ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■提供形態別
- オンプレミス型VDI:M³DaaS、BizXaaS Office
- DaaS(クラウド型の仮想デスクトップ):M³DaaS、BizXaaS Office、仮想デスクトップサービス V-DaaS、Amazon WorkSpaces、Azure Virtual Desktop、Cloud Remote Desktop
- データセンターの物理PCを専有して使う:リモートPCサービス
- VDIとサーバー共有型の両方に対応:BizXaaS Office、Citrix DaaS
- ■利用場面別
- 在宅勤務や外出先からの利用:リモートPCサービス、M³DaaS、BizXaaS Office、仮想デスクトップサービス V-DaaS、Amazon WorkSpaces
- CADなどGPUを使う業務:M³DaaS、BizXaaS Office、Amazon WorkSpaces
- 移行や構築の支援を受けたい場合:Amazon WorkSpaces導入支援サービス、M³DaaS、仮想デスクトップサービス V-DaaS
乗り換え先の方式で変わるデスクトップ仮想化の運用
デスクトップ仮想化には、利用者ごとに仮想PCを用意するVDIや、1台のサーバーを複数人で共有する方式、クラウド事業者が基盤を提供するDaaSがあります。乗り換えでは、どの方式からどの方式へ移るかで準備が異なるため、組み合わせごとに整理しておきましょう。
オンプレミスのVDIを新しい基盤へ更新する場合
サーバーやストレージの保守期限、仮想化ソフトのライセンス体系の変更をきっかけに、オンプレミスのVDIを新しい基盤へ更新するケースがあります。自社で基盤を持ち続けるため、運用の考え方は大きく変わりませんが、ハードウェアの調達と構築に期間がかかります。
仮想化ソフトを別の製品に替える場合は、マスターイメージ(仮想PCのひな形)や管理ツールの作り直しが必要です。運用手順書や監視の設定も新しい製品にあわせて見直しましょう。
オンプレミスからDaaSへ移る場合
DaaS(Desktop as a Service)は、仮想デスクトップの基盤をクラウド事業者が提供するサービスです。サーバーの保守やハードウェアの更新を自社で行う必要がなくなる一方、利用料は利用人数や仮想PCの性能、稼働時間に応じて継続的に発生します。
自社の担当範囲は、基盤の運用から、マスターイメージの管理や利用者の権限設定、コストの監視へと移ります。社内のファイルサーバーや業務システムに接続する場合は、クラウドと社内を結ぶ回線の設計も必要です。
サーバー共有型からVDIへ移る場合
1台のサーバーOSを複数の利用者で共有する方式は、限られたサーバー資源で多くの利用者を収容しやすい反面、利用者ごとにアプリを入れ分けるのが難しい場合があります。部署ごとに必要なアプリが異なる、OSの違いでアプリが動かないといった理由で、VDIへ移るケースがあります。
VDIは利用者ごとに仮想PCを割り当てるため、利用者1人あたりに必要なサーバー資源が増える傾向です。移行前に台数と資源の見積もりをやり直しましょう。
ユーザープロファイルと業務アプリの移し方
利用者にとって乗り換えの影響が大きいのは、デスクトップの設定や業務アプリの使い勝手です。仮想デスクトップの中にある個人の設定やデータ、アプリ、周辺機器の扱いを事前に洗い出し、移行後も同じように仕事ができる状態を目指しましょう。
ユーザープロファイルと個人データ
ユーザープロファイルには、デスクトップの配置やブラウザのお気に入り、メールの設定など、利用者ごとの情報が保存されています。旧環境でプロファイルを保存している場所と方式を確認し、新環境へ移すか、初期状態から作り直すかを決めましょう。
移す場合は、OSのバージョンが変わるとそのまま使えない設定もあるため、少人数で試してから全体に広げるのが安全です。個人のファイルは、仮想PCの中ではなく共有のストレージに保存する運用へ切り替える機会としても活用できます。
業務アプリの互換性とマスターイメージ
旧環境で使っている業務アプリが、新しいOSや仮想化の方式で動くかを確認する必要があります。特に、古いバージョンのアプリや、利用者ごとのライセンス認証が必要なアプリは、仮想環境での利用条件をアプリの提供元に確認しましょう。
動作確認が済んだアプリはマスターイメージに組み込み、更新の手順を文書化しておきます。OSのサポート終了にあわせて乗り換える場合は、アプリの対応状況の確認に時間がかかる可能性があるため、早めに着手しましょう。
プリンターやUSB機器などの周辺機器
仮想デスクトップから手元のプリンターや複合機、USB機器、Web会議用のカメラやマイクを使っている場合、新環境でも同じように利用できるかを確かめましょう。機器の種類や接続方法によっては、追加の設定やドライバーが必要な場合があります。
情報漏えい対策としてUSBメモリーへの保存を制限している場合は、その設定も新環境で再現できるか確認が必要です。部署ごとに使う機器を一覧にしておくと、確認漏れを防ぎやすくなります。
同時接続数と回線からデスクトップ仮想化を見直す
乗り換え後の操作感は、仮想PCの性能と回線の状態に左右されます。旧環境での利用状況を測定し、同時に使う人数や業務の重さ、接続する場所にあわせて、必要な資源と回線を見積もり直すことが大切です。
利用状況の測定と仮想PCのサイジング
