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EDM(図面管理)は内製できる?自社開発の方法と判断基準

EDM(図面管理)は内製できる?自社開発の方法と判断基準

EDM(図面管理)は内製できますが、向くのは管理する図面が限られ、改修を担える人材が社内にいる企業です。図面数や利用者が多い場合や、CADとの連携、厳密な版数管理が必要な場合は、製品を導入するか、製品を軸に一部だけ自社で補うハイブリッド型が現実的です。この記事では、EDMを内製する3つの方法と判断基準、内製で見落としやすいコスト、製品と組み合わせる進め方を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次
    ジーエン図面
    ジーエン図面
    営業製作所株式会社
    図面から製造・調達革命

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    ■構築方法別
    ■提供形態別

    EDM(図面管理)を内製する3つの方法

    EDMの内製とは、図面を登録・検索・閲覧する仕組みを、市販の図面管理システムを使わずに自社で用意することです。方法は大きく3つあり、かけられる費用や社内のIT人材の状況によって選択肢が変わります。

    ファイルサーバとルールで運用する

    最も手軽な方法は、ファイルサーバやクラウドストレージに図面を保存し、フォルダ構成とファイル名のルールで管理する方法です。新たな開発が不要なため、少ない費用で始められます。

    一方で、検索はファイル名やフォルダの階層に頼ることになり、ルールが守られないと目的の図面を探しにくくなります。最新版と旧版の区別や、誰がいつ改訂したかの記録も手作業で管理する必要があります。図面数が少なく、利用者が限られる段階に向いた方法です。

    ノーコードツールで台帳を作る

    ノーコードツールとは、プログラムを書かずに画面操作でアプリを作れるツールです。図番や品名、版数、保存場所といった項目を持つ図面台帳を作り、検索や承認の流れを設定する方法があります。

    現場の担当者でも項目の追加や画面の変更を行えるため、業務の変化にあわせて改善を重ねやすい点が利点です。ただし、CADファイルを直接プレビューする機能や、図面同士の親子関係を管理する機能は、ツールによっては標準で備わっていない場合があります。

    関連記事 図面管理を効率化する方法とは?システム導入のメリットも紹介!

    スクラッチで自社開発する

    スクラッチ開発とは、既存の製品を使わずに一から仕組みを開発する方法です。自社の図番体系や承認ルール、基幹システムとの連携方法にあわせて、必要な機能を自由に設計できます。

    その反面、要件定義から設計、開発、テストまでの工程が必要となり、費用と期間がかかります。CADファイルの表示や変換、大容量ファイルの保存といった図面特有の機能も自社で用意しなければなりません。社内に開発体制があるか、外部の開発会社に委託するかも含めて検討しましょう。

    EDMの内製が向く企業と向かない企業

    EDMを内製すべきかどうかは、管理する図面の量や業務の独自性、社内の開発・保守体制によって判断が分かれます。ここでは、内製が向くケースと製品導入が向くケースを整理し、自社がどちらに近いかを判断する目安を示します。

    内製が向くケース

    内製が向くのは、管理する図面の数や利用者が限られ、業務の進め方に独自のルールが強く根づいている企業です。例えば、図面と独自の検査記録を一体で管理したい場合など、市販製品の標準機能では対応しにくい要件があるケースが該当します。

    また、社内に開発と保守を担える人材がいて、業務の変化にあわせて改修を続けられることも条件です。内製の場合でも、図面の登録ルールや権限の設計など、図面管理システムに求められる基本的な考え方は製品と変わらないため、要件を整理してから着手しましょう。

    関連記事 図面管理とは?管理方法や効率化のポイントを解説

    製品導入が向くケース

    図面数や利用者が多い企業や、複数拠点や取引先と図面を共有する企業は、製品導入が向いています。版数管理や承認ワークフロー、アクセス権限、操作履歴の記録といった図面管理の基本機能を、開発せずに利用できるためです。

    CADとの連携やビューア、AIによる類似図面検索など、自社で一から作ると負担が大きい機能を備えた製品もあります。社内にIT人材が少なく、保守や改修を継続して担える体制を用意しにくい場合も、製品の導入を優先して検討するとよいでしょう。

    判断に迷うときの確認項目

    内製か製品導入かで迷う場合は、いくつかの項目を数値や事実で確認すると判断しやすくなります。確認したいのは、管理する図面の数と年間の増加数、利用者数と拠点数、社外と図面を共有する頻度、社内で開発や保守を担える人数などです。

