ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■多言語対応の範囲別
- ■利用場面別
- 海外拠点との社内連絡:Slack、WowTalk、ViberforBusiness、Chatwork
- 海外の取引先とのやり取り:Slack、Chatwork
- 国内で働く外国籍の社員との連絡:apseedsポータル、Dicon、ShareTalk
ビジネスチャットの多言語対応が指すもの
「多言語対応」と書かれていても、製品によって対応している範囲は異なります。自社が求める範囲を正しく伝えられるよう、多言語対応に含まれる主な要素を3つに分けて整理します。
画面表示の言語の切り替え
もっとも基本的な多言語対応は、メニューやボタンなど画面の表示言語を切り替えられることです。利用者ごとに表示言語を設定できれば、日本の社員は日本語、海外拠点の社員は英語というように、同じチャットをそれぞれの言語の画面で使えます。
確認したいのは、対応している言語の種類と、パソコン版とスマホアプリ版の両方で切り替えられるかどうかです。管理画面や操作マニュアル、問い合わせ窓口が何語に対応しているかも、海外拠点の管理者が運用に関わる場合は大切な判断材料です。
メッセージの翻訳
メッセージの翻訳は、相手が書いた文章を自分の言語に訳して表示する機能です。投稿を選んで訳す方式や、設定した言語に自動で訳して表示する方式などがあり、製品によって仕組みが異なります。
画面表示が多言語に対応していても、メッセージの翻訳機能は備えていない製品もあります。翻訳が必要な場合は、標準機能として使えるのか、追加の料金や外部の翻訳サービスとの連携が必要なのかを、資料や問い合わせで確認しましょう。
各国の文字と時差への対応
多言語で使う場合は、各国の文字が正しく表示されるか、検索できるかも確認が必要です。中国語やタイ語、アラビア語のように文字の種類や書く向きが異なる言語では、表示や検索の動作が製品によって異なる場合があります。
また、海外拠点と使うなら、メッセージの送信時刻が利用者のタイムゾーンで表示されるかも重要です。時刻の表示がずれていると、締め切りや会議時間の誤解につながるおそれがあります。実際に使う言語の文章を入力し、表示と検索を試してみましょう。
翻訳機能の仕組みと誤訳への備え
ビジネスチャットの翻訳機能は便利ですが、訳文が常に正確とは限りません。翻訳の仕組みとデータの扱いを理解し、誤訳による行き違いを防ぐ工夫をしておくことが大切です。
専門用語や社内用語の誤訳
自動翻訳は、業界の専門用語や社内だけで通じる略語、製品の型番などを正しく訳せない場合があります。例えば、社内で使う部署の略称が、まったく別の意味の単語として訳されることもあります。
対策として、よく使う用語の訳語を社内で一覧にし、共有しておく方法があります。製品によっては用語集を登録できる機能を備えている場合もあるため、選定時に確認しましょう。数量や日付、金額など、間違えると業務に影響する情報は、原文もあわせて確認する習慣をつけると安心です。
翻訳時のデータの扱い
翻訳機能のなかには、メッセージの文章を外部の翻訳サービスに送って訳文を受け取る仕組みのものがあります。この場合、社内のメッセージが翻訳サービス側で処理されます。
翻訳に使われた文章が保存されるか、翻訳サービスの改善に使われるかは、提供会社やサービスの規約によって異なります。機密情報を扱う部署で翻訳機能を使う前に、データの送信先と保存の有無を確認し、情報セキュリティの担当部署と利用範囲を決めておきましょう。
海外拠点とビジネスチャットを使う運用ルール
多言語に対応したビジネスチャットを導入しても、運用ルールがなければ言葉の壁は残ります。海外拠点とのやり取りを円滑にするために、使用言語や時差、現地の環境について事前に決めておきたいことを整理します。
チャンネルごとの使用言語
海外拠点を含むグループチャットでは、どの言語で書くかを決めておくと混乱を防げます。全社向けのチャンネルは英語、現地の拠点内では現地語、日本とのやり取りは日本語と英語の併記というように、チャンネルの目的ごとに決める方法があります。
翻訳機能に頼る場合でも、主語を省かない、一文を短くするといった書き方のルールを共有すると、訳文の精度が上がりやすくなります。重要な連絡には要点を箇条書きで添えるなど、読み手が確認しやすい形もあわせて決めておきましょう。
