ビジネスチャットツールのレビューシェアとは
レビューシェアとは、ITトレンドに投稿されたユーザーレビュー件数の割合から、「どの製品にどの程度レビューが集まっているか」を可視化した指標です。導入社数そのものを示すデータではありませんが、比較検討されやすい製品や利用者の声が集まりやすい製品を把握するうえで有用な目安になります。
本記事で紹介するビジネスチャットツールのレビューシェアは、次の条件で集計しています。
- ●集計対象:ITトレンドに投稿された【ビジネスチャットツール/社内SNS】カテゴリのユーザーレビュー
- ●レビュー件数:全8,918件
- ●集計期間:2025年7月までに投稿されたレビュー
これらのデータをもとに、主要チャットツールのレビューシェアと、その背景にある選ばれ方の特徴を見ていきます。
ビジネスチャットツールのレビューシェアランキング
2025年7月までにITトレンドで収集した【ビジネスチャットツール】のユーザーレビュー(全8,918件)を集計した結果、最も多くのレビューを獲得したのはChatworkで3,973件(全体の45%)でした。2位はSlackの1,947件(22%)、3位はLINE WORKSの902件(10%)、4位はChatterの633件(7%)、5位はIP Messengerの430件(5%)となりました。
レビューシェアTOP5一覧(表)
| 順位 | 製品名 | レビュー件数・シェア | 特徴(要点) |
|---|---|---|---|
| 1位 | Chatwork | 3,973件(45%) | 国産・導入実績が豊富/外部ツール連携が幅広い/中小〜大企業まで対応 |
| 2位 | Slack | 1,947件(22%) | API連携が強力/グローバルで利用/開発系・IT企業に人気 |
| 3位 | LINE WORKS | 902件(10%) | LINEに近いUIで浸透しやすい/現場職・非デスクワーカーにもフィット |
| 4位 | Chatter | 633件(7%) | Salesforceユーザーが利用しやすい/社内ポータル連携が強み |
| 5位 | IP Messenger | 430件(5%) | 無料・シンプルに使える/ローカルネット中心の中小企業で人気 |
検討企業の関心が高いのはどの製品?【資料請求ランキング情報】
レビューは“導入企業の評価”を示す指標ですが、資料請求ランキングは、これから導入を検討している企業の関心度を表します。2025年上半期の社内SNS・ビジネスチャットの資料請求ランキングでは、1位がSONR、2位がSlackという結果でした。
レビューシェア上位ではないSONRがランキング1位に入っている点は、既存シェアとは別に「新規検討で注目が集まる製品」が存在することを示しています。
レビューシェアTOP5から見える3つの傾向
レビューシェア上位ツールを見ると、選ばれている理由には明確な特徴がありました。特に顕著だった3点を紹介します。
1.外部ツール連携の強いチャットは支持が集まりやすい
Slackを中心に、プロジェクト管理・ドキュメント・SaaSなどと連携できるチャットは「仕事が一元化できる」「通知がまとまる」と高評価。DXが進む企業ほど、連携力の強い製品を選ぶ傾向があります。
2.UIが“慣れているものに近い”と現場での浸透が早い
LINE WORKSのように、普段使うアプリに近いUIは「導入教育がいらない」と評価されやすく、非デスクワーカーや店舗スタッフを抱える企業でシェアが伸びる傾向があります。
3.国産ツールはサポート面で中小企業から高評価を得やすい
Chatworkの支持が高い理由として、国産ゆえのサポート品質・ガイドの分かりやすさを評価する声が多く、ITに不慣れな部門を抱える企業で導入が進みやすい特徴があります。
タイプ別に見る:シェア動向からわかる“向いている企業像”
レビューシェアをもとにすると、ツールの特徴ごとに向いている企業像が明確に分かれます。
■外部連携重視型(Slack など)
- ●SaaSを多数利用している企業
- ●プロジェクト管理・開発チームが多い
- ●業務通知をまとめたい企業
■浸透スピード重視型(LINE WORKS など)
- ●店舗スタッフ・現場職を多く抱える企業
- ●ITリテラシーが幅広い組織
- ●導入教育の手間を減らしたい企業
■安心感・国産サポート重視型(Chatwork など)
- ●中小企業で導入・運用コストを抑えたい
- ●国産サポートやナレッジを重視する企業
- ●外部ユーザーも交えるプロジェクトが多い
シェアだけでなく自社に合うチャットツールを比較しよう
ビジネスチャットのレビューシェアを見ると、Chatwork・Slack・LINE WORKSなど人気製品にはそれぞれ選ばれる明確な理由があります。しかし、シェア上位だからといって「必ず自社に最適」というわけではありません。
重要なのは、自社の業務フロー・IT環境・利用部門に合うかどうかです。シェア動向は判断材料の一つとして活用しつつ、実際の運用イメージや必要機能に照らして比較することで、最適なチャットツールが見えてきます。
ITトレンドでは主要ツールの資料をまとめて請求できるため、複数製品を効率よく比較したい方はぜひ活用してください。


