経理アウトソーシングサービスを中小企業におすすめする理由
中小企業に経理アウトソーシングサービスをおすすめする理由を、以下3つのポイントに分けて解説します。
- ■経理業務の手間や部内での業務量の負担を減らせる
- ■経理専門の人材採用が不要になる
- ■従業員数が少ない企業でも属人化を防げる
経理業務の手間や部内での業務量の負担を減らせる
経理業務は、社内の金銭的なやりとりが絡む重要な業務です。そのため、正確性や迅速性が求められます。
本来は経理専門部署を置きますが、中小企業では他部署が本来の業務と並行しがちです。従業員も不足しているため、本来の業務へリソースが割けられません。
業務の効率化促進や従業員の業務負担軽減のために、経理アウトソーシングサービス導入をおすすめします。
経理専門の人材採用が不要になる
経理は専門知識が必要な業務のため、有資格者や経理スキルのある人材を確保する必要があり、人件費は高騰しがちです。また、求める条件にあう人材を採用するには、お金と時間がかかります。
経理アウトソーシングサービスを導入すると、自社内に経理担当者を置く必要がないため、採用にかかる費用や時間、人件費の節約にもつながります。
従業員数が少ない企業でも属人化を防げる
経理アウトソーシングサービスを導入することで、従業員が少ない企業での属人化を防げます。
他部門で経理担当者を設置する場合、税務や法律面など経理の基礎となる部分の学習をさせなければなりません。そのため、ノウハウを持っている従業員が休んでしまうと、誰も対応がわからず業務が止まってしまうでしょう。
属人化による業務効率の低下を防ぐためにも、経理アウトソーシングサービスの導入をおすすめします。
経理アウトソーシングサービスのメリット
経理アウトソーシングサービスの導入によって得られるメリットは、以下のとおりです。
- ■税務や関連法律を専門家に依頼できる
- ■経理業務の品質を向上できる
- ■経理業務担当者の退職リスクを減らせる
- ■人件費を削減できる
税務や関連法律を専門家に依頼できる
経理業務は、以下の税務・関係法律の知識が必要です。
- 税務の場合
- ・インボイス対策
- ・確定申告・年末調整
- ・給与から天引きされる税金:所得税、消費税、住民税など
- 関係法律の場合
- ・会社法
- ・企業会計原則
- ・法人税法
専門家を一人専任担当として雇用することは、中小企業にとって負担が大きいでしょう。アウトソーシングサービスへ依頼することで経理担当者の負担を軽減できます。
経理業務の品質を向上できる
経理部門を設置できない中小企業にとっては、経理アウトソーシングサービスに業務を依頼することで業務品質が向上できるでしょう。
派遣される経理スタッフは、実務経験や国家資格を有しています。経理に関する経験が豊富なため、クオリティの担保が保証されます。
また依頼内容によっては、経理業務の一部分のみお願いしたい場合もあるでしょう。
特定の業務に強いスタッフを派遣してくれるサービスもあるため、安心して任せられる仕組みが構築されています。
経理業務担当者の退職リスクを減らせる
経理アウトソーシングサービス導入で、経理業務担当者の退職リスクが減ることもメリットの一つです。
中小企業では属人化が発生しやすいため、一人の従業員の業務負担や責任が大きくなりがちです。膨大な負担で退職してしまうこともあるでしょう。
ほかの従業員にもしわ寄せが来てしまうため、管理部門だけでなく企業全体に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
専門知識を有するスタッフに業務を任せることで、従業員の勤務状況や自社の経営がさらに改善されます。
人件費を削減できる
従業員一人当たりの人件費は、おもに以下の内容で構成されています。
- ■毎月の給与・各種手当
- ■賞与
- ■役員の場合は役員報酬
- ■福利厚生費
- ■法定福利費
- ■退職金
利益を確保しづらい中小企業にとって、人件費を削減できることはありがたいです。経理アウトソーシングサービスの利用でこれらの人件費を削減できるでしょう。
経理アウトソーシングサービスのデメリット
一方で、経理アウトソーシングサービスの利用で発生するデメリットは、以下のとおりです。
- ■情報漏えいのリスクがある
- ■社内にサービスに関する知識・経験が蓄積されない
- ■業務委託費用が発生する
それぞれ解説します。
情報漏えいのリスクがある
サービスの事業者により、セキュリティ対策方法はさまざまです。スタッフの不注意や事業者の管理体制が甘い場合、預けた個人情報が流出してしまうリスクがあります。
リスク回避のために、以下の項目を確認しておくことをおすすめします。
- ■相談時にセキュリティ対策を明示してもらえるか
