ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■提供形態別
- 社内サーバーに導入できるオンプレミス・パッケージ型:Plaza-i 固定資産管理システム、ProPlus固定資産システム
- 事業者のサーバーで利用するクラウド型:FAManager、PCAクラウド 固定資産、マネーフォワード クラウド固定資産、Universal Business Cloud リース固定資産
- ■導入・保守の支援別
- 既存台帳のデータを一括で取り込める:FAManager、PCAクラウド 固定資産、Universal Business Cloud リース固定資産
- 導入時に税理士・公認会計士の支援を受けられる:FAManager
- 税制改正への対応が保守・利用料の範囲に含まれる:Plaza-i 固定資産管理システム、FAManager、PCAクラウド 固定資産
インストール型の固定資産管理システムとは
インストール型は、ソフトウェアを自社の端末に導入して使う固定資産管理システムです。パッケージ型やオンプレミス型と呼ばれることもあります。まずは使い方の形と、クラウド型との違いを確認しましょう。
パソコンにソフトを入れて使う形態
インストール型では、提供元からダウンロードしたプログラムやインストール用のメディアを使って、自社のパソコンにソフトを導入します。固定資産台帳のデータは、そのパソコンや社内のサーバーに保存されます。
インターネットに接続しなくても台帳の登録や減価償却費の計算ができる製品もあり、社外にデータを置きたくない場合に検討されます。一方、ソフトの更新やデータの保管は自社で管理する必要があります。導入の手軽さと管理の手間を比べて判断しましょう。
1台で使う形と社内で共有する形
インストール型には、パソコン1台にソフトとデータを入れて使うスタンドアロン型と、社内サーバーにデータを置いて複数のパソコンから利用するクライアントサーバー型があります。経理担当者が1人で台帳を管理するならスタンドアロン型で足りる場合があります。
本社と工場の担当者が同じ台帳を更新する場合は、クライアントサーバー型が候補です。ただし、サーバーの用意や社内LANの設定が必要になるため、導入の手間と費用は増えます。利用する人数と場所をもとに選びましょう。
固定資産管理システムをインストールする前の準備
インストール型の固定資産管理システムは、導入前の準備が不十分だと、インストール後に動かない、データを登録し直すといった手戻りが生じる場合があります。ソフトを入れる前に確認しておきたい準備を3つ紹介します。
動作環境と利用台数の確認
最初に、提供元が公開している動作環境と、自社のパソコンやサーバーの条件を照らしあわせます。対応するOSのバージョン、必要なメモリやディスク容量、帳票出力に必要なソフトなどが主な確認項目です。
あわせて、何台のパソコンで使うかを決め、必要なライセンスの数を確認します。ライセンスの数え方はパソコン単位や同時利用者数単位など製品によって異なります。数年以内にパソコンを入れ替える予定があれば、新しいOSへの対応状況も確認しておくと安心です。
既存の固定資産台帳の整理
ソフトを入れる前に、現在使っている固定資産台帳を整理しておきましょう。Excelや会計ソフトの台帳から、資産名、取得日、取得価額、耐用年数、償却方法、期首の帳簿価額などを抜き出しておくと、後の登録作業が進めやすくなります。
整理の際は、すでに廃棄した資産が残っていないか、同じ資産が二重に登録されていないかも確認します。台帳と現物が一致していない場合は、移行前に棚卸しを行っておくと、新しいシステムで正確な台帳から始められます。
導入する時期の決定
導入時期は、会計期間の区切りにあわせると作業を整理しやすくなります。期首から使い始めれば、期首時点の帳簿価額を登録するだけで、その期の減価償却費をシステムで計算できます。
期中から使う場合は、期首からその時点までに計上した減価償却費や、期中に取得・除却した資産の情報もあわせて登録する必要があります。決算や償却資産申告の直前は経理部門の繁忙期にあたるため、余裕のある時期に日程を組みましょう。
インストールから初期設定までの流れ
準備が整ったら、ソフトのインストールと初期設定に進みます。インストール型の固定資産管理システムでは、初期設定の内容が減価償却費の計算や帳票に影響するため、慎重に進めることが大切です。作業の流れを3つの段階に分けて説明します。
インストールとライセンス認証
まず、提供元の案内に沿ってプログラムをインストールします。クライアントサーバー型の場合は、サーバーにデータベースなどの土台となるソフトを入れてから、利用する各パソコンにソフトを導入する順番で進めます。製品によって手順は異なるため、提供元のマニュアルを確認しましょう。
インストール後は、購入時に発行されたライセンス情報を入力して認証を行います。社内のセキュリティ設定によってはインストールが制限されている場合があるため、管理者権限が必要かどうかを事前に情報システム部門へ確認しておきましょう。インストール先のフォルダやデータの保存場所も、バックアップの取りやすさを考えて決めておくと後の管理を進めやすくなります。