    あわせて、市販製品の資料請求をして、自社の要件のうち標準機能で満たせる割合を確認しましょう。満たせない要件が少なければ製品導入、多ければ内製やハイブリッド型を検討する、という順で考えると判断の根拠を社内で説明しやすくなります。

    EDM内製で見落としやすいコストとリスク

    EDMの内製では、初期の開発費用に目が向きやすい一方で、開発後の保守や担当者への依存、図面特有の技術対応といったコストが後から表面化する場合があります。内製を判断する前に把握しておきたい3つのポイントを解説します。

    開発後の保守と改修の負担

    内製したEDMは、完成した後も保守と改修が続きます。OSやブラウザ、データベースの更新にあわせた対応や、障害が起きた際の復旧作業は、自社で担う必要があります。

    組織変更や新製品の立ち上げで、図番体系や承認ルールを変える場面もあります。そのたびに改修の工数が発生するため、開発費用だけでなく、5年程度の期間で保守・改修にかかる人件費や外部委託費を見積もり、製品の利用料と同じ期間で比べることが重要です。

    担当者への依存と引き継ぎ

    内製した仕組みは、開発した担当者しか構造を理解していない状態になりやすい点に注意が必要です。担当者が異動や退職をすると、障害の原因が分からない、改修ができないといった事態が起こる可能性があります。

    対策として、設計書や運用手順書を作成し、複数人で仕組みを把握できる体制を整えておくことが求められます。ソースコードの管理方法や変更履歴の残し方もルール化しておくと、引き継ぎの負担を減らせます。こうした体制づくりにかかる工数も、内製のコストとして見込んでおきましょう。

    CADビューアやセキュリティへの対応

    図面管理では、CADを持たない社員でも図面を閲覧できるビューアや、図面の改ざんや持ち出しを防ぐセキュリティ対策が求められます。これらを内製するには、CADのファイル形式に関する知識や、アクセス権限、操作ログの設計が必要です。

    取引先から預かった図面を扱う場合は、秘密保持契約にもとづく管理も求められます。外部の開発会社に委託する場合でも、どこまでを自社の責任で管理するかを明確にしておきましょう。必要に応じて情報システム部門や専門事業者に相談することが大切です。

    関連記事 図面管理(EDM)の5つのメリット!デメリットはあるのか?

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    製品と内製を組み合わせるハイブリッド型のEDM

    内製か製品導入かの二択ではなく、図面管理の基本機能は製品に任せ、自社独自の部分だけを内製で補う方法もあります。開発の負担を抑えながら独自の要件にも対応できるため、選択肢として検討する価値があります。

    パッケージの標準機能を軸にする

    ハイブリッド型では、版数管理や承認ワークフロー、ビューア、権限管理といった図面管理の基本機能を、パッケージ製品の標準機能で賄います。製品側で保守やバージョンアップが行われるため、自社で担う保守の範囲を絞れます。

    導入前に自社の業務を標準機能でどこまで実現できるかを確認し、項目の追加や画面の変更など、設定で対応できる範囲を把握しておくとよいでしょう。業務の進め方を製品にあわせて見直すことで、カスタマイズの量を減らせる場合もあります。

    不足部分をAPI連携やカスタマイズで補う

    標準機能で対応できない部分は、API連携やカスタマイズで補います。APIとは、システム同士がデータをやり取りするための接続口です。例えば、生産管理システムの品番と図面を自動で紐づける処理を自社で開発する方法があります。

    カスタマイズを加える場合は、製品のバージョンアップ時に改修が必要になるかをベンダーに確認しておきましょう。APIの公開範囲や利用条件は製品ごとに異なるため、連携したいデータを事前に洗い出し、資料請求やデモで対応状況を比べることが重要です。

    関連記事 図面管理システムの4大機能とは?システム利用で非効率な管理を改善!

