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経理担当者向け 固定資産管理システムの使い方を年間業務で解説

経理担当者向け 固定資産管理システムの使い方を年間業務で解説

固定資産管理システムの使い方は、経理が1年間に行う業務の流れに沿って覚えるのが近道です。具体的には、資産の取得時の登録、毎月の減価償却費の計上、移動や除却の記録、決算と償却資産申告での帳票出力、現物の棚卸しの順に使います。どの場面でも、台帳のデータを正しく保つことが後の作業の負担を減らす土台です。この記事では、経理担当者が各場面で行う操作と、つまずきやすい点を順番に解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■対応する業務の範囲別
    ■会計システムとの連携方法別

    固定資産管理システムで行う業務の全体像

    固定資産管理システムは、資産を取得してから除却するまでの一連の情報を管理するシステムです。使い方を覚える前に、年間のどの業務で使い、誰が操作するのかを整理しておくと、全体の流れをつかみやすくなります。

    資産の取得から除却までの流れ

    固定資産は、取得して台帳に登録した後、毎月または毎期に減価償却を行い、使用中に移動や改良を経て、最後に売却や廃棄で除却されます。固定資産管理システムは、この流れの各段階で発生する情報を記録し、帳簿価額や償却費を自動で計算します。

    システムを使う場面は、取得時や除却時のように不定期なものと、月次の償却計上や決算、償却資産申告のように時期が決まっているものに分けられます。年間の予定表に操作の時期を書き込んでおくと、作業の漏れを防ぎやすくなります。

    関連記事 固定資産管理システムを導入する5つのメリット!税務申告も効率化?

    経理部門と現場部門の役割

    台帳への登録や償却の計算、帳票の出力は、主に経理部門が担当します。一方、資産を実際に使っている現場部門は、設置場所の変更や故障、廃棄の予定といった情報を経理部門へ伝える役割を持ちます。

    現場からの連絡が遅れると、台帳と現物の内容がずれる原因となります。移動や廃棄の申請をシステム上で受け付けられる製品であれば、連絡の手間を減らせます。紙やメールで受け付ける場合も、申請の様式と提出の期限を決めておきましょう。

    資産を取得したときの固定資産管理システムの使い方

    資産を取得したときの登録は、固定資産管理システムを使ううえで基本となる操作です。登録の内容が、その後の償却計算や申告の土台です。計上区分の判断から仕訳の連携まで、3つの手順に分けて説明します。

    計上区分の判断

    最初に行うのは、取得した資産をどのように処理するかの判断です。税務上、取得価額が10万円未満の資産などの少額減価償却資産は、使い始めた年度に全額を損金として扱えます。20万円未満の資産は、一括償却資産として3年間で均等に損金とする方法も選べます。

    中小企業者等には、取得価額の基準を引き上げた特例もあります。この特例は令和8年度税制改正で要件が見直されているため、適用時期を含めて国税庁の情報で確認しましょう。判断に迷う場合は、顧問税理士への相談が安心です。

    台帳への登録と耐用年数の選択

    通常の資産として計上する場合は、資産名や取得日、事業に使い始めた日、取得価額、設置場所、管理部署などを入力します。耐用年数は、資産の種類や構造、用途に応じて法令で定められた年数から選びます。

    システムによっては、資産の種類を選ぶと耐用年数の候補が表示されるものもあります。ただし、候補が自社の資産に当てはまるかは、最終的に担当者が判断する必要があります。迷った資産は判断の根拠をメモ欄に残しておくと、後から確認する際に役立ちます。

    関連記事 固定資産管理システム導入で解決できる課題とメリットとは?

    会計システムへの仕訳連携

    登録した資産の取得の仕訳は、会計システムにも反映させます。仕訳データをCSVファイルで出力して会計システムに取り込む方法や、同じシリーズの会計ソフトと自動で連動する方法などがあります。

    連携した後は、会計システム側の固定資産の勘定残高と、固定資産管理システムの帳簿価額の合計が一致しているかを確認しましょう。一致しない場合は、連携の漏れや二重の取り込みがないかを調べます。

    月次・期中に行う操作

    資産を登録した後は、毎月の償却計上と、期中に起きる移動や除却、リース資産の記録が主な操作です。固定資産管理システムを使えば、手作業での計算を減らせますが、確認の手順は欠かせません。月次と期中の操作を見ていきましょう。

    減価償却費の計算と月次の計上

    月次決算を行っている企業では、毎月の減価償却費をシステムで計算し、仕訳を会計システムへ連携します。年間の償却費を月割りで計上する場合も、月の途中で取得した資産の扱いなどは、システムの設定と自社の会計方針がそろっているかを確認しておく必要があります。

    計上の前には、前月から償却費が大きく変わった資産がないかを一覧で確認するとよいでしょう。取得価額や耐用年数の入力誤りに早く気づけるため、決算期にまとめて修正する手間を減らせます。