サイジングとは、利用人数や業務内容から、必要なCPUやメモリー、ストレージの量を見積もる作業です。旧環境の管理画面やログから、時間帯ごとの同時接続数や、資源の使用量を確認しておきましょう。
CADや動画編集など描画の負荷が大きい業務では、GPU(画像処理装置)を割り当てた仮想PCが必要な場合があります。一般事務と設計など、業務ごとに仮想PCの性能を分けて見積もると、費用と操作感のバランスを取りやすくなります。
回線の帯域と拠点からの接続経路
仮想デスクトップは画面の情報を通信でやり取りするため、回線が混雑すると表示の遅れや音声の途切れが起こる場合があります。DaaSへ移る場合は、社内の回線を経由するか、各拠点や自宅からインターネット経由で直接接続するかで、必要な帯域や設定が変わります。
Web会議を仮想デスクトップ上で使う場合は、通信量が増えやすいため、会議用の通信を最適化する仕組みに対応しているかも確認しましょう。
接続に使う端末の扱い
乗り換えにあわせて、接続に使う端末も見直す必要があります。シンクライアント端末を使っている場合は、新しい接続ソフトや方式に対応しているかを、端末の提供元に確認しましょう。
個人所有のPCや持ち出し用のノートPCから接続する場合は、端末にデータを残さない設定や、接続を許可する端末の条件を決めておくことが大切です。対応OSの範囲も製品によって異なるため、利用者の端末の種類を洗い出しておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でデスクトップ仮想化の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
部署単位で進める仮想デスクトップの切り替え
全社員の仮想デスクトップを一度に切り替えると、問題が起きた際の影響が大きくなります。試験的に使う部署から順に広げ、新旧の環境を併用する期間を設けたうえで、旧基盤を停止する流れにすると、利用者への影響を抑えられます。
パイロット部署での試験利用
最初に、業務内容の異なる少数の部署で新環境を試します。ログインにかかる時間、アプリの起動、印刷、Web会議など、日常の操作を一通り行ってもらい、困ったことを記録してもらいましょう。
問題の報告を受け付ける窓口と、対応の記録を残す方法を決めておくと、同じ問い合わせへの対応を共有できます。この段階で利用者向けの手順書やよくある質問をまとめておくと、全社展開の際の問い合わせを減らす効果が期待できます。
新旧環境の併用期間とライセンス
部署単位で切り替える間は、新旧の環境を並行して運用します。旧環境のライセンスや保守契約の期限と、新環境の契約開始日がずれると、費用が二重に発生する期間が長くなるため、契約の時期を調整しておきましょう。
新環境に不具合が出た際に旧環境へ戻せるよう、切り戻しの手順と判断基準も決めておくと安心です。併用期間中は、どちらの環境で作業したデータかがわかるよう、保存先のルールを統一しておきましょう。
乗り換えにあわせて見直したい認証とログ
デスクトップ仮想化は、社外から社内の業務環境に接続する入口でもあります。乗り換えは、ログイン時の認証や接続元の制限、操作ログの取得方法を見直す機会です。旧環境の設定を引き継ぐだけでなく、現在の働き方にあった設定かを確認しましょう。
多要素認証と接続元の制限
在宅勤務などで社外から接続する場合、IDとパスワードだけの認証では、それらが漏れると第三者から不正に接続される恐れがあります。新環境では、スマートフォンアプリや認証用の機器を使う多要素認証を設定できるか確認しましょう。
あわせて、接続を許可する国や地域、IPアドレス、端末の条件を設定できるかも確認項目です。社内で使っている認証基盤と連携すれば、利用者のIDを二重に管理する手間を減らせます。
操作ログと旧基盤のデータ消去
誰がいつ接続し、どの操作をしたかを記録するログは、障害の原因調査や情報漏えいの確認に役立ちます。新環境で取得できるログの種類と保存期間を確認し、旧環境のログも必要な期間保管しておきましょう。
旧基盤のサーバーやストレージを廃棄する際は、仮想PCや個人データが残らないよう、データ消去の方法と証明書の発行可否を事業者に確認することが大切です。
移行先を比べるデスクトップ仮想化製品一覧
オンプレミスのVDIの更新先やDaaSへの移行先として比べたい製品を、特徴とあわせて一覧にしました。自社で担いたい運用の範囲を考えながら確認してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| リモートPCサービス | データセンターの物理PCを1ユーザーが1台専有して使える。1台・1か月から利用可能 |
| Amazon WorkSpaces導入支援サービス | アプリの動作確認から構築後の運用まで、Amazon WorkSpacesの導入を一括で支援 |
| M³DaaS | DaaSとしてもオンプレミス型VDIとしても利用でき、導入から運用保守まで1社で対応 |
| BizXaaS Office | クラウド型・ハイブリッド型・オンプレミス型から選べ、仮想GPUを搭載した環境もある |
| 仮想デスクトップサービス V-DaaS | 富士通のデータセンターに構築された仮想デスクトップ基盤を、初期導入の支援付きで使える |
| Citrix DaaS | VDIとサーバー共有型の両方に対応し、業務にあわせてデスクトップやアプリの配信方式を選べる |
