ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■運用の担い手別
- 提供会社が保守・運用を担うクラウド型:Secure Meet、whereby、BizMee、spreed
- 自社サーバに設置するオンプレミス型:FreshVoice(フレッシュボイス)、Secure Meet、LiveOn、EyeVision NEO、Desk@Cloud
- ■社外の参加者への対応別
- URLの共有だけで外部の参加者を招待できる製品:whereby、BizMee、spreed
- 閉じたネットワーク内で完結して使う製品:Secure Meet
オープンソースのWeb会議システムの基本
オープンソースとは、プログラムの設計図であるソースコードが公開され、利用や改変が認められているソフトウェアのことです。Web会議に使う場合の特徴と注意点を整理します。
自社のサーバで動かせる仕組み
オープンソースのWeb会議システムは、ソースコードを入手して自社のサーバやクラウド上の仮想サーバに設置し、自分たちで動かす形が基本です。会議の映像や音声が通る経路を自社で管理できる点が特徴です。
設定の自由度が高く、社内ネットワークに閉じた環境でも構築できます。一方で、サーバの準備から画面の設定まで、必要な作業を自社が担う前提で検討します。
商用のWeb会議システムとの違い
商用のWeb会議システムは、提供会社が機能の開発、障害対応、サポート窓口を担います。オープンソースの場合は、これらの役割を自社の担当者が受け持つ形となります。
問い合わせ先が提供会社ではなく、開発コミュニティや構築を支援する事業者となる場合もあります。サポートの有無と範囲は、導入前に確認しておきたい違いです。
利用条件であるライセンスの確認
オープンソースにも、利用や改変、再配布の条件を定めたライセンスがあります。無償で使えても、条件を満たさなければ利用が認められない場合があります。
社内で改変して使う場合や、取引先に提供する場合は、特に注意が必要です。判断が難しいときは、法務担当者や専門家に確認しましょう。
オープンソースでWeb会議を動かす前の準備
オープンソースのWeb会議は、導入前に決めておく項目が多くあります。環境の設計が不十分だと、音声の途切れや接続の失敗が起こる可能性があります。
参加人数に見合うサーバと回線の用意
Web会議は映像と音声を同時に処理するため、同時に参加する人数が増えるほど、サーバの処理能力と通信の帯域が求められます。必要な水準は、画質や使う機能によっても変わります。
最大の同時接続数を見積もり、余裕を持った構成にしましょう。構築前に試験環境で検証すると、不足に気づきやすくなります。
暗号化と認証の設定
会議の内容を守るには、通信の暗号化と、参加者の認証の設定が欠かせません。サーバ証明書の導入や、パスワード、既存のアカウント管理との連携を検討します。
設定に誤りがあると、第三者による会議への入室を許す場合があります。専門知識が必要なため、情報システム部門や構築事業者と相談して進めましょう。設定後は、第三者の参加を防げているかも確認します。
録画データの保存領域と管理
会議を録画する場合は、保存するための容量と、閲覧できる人の管理が必要です。長時間の録画が増えると、保存領域を圧迫します。
保存期間のルールを決め、不要になったデータを削除する手順も整えておきます。バックアップを取るかどうかも、あらかじめ検討しておきましょう。
検証から本番稼働へ切り替える流れ
オープンソースのWeb会議は、いきなり全社へ展開すると、不具合や問い合わせが集中するおそれがあります。段階を踏んで進めると、問題点を早期に見つけられます。
小規模な検証環境での動作確認
まず、少人数のチームで試験環境を使い、映像と音声の品質、画面共有、録画といった基本の機能を確認します。社内の通信環境や、使っているブラウザでの動作も試しておきます。
検証で見つかった問題は、一覧にして原因と対処を記録します。この記録は、本番運用時の手順書やよくある質問集の土台です。
利用者向けの案内とマニュアルの整備
参加方法や、マイク、カメラの設定手順を、画面付きのマニュアルにまとめます。商用サービスのような公式の案内が少ない場合があるため、自社で用意する必要があります。
問い合わせの窓口と、対応できる時間帯も決めておきます。よくある質問を共有する場を作ると、担当者の負担を抑えられます。
本番への切り替えと運用状況の見直し
本番に切り替えたあとも、接続の失敗や会議の品質に関する報告を集めます。利用状況をもとに、サーバの増強や設定の見直しを定期的に行います。
運用の負担が想定より大きい場合は、商用製品への切り替えも選択肢に入れます。費用だけでなく、担当者の負担や会議の安定性もあわせて比べましょう。判断の基準を、事前に決めておくと迷わず動けます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でWeb会議の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
無償でも発生するWeb会議の運用コスト
ソフトウェアが無償でも、運用にはサーバ費用や人件費がかかります。商用製品と比較する際は、利用料だけで判断しないことが重要です。
構築と保守にかかる人手と時間
初期の構築だけでなく、日々の監視、設定の変更、利用者からの問い合わせ対応にも人手がかかります。担当者の工数を費用に置き換えて見積もると、全体像をつかめます。月に数時間の作業でも、積み重なると無視できない負担です。
担当者が異動や退職をした際に、運用が止まらないよう、手順書を整えておくことも必要です。属人化を避ける体制づくりが欠かせません。
アップデートと脆弱性への対応
オープンソースは、新しいバージョンや修正の情報を自社で確認して、適用する必要があります。放置すると、既知の脆弱性を突かれる危険が高まります。
適用の前には、検証環境で動作を確認します。アップデートの頻度と手順を決めておくと、慌てずに対応できます。
障害発生時の連絡と復旧の体制
