ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■データの持ち方別
- 独自の項目や階層を追加できるタイプ:Jira、Planisware Enterprise、TimeTracker NX
- 管理の型があらかじめ用意されたタイプ:プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス)
- ■データの活用方法別
- ツール内のダッシュボードやレポートで集計:Jira、Planisware Enterprise、Lychee Redmine、プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス)、Smartsheet、OBPM Neo
- CSVやExcel形式で出力して表計算ソフトに取り込む:Backlog、Brabio
- APIなどでBIツールや社内システムと連携:Jira、Backlog、Lychee Redmine、Planisware Enterprise、OBPM Neo、TimeTracker NX
プロジェクト管理ツールとデータベースの関係
データベースとは、決まった形式で情報を整理して蓄積し、検索や集計ができるようにした仕組みです。プロジェクト管理ツールも、内部ではタスクや担当者の情報をデータベースとして扱っています。この関係を理解すると、ツールの使い方が整理しやすくなります。
1件の記録として保存されるタスク
プロジェクト管理ツールでは、1つのタスクが1件の記録として保存されます。記録には、タスク名や担当者、開始日と期限、ステータス、優先度といった項目がひもづきます。表計算ソフトにたとえると、1行が1つのタスク、各列が項目という関係です。
この形で記録が積み重なると、「期限を過ぎたタスクだけを表示する」「担当者ごとに件数を数える」といった検索や集計ができます。Excelでの管理と違い、複数人が同時に更新しても記録が1か所にまとまる点が、ツールを使う利点の1つです。
表やカンバン、ガントで共通するデータ
プロジェクト管理ツールには、一覧表やカンバン、ガントチャート、カレンダーといった複数の表示方法があります。これらは別々のデータではなく、同じタスクの記録を異なる形で見せているものです。
例えば、カンバンでカードを「完了」の列に移すと、一覧表のステータスも「完了」に変わります。ガントチャートで期限を延ばせば、カレンダーの表示も連動します。データが1つにまとまっているため、見る人の役割にあわせて表示を切り替えても、情報の食い違いが起きにくいのが特徴です。
データベース型とタスク管理型の違い
プロジェクト管理ツールは、データの持ち方によって大きく2つの型に分けられます。項目を利用者が自由に作れる型と、プロジェクト管理に必要な項目があらかじめ用意された型です。どちらが向くかは、管理したい内容と運用する人の体制によって変わります。
項目を自由に設計できるデータベース型
データベース型は、利用者が項目や選択肢、表示方法を自由に設計できるツールです。タスクだけでなく、顧客や案件、成果物、議事録といった情報も、それぞれ表として作り、互いに関連づけて管理できる場合があります。
自社の業務にあわせた管理表を作れる反面、設計を考える担当者の負担は大きくなります。項目の作り方が人によってばらつくと、プロジェクトごとに集計の方法が変わってしまうおそれもあります。社内で設計のルールを決められるかが、使いこなせるかどうかを左右します。
管理項目が決まったタスク管理型
タスク管理型は、担当者や期限、ステータス、工数といったプロジェクト管理の基本的な項目が、あらかじめ用意されているツールです。初期設定の手間が少なく、導入してすぐに使い始めやすい特徴があります。
全社で同じ項目を使うため、プロジェクトをまたいだ集計や比較がしやすい点も利点です。一方で、自社独自の管理項目を追加できる数や形式に制限がある場合があります。必要な項目を洗い出し、カスタム項目と呼ばれる独自の項目で補えるかを確認しておきましょう。
プロジェクト管理データの項目設計
プロジェクト管理ツールをデータベースとして生かせるかどうかは、どのような項目をどのような形式で記録するかで決まります。後から集計や分析に使えるよう、導入時に項目を設計しておくことが大切です。設計で押さえたい3つのポイントを紹介します。
必須項目と選択肢の統一
集計に使う項目は、入力を必須にし、自由記述ではなく選択肢から選ぶ形式にするのが基本です。例えば、タスクの種類を自由に書かせると、「設計」「設計作業」「デザイン」のように表記が揺れ、正しく集計できなくなります。
選択肢はあらかじめ決めておき、追加する場合は管理者が行うルールにしましょう。一方で、必須項目を増やしすぎると入力の負担が増え、記録が滞る原因になり得ます。集計で実際に使う項目だけを必須にし、それ以外は任意にするといった調整が必要です。
プロジェクトとタスク、担当者の関係
プロジェクトの下にタスクがあり、タスクの下に細かな作業があるという親子の関係を、ツール上でどう表すかも設計のポイントです。親子関係が整理されていれば、作業の進み具合をプロジェクト全体の進捗として集計できます。
あわせて、タスクの前後関係も記録しておくと、遅れが後の工程にどう影響するかを把握できます。担当者は1人に絞るのか、複数人を登録できるのかも決めておきましょう。担当者の扱いが曖昧だと、誰の負荷が高いのかを正しく集計できません。
