です。
あわせて、出力に失敗したときにエラーが表示されるか、履歴やログが残るか、再出力できるかも確認しておきます。異常時の動きを把握しておくと、本番稼働後に問題が起きた際の対応が早まります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で帳票電子化の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
複数台への展開とバージョン管理の進め方
インストール型の帳票電子化ツールは、導入した後も端末ごとの管理が続きます。展開の方法とバージョンアップの手順、端末入れ替え時の扱いを決めておくと、拠点や部署が増えても同じ品質で帳票を出し続けられます。
配布方法と作業担当の決め方
対象の端末が少なければ担当者が1台ずつ作業する方法もありますが、台数が多い場合は、社内のソフト配布の仕組みを使って一括で入れる方法も選択肢です。どちらの場合も、1台目で作った手順書に沿って作業し、完了した端末を一覧で管理します。
作業を特定の担当者だけに任せると、異動や不在のときに対応が止まるおそれがあります。手順書と設定値を共有フォルダにまとめ、複数の担当者が作業できる状態にしておきましょう。
バージョンアップ時の帳票定義の確認
ソフトのバージョンアップでは、不具合の修正や新しいOSへの対応が行われる一方、帳票の見た目や動作に影響が出る可能性もあります。いきなり全台を更新せず、一部の端末で主要な帳票を出力し、以前と同じ結果になるかを確かめてから広げると安心です。
設計ツールと出力クライアントのバージョンがそろっていないと、帳票定義を正しく読み込めない場合もあります。どの端末にどのバージョンが入っているかを台帳で管理し、更新の順序を決めておきましょう。
端末入れ替え時のライセンスと設定の移行
端末の故障や入れ替えの際は、古い端末のライセンスを解除し、新しい端末に登録し直す手続きが必要な製品があります。解除を忘れると、ライセンス数の上限に達して新しい端末で使えない場合があるため、入れ替えの手順に含めておきましょう。
あわせて、接続設定やプリンタの設定、外字ファイルを新しい端末へ移す作業も必要です。設定内容を記録しておけば、入れ替えのたびに一から設定を調べる手間を省けます。
インストール型が向く帳票業務とクラウド型との組み合わせ
インストール型の帳票電子化ツールは、手元のプリンタで大量に印刷する業務や、社内ネットワークの中で帳票を扱いたい業務で検討されることがあります。一方で、取引先への配信のように社外とやり取りする業務は、クラウド型と組み合わせる方法もあります。
専用プリンタでの大量印刷
出荷伝票や納品書を拠点のプリンタで日々まとめて印刷する業務では、端末とプリンタを直接つなぐインストール型の構成が選ばれることがあります。複写式の用紙やラベル用紙など、専用のプリンタ設定が必要な帳票を扱う場合も、端末側で細かく設定できる構成を検討するとよいでしょう。
ただし、印刷の速さや安定性は、端末の性能やネットワーク、プリンタの機種など複数の条件に左右されます。導入前に、実際の帳票と件数で試験的に出力し、締め時刻までに印刷を終えられるかを確かめておきましょう。
取引先への配信に使うクラウド型との併用
請求書を取引先にWebで届ける業務や、取引先から書類を受け取る業務は、社外からのアクセスが前提です。こうした業務は、インストール型で作った帳票データをクラウド型の配信サービスに渡すなど、役割を分けて組み合わせる方法も選択肢といえます。
組み合わせる場合は、データの受け渡し方法と、どちらのシステムで帳票の原本を保管するかを決めておくのが大切です。請求書のような国税関係の書類を電子で保存するなら、電子帳簿保存法の要件をどちらで満たすかも確認しましょう。
インストール型で使える帳票電子化ツール一覧
端末やサーバに導入して使う製品を中心に、配信を任せられるクラウド型サービスも含めて、提供形態と特徴を一覧にまとめました。
| 製品名 | 提供形態 | 特徴 |
|---|---|---|
| SVF | オンプレミス/クラウド/パッケージソフト | ノーコードの帳票設計と、プリンター専用言語による印刷データの直接生成に対応 |
| 電子帳票基盤システム Paples | オンプレミス/パッケージソフト | 帳票の作成・取込・電子保存・出力をワンパッケージで管理する電子帳票基盤 |
| PaplesReports(パピレスレポーツ) | オンプレミス/クラウド/パッケージソフト | Windows 11端末で使うデザイナーで、帳票をノンプログラミングで設計できる |
| eCubenet 帳票配信サービス | クラウド/SaaS | 基幹システムの帳票を郵送・FAX・メール・Webで取引先へ自動送付 |
| 帳票ツール EUR V11 | オンプレミス | 開発環境・クライアント実行環境・サーバ実行環境の3製品群で構成 |
| FUJITSU Software Interstage List Creator | オンプレミス/クラウド | 紙やExcelの既存帳票を自動認識し、レイアウトを変えずに電子帳票化 |
| i-Reporter | オンプレミス/クラウド | Excelの帳票を移行し、iPadなどの端末で現場入力できる |