    移動・改良・除却の登録

    資産の設置場所や管理部署が変わったときは、移動の登録を行います。部門ごとに償却費を集計している場合は、移動した月から費用の負担部門が変わるため、登録の時期が重要です。

    修理や改良で資産の価値を高める支出をした場合は、資本的支出として追加の資産登録が必要となることがあります。資産を売却・廃棄したときは除却を登録し、除却損や売却損益の仕訳を作成します。いずれも申請書などの根拠資料とひもづけて記録しましょう。

    関連記事 固定資産管理システム導入後の3ステップを解説!うまく運用するには

    リース資産の登録と管理

    リース契約で使っている設備も、会計処理の方法によっては固定資産管理システムで管理します。リース資産の管理に対応した製品であれば、契約期間やリース料、満了日を登録し、支払予定や償却の計算をまとめて行えます。

    2027年4月1日以後に開始する事業年度から適用される新しいリース会計基準の対象となる企業では、管理するリース契約の範囲が広がる可能性があります。自社が対象かどうかと必要な対応は、監査法人や顧問税理士に確認しましょう。

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    決算と償却資産申告での使い方

    固定資産管理システムの使い方で特に効果を感じやすいのが、決算と償却資産申告の時期です。必要な帳票を台帳のデータから出力できるため、手作業での転記を減らせます。それぞれの時期に行う操作を紹介します。

    決算時の帳票出力

    決算では、固定資産台帳や減価償却費の明細、法人税申告書の別表十六に添付する減価償却の明細などを出力します。出力する前に、期中の取得や除却がすべて登録されているか、仮の数値で登録した資産が残っていないかを確認しましょう。

    帳票の数値を確定したら、その期のデータを変更できないよう締め処理を行える製品もあります。締めた後に修正が必要になった場合の手順も、あらかじめ決めておくと安心です。修正の承認者や、会計システム側の数値をどう直すかまで決めておくと、決算後の対応で迷わずに済みます。

    関連記事 IFRS適用で固定資産管理はどう変わる?日本基準との違いとシステム要件を解説

    1月の償却資産申告

    償却資産申告は、毎年1月1日時点で所有している事業用の償却資産を、1月31日までに資産のある市町村へ申告する手続きです。東京23区の場合、申告先は都税事務所となります。年末年始をはさむため、準備の期間は短くなりがちです。

    固定資産管理システムでは、申告の対象となる資産を抽出し、申告書や種類別明細書を作成できる製品があります。前年に申告した内容からの増減を確認し、除却した資産が残っていないかを点検してから提出しましょう。

    現物棚卸しでの使い方

    固定資産の棚卸しは、台帳に登録された資産が実際に存在し、記録どおりの場所で使われているかを確かめる作業です。固定資産管理システムのデータを使うと、照合の作業を効率化できます。準備から差異の処理までの使い方を紹介します。

    ラベルの発行と照合の準備

    棚卸しの準備として、システムから資産番号を印字したラベルを発行し、各資産に貼り付けます。バーコードやQRコードのラベルであれば、スマートフォンやハンディ端末で読み取って照合できる製品もあります。

    棚卸しの前には、場所ごとや部署ごとに対象資産の一覧を出力し、担当者に配布します。照合する範囲と期限、ラベルがはがれていた場合の対応も、事前に伝えておくと作業が進めやすくなります。

    関連記事 固定資産管理システム導入後によくある3つの失敗例を紹介!

    台帳との差異の処理

    照合の結果、台帳にあるのに現物が見つからない資産や、台帳にない資産が見つかることがあります。差異が出たら、移動の登録漏れなのか、廃棄済みで除却の登録が漏れていたのかなど、原因を確認しましょう。

    原因が分かったら、システム上で移動や除却を登録し、差異の内容と処理の経緯を記録に残します。登録漏れが起きた理由も振り返り、現場からの連絡ルールを見直すことで、次回の棚卸しでの差異を減らすことにつながります。見つからない資産を除却する際は、社内の承認を得てから処理するとよいでしょう。

    年間業務の対応範囲で比べる製品一覧

    取得時の登録から決算・償却資産申告、棚卸しまで、この記事で紹介した業務のどこに対応しているかに注目して製品を一覧にしました。

    製品名特徴
    FAManager登録資産を別表十六や償却資産申告書へ自動で反映し、電子申告にも対応
    PCAクラウド 固定資産同シリーズの会計・法人税ソフトと連動でき、リース資産の管理機能も充実
    Universal Business Cloud リース固定資産新リース会計基準に対応し、リース契約の管理から償却資産申告書の作成まで行える
    Assetment Neo for経理ラベルスキャンやスマホでの棚卸に対応し、部門ごとの棚卸進捗を確認できる
    マネーフォワード クラウド固定資産取得や異動のたびに償却費をリアルタイム計算し、仕訳をAPI・CSVで連携
    HUEAsset固定資産と建設仮勘定、リース、棚卸、減損をまとめて管理できる

