ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■多言語・グローバル対応の範囲別
- 多言語で利用できる:カオナビ、SumTotalSystems、スキル&人財主導型HCM
- 複数の国・地域の制度や給与に対応している:SAPSuccessFactorsEmployeeCentral、Ultimate Kronos Group Pro
- ■管理したい従業員別
- 国内で働く外国籍社員の在留資格:ジョブカン労務HR
- 海外拠点の現地社員:POSITIVE、SumTotalSystems、スキル&人財主導型HCM、SAPSuccessFactorsEmployeeCentral、Ultimate Kronos Group Pro
- 海外を含むグループ会社の従業員情報を統合管理:POSITIVE、SAPSuccessFactorsEmployeeCentral、Ultimate Kronos Group Pro
人事システムの多言語対応で変わる範囲
「多言語対応」と書かれていても、対応範囲は製品ごとに違いがあります。画面のボタンやメニューだけが翻訳されるのか、自社で登録したデータも多言語で持てるのかで、使い勝手に差が出ます。確認したい3つの範囲を順に見ていきましょう。
画面表示の言語切り替え
基本的な多言語対応は、メニューやボタン、エラーメッセージといった画面表示の言語を切り替える機能です。利用者ごとに表示言語を選べる仕組みであれば、同じシステムを日本人社員と外国籍社員が並行して使えます。
確認したいのは、対応している言語の種類と、すべての画面が翻訳されているかどうかです。従業員が使う画面は翻訳済みでも、管理者向けの設定画面は日本語のみという場合もあります。利用者の立場ごとに確認しましょう。
項目名やマスタの多言語登録
画面表示とは別に、自社で登録する部署名や役職名、等級、独自に追加した項目名を多言語で持てるかも重要です。これらはシステムの提供元ではなく自社で登録するデータのため、表示言語を切り替えても自動では翻訳されません。
1つの項目に日本語名と英語名を並べて登録できる仕組みがあれば、利用者の言語設定にあわせて表示を切り替えられます。この仕組みがない場合、英語の画面に日本語の部署名が混ざり、読みにくくなるおそれがあります。
通知メールや帳票の言語
人事システムから送られる通知メールや、出力される帳票の言語も確認しておきたい範囲です。申請の承認依頼や評価期間の案内が日本語のみで届くと、外国籍社員が内容を理解できず、対応が遅れる可能性があります。
通知文を言語ごとに用意できるか、受け取る人の言語設定にあわせて自動で切り替わるかを確かめましょう。辞令や証明書など社外に出す帳票は、日本語の正式な書式が求められる場合もあるため、用途ごとに分けて考えると整理できます。
外国籍社員の人事管理で必要になる情報
多言語対応の人事システムは、外国籍社員を雇用する企業で検討される場面があります。外国籍社員の管理では、画面の言語に加えて、氏名の表記や在留資格といった日本人社員にはない情報も扱います。必要な項目を整理しておきましょう。
氏名の表記と並び順
外国籍社員の氏名は、アルファベット表記やカタカナ表記、母国語の文字など、複数の表記を持つことがあります。また、名と姓の並び順やミドルネームの有無も人によって異なります。
人事システムで氏名欄をいくつ持てるか、使える文字の種類に制限がないかを確認しましょう。給与システムや社会保険の手続きで使う表記と、社内の名簿で表示する表記が異なる場合もあるため、用途ごとにどの欄を使うかを決めておくと混乱を防げます。
在留資格と在留期間の管理
外国籍社員を雇用する企業では、在留資格と在留期間を把握し、期限が近づいた社員に更新手続きを案内する運用が求められます。期限の管理を表計算ソフトで行っていると、確認の漏れが起こる可能性があります。
人事システムに在留期間の項目を設け、期限の一定期間前に担当者へ通知できると、確認の抜けを減らせます。通知機能の有無や、在留カードの写しなどの書類を添付できるかは製品で異なるため、選定時の確認項目にしましょう。
外国人雇用状況の届出に使う情報
事業主は、外国人を雇い入れたときと離職したときに、ハローワークへ外国人雇用状況の届出を行う必要があります。厚生労働省によると、特別永住者や在留資格「外交」「公用」の人は届出の対象外です。
