
PBXとは?主装置とは?
PBXと主装置の概要を見ていきましょう。
PBX:拠点間の内線を一元管理できる電話回線交換機のこと
PBXは「Private Branch Exchange」の略で、日本語に訳すと「電話交換機」となります。外線と内線、あるいは内線同士の接続を担うハードウェアです。基本的にオフィスにPBXの機械を設置して使うことになります。
以前は電話線を利用したものが一般的でしたが、最近ではIPネットワークを利用したIP-PBXが多いです。また、オフィスに機械を設置する必要がないクラウドPBXも主流になってきています。
主装置:ビジネスフォンを使うために必要な機器のこと
主装置とは、ビジネスフォンを使うのに必要な交換機のことです。外線と内線、あるいは内線同士の通信を制御します。ビジネスフォンは、専用の電話機と主装置が揃って初めて使えるようになります。
ちなみに、混同されがちですがビジネスフォンとPBXは同じものではありません。オフィスの外線や内線の通信を制御するという点では同じですが、対象としている利用規模に違いがあります。それぞれ以下のような特徴を持ちます。
- 【PBX】
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- ■接続可能な電話機の数が多い(数千台まで可能)
- ■高額(安くても数百万円以上かかる)
- ■接続可能な周辺機器が豊富
- 【ビジネスフォン】
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- ■接続可能な電話機の数が少ない(多くても百台程度)
- ■安価(数十万円程度で導入可能)
- ■接続可能な周辺機器は少ない
PBXと主装置の違いは?
PBXと主装置は、どちらも外線と内線あるいは内線同士の通信を制御するものです。両者ともに、外線からの発着信制御や内線同士の通信、ダイヤルイン、転送、代表電話番号着信などの機能を持ちます。
両者の違いは、PBXが大規模な環境で使われるのに対し、主装置は小規模な環境で専用電話機(ビジネスフォン)とともに使われる点です。
また、この点に伴って以下のような違いもあります。(以下の特徴には旧来のレガシーPBXだけでなくIP-PBX・クラウドPBXが持つ特徴も含まれます。)
- 【PBXだけが持つ特徴】
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- ■パソコンと接続可能
- ■スマホを内線端末として利用可能
- ■CTI機能がある
- ■内線でもISDN回線を接続可能
- ■複数の拠点を内線で接続可能
近年主流のIP-PBXやクラウドPBXとは?
最近ではIP-PBXやクラウドPBXが主流になってきており、従来のレガシーPBXは姿を消しつつあります。では、IP-PBXとクラウドPBXはレガシーPBXとどう違うのでしょうか。それぞれの特徴を紹介します。
- 【IP-PBX】
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- ■電話回線を使わない分、ランニングコストが低い
- ■オフィスのレイアウト変更時に内線番号を変えなくてよい
- ■内線番号の設定はパソコンから可能(内線工事は不要)
- ■専用アプリの利用によりスマホを内線端末として利用可能
- ■パソコンとの連携性が高く、CTIなどの機能を利用可能
- ■各拠点はインターネットでつながるため、拠点ごとにPBXを設置しなくてよい
- 【クラウドPBX】
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- ■IP-PBXが持つ機能や利便性は基本的にクラウドPBXにも備わっている
- ■PBX本体を設置する必要がない
- ■各種設定はパソコン上で可能
- ■電話機増設や機能の追加が簡単
PBXと主装置の違いを理解し、最適な機器を導入しよう!
PBXとは電話交換機のことで外線と内線を制御します。主装置も基本的に同じ役割を担いますが、ビジネスフォンと組み合わせて使うのが特徴です。
ビジネスフォンよりもPBXのほうが大規模な利用に向いており、機能もPBXのほうが優れています。その分、PBXのほうが高額な傾向にあります。
両者の違いをよく理解し、自社に適したほうを選びましょう。