    内製の仕組みから段階的に移行する

    すでにファイルサーバやノーコードツールで図面を管理している場合は、一度にすべてを置き換えず、段階的に移行する方法があります。例えば、利用頻度の高い現行品の図面から製品へ移し、旧図面は従来の保存場所で参照できるようにしておく方法です。

    移行の際は、図番や版数の表記を統一し、重複した図面を整理してから登録すると、移行後の検索精度を保ちやすくなります。移行期間中はどちらが正式な保存場所かを社内に周知し、二重管理による混乱を防ぎましょう。

    内製の代替・移行先として検討したい図面管理(EDM)システム比較表

    この記事で紹介する図面管理(EDM)システムについて、提供形態やカスタマイズ性、外部システムとの連携などの特徴を一覧にまとめました。自社開発の負担を軽減したい場合や、既存システムからの移行を検討する際にお役立てください。

    製品名提供形態特徴
    NAZCA5 EDMオンプレミス/パッケージソフト7つの基本機能にアドオンで機能を追加できる。ユーザー数無制限のサーバーライセンスで、運用設計から保守まで支援
    DrawFinderオンプレミス/クラウド/パッケージソフトデータ移行を含めたリプレースに対応する図面管理パッケージ。手配リストをCSVで生産管理システムなどへ転送できる
    Hi-PerBT Advanced 図面管理オンプレミス/クラウド/パッケージソフト図面管理に必要な機能を標準で実装。検索条件や表示項目を設定でき、外部システム連携に対応。CAD連携はオプション
    楽々Document Plusオンプレミス/クラウド/パッケージソフト/SaaS/サービス図面の版管理や承認ワークフローを標準搭載。属性項目を定義でき、導入企業ごとのカスタマイズにも対応
    ズメーンクラウド/SaaS図面に見積書や検査成績書を紐付けて管理。タグや管理資料の種類を自由に設定でき、専任スタッフが導入後も支援
    スマートFクラウド/パッケージソフト/SaaS必要最低限の機能に絞った図面管理システム。AI-OCRで図面PDFを読み取り、低コストで小さく始められる
    図脳TeCAオンプレミス/パッケージソフトCAD図面と紙図面を一元管理するオンプレミス型の図面管理システム。Webブラウザで図面を閲覧できる
    PDMicsクラウド図面や設計データ、技術文書を一元管理。承認業務やリビジョン管理に加え、CADアドイン連携に対応
    D-QUICK Cloudクラウド図面や文書を一元管理するクラウド型サービス。更新時の自動版管理やダウンロード不要の閲覧に対応

    内製の代わりに導入できるおすすめの図面管理(EDM)システム

    ここでは、標準機能の活用やカスタマイズ、外部システムとの連携によって、自社の業務にあわせて導入できる図面管理(EDM)システムを紹介します。自社開発からの移行や、既存システムと組み合わせた運用を検討する際の参考にしてください。

    NAZCA5 EDM(ナスカ・ファイブ・イーディエム)

    新明和ソフトテクノロジ株式会社
    製品・サービスのPOINT
    1. 7つの基本機能+アドオンで業務に合わせて柔軟に拡張可能
    2. ユーザ数無制限のサーバーライセンスで人数が増えてもコスト一定
    3. 製造業を熟知する専任チームが導入から運用定着までを伴走支援

    新明和ソフトテクノロジ株式会社が提供する「NAZCA5 EDM」は、製造業向けの図面管理システムです。版管理や構成管理、承認ワークフローなど7つの基本機能を備え、不足する機能はアドオンで追加できます。APIは公開されていないものの、提供元の対応によるCAD連携や外部システムとの連携が可能です。導入前の運用設計から導入後の保守までを専任チームが支援するため、自社開発の図面管理システムを刷新したい企業の選択肢となります。

    DrawFinder

    株式会社ハイエレコン
    《DrawFinder》のPOINT
    1. データ移行を含めたリプレースを全面支援
    2. 誤った図面への変更を無くす 
    3. 探していた図面に、すぐたどり着ける検索性

    株式会社ハイエレコンが提供する「DrawFinder」は、CAD図面や紙図面、見積書などの関連資料を一元管理できる図面管理ソフトウェアパッケージです。データ移行を含めたリプレースに対応しており、既存データを登録するためのツールを個別対応で作成する点が特徴です。作成した手配リストはCSVで生産管理システムなどへ転送できます。オプションでCAD連携にも対応し、機能を広げる際は上位版へのデータ移行も可能です。

    Hi-PerBT Advanced 図面管理

    株式会社日立ソリューションズ西日本
    製品・サービスのPOINT
    1. 設計業務の図面管理に必要な機能がすべて揃っている
    2. プリンタやスキャナ等、どのメーカーの周辺機器でも利用可能
    3. 直観的なUIデザイン&操作性!画面操作がカンタンで使いやすい