工数と進捗の記録の仕方
予定の工数と実際にかかった工数を記録しておくと、見積もりの精度を振り返れます。ただし、工数の単位が人によって時間だったり日数だったりすると、正しく比較できません。
単位や入力のタイミングを決めて、記録のルールをそろえましょう。進捗も、「50%」のような割合で入力するのか、ステータスの段階で表すのかを統一しておきます。割合は人によって感覚が異なるため、ステータスの定義を文書にしておくと、記録の精度を保ちやすくなります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でプロジェクト管理ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
蓄積したプロジェクト管理データを分析に生かす
項目をそろえて記録を積み重ねたら、そのデータを分析に生かします。プロジェクト管理ツールの中で集計する方法と、外部のツールにデータを取り出して分析する方法があります。目的と必要な分析の深さにあわせて選びましょう。
ダッシュボードでの集計
ダッシュボードとは、進捗や件数をグラフや表でまとめて表示する画面です。プロジェクト管理ツールのダッシュボードを使えば、期限切れのタスクの数や担当者ごとの負荷を、データを取り出さずに確認できます。
定例会議でダッシュボードを画面に映せば、報告資料を作る手間を減らせます。ただし、集計できる項目やグラフの種類はツールによって異なります。自社が見たい指標を事前に決め、その指標をダッシュボードで表示できるかを試用期間中に確認しておきましょう。
CSV出力とAPI連携による外部での分析
複数年分のプロジェクトを比較したり、原価や売上のデータと組み合わせたりする分析は、ツールの中だけでは難しい場合があります。その場合は、データをCSV形式で出力し、表計算ソフトやBIツールで分析する方法があります。BIツールとは、社内のデータを集めて分析し、グラフで見える化するツールです。
定期的に分析するなら、APIと呼ばれる外部連携の仕組みで、データを自動で取り出せるかも確認しましょう。APIの利用には回数の上限が設けられていることがあり、プランによって使えない場合もあります。
プロジェクト管理のデータベースを長く使うための管理
プロジェクト管理ツールのデータは、年数を重ねるほど価値が高まります。一方で、項目の変更や記録の増加が続くと、データが使いにくくなることもあります。長く活用するための管理のポイントを3つ紹介します。
項目の追加や変更のルール
運用を続けると、新しい管理項目を追加したい、選択肢を変えたいといった要望が出てきます。誰でも自由に項目を変更できる状態だと、過去のデータと新しいデータを比べられなくなるおそれがあります。
項目の追加や変更は管理者が行い、変更した日付と内容を記録しておきましょう。選択肢を変更する場合は、過去の記録をどう扱うかもあわせて決めておきます。変更の履歴が残っていれば、分析の際にデータの区切りを正しく判断できます。
完了したプロジェクトの保管と整理
完了したプロジェクトの記録は、次の見積もりや計画を立てる際に参考にできます。削除せずに保管しつつ、日々の画面に表示されないようアーカイブする機能を使うと、検索や表示の速さを保ちやすくなります。
プランによっては、保存できるデータ量や添付ファイルの容量に上限があります。上限に近づいたときの追加料金や、古い添付ファイルを整理するルールも確認しておきましょう。保存期間は、社内の文書管理の規程や取引先との契約にあわせて決めることが大切です。
自社サーバーで運用する場合の保守
オンプレミス型のプロジェクト管理ツールでは、データを保存するデータベースのソフトウェアも自社で管理します。製品によって、対応しているデータベースの種類やバージョンが決まっているため、導入前に確認が必要です。
データが増えると、検索や画面の表示が遅くなる場合があります。データベースの容量の監視や定期的なバックアップ、ツールの更新にあわせたデータベースの更新も運用の作業に含まれます。社内に担当者を置けない場合は、保守を委託できるかも確認しておきましょう。
データの持ち方と活用方法で比べる製品一覧
管理項目の設計の自由度や、集計・出力・外部連携の方法に注目して、この記事で紹介するプロジェクト管理ツールを一覧にしました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Jira | カスタムフィールドで項目を管理でき、ダッシュボードで進捗を1つの画面に集約 |
| Planisware Enterprise | OBS・RBS・CBSなどの階層構造を持ち、独自の階層も定義して分析できる |
| Lychee Redmine | チケット更新や工数入力をQCDレポートやダッシュボードに反映できる |
| Backlog | 課題の検索結果をExcel形式で出力でき、Backlog APIでの連携にも対応 |
| プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス) | WBSを標準化し、作業実績と連動した進捗レポートをいつでも出力できる |
| Smartsheet | 表形式の画面を中心に、ガントやダッシュボード、自動化を備えたワーク管理基盤 |
| OBPM Neo | プロジェクトデータをデータベースで一元管理し、セルフBIの分析テンプレートで活用 |
