メトリクス管理とは
メトリクス管理の概要や要素、目的を説明します。
定量化した活動データを基に、プロジェクト管理すること
メトリクス管理とは、メトリクスと呼ばれるデータをもとにプロジェクト管理を行うことです。メトリクスとは、活動を定量化して得たデータを加工したものです。単に定量化した数値データではなく、そこに分析や計算などの加工を施しています。
たとえば、横軸に日時、縦軸に作業時間をとったグラフは工数メトリクスといえます。各作業に、いつ、どのくらいの時間がかかっているかが一目で分かるでしょう。また、一つのグラフに複数の作業進捗をまとめれば、リソース配分が適切かどうかも判断できます。
このように、メトリクスを利用すると、勘に頼らない客観的な判断が実現します。
ものごとを計画通りに進めることが目的
メトリクス管理の目的は、ものごとを計画通りに進めることです。プロジェクト管理に限らず、何かを計画通りに進行させたい場合、メトリクスは重要な考え方です。そのものごとに関係する要素を定量化し、数値で確認できるようにしなければ、予定通りに進めるのは難しいでしょう。
メトリクス管理では客観的な指標である数値に基づいて現状を把握できるため、正確性の高い管理が実現します。データとして可視化されるため、特に複数人で1つのものごとを進めるうえで有効です。
メトリクス管理の手法
メトリクス管理の手法を詳しく解説します。
プロジェクトを見える化する
プロジェクト管理においては、常にプロジェクトの状況が見えるようにしておきます。具体的には、管理する対象を数値化します。メトリクス管理はものごとを数値化して管理する方法なので、見える化の第一歩といえるでしょう。
なお、測定項目の設定には注意が必要です。細かく設定しようと思えば際限なくできますが、それでは管理が大変になります。プロジェクト管理をするうえで過不足のない測定項目を設定しましょう。
基本メトリクスセットの4項目を測定する
プロジェクト管理に必要な最低限の測定項目は「基本メトリクスセット」といい、つぎの4項目から成ります。
- ■工数
- ■作業要素
- ■作業成果物
- ■不具合・課題
工数は、メンバーが作業にどのくらいの時間を費やしたかを示します。作業メンバーはプロジェクトにおける重要なリソースであるため、それが上手く活かされているかを把握することが大切です。
作業要素は作業の進捗具合、作業成果物は作業によって生み出される成果物を示します。作業の進捗状況は成果物から判断できますが、すべての作業に成果物が存在するとは限りません。そのため、成果物とは別に作業要素もデータを取得しましょう。不具合・課題は、作業や成果物の品質を示します。テスト結果における不具合の数や見積もり工数などをデータとして取りましょう。
ProductとActivityの2軸で進捗管理する
ProductとActivityの2軸で進捗管理しましょう。2軸管理は進捗管理手法の1つで、Product、Activityの2つの観点からプロジェクトを管理する方法です。これらは、基本メトリクスセットにおける作業成果物と作業要素に該当します。
Activity軸では、プロジェクトの各作業に焦点を当てて進捗を管理します。計画段階が済んだうえで設計に入っているか、テストに充分な時間はとれているかなどを確認しましょう。
Product軸では、成果物に焦点を当てて進捗管理します。システム開発であれば、開発する各機能がProduct軸の項目です。目的の成果物完成に着実に近づいているか、という観点から進捗管理します。
メトリクス管理を効率的に行うには、プロジェクト管理ツールを活用してデータを一元管理することも有効です。「自社に合うプロジェクト管理ツールを診断してみたい」、「どんな観点で選べばいいかわからない」という方向けの診断ページもあります。
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メトリクス管理に関するFAQ
メトリクス管理は考え方を理解しても、測定項目の決め方や運用の進め方で迷いやすい手法です。ここでは、導入を検討する段階で挙がりやすい疑問を整理しました。自社のプロジェクトにどう取り入れるかを考える参考にしてください。
- Q1:メトリクスと単なる数値データは何が違いますか?
- メトリクスは、活動を定量化した数値に分析や計算といった加工を施したデータです。作業時間をただ記録した数値ではなく、日時と作業時間をかけあわせたグラフのように、判断材料として使える形にしたものを指します。
- Q2:測定項目はどこまで細かく設定すべきですか?
- 細かく設定するほど管理の手間が増えるため、過不足のない範囲にとどめるのが基本です。まずは工数や作業要素、作業成果物、不具合・課題という基本メトリクスセットの4項目から始め、運用しながら必要な項目を足すとよいでしょう。
- Q3:作業要素と作業成果物は両方測る必要がありますか?
- 両方測ることをおすすめします。作業の進捗は成果物から判断できますが、すべての作業に成果物があるとは限りません。成果物が出ない作業の進み具合を把握するために、作業要素のデータも別途取得しておきましょう。
- Q4:ProductとActivityの2軸管理はどのような場面で役立ちますか?
- 作業は進んでいるのに成果物が仕上がらない、といったずれを早期に見つけられます。Activity軸で設計やテストの進み具合を確認し、Product軸で機能ごとの完成度を確認すれば、遅れの原因がどちらにあるか判断しやすくなります。
- Q5:メトリクス管理は何から始めればよいですか?
- まずは管理対象を数値化し、プロジェクトの状況が常に見える状態をつくることから始めます。基本メトリクスセットの4項目を測定したうえで、データの収集や集計に手間がかかる場合はプロジェクト管理ツールの活用を検討しましょう。
メトリクス管理を用いて業務を効率化しましょう
メトリクス管理を用いてプロジェクトを数値化すると、計画と実績が客観的に把握できるようになるため、計画通りに進めやすくなります。メトリクス管理を活用して業務効率化に役立てましょう。
以下の記事では、プロジェクトのスムーズな進行に欠かせないプロジェクト管理ツールを比較紹介していますのでぜひあわせて参考にしてください。



