【比較表】おすすめのPBX・クラウドPBX一覧
では、ここからは一つひとつPBX製品を比較していきましょう。まずはITトレンド編集部が厳選したPBX製品を比較表にしましたので、ここである程度目星をつけておくと良いでしょう。
|
特徴 |
対象従業員規模 |
参考価格 |
提供形態 |
VoiceConnect |
電話機40台以上の場合に最適 |
100名以上 |
別途お問い合わせ |
クラウド / SaaS |
トビラフォン Cloud |
迷惑電話フィルタ機能を搭載 |
全ての規模に対応 |
月3,000円~ |
クラウド |
OSORA |
電話内容をモニタリングしてオペレーターをサポート |
全ての規模に対応 |
4,000円~ |
サービス / クラウド / パッケージソフト / SaaS |
OCEクラウドでんわ |
国内のデータセンターで24時間365日有人監視 |
250名以上 |
別途お問い合わせ |
オンプレミス / クラウド |
モバビジ |
NTT東西会社のクローズドネットワークを利用するので音声品質が高い |
全ての規模に対応 |
別途お問い合わせ |
クラウド / アプライアンス / サービス |
INNOVERA (イノベラ) |
同社の回線IP-Lineを利用すれば電話回線も不要 |
全ての規模に対応 |
2,200円~ |
オンプレミス / クラウド / SaaS |
CLOUD PHONE |
市外局番も使えて、固定電話と同レベルの音声品質 |
全ての規模に対応 |
月800円~ |
クラウド / SaaS |
おすすめのPBX・クラウドPBXを徹底比較
続いて、比較表で紹介したPBXの詳細をそれぞれ紹介します。
音声クラウドサービス VoiceConnect の比較ポイント
- インターネット・モバイル回線で場所を選ばない!
- スマホで代表番号・部門番号が取れる!
- webインターフェースでお客様自身で設定変更も簡単!
「VoiceConnect」は、NECネッツエスアイ株式会社が提供する音声クラウドサービスです。設定変更や回線の増減などに柔軟に対応でき、電話機が40台以上の場合に最適です。内線・外線の発着信や保留、転送など基本的な機能が使えます。オプションでコンタクトセンター機能やCRM連携、ネッツワイヤレス連携が可能です。
- ■特徴:電話機40台以上の場合に最適
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:クラウド / SaaS
- ■対応機能:携帯転送機能・PC連携・拠点間内線接続
「トビラフォン Cloud」はトビラシステムズ株式会社が提供するクラウド型ビジネスフォンサービスです。スマホにアプリを入れるだけで050番号が使えて、内線通話が可能です。なお、0120番号の取得はオプションとなります。迷惑電話フィルタ機能が特徴的で、約9億件もの電話番号データを収集して迷惑電話を判別し、拒否できます。また、利用開始月は月額費用が無料であるうえ、利用開始の翌月から適用になる無料通話2,000円分が付与されるのでお得でしょう。
- ■特徴:迷惑電話フィルタ機能を搭載
- ■価格:月3,000円~
- ■提供形態:クラウド
- ■対応機能:拠点間内線接続
OSORA の比較ポイント
- 従来のPBXに比べて、低価格・高機能!
- 台数制限ナシ! 工事不要! 最短翌週導入!
- 拠点間やテレワークの電話応対もスムーズ!