    株式会社日立ソリューションズ西日本が提供する「Hi-PerBT Advanced 図面管理」は、完成図書や設計資料、添付資料を一元管理する図面管理パッケージです。図面検索や履歴管理、採番管理、設計変更管理など、設計業務に必要な機能を標準で実装しています。検索条件や表示項目を自由に設定でき、2次元CADや外部システムとの連携機能も備えています。CAD連携や自動出図はオプションです。AWSを利用したクラウド型での構築にも対応しています。

    楽々Document Plus

    住友電工情報システム株式会社
    《楽々Document Plus》のPOINT
    1. AI-OCRで図面から属性情報を自動抽出、古い手書き図面も全文検索
    2. 図面の厳格な版管理(先祖返り防止)と承認ワークフローを標準搭載
    3. 図面に紐づく仕様書や見積書など(電帳法対応)も一元管理

    住友電工情報システム株式会社が提供する「楽々Document Plus」は、図面や技術資料を管理できる文書管理システムです。図面の作成日や製品型番などの属性情報を付与でき、CADデータの版管理や承認ワークフローを標準搭載しています。オンプレミスとクラウドの両方に対応し、図面に紐付く仕様書や見積書なども一元管理できるため、既存の図面管理業務をシステム化したい企業に適しています。

    ズメーン

    株式会社FactBase
    《ズメーン》のPOINT
    1. 図面管理により、図面やデータをすぐに検索!探す手間を削減
    2. 図面に紐付く情報を記録・共有!トラブル防止とQCD改善に貢献
    3. 見積依頼から納品までの流れを見える化!業務をスムーズに

    株式会社FactBaseが提供する「 ズメーン」は、図面と関連データを紐付けて管理できるクラウド型サービスです。図面に付けるタグや管理資料の種類を自由にカスタマイズでき、ユーザーごとに閲覧・削除の権限も設定できます。製造業に精通した専任スタッフが導入の検討段階から導入後まで追加費用なしでサポートするため、社内に開発や保守の担当者を置かずに図面管理を始めたい場合に向いています。

    スマートF

    株式会社ネクスタ
    《スマートF》のPOINT
    1. AIが図面データを自動で読み取り、簡単にデータ化・検索が可能
    2. 必要最低限の機能に絞り、低コストでシンプルな図面管理を実現
    3. 図面管理を起点に、見積・販売・生産・進捗・原価管理へ拡張可能

    株式会社ネクスタが提供する「スマートF」は、必要な機能に絞って導入できる製造業向けの図面管理システムです。図面データ(PDF)をアップロードすると、AI-OCRが情報を自動で読み取り、登録作業を効率化します。関連資料の紐付けや品番マスタの登録にも対応。図面管理から小規模に導入し、必要に応じて見積管理や生産管理などへ機能を拡張できるため、システムの自社開発を抑えながら段階的に業務を効率化したい企業に適しています。

    図脳TeCA (株式会社フォトロン)

    《図脳TeCA》のPOINT
    1. CAD・紙を一元管理
    2. 機能構成がシンプル
    3. Webブラウザで閲覧が可能

    PDMics (株式会社アイ・シー・エス)

    《PDMics》のPOINT
    1. 図面や技術文書を一元管理し、検索性を向上。
    2. CADアドイン連携で設計業務の効率化を支援
    3. Webシステムにより社外からの利用にも対応。

    D-QUICK Cloud (株式会社アイサイト)

    《D-QUICK Cloud》のPOINT
    1. ダウンロード不要で、そのままファイル閲覧が可能
    2. 遠隔地間でも安全に情報を共有できる。
    3. 更新時に自動で版管理を行い、管理の手間を軽減。

    まとめ

    EDM(図面管理)の内製は、ファイルサーバでの運用やノーコードツール、スクラッチ開発で実現できます。図面数が限られ、改修を担える人材がいる企業には選択肢となりますが、保守や担当者への依存、ビューアやセキュリティへの対応といったコストも見込む必要があります。基本機能は製品に任せ、独自部分を内製で補うハイブリッド型も検討しましょう。資料請求で図面管理システムのカスタマイズ性や連携方法を比較し、自社にあう方法を選んでください。

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