会議中に接続できなくなった場合の連絡先と、復旧の手順を決めておきます。提供会社のサポートがないぶん、自社内の役割分担を明確にしておく必要があります。
原因の切り分けには、サーバ、ネットワーク、利用者の端末など複数の要因を確認します。復旧までの代替手段として、別のWeb会議の手段を用意しておくのも有効です。
オープンソースが向く会議と向かない会議
オープンソースは、すべての会議に適しているわけではありません。会議の参加者や求める品質によって、向き不向きが分かれます。
社内限定の会議や実験的な利用
参加者が社内に限られ、ネットワークを閉じて使いたい場合は、オープンソースの利点を活かしやすい場面です。機密性の高い会議で、通信経路を自社で管理したい場合にも検討できます。
技術に詳しい担当者がいて、まず小規模な試験から始められる環境も向いています。社内で使い方を確かめてから、利用を広げる進め方が現実的です。うまくいかなかった場合に、元の会議手段へ戻せる準備もしておきます。
社外の参加者が多い会議での課題
取引先や顧客が参加する会議では、相手の環境やブラウザの違いによって、接続できないケースが出る可能性があります。参加者への案内や問い合わせ対応の負担も増えます。
不特定多数が使う場面では、安定した接続と、困ったときに相談できる窓口の有無が重要です。商用のWeb会議システムの利用も、選択肢に含めて比べましょう。
商用のWeb会議システムとの使い分け
オープンソースと商用のWeb会議システムは、どちらか一方に決める必要はありません。会議の目的によって使い分ける方法もあります。
用途で分ける併用の考え方
社内の機密会議にはオープンソース、社外との会議には商用のサービスというように、用途を分ける方法があります。ただし、ツールが増えると、利用者の混乱や管理の手間も増えます。
併用する場合は、どの会議でどのツールを使うかを社内で明文化しておきましょう。問い合わせ先も、ツールごとに整理しておくと運用が安定します。
導入形態を決める判断の目安
自社に運用できる人材と時間があるか、障害時の対応を自社で担えるか、社外の参加者が多いかが、判断の目安です。いずれかが難しい場合は、商用のクラウド型やオンプレミス型も比べましょう。
商用製品でも、自社サーバに設置するオンプレミス型なら、通信経路を自社で管理しつつ、提供会社のサポートも受けられる場合があります。
運用形態から選ぶWeb会議システム一覧
自社で運用するオンプレミス型と、提供会社が運用を担うクラウド型を、特徴とあわせて一覧にまとめました。オープンソースの運用負担と比べる際の参考にしてください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| FreshVoice(フレッシュボイス) | 国産のWeb会議システム。オンプレミス環境で利用でき、レンタルプランも提供 |
| Secure Meet | クラウドとオンプレミスの両方に対応し、クローズドネットワークにも設置可能 |
| LiveOn | オンプレミスやクラウドに対応し、AES暗号化で通信データを保護する |
| EyeVision NEO | クラウド型とオンプレミス型の両方で導入でき、256bit AES暗号化に対応 |
| Desk@Cloud | Web会議・通話・チャットを搭載。クラウド版とオンプレミス提供に対応 |
| whereby | URLを共有するだけで参加でき、アカウント登録は不要。最大50人が参加可能 |
| BizMee | 会員登録なしで、URLを作成して共有するだけですぐに会議を始められる |
| spreed | インストール不要で、会議室URLを共有して社内外の参加者と接続できる |
自社運用か提供会社任せかで選ぶ製品
オンプレミスで自社が運用を担う製品と、URLを共有するだけで社外の参加者も招待できるクラウド型の製品を紹介します。運用にかけられる人員や費用とあわせて検討してください。
FreshVoice(フレッシュボイス) (エイネット株式会社)
- 国産Web会議システム、25年以上の開発実績。
- 災害対策現場で活用されるセキュアなオンプレミス環境
- 25年以上の実績と5000社以上の導入実績。
Secure Meet (チャットプラス株式会社)
- ニーズに合わせてセキュリティレベルをカスタマイズ
- リアルタイムAI翻訳で言葉の壁を撤廃
- 導入前から運用まで丁寧なサポートを提供
LiveOn (ジャパンメディアシステム株式会社)
- 『ASP・SaaSクラウドアワード2013』 グランプリ受賞
- 2015~2017年には稼働率100%を達成
- AESを使用した暗号化によるセキュアな通信
EyeVision NEO (ENWA株式会社)
- インターネット及びVPNで利用可能
- 遅延の少ないデスクトップ共有機能
- 256BitAES暗号化によるデータの保護
Desk@Cloud (デジタルアーツ株式会社)
- 最大50人が参加できるオンライン会議
- シングルサインオンなどの管理機能が充実
- 14日間の無料試用版あり
whereby (Whereby)
- URL共有で招待、アカウント登録不要。
- 最大50人参加可能。大規模会議に対応。
- 録画・画面共有・資料共有が標準搭載。
BizMee (株式会社grabss)
- URLを作成・共有するだけで即座に会議を開始
- P2Pでクリアな音質と高いセキュリティ性を実現
- ホワイトボード機能が円滑な意思疎通を支援
spreed (サイバーガーディアンズ株式会社)
- ブラウザで利用可能、専用ソフト不要。
- 同一画面でビデオ会議・画面共有・チャットを提供。
- 録画/録音、会議室パスワード設定機能付き。
まとめ
Web会議システムをオープンソースで運用する場合は、ソフトウェアが無償でも、構築や保守、障害対応を自社で担う必要があります。向くのは、社内限定で運用できる人材がそろう場面です。社外の参加者が多い場合は、商用製品も含めて比べることが大切です。まずは資料請求で、各社の提供形態を確認してみてください。