株式会社SceneLiveが提供する「OSORA」は、中小企業から大きな支持を得ているクラウドPBXです。管理者は通話履歴を閲覧したり録音した通話を確認できたりするため、オペレーターにアドバイスなどを行えるでしょう。ベンダーのサポート体制も整っており、システム管理者の操作研修などの支援があります。
- ■特徴:管理者が電話内容をモニタリングしてサポートできる
- ■価格:4,000円~
- ■提供形態:サービス / クラウド / パッケージソフト / SaaS
- ■対応機能:携帯転送機能・PC連携・拠点間内線接続
OCEクラウドでんわ の比較ポイント
- 国内自社データセンターにて運用(日本人スタッフによる対応)
- 従来のPBXフル機能をクラウドで実現
- 安価な導入費用と安価なランニングコストを実現
「OCEクラウドでんわ」は、株式会社大崎コンピュータエンヂニアリングが提供しているクラウド型PBXです。国内のデータセンターで運用しており、24時間365日有人監視で万全の保守サポートを受けられます。なお、センターPBXは二重化運用なので万が一の事態にも対応できるでしょう。
- ■特徴:国内のデータセンターで24時間365日有人監視
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:オンプレミス / クラウド
- ■対応機能:ー
株式会社ケーエムケーワールドの「モバビジ」は、NTT東日本・西日本の「ひかり電話」、クラウドテレコムの「クラウドPBX」「スマホアプリ」、Panasonicの「IP電話機」を組み合わせたサービスです。スマホで03番号・06番号の発着信ができます。NTT東西会社のクローズドネットワーク(NGN網)を利用しており、音声品質が高い点が魅力です。
- ■特徴:インターネットを経由しないので音声品質が高い
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:クラウド / アプライアンス / サービス
- ■対応機能:携帯転送機能・PC連携・拠点間内線接続
INNOVERA (イノベラ) の比較ポイント
- テレワークに最適!会社の電話が場所を選ばずどこでも取れます
- 今お持ちのPC、スマートフォンで会社の電話が取れます
- 素早い導入!最短5営業日で導入(ご利用条件や環境によります)
「INNOVERA (イノベラ)」は株式会社プロディライトが提供するクラウド電話システムで、同社の回線IP-Lineを利用すると電話回線も不要になります。最短5営業日で導入可能です。また、更新や自動アップデートサービス、無料カスタマイズサービスがあり、サポートも充実しています。
- ■特徴:同社の回線IP-Lineを利用すると電話回線不要
- ■価格:2,200円~
- ■提供形態:オンプレミス / クラウド / SaaS
- ■対応機能:携帯転送機能・PC連携・拠点間内線接続
「CLOUD PHONE」は株式会社Wizが提供するクラウドPBXサービスで、050番号のほか市外局番も使えます。固定電話と同じレベルの音声品質で、複数同時着信が可能です。なお、最短1営業日で導入でき、無料の電話サポートもあるのですぐに始めたい場合でも安心でしょう。
- ■特徴:市外局番も使えて、固定電話と同じレベルの音声品質
- ■価格:月800円~
- ■提供形態:クラウド / SaaS
- ■対応機能:携帯転送機能・PC連携・拠点間内線接続
株式会社バルテックジャパンが提供する「MOT/PBX」は、スマートフォンを内線化するシステムです。スマホにアプリを入れるだけで内線通話ができます。音声品質は業界No.1を誇り、拡張性も高いので中~大規模での利用に適しているでしょう。
- ■特徴:音声品質や拡張性が高く、中~大規模でのオフィスに最適
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:アプライアンス / オンプレミス / クラウド
- ■対応機能:携帯転送機能・PC連携・音声会議・拠点間内線接続
- ■従業員全員のスマホの内線化が簡単にできる。顧客管理、電話と紐づいたCTIシステムが安価で構築できるので助かる。(神奈川県/ その他/ 飲食店・宿泊)
- ■音質がいいです。普通の固定電話のように使用できます。 (神奈川県/ 専門職(法律関連)/ コンサル・会計・法律関連)
Cisco Webex Calling の比較ポイント
- 専用アプリを経由して固定電話あての通話をスマホで受けられる
- 東京の市外局番03や大阪の市外局番06など固定電話番号を利用可能
- 個人のスマホからでも利用できるので会社からのデバイス配布不要
- 簡単比較ポイント
- ■提供形態:クラウド / サービス
- ■参考価格:別途お問い合わせ
「Cisco Webex Calling」はシスコシステムズ合同会社が提供するクラウド電話システムです。専用アプリを経由して固定電話あての連絡をスマホで受けられるほか、東京や大阪の市外局番を利用できるため信頼度の高い電話窓口を作成できます。
Webexシリーズの他システムと連携することでWeb会議やビジネスチャットなどもスムーズに利用可能です。
- 簡単比較ポイント
- ■提供形態:クラウド / SaaS / ASP / サービス / その他