時差を考えた通知と返信の目安
海外拠点とは勤務時間がずれるため、相手の深夜にメッセージや通知が届くことがあります。通知の時間帯を利用者ごとに設定できるか、送信の予約ができるかを確認し、相手の勤務時間を尊重した運用にしましょう。
あわせて、急ぎの用件とそうでない用件の伝え方、返信までの目安を決めておくと、返事を待つ側も見通しを立てられます。緊急時は電話など別の連絡手段を使うルールにしておくと、時差があっても対応が滞りにくくなります。
現地の通信環境と規制の確認
国や地域によっては、通信の規制や回線の事情により、特定のサービスに接続しにくい場合があります。海外拠点で問題なく使えるかは、導入前に現地の端末から接続して確かめることが大切です。
あわせて、現地の個人情報やデータの取り扱いに関する法令が、チャットの利用に影響しないかも確認しておきます。判断が難しい場合は、現地の法務担当者や専門家に相談しましょう。拠点ごとの事情を、本社の情報システム部門で一覧にして把握しておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で社内SNS・ビジネスチャットの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
外国籍の社員や海外取引先とのやり取り
多言語でのやり取りは、海外拠点に限りません。国内で働く外国籍の社員や、海外の取引先とビジネスチャットでつながる場面もあります。相手との関係に応じて、設定と伝え方を工夫しましょう。
国内の外国籍社員への連絡
国内の職場で外国籍の社員と働く場合、業務連絡がうまく伝わらないと、作業の誤りや安全上の問題につながるおそれがあります。画面表示を本人の母語や英語に切り替えられれば、操作で迷う場面を減らせます。
連絡文は、短い文で書く、敬語を重ねすぎない、あいまいな表現を避けるといった「やさしい日本語」の考え方を取り入れると、翻訳の有無にかかわらず伝わりやすくなります。作業手順など重要な内容は、写真や図を添えて誤解を防ぎましょう。
海外取引先を招待するときの設定
海外の取引先とビジネスチャットでやり取りする場合は、社外の人を招待する機能の有無と、その管理方法を確認します。ゲストとして招待する場合、閲覧できる範囲を特定のチャンネルに限れるかが重要です。
取引先側が別の製品を使っている場合、相手に新たなアカウントを作ってもらう必要があり、負担になることがあります。招待の手順が相手の言語で案内されるか、取引終了後にアクセス権を外せるかも確認しておきましょう。やり取りした情報の保存期間も、社内のルールで決めておきます。
多言語機能を試験導入で確かめる進め方
多言語対応の使い勝手は、資料を読むだけでは判断しにくい部分です。試験導入の期間を設け、実際の利用者と業務の文章で確かめることで、導入後の行き違いを減らせます。
実際の業務の文章で翻訳を試す
試験導入では、日常の業務連絡で使う文章を使って翻訳を試します。作業指示や会議の調整、トラブルの報告など、場面の異なる文章を用意すると、どの場面で誤訳が起きやすいかが見えてきます。
確認したいのは、専門用語の訳し方、敬語や依頼の表現の伝わり方、長い文章の訳の自然さです。複数の製品を比べる場合は、同じ文章を使うと違いがわかりやすくなります。結果を記録しておけば、社内で選定理由を説明する材料にもなります。試験に使う文章には、実在の顧客名や機密情報を含めないよう、内容を置き換えておくと安全です。
現地の利用者に評価してもらう
翻訳の自然さや画面のわかりやすさは、その言語を母語とする利用者でなければ判断できない部分があります。試験導入には、海外拠点や外国籍の社員にも参加してもらい、使い勝手を評価してもらいましょう。
評価では、訳文の意味が正しく伝わったか、操作で迷った点はないか、通知の時間帯に問題はないかを聞きます。出てきた意見は、製品の比較だけでなく、使用言語や書き方のルールづくりにも生かせます。導入後も定期的に意見を集め、運用を見直しましょう。
多言語に対応したビジネスチャット一覧
画面表示の対応言語や翻訳機能など、多言語対応の範囲が製品ごとにわかるように整理しました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Slack | 英語・中国語など9言語に対応。AIによる翻訳や社外とつながるSlackコネクトも利用可能 |