| Brabio | ガントチャートの作成・運用が中心で、ExcelやCSVファイルでのレポート出力に対応 |
| TimeTracker NX | 管理画面で項目をカスタマイズでき、勤怠管理システムや分析ツールとも連携 |
蓄積したデータを生かしやすいプロジェクト管理ツール
タスクや工数の記録を集計・分析に生かす方法は製品によって異なります。項目の設計やダッシュボード、データの出力・連携の観点で紹介します。
Jira
- 世界15万社以上が活用するプロジェクト管理のスタンダード
- 組織全体の進捗を可視化し、データに基づく意思決定を支援
- AIアシスタントRovoと連携し、タスク作成や要約・提案を効率化
アトラシアン株式会社が提供する「Jira」は、カスタムフィールドで管理項目を追加できるタスク・プロジェクト管理ツールです。登録したタスクは、リストやタイムライン、カンバンボードなど複数のビューで追跡できます。ダッシュボードではプロジェクトやスプリントの進捗を1つの画面に集約し、見る人にあわせて表示を変更可能です。バーンダウンチャートなどのアジャイルレポートも備え、SlackやGitHubなど3,000以上のアプリとも連携します。
Planisware Enterprise
- AI搭載の統合プロジェクト管理システム
- 研究開発、IT、エンジニアリングなど多様なプロジェクトに対応
- 世界中の主要企業がプロジェクトおよびポートフォリオ管理に活用
プラニスウェア・ジャパン株式会社が提供する「Planisware Enterprise」は、階層構造をもとに多様な切り口でデータを分析できる統合プロジェクト管理システムです。OBSやRBS、CBSなどの階層を保持でき、ユーザー企業が独自の階層構造を定義することも可能です。スケジュールの変更にあわせてコストやリソースの予測値を自動で計算し、レポートやダッシュボードをボタン1つで生成。ERPなどの外部システムとのデータ連携にも対応しています。
Lychee Redmine
- ガントチャートで進捗を見える化
- 工数と予算をリアルタイムに管理
- プロジェクトレポートを自動作成
株式会社アジャイルウェアが提供する「Lychee Redmine」は、日々のチケット更新や工数入力をQCDレポートやダッシュボードに反映できるプロジェクト管理ツールです。予定工数と実績を比べられるほか、予算や単価、経費を登録すれば工数にもとづく費用や収支も確認できます。報告資料を別に作る負担を抑えながら、最新のデータでプロジェクトの状況を把握したい場合に向いています。オンプレミス版はPostgreSQL(推奨)とMySQLのデータベースに対応しています。
Backlog
- 担当者と期限が明確で、確認漏れや遅延を防止
- 直感的な操作と親しみやすいデザインで誰でも使いやすい
- 人数無制限の定額制で、チーム拡大も安心
株式会社ヌーラボが提供する「Backlog」は、課題の検索結果をExcel形式でエクスポートでき、Backlog APIを使った連携にも対応するプロジェクト管理ツールです。親課題・子課題でタスクの親子関係を整理でき、ガントチャートやカンバンボード、バーンダウンチャートで進捗を可視化します。チャットツールへの通知や、他のプロジェクト管理ツールからの移行にも対応。人数無制限の定額制で、メンバーが増えても料金が変わらない点も特徴です。
プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス)
- 計画から実行、レポートまで考え抜かれた設計思想
- 現場の定着にこだわった圧倒的に使いやすいExcelライクな操作性
- 円滑なマネジメントサイクルを実現するコンサルティングサポート
フラッグス株式会社が提供する「プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス)」は、WBSの標準化で複数のプロジェクトを同じ尺度で管理できるプロジェクト管理基盤です。作業実績の入力と連動して進捗をリアルタイムに集計するため、マクロでの集計や報告書の作成をしなくても各種の進捗レポートを出力できます。課題・不具合・リスクなどのチケット管理や、プロジェクト損益の集計にも対応。参考価格は22,000円~です。
Smartsheet (Smartsheet Inc)
- 使いやすいUIでガント・カードなど多様ビューに対応。
- 共同編集、自動化、豊富な機能でプロジェクトを効率化。
- 企業レベルのセキュリティで中~大規模に対応可能。
OBPM Neo (株式会社システムインテグレータ)
- 240社以上の導入実績!PMBOK準拠の質の高い管理が可能!
- 工数・原価管理や進捗管理、要員管理や品質管理を統合できる!
- 短期間で運用できるような導入支援サービスを提供!
TimeTracker NX (株式会社デンソークリエイト)
- 75,000ユーザー超の導入実績を誇る
- 工数入力に要する時間はわずか1分
- 速やかなデータの視覚化で状況把握を支援
まとめ
プロジェクト管理ツールは、タスクや担当者、工数を1件ずつ記録するデータベースとして捉えると、進捗の管理だけでなく見積もりや人員配置の判断にもデータを生かせます。項目を自由に設計できるデータベース型と、項目が決まったタスク管理型の違いを理解し、必須項目や選択肢、工数の単位をそろえて記録しましょう。ダッシュボードやCSV出力、API連携の対応状況も比べたうえで、まずは資料請求してプロジェクト管理ツールを比較してみてください。