    経理の年間業務を支える固定資産管理システム

    月次の償却計上や仕訳連携、リース資産の管理、償却資産申告、現物の棚卸しといった場面に対応する製品を紹介します。自社で担う業務の範囲と照らしあわせてください。

    FAManager

    株式会社TKC
    《FAManager》のPOINT
    1. 安全・安心・安定のクラウド環境で固定資産をリアルタイムに管理
    2. リース・減損・資産除去債務の管理機能が標準搭載
    3. 常に最新の会計基準、税制に対応したシステムを利用できる

    株式会社TKCが提供する「FAManager」は、決算から償却資産申告までの作業をまとめて進めたい経理担当者に向くクラウド型の固定資産管理システムです。台帳に登録した資産は、償却計算や管理帳表、仕訳、法人税別表十六、償却資産申告書へ自動で反映されます。e-TAX償却資産と連携した電子申告にも対応し、市区町村の移動や除却など31種類の処理はデータ読込で登録可能。リース会計・減損会計・資産除去債務の処理機能も標準で搭載しています。

    PCAクラウド 固定資産

    ピー・シー・エー株式会社
    《PCAクラウド 固定資産》のPOINT
    1. どんな会計システムともマッチする仕訳データを自動作成
    2. 特に複雑なリース資産管理機能が充実
    3. グループ会社全体で導入しやすいコストパフォーマンスと機能性

    ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 固定資産」は、取得時の仕訳から償却資産税の電子申告まで、経理の年間業務に沿って使えるクラウド型の固定資産管理システムです。「PCA会計」シリーズと連動でき、減価償却仕訳に加えて取得や減損、除却の仕訳も連携可能。将来のリース料支払予定額を最大10年先まで確認できる帳票や、資産ごとのリース債務返済予定表も備えています。eLTAX形式へのデータ変換から申告データの送信まで、専用ソフトを使わずに行えます。

    Universal Business Cloud リース固定資産

    合同会社デロイト トーマツ
    製品・サービスのPOINT
    1. デロイトトーマツの持つ専門性を生かしたリース固定資産システム
    2. リース新基準に対応しリース支払負債使用権資産の管理は万全
    3. フルクラウドでスピーディーな操作感と強固なデータセキュリティ

    合同会社デロイト トーマツが提供する「Universal Business Cloud リース固定資産」は、リース契約の登録から使用権資産・リース負債の計算まで行えるSaaS型のソフトウェアです。新リース会計基準に対応し、支払予定の一覧や元本・利息の支払スケジュールを確認できます。固定資産側では、耐用年数短縮や減損、除却・売却、移動といったイベントを管理し、固定資産台帳や償却資産申告書を作成可能。「Universal Business Cloud 会計」とのデータ連携にも対応しています。

    Assetment Neo for経理

    株式会社アセットメント
    《Assetment Neo for経理》のPOINT
    1. 固定資産管理システムと連携し、資産の管理状態を正確に把握
    2. ラベルの活用で、Excelや目視による棚卸から脱却
    3. 豊富な機能で固定資産の管理業務を強力にサポート

    株式会社アセットメントが提供する「Assetment Neo for経理」は、棚卸しなど現物の管理に特化したシステムです。バーコード・QRコードやRFIDのラベルスキャンに加え、スマホ(Android/iOS)での棚卸にも対応し、各部門の棚卸進捗を確認できます。ラベルを貼れない資産は、紙のリストや図面からの棚卸も可能。減価償却計算は行わないため、固定資産管理システムと連携し、廃棄登録などの情報を台帳へ反映する使い方を想定した製品です。

    マネーフォワード クラウド固定資産

    株式会社マネーフォワード
    製品・サービスのPOINT
    1. 複数台帳管理で税務基準・会計基準の差異にも対応
    2. クラウドサービスで資産の見える化を実現
    3. 会計・税務・業務担当者全員が管理しやすい

    株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド固定資産」は、資産の取得や異動を記録するたびに減価償却費をリアルタイムで計算するクラウド型の固定資産管理システムです。仕訳データはAPIやCSVで会計システムへ連携できます。月次締めや増減集計表といった経理向けの機能を備え、複数台帳で税務基準と会計基準の償却計算を分けて管理可能。固定資産情報にひもづくコメント機能で、部門間の依頼や確認のやりとりも資産ごとに残せます。

    HUEAsset (株式会社ワークスアプリケーションズ)

    《HUEAsset》のPOINT
    1. オールインワンで資産情報を一元化
    2. 経理も現場も使いやすいUIでペーパーレス化促進
    3. 無償アプデで法改正にも長期間安心

    まとめ

    固定資産管理システムの使い方は、経理の1年の流れで押さえると理解しやすくなります。取得時の計上区分の判断と登録、月次の償却計上と移動・除却の記録、決算と1月の償却資産申告での帳票出力、現物棚卸しでの照合が主な場面です。各場面で台帳と会計の数値を照合する習慣が大切です。自社の業務範囲に適した固定資産管理システムを比較したい方は、一括資料請求を活用してください。

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