| WowTalk | 日本語・中国語・英語の多言語に対応した国産ビジネスチャット |
| apseedsポータル | 34か国語の自動翻訳で、外国籍スタッフとの業務連絡を支援 |
| Dicon | 最大16言語の自動翻訳付きチャット。QRコードでやり取りを始められる |
| ViberforBusiness | 多言語対応のメッセージング基盤。エンドツーエンド暗号化に対応 |
| Chatwork | 多言語対応のビジネスチャット。社内外の連絡をまとめて管理できる |
| ShareTalk | 写真や動画などのファイル共有と、多言語でのやり取りに対応 |
言語の壁を越えて連絡できるビジネスチャット
海外拠点との連絡、海外の取引先とのやり取り、国内の外国籍社員への連絡など、使う場面ごとに必要な多言語機能は異なります。翻訳の有無と対応言語に注目して選びました。
Slack
- 従業員・データ・アプリ・AIを1か所に集め、業務を完結。
- SlackbotがパーソナルAIエージェントとして進化
- 2,700超アプリ連携とAIワークフローで業務プロセスを自動化
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Slack」は、9つの言語に対応したビジネスチャットです。対応言語は日本語、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語です。AIによる検索・要約・翻訳の機能があり、会話の要点の抽出や多言語でのやり取りを支援します。Slackコネクトを使えば、社外のクライアントやパートナーとも同じ環境でやり取りでき、海外の取引先との連絡にも使えます。
WowTalk
- シンプルな操作性でとっても使いやすい!
- クローズド環境でセキュアにコミュニケーションできる!
- 40種を超える充実した管理機能で管理がしやすい!
キングソフト株式会社が提供する「WowTalk」は、日本語・中国語・英語の多言語に対応した国産のビジネスチャット・社内SNSです。1対1やグループのトークに加え、共有(掲示板)で全社向けに発信し、コメントで反応を集められます。組織ツリーでメンバーを一元管理でき、パーティション機能で組織構造にあわせてコミュニケーションの範囲を区切れるため、拠点ごとに連絡範囲を分けたい場合にも検討しやすい製品です。
apseedsポータル
- 一斉配信や属性別送信に対応
- 既読状況を確認して再通知
- 34か国語に対応した自動翻訳
株式会社エーピーシーズ(マイナビグループ)が提供する「apseedsポータル」は、34か国語の自動翻訳で外国籍スタッフとの業務連絡を支える業務用アプリです。アルバイト・パート・派遣スタッフとの連絡を想定しています。自動翻訳はオプション機能で、スタッフは使用する言語を選べ、管理者が日本語で送ったメッセージを各言語に翻訳して読めます。スタッフが外国語で送ったメッセージも、管理画面上で日本語に変換して確認可能です。既読・未読の確認や未読者への再通知にも対応しています。
Dicon (プロテラ株式会社)
- チャット領域で特許3件取得
- QRコードでチャット開始、導入の手間削減
- 最大16言語の自動翻訳で多言語対応
ViberforBusiness (Viber Media S.à r.l)
- エンドツーエンド暗号化で高セキュリティ
- API連携とボット機能
- 多言語対応でグローバルなコミュニケーションを支援
Chatwork (株式会社kubell)
- 導入社数304,000社以上の実績!
- ISO27001などセキュリティ規格を取得!
- さまざまなツールと連携して情報を一元管理!
ShareTalk (セールスワン株式会社)
- 特許取得スタンプ機能で負荷軽減
- RFID連携で重要資産の持出・返却管理をリモート化
- 独自システムによる万全なセキュリティ対策
まとめ
ビジネスチャットの多言語対応には、画面表示の切り替え、メッセージの翻訳、文字や時差への対応といった種類があり、製品によって対応範囲が異なります。翻訳機能は誤訳とデータの扱いに注意し、使用言語や通知時間などの運用ルールもあわせて決めましょう。社内SNS・ビジネスチャットの資料請求で対応言語と翻訳の仕組みを比べ、試験導入で実際の文章を試してみてください。