- ■参考価格:190,000円 ~
「Omnia LINK」はビーウィズ株式会社が提供するトータルテレフォニーソリューションです。コールセンター向けの製品で、VPNを利用した在宅コールセンターにも対応しています。
在宅でもコールセンター内の連携を高められるのが特長で、応対中にもソフトを通じてヘルプサインを出せる機能や内線電話をビデオ通話に切り替える機能があるため、上司と従業員のコミュニケーションが簡単にできます。
PBXを選ぶときの比較ポイント
ここで一旦、PBXを選ぶときの比較ポイントを見ていきましょう。
初期費用と運用コスト
初期コストはソフトウェアタイプのIP-PBXや、クラウドPBXが安い傾向にあります。逆に、企業に専用設備を導入する必要がある従来のPBXやハードウェアタイプのIP-PBXは高額になりがちです。
ただし、クラウドPBXは利用人数によって課金されるものもあるため、人数が多ければ従来のタイプのほうが安くなる可能性もあります。製品ごとに料金体系が異なるため、よく確認してから選びましょう。
ベンダーのサポート体制
ベンダーのサポート体制が充実しているものを選びましょう。たとえば、製品を選ぶときは以下のようなことを確認しましょう。
- ・24時間365日体制のサポートがあるか
- ・マニュアルがあるか
- ・導入支援をしてくれるか
困ったときにメールやチャットですぐに対応してもらえるか、またマニュアルや説明会で導入・運用を支援してもらえるかといったことを確認しましょう。
通話に障害が起こる可能性がないか
停電時やシステムトラブルへの備えも重要です。たとえば、以下のようなことを確認しましょう。
- ・メモリやCPUが多重化されている
- ・バッテリーが長持ちする
- ・110番や119番につながる
メモリやCPUが多重化されていれば、一部が壊れてもシステムは利用できます。バッテリーは停電時に何時間持つのか確認しておきましょう。
また、IP電話では110番や119番につながらないものも多いです。トラブル時への対策として確認しておきましょう。加えて、音声品質が高い製品を選ぶと安心です。
必要な機能を搭載しているか
PBXは製品によって備えている機能が異なります。
PC・スマートデバイスとの連携
PCと連携することで、画面で通話相手の情報を確認しながら対応できます。コールセンター業務においては、顧客の情報を確認しながら通話したい場合に便利です。特にCRMなどのシステムを導入している場合には、組み合わせることで業務が効率化するでしょう。
また、スマートデバイスと連携できるものもあります。外出先でスマートフォンから電話をかけるときにも、社内にいるときと同じ電話番号が利用できれば、よりスムーズなやり取りが可能になるでしょう。
通話内容のモニタリング
通話内容の記録機能を備えたPBXも多くあります。単純に通話相手の履歴を確認できるものや、通話内容を録音できる、多くの履歴の中から探したいものを検索できるなど高度な機能を備えた製品もあります。
コールセンター業務においては、録音した内容を確認することで商品やサービスの問題点を分析したり、熟練オペレーターの対応を共有して新人の育成に役立てたりできます。
電話会議
1対1の会話だけでなく複数人での電話会議に対応した製品もあり、頻繁に会議を行う企業に適しています。会議に伴う通信費や出張費を削減できるでしょう。
まだまだある!人気クラウドPBX
これまでに紹介した以外にもクラウドPBXは数多くあります。ここからは、人気のクラウドPBXを紹介していきます。
ひかりクラウドPBX
東日本電信電話株式会社の「ひかりクラウドPBX」は、内線通話機能とPBX機能をクラウド上で提供するサービスです。専用アプリをインストールするだけでスマホを内線化します。従来のPBXやビジネスフォンと併用しながら段階的な導入ができるでしょう。また、内線のほか、03から始まる代表電話番号も使えます。
- ■特徴:段階的な導入が可能
- ■価格:月11,000円~
- ■提供形態:クラウド
- ■無料トライアル:2週間
GoodLine
「GoodLine」は株式会社グッドリレーションズが提供するクラウド型ビジネスフォンです。小規模向けのプランがあり、大規模から小規模まで3,000社以上で導入された実績があります。通話録音や稼働状況のモニタリング、Salesforceとの連携など営業支援機能が充実しており、最短2日で導入可能です。なお、03などの市外局番、0120番号、利用中のNTT番号が使えます。
- ■特徴:営業支援機能が充実
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:クラウド
- ■無料トライアル:ー
ナイセンクラウド
アイティオール株式会社が提供する「ナイセンクラウド」は、1人~数千人に対応したクラウド電話サービスです。PCやスマホ、IP電話機で使えて、最短1日で導入できます。また、03や06番号など全国の市外局番に対応しており、050や0120、0800番号も使えます。
- ■特徴:1人~数千人に対応
- ■価格:月2,000円~
- ■提供形態:クラウド
- ■無料トライアル:ー
OFFICE PHONE