会社情報と償却ルールの設定
次に、会社名や会計期間、決算月、償却資産申告を行う市区町村など、会社の基本情報を設定します。資産の種類や勘定科目、部門のコードもこの段階で登録します。勘定科目は、会計ソフト側の設定とそろえておくと仕訳の連携がスムーズです。
償却方法の初期値や端数処理などの設定は、減価償却費の計算結果に直接関わります。設定に迷う場合は、顧問税理士や提供元のサポート窓口に相談しながら進めると、後から計算をやり直す手間を減らせます。
資産データの取り込みと照合
基本情報を設定したら、整理しておいた台帳のデータを登録します。CSVファイルの取り込みに対応した製品であれば、決められた形式に整えて一括で登録できます。件数が少ない場合は、画面から1件ずつ入力する方法でも対応できます。
登録が終わったら、システムで計算した期首の帳簿価額や当期の減価償却費の見込みを、これまでの台帳の数値と照合します。差異があった場合は、耐用年数や償却方法の登録内容を確認し、原因を解消してから本格的な運用に移りましょう。照合の結果は記録に残しておくと、監査や税理士への説明にも使えます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で固定資産管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
導入後も正しく計算し続けるための保守
インストール型は、導入後の保守も自社の作業です。税制改正への対応やデータの保全を怠ると、計算や申告に影響が出るおそれがあります。導入後に定期的に行いたい保守の作業を紹介します。
税制改正にあわせたプログラムの更新
固定資産に関わる税制は、改正されることがあります。例えば、中小企業者等の少額減価償却資産の特例は、令和8年度税制改正で取得価額の要件が見直されました。適用時期を含めた最新の要件は、国税庁の情報で確認しましょう。
インストール型では、こうした改正に対応した更新プログラムを自社で適用します。更新プログラムの提供が保守契約に含まれるかどうかは、製品によって異なります。契約内容と、更新の案内がどのように届くかを確認しておきましょう。
バックアップとパソコン入れ替え時の移設
台帳のデータが保存されたパソコンが故障すると、データを失うおそれがあります。定期的にバックアップを取り、パソコンとは別の場所に保管しておきましょう。バックアップから実際に復元できるかを、年に1度程度試しておくとより安心です。
パソコンの入れ替えやOSの更新の際は、ソフトの再インストールとデータの移設が必要です。ライセンスの移行手続きが必要な製品もあるため、手順を文書にまとめておくと、担当者が替わっても対応できます。
インストール型が向く会社・向かない会社
インストール型の固定資産管理システムは、すべての会社に適しているわけではありません。管理する資産の量や、システムを使う人の働き方によって向き不向きがあります。判断の目安を紹介します。
インストール型が向く会社
インストール型が向くのは、台帳を更新する担当者が限られ、社内のパソコンで作業が完結する会社です。資産の件数がそれほど多くなく、経理担当者が1人から数人で管理している場合は、スタンドアロン型で運用できる場合があります。
また、セキュリティ上の理由から、固定資産のデータを社外のサーバーに保存できない会社にも、インストール型は選択肢となります。初期費用を支払ってソフトを購入できる製品もあるため、月額料金などの継続的な費用と比較して検討しましょう。
クラウド型を検討したほうがよい会社
複数の拠点の担当者が台帳を更新する会社や、テレワークで経理業務を行う会社は、クラウド型のほうが運用しやすい場合があります。インストール型でも社内LANやVPNを使えば共有できますが、環境を整える手間がかかります。
現場の担当者がスマートフォンで棚卸しを行いたい場合も、クラウド型や対応するアプリを備えた製品が候補です。どちらが適するかは、使う人と場所を書き出して判断するとよいでしょう。
導入形態で比べる固定資産管理システム一覧
この記事で紹介する固定資産管理システムを、提供形態と導入・保守に関わる特徴で一覧にしました。インストール型とクラウド型のどちらが自社にあうかを考える材料にしてください。
| 製品名 | 提供形態 | 特徴 |
|---|---|---|
| Plaza-i 固定資産管理システム | オンプレミス/クラウド/パッケージソフト | 経理・税務・IFRSの複数台帳で償却計算でき、法令改正に保守範囲内で対応 |
| FAManager | クラウド/SaaS | 31種類の処理をデータ読込で行え、税制改正には月額利用料の範囲で対応 |
| PCAクラウド 固定資産 | クラウド | 汎用データの受入・作成に対応し、法令対応プログラムを無償で提供 |
| マネーフォワード クラウド固定資産 | クラウド/SaaS | 複数台帳で税務・会計基準に対応し、写真や証憑もクラウドで管理できる |
| Universal Business Cloud リース固定資産 | クラウド/SaaS | 新リース会計基準に対応し、インポート機能で資産データを取り込める |