- ■ネットワークに接続する場所はどこか
- ■秘密保持契約を締結できるか
安心してサービスを利用するために、事前にサービス事業者とよく確認しましょう。
社内にサービスに関する知識・経験が蓄積されない
経理業務を委託すると、自社内に経理を担当する従業員がいなくなるため、ノウハウが蓄積されません。
中小企業の場合、将来的に企業規模が大きくなった際に、経理部門を置くことが検討されるでしょう。経理に知識や経験のある従業員がいなければ一から業務体制を構築しなければなりません。
経理業務に関するスキルやノウハウ蓄積のため、一部分のみの業務を依頼することも検討してみましょう。
業務委託費用が発生する
委託する業務をすべてまたは一部にすることにより、業務委託費用が加算される場合があるでしょう。また、自社の従業員規模によっても費用が上下するサービスもあります。
人件費削減の観点から経理アウトソーシングサービスの利用を検討しているのに、経費が想定以上にかかってしまうと元も子もありません。
想定していた予算感と異ならないために、事前に資料請求を通じてどのくらいの費用がかかってしまうかシミュレーションしてみましょう。
また、以下の記事で経理アウトソーシングのメリット・デメリットについて詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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経理アウトソーシングサービスの導入費用の目安
経理業務全般を請け負うのか一部業務のみを委託するかで、導入費用は変動します。
具体的な例は、以下のとおりです。
- 経理業務全般を委託する場合:月額25万円~40万円(税込み)
- 一部業務のみを委託する場合:1回ごとに10万円~30万円
事前に委託した業務を選定したうえで、サービス担当者と相談することをおすすめします。
経理アウトソーシングサービスの選び方3選
実際に経理アウトソーシングサービスを導入する際、以下の選び方を参考にしてみてください。
- ■自社の導入目的を明確にする
- 自社ではどのような問題を抱えているか、どの経理業務を委託するかなどをチェックしましょう。
- ■業務担当者は有資格者・経験者か
- 日商簿記や公認会計士といった、国家資格を有しているかどうかも、選び方のポイントの一つです。
- ■導入実績が豊富なサービスか
- 各製品の公式サイトで「導入事例」や「事例紹介」があるかを見てみましょう。
以下の記事で経理アウトソーシングの選び方について詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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中小企業向け経理アウトソーシングサービスを比較
ここでは、ITトレンドがおすすめする中小企業向けの経理アウトソーシングサービスを紹介します。
Web(ウェブ)特命係
株式会社米岡が提供する「Web特命係」は、「やるべき仕事に集中できる環境」作りの手伝いが特徴の経理アウトソーシングサービスです。
経理サポートだけでなく、採用サポートや事務アシスタントなど、サポート内容は幅広く扱っています。
経理業務担当者は、会計事務所や一般企業での就業経験があるスタッフを採用しています。最低利用可能金額は3,200円(税込み)からと、リーズナブルな価格帯も魅力です。
経理業務プロ
「経理業務プロ」は、株式会社シスプロが提供する経理アウトソーシングサービスです。
サービス導入で、自社のコスト削減・コア業務集中ができることを訴求しています。
おもなサービス内容は、伝票入力や精算業務などの経理業務全般と、給与計算や給与明細の発行、勤怠管理の提案などです。利用料金は、委託する業務ごとに変動します。経理業務に特化したサービスで、業務の属人化を防げるでしょう。
HELP YOU(ヘルプ ユー)
株式会社ニットが提供する「HELP YOU」は、経理だけでなくその他のバックオフィス作業やスキルが必要な業務も得意とする点が特徴です。
経理業務での具体的なサービス内容は、請求書発行や給与計算など複数種類あります。アシスタントの稼働時間に応じた月額料金制で、稼働30時間の場合10万円(税込み)から利用可能です。
秘書業務や広報など、経理業務以外で手が足りない際も利用でき、委託を一元化できるでしょう。
煩雑な経理業務は経理アウトソーシングサービスを活用しよう
経理アウトソーシングサービスを導入する際は、メリットや選び方など、製品を比較したうえでの検討をおすすめします。
まずは気になる製品の資料請求をして、製品について詳しく知ることからはじめましょう。