20,000社で導入された実績がある「OFFICE PHONE」は、株式会社ベルテクノスが提供するクラウドPBXです。アプリをスマホに入れるだけなので、最短当日に導入が完了します。なお、使える電話番号は市外局番や050、0120、0800で、利用中の外線番号も使えます。ネットFAX、名刺管理、グループウェア機能などの機能も搭載しており、IT専門スタッフによる丁寧なサポートも魅力でしょう。
- ■特徴:20,000社で導入された実績
- ■価格:月3,400円~
- ■提供形態:クラウド
- ■無料トライアル:ー
ここで紹介した以外にも数多くのクラウドPBXがあります。以下の記事ではおすすめのクラウドPBXを厳選しているので、ぜひご覧ください。
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uniConnect
エス・アンド・アイ株式会社の「uniConnect」は、オンプレミス・クラウド型のPBXシステムです。オンプレミス型は既存PBXと連携でき、電話環境を変えなくても導入可能です。Microsoft 365やGoogle Workspaceとの連携にも柔軟に対応しています。
- ■特徴:Microsoft 365やGoogle Workspaceと連携可能
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:オンプレミス/プライベートクラウド/フルクラウドパッケージ
- ■無料トライアル:2週間
MediaOffice
「MediaOffice」はメディアリンク株式会社が提供するオフィス向けIP-PBXです。13,000席以上で導入された実績があり、継続利用率は98%です。通話、保留、転送のほか、CTIやIVR、通話録音、レポート機能を搭載しています。なお、ニーズに応じてオンプレミス型またはクラウド型、ハーフクラウド型から導入形態を選択できます。
- ■特徴:導入実績13,000席以上、継続利用率98%
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:オンプレミス/フルクラウド/ハーフクラウド
- ■無料トライアル:ー
種類が多くて選べない…という方は、導入実績が豊富な製品を選ぶのが無難でしょう。以下のボタンから、ITトレンドに資料請求の多かったPBXをランキング形式で確認できますので、上位製品の資料を請求してみてください。
PBX の製品を調べて比較
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今週のランキングの第1位は?
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PBXとは
PBXとは、「Private Branch Exchange」の略語であり、企業内に設置して使う電話交換機のことです。内線をつなぐことで企業内部でのやり取りを可能にするほか、外線との接続も担います。大企業では異なる拠点のPBXをつなげることで、地理的に離れた拠点間でも無料で連絡を取り合えます。
PBXの種類
PBXはアナログPBXとデジタルPBXの2つ種類に分けられますが、現在ではデジタルPBXが主流になっています。
アナログPBXとデジタルPBX
アナログPBXは、日本で電話サービスが始まった1890年当初から使われている技術を採用したもので、レガシーPBXとも呼ばれます。
しかし、1980年代ごろに電話交換機はデジタル化され、デジタルPBXが普及し始めました。デジタル化されたデータはコンピュータと相性がよく、コールセンターの業務は大きく効率化されました。現在では、単にPBXと呼ぶときはデジタルPBXのことを指します。
UnPBXはデジタルPBXの一種
UnPBXはデジタルPBXの一種です。音声をパソコンのデータとして取り扱うため、通常のデジタルPBXと区別してUnPBXと呼ばれるようになりました。あらかじめ設定された基準に従って、適切なオペレーターに電話を振り分けるACD(着信呼自動分配)機能を備えているのが特徴です。
PBXとビジネスフォンの違い
PBXとビジネスフォンの違いは対象企業規模の大きさにあります。内線の通話を無料で実現するという点では共通していますが、PBXのほうがより大企業向けの特性を備えています。PBXはビジネスフォンと比較して以下のような特徴があります。
- ・接続可能電話機数が多い
- ・多様な形態の事務所に対応できる
ビジネスフォンの接続可能台数が50~100程度なのに対し、PBXは1,000台以上の電話機を接続できます。また、ビジネスフォンはワンフロアでないと使えませんが、PBXは階をまたいだオフィスや異なる拠点の電話をつなげます。
機能の種類数
PBXはビジネスフォンに比べ、対応している内線の種類が多いのが特徴です。異なる拠点やフロアでも内線を構築できるため、企業内でのやり取りに適しているといえます。
一方、ビジネスフォンは外線に関する機能が豊富です。留守録や外出先への自動転送機能などが充実しています。
システムの安定性
システムの安定性に関して、PBXはビジネスフォンに比べて以下のような特徴を備えています。
- ・CPUやメモリが二重化されている
- ・高負荷に耐えられるCPUを搭載している
- ・バッテリーが長持ちする