| ProPlus固定資産システム | オンプレミス/クラウド/パッケージソフト | 複数帳簿と多彩な償却計算に対応し、ERP製品との連携にも対応 |
インストール型とクラウド型の固定資産管理システム
社内サーバーに導入できる製品と、比較の基準となるクラウド型の製品を紹介します。台帳データの取り込み方法や、税制改正への対応の受け方もあわせて確認してください。
Plaza-i 固定資産管理システム
- 建仮、償却資産、リース資産を多く抱える中堅/上場企業に最適
- 法令改正にも保守範囲でバージョンアップ対応
- 豊富な管理コードや配賦機能で管理会計もカバー
株式会社ビジネス・アソシエイツが提供する「Plaza-i 固定資産管理システム」は、オンプレミスとクラウドのどちらでも導入できる固定資産管理システムです。オンプレミスの場合は、Windows Server 2019・2022のサーバーと、Windows 10・11(Pro以上)のクライアントで構成します。経理・税務・IFRSなど複数の台帳で償却計算ができ、建設仮勘定やリース会計、償却資産申告書の作成にも対応。税制改正などの法令改正には保守範囲内で対応しており、更新プログラムの扱いを重視する企業で比べやすい製品です。
FAManager
- 安全・安心・安定のクラウド環境で固定資産をリアルタイムに管理
- リース・減損・資産除去債務の管理機能が標準搭載
- 常に最新の会計基準、税制に対応したシステムを利用できる
株式会社TKCが提供する「FAManager」は、既存台帳の取り込みから導入時の数値検証まで支援を受けられるクラウド型の固定資産管理システムです。新しく購入した資産の登録や部門・科目の変更、除却など31種類の処理をデータ読込で行え、独自のファイルも項目と列を対応付けて取り込めます。税制改正には、月額利用料の範囲で定期バージョンアップにより対応。TKC全国会の税理士・公認会計士による導入コンサルティング支援(数値検証等)も受けられるため、台帳移行時の照合に不安がある企業の選択肢です。
PCAクラウド 固定資産
- どんな会計システムともマッチする仕訳データを自動作成
- 特に複雑なリース資産管理機能が充実
- グループ会社全体で導入しやすいコストパフォーマンスと機能性
ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 固定資産」は、固定資産・リース資産の管理から申告まで対応するクラウドサービスです。対応OSや必要なメモリ、ディスク容量などの動作環境が公開されており、導入前に自社のパソコンと照らしあわせられます。税法基準と会計基準のそれぞれで期首簿価や償却方法、耐用年数を管理でき、汎用データの受入・作成にも対応。法令対応プログラムは無償で提供されています。
マネーフォワード クラウド固定資産
- 複数台帳管理で税務基準・会計基準の差異にも対応
- クラウドサービスで資産の見える化を実現
- 会計・税務・業務担当者全員が管理しやすい
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド固定資産」は、インストール型と比べる際の候補となるクラウド型の固定資産管理システムです。複数台帳の管理により、税務基準と会計基準で異なる償却計算を行えます。資産の取得や異動を記録するたびに減価償却費がリアルタイムで計算され、写真や証憑もクラウド上でまとめて管理可能。経理部門だけでなく総務や工場の現場職員まで利用できるため、拠点の担当者も台帳を参照したい会社で検討できます。
Universal Business Cloud リース固定資産
- デロイトトーマツの持つ専門性を生かしたリース固定資産システム
- リース新基準に対応しリース支払負債使用権資産の管理は万全
- フルクラウドでスピーディーな操作感と強固なデータセキュリティ
合同会社デロイト トーマツが提供する「Universal Business Cloud リース固定資産」は、新リース会計基準への対応と固定資産管理を一元化するSaaS型のソフトウェアです。インポートセンターで各種イベントごとの資産データを取り込めるほか、資産種類や設置場所、部門体系などのマスタも取り込めます。会計基準と税法基準の両方で減価償却を計算でき、固定資産台帳や償却資産申告書の作成にも対応。フルクラウドのため、自社でサーバーを用意せずに導入を進めたい企業の比較対象です。
ProPlus固定資産システム (株式会社プロシップ)
- 最適な固定資産管理で業務効率化を実現したい企業
- IFRS対応も見据え、多彩な事例をベースに再構築を検討中の企業
- グローバル固定資産管理基盤の構築を実現したい企業
まとめ
インストール型の固定資産管理システムは、動作環境とライセンスの確認、既存台帳の整理、導入時期の決定という準備を経て、インストールと初期設定、データの取り込みと照合へ進みます。導入後は税制改正への更新やバックアップを自社で担う点も押さえておきましょう。使う人と場所に適した形態の固定資産管理システムを比較したい方は、一括資料請求を活用してください。