| 点検エース for EXCEL® | パッケージソフト | Excelにアドインして使う点検・日報作成支援ツール。写真添付に対応 |
端末やサーバに導入して使う帳票電子化ツール
帳票の設計ツールや出力クライアントを社内の端末・サーバに導入できる製品と、取引先への配信を受け持つクラウド型サービスを紹介します。動作環境やライセンスの単位は製品ごとに異なるため、資料で確かめてから比較しましょう。
SVF
- 累積導入42,000社以上、国内シェアNo.1の帳票ソフトウェア
- 様々な上位システムと連携、社内に散在する帳票システムの統一化
- オンプレミス・クラウド対応・電子帳簿保存法も対応
拠点のプリンタで帳票をまとめて出す業務を見直すなら、ウイングアーク1st株式会社が提供する「SVF」が候補です。帳票の生成から保管・配信までを扱う帳票ソリューションで、提供形態はオンプレミス・クラウド・パッケージソフトから選べます。帳票レイアウトはノーコードで設計でき、ExcelやWordで作った既存レイアウトの取り込みにも対応しています。Windowsドライバーを経由せず、プリンター専用言語で印刷データを直接生成できる点も特徴です。
電子帳票基盤システム Paples
- 電子帳簿保存法の4区分に活用でき、システム対応実績も多数あり
- 帳票の取込から電子保存・配信までをワンパッケージで一元管理
- 各種業務システム連携し多彩なソリューションで帳票運用を効率化
サーバとクライアントの動作環境を確かめながら導入を進めたい企業には、日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供する「電子帳票基盤システム Paples」が選択肢です。帳票の作成・取込・電子保存・出力・活用をワンパッケージで扱う電子帳票基盤で、サーバはWindows Server、クライアントはWindows 11に対応しています。クライアントでは.NET Frameworkに加え、利用するブラウザへの拡張機能の追加が必要です。クライアント自動印刷やPDF・Excel出力などのオプションも用意されています。
PaplesReports(パピレスレポーツ)
- 様々なレイアウトの帳票を簡単にノンプログラミングで作成可能
- 印刷・PDF・Excelの帳票出力、WebAPI連携もワンパッケージで
- 帳票開発を効率化、インボイス制度に対応、OEM提供も可能
帳票の設計担当者の端末にレイアウト作成ツールを入れて使いたい場合は、日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供する「PaplesReports(パピレスレポーツ)」を検討できます。電子帳票基盤「Paples」の機能から帳票の設計・生成・出力に絞ったパッケージです。同梱の「PaplesReportsデザイナー」はWindows 11の端末で動作し、ドラッグ&ドロップで帳票レイアウトを作成できます。ExcelやWord、XPS形式のファイルからのレイアウト取り込みや、印刷・PDF・Excelでの出力、WebAPIにも対応しています。
eCubenet 帳票配信サービス
- 送付手段を集約し郵送・FAX・メール・Webを自動配信
- ERP連携でPDF/CSVを取り込み宛先別の送付と未DL追跡を自動化
- 送信履歴を一元管理し監査対応や再送を迅速化
社内で作った帳票の配信だけをクラウドに任せる構成なら、株式会社オージス総研が提供する「eCubenet 帳票配信サービス」が組み合わせ先の候補です。ERPなどの基幹システムが出力したPDFやCSVを取り込み、取引先ごとに郵送・FAX・メール添付・Webダウンロードから送付手段を選んで自動で送れます。送信日時や手段、宛先の履歴を一元管理して検索できるほか、未ダウンロードの取引先へのリマインドにも対応しています。
帳票ツール EUR V11 (株式会社日立製作所)
- データを用意して起動するだけで帳票出力
- 独自スプール機能で印刷トラブルに伴う負担を回避
- アクセス制限によりセキュリティを強化
FUJITSU Software Interstage List Creator (富士通株式会社)
- 豊富なサンプル帳票により、実用性に富んだ帳票作成が可能
- 現場のニーズに合わせて出力形式を柔軟に変更可能
- 環境構築から運用までワンストップでサポートが提供
i-Reporter (株式会社シムトップス)
- Excelデータを丸ごと移行するだけで帳票ができる
- 音声入力や画像取り込み機能で多くの情報量を記録できる
- 紙媒体より安全に情報管理ができる
点検エース for EXCEL® (株式会社ビジー・ビー)
- 特許登録済み入力支援機能でExcel作業を効率化
- ビルメン協会認定製品
- 生成AIが課題を見抜き改善策を自動提案
まとめ
インストール型の帳票電子化ツールは、設計ツールや出力クライアント、現場入力用のアプリなど、端末に入れるソフトの整理から始めます。そのうえでOSやプリンタ、フォント、権限の条件を確認してから導入すると、印字ずれや接続エラーを防ぎやすくなります。1台目で手順を固め、台帳と手順書で複数台の展開やバージョンアップを管理しましょう。帳票電子化の進め方にあう製品を比べたい方は、資料請求を活用してください。