PBXはビジネスフォンとは違い、CPUやメモリ、ディスクなどが二重化されています。トラブルで一方が使えなくなっても、もう一つが正常に動いていればシステムを使い続けられます。また、PBXのほうが高性能なCPUを搭載しています。コールセンターのように大容量のデータをやり取りするのに向いています。
さらに、バッテリーもPBXのほうが長持ちします。バッテリーを増設した場合、ビジネスフォンでは停電時に3時間程度しか持ちませんが、PBXであれば1日耐えられるでしょう。
導入コスト
PBXはビジネスフォンと比較して性能が高いのが特徴ですが、そのぶんコストは高くなりがちです。同じビジネスフォン・PBXでも、備えている機能や対象企業規模によって価格は異なるので、自社の規模に適したものを選ぶことが大切です。
IP-PBXとは
IP-PBXとは、「Intenet Protocol Private Branch eXchange」の略語であり、IPネットワーク(インターネットで用いられるネットワーク)を介して音声をやり取りするPBXです。
電話線ではなく、WANやLAN経由で音声の送受信を行います。そのため、従来は電話線の技術をもった技術者が担当していたのに対し、IP-PBXはIP技術を持つ技術者が管理することになります。
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IP-PBXを導入するメリット
IP-PBXにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
配線工事が不要で手軽に導入できる
IPネットワークを利用するため、電話専用の配線を整備する必要がなく、導入コストが安くなります。企業内のサーバにインストールして使うソフトウェアタイプの製品であれば、機器の設置が必要ないため、低価格で導入できます。
スマートフォン・PCに連携できる
IPネットワークを介して、スマートフォンやパソコンと連携できます。
スマートフォンであれば、内線の端末として利用できます。IP-PBXにはWi-Fiに対応している製品も多いため、通信コストを削減できます。
また、パソコンでは音声データを保存したり、CRMのようなコールセンターで用いられる他のシステムと連携したりできます。
運用の手間もなく、コストも削減できる
IP-PBXはランニングコストが安いのが特長です。通信費は日本国内で一律であるため、場所を気にする必要はありません。また、スマートフォンを内線の端末として利用すれば、外出先でも外線を用いることなく社員同士がやり取りできるため、通信費がかかりません。
さらに、海外での利用も低価格で実現できます。従来のPBXでは電話線の届く範囲でしか内線を接続できないため、地理的に離れるほど高額になりました。しかし、IP-PBXはIPネットワークを利用しているため、インターネットにつながる場所であればどこでも同じように使えます。
管理が簡単なのも特長です。従来のPBXは電話線の専門技術を持った業者に依頼して設定を行う必要がありましたが、IP-PBXはパソコンで管理でき、自分自身で設定を行える製品も多く存在します。
提供形態を2つから選べる
IP-PBXには、ハードウェアタイプとソフトウェアタイプの2種類があります。
ハードウェアタイプは従来のタイプであり、企業内にPBXの装置を設置することで運用・管理します。スイッチやルータ機能を備えており、企業内で管理できるぶんセキュリティや安定性に優れているのが特徴です。
ソフトウェアタイプは、企業内にPBXの装置を設置せず、サーバにソフトウェアをインストールする形で利用します。装置の導入が必要ないため、低価格で導入できます。
クラウドPBXとは
クラウドPBXは、IP-PBXに比べ、比較的導入・運用しやすくしたタイプのものです。自社内に装置を設置する必要はなく、ベンダーが管理するサービスにアクセスして利用します。
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クラウドPBXを導入するメリット
クラウドPBXにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
社内にデバイスを置く必要性がなく手軽に導入できる
従来のPBXは企業にハードウェアを購入し、PBXを利用する拠点ごとに設置する必要がありました。しかし、クラウドPBXはインターネットで外部のサービスにアクセスして使うため、自社で設備を整える必要がなく、導入コストが安く済みます。
特定の端末に依存しない
パソコンやスマートフォンなど、多くの端末に対応しています。現在利用している機器を端末として利用すれば、導入時に改めて機器をそろえる必要がありません。
サービスの選択肢が多く、親和性も高い
クラウドPBXは録音や電話会議など、豊富な機能が提供されており、その中から自社に適したものを選んで利用できます。ボイスメールなどのアプリケーションとも相性がよく、連動させることでより幅広い機能を利用できます。
よく比較検討し、最適なPBXを導入しよう
一口にPBXといっても、製品によって備えている機能はそれぞれ異なります。企業の規模や業務内容によって、最適な製品は変わってくるでしょう。
現在、PBXを導入しリモートワーク化や業務効率化などを実現する企業が増加しています。ぜひ資料請求をして、最適なPBXの導入を検討してみましょう。