| Amazon WorkSpaces | CPUやGPU、メモリなどの構成が異なる複数のバンドルから選べるクラウド型の仮想デスクトップ |
| Azure Virtual Desktop | Windowsのマルチセッション仮想化に対応し、デスクトップと単一アプリの配信を使い分けられる |
| Cloud Remote Desktop | 1ユーザー単位の従量課金制で、利用するスペックを管理画面から変更できる |
| IIJ仮想デスクトップサービス | AzureとCitrixを統合したフルマネージド型VDIで、調達から運用・サポートまで一括提供 |
VDIの更新やDaaS移行で検討したい製品
オンプレミスのVDIを更新する場合とDaaSへ移る場合の両方を想定し、提供形態や移行の支援体制が異なる製品を紹介します。
リモートPCサービス
- データセンターに用意された物理PCをサービスとして利用する形態
- 1台・1ヶ月からのスモールスタートもできるため導入がしやすい
- 1ユーザが1台を専有でき、安定したパフォーマンスを実現
株式会社リンクが提供する「リモートPCサービス」は、データセンターに用意された物理PCを1ユーザーが1台専有して使うクラウドサービスです。VDIの構築や運用の負担を見直したい場合の選択肢です。自宅や外出先から端末を問わず接続でき、手元の端末にアプリケーションやデータを残しません。ソフトウェアの導入に制約がないため、仮想環境で動作が不安な業務アプリを抱えている場合にも検討しやすいでしょう。1台・1か月から利用可能なため、パイロット部署で試してから対象を広げる進め方にもあわせやすいサービスです。参考価格は9,500円~です。
Amazon WorkSpaces導入支援サービス
- オンプレミスと同等の強固なセキュリティを実現
- 正確なコストシミュレーション
- APNパートナーの豊富なノウハウ
株式会社TOKAIコミュニケーションズが提供する「Amazon WorkSpaces導入支援サービス」は、クラウド型の仮想デスクトップの導入支援サービスです。「Amazon WorkSpaces」の導入から構築後の運用までをワンストップで支援します。社内で使うソフトウェアやアプリケーションの動作確認のほか、Active Directoryや既存のファイルサーバーと接続するネットワーク構成、多要素認証の仕組みの導入まで相談できます。導入後は24時間365日対応のサポートデスクが運用・管理作業を代行するため、DaaSへ移った後の利用者対応の負担を抑えたい場合に検討したいサービスです。
M³DaaS (日鉄ソリューションズ株式会社)
- ネット回線があればすぐに社内と同じデスクトップ環境が使える!
- 仮想デスクトップ環境なのでスマートデバイスが活用できる!
- デスクトップ環境の一元管理ができセキュリティ強化に繋がる!
BizXaaS Office (株式会社NTTデータ)
- テレワークでもいつでも自分の会社PCに安全に接続できる!
- 画面転送方式なのでローカル側にデータが残らず漏洩リスクを削減
- 利用状況を可視化し監視することで情報漏えい対策にも繋がる!
仮想デスクトップサービス V-DaaS (富士通株式会社)
- 端末にデータは残さないので情報漏えいリスクを減らします
- ソフトウェアの管理等は管理者ポータル画面にて一括管理
- 富士通データセンターのVDI環境を利用し短納期にも対応可能
Citrix DaaS (シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社)
- シンクライアント環境を構築し安全なテレワーク環境を
- Citrix Virtual Appsでアプリケーションの仮想化
- Citrix Virtual DesktopsでOSの仮想化
Amazon WorkSpaces (アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)
- 99.9%ものアップタイムSLAを誇る安定性
- 端末上にデータを残さない高セキュリティ体制
- 高性能インフラによりリモートワークを支援
Azure Virtual Desktop (日本マイクロソフト株式会社)
- Windowsのマルチセッション仮想化を多人数に低コストで提供。
- デスクトップ環境と単一アプリの配信に対応する柔軟な利用形態
- Azure管理でGW不要。運用・スケールが容易に。
Cloud Remote Desktop (ソフトバンク株式会社)
- パソコンの保守管理コストを削減
- 紛失・盗難や内部不正のリスクを低減
- スペックに応じた料金プランは柔軟にスケーリング可能
IIJ仮想デスクトップサービス (株式会社インターネットイニシアティブ)
- 調達から運用・サポートまでIIJが一元管理。
- クラウド経由で場所や端末を問わず業務環境へ安全にアクセス。
- 端末にデータを残さずクラウドで業務環境を実行
まとめ
デスクトップ仮想化の乗り換えでは、オンプレミスのVDIを更新するか、DaaSへ移るかで、自社が担う運用の範囲が変わります。ユーザープロファイルや業務アプリ、周辺機器の引き継ぎを確認し、利用状況にもとづいてサイジングと回線を見直したうえで、部署単位で切り替えると利用者への影響を抑えられます。自社の働き方にあう仮想デスクトップを比較したい方は、資料請求を活用して移行支援の内容まで確認してください。