届出では、氏名や国籍・地域、在留資格、在留期間、在留カード番号などを記入します。これらを人事システムで一元管理しておけば、届出の準備を進めやすくなります。届出の期限や様式は厚生労働省の最新情報で確認しましょう。
多言語で人事評価を運用する際の注意点
人事評価やアンケートを多言語で運用する場合、画面の翻訳だけでは評価の公平性を保てないことがあります。評価項目の意味が言語によってずれないように、翻訳の進め方や記述内容の扱いを決めておくことが大切です。
評価項目の翻訳と用語の統一
評価項目や評価基準を翻訳する際は、言語ごとに意味がずれないよう用語を統一します。例えば「主体性」や「協調性」のような言葉は、直訳すると評価者と被評価者で受け取り方が変わる場合があります。
そのため、項目名だけでなく、どのような行動を評価するのかという説明文もあわせて翻訳しておくと誤解を減らせます。翻訳した内容は、その言語を使う社員や現地の管理職に確認してもらうと安心です。
自由記述コメントの扱い
自己評価や上司のフィードバックなど、自由記述のコメントは入力した言語のまま保存されるのが基本です。評価者と被評価者の使う言語が異なると、コメントの内容が十分に伝わらない可能性があります。
システムに翻訳機能があるか、ない場合はどの言語で記入するかのルールを決めておきましょう。機械翻訳を使う場合も、評価に関わる重要な内容は面談で直接説明するなど、翻訳だけに頼らない運用を組み合わせると安心です。
操作マニュアルと問い合わせ窓口の言語
システムの画面が多言語で表示されても、操作マニュアルや社内の問い合わせ窓口が日本語のみでは、外国籍社員がつまずいたときに解決できません。評価期間の前に、操作方法を説明する資料を用意しておくことが大切です。
提供元のヘルプページやサポート窓口がどの言語に対応しているかも確認しておきましょう。対応していない場合は、社内で簡単な手順書を翻訳して配布したり、質問を受ける担当者を決めたりする方法があります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で人事システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
海外拠点を含めて人事システムを使う場合
海外拠点の現地社員も同じ人事システムで管理する場合、言語に加えて、日付や通貨の形式、データの保管場所、各国の制度の違いも考える必要があります。国内の外国籍社員の管理とは異なる確認点を整理します。
日付・通貨・タイムゾーンの設定
日付の書き方は国によって異なり、日と月の並び順が逆になる地域もあります。人事システムで利用者ごとに日付形式を設定できないと、入社日や評価期限を読み違えるおそれがあります。
また、給与や手当の情報を扱う場合は通貨の単位、申請や承認の期限を管理する場合はタイムゾーンの扱いも確認しましょう。複数の拠点で締め切りを共有するときは、どの国の時刻を基準にするかを決めておくと混乱を防げます。
拠点ごとの権限とデータの保管場所
海外拠点を含めて運用する場合、本社の人事部門がどこまでの情報を閲覧できるか、各拠点の担当者が編集できるデータの範囲を設計します。拠点単位で閲覧範囲を区切れるかは確認したい点です。
あわせて、従業員の個人データがどの国のサーバーに保管されるかも確認しましょう。国や地域によっては、個人データの国外移転に関するルールが定められている場合があります。法務部門や現地の専門家に相談しながら進めることが大切です。
各国の人事制度との違い
雇用契約や休暇、評価の考え方は国ごとに異なるため、日本の人事制度をそのまま海外拠点に当てはめるのは難しい場合があります。人事システムの項目や評価フローを、拠点ごとに変えられるかを確認しましょう。
すべての拠点で共通の項目と、拠点ごとに管理する項目を分けて考えると、システムの設計を整理しやすくなります。共通項目をそろえておけば、グループ全体の人員構成を本社でまとめて把握することにも役立ちます。
対応言語を追加して社内に展開する進め方
多言語対応の人事システムは、言語を追加する設定をしただけでは定着しません。誰がどの言語を使うのかを把握し、翻訳データを準備し、試験的に使ってもらう段階を経ると、展開後のトラブルを減らせます。進め方の例を紹介します。
利用者と必要な言語の洗い出し
まず、人事システムを使う社員の国籍や使用言語、利用する画面を洗い出します。全員が英語を読めるとは限らないため、母国語での表示が必要な社員がどの程度いるかを把握することが出発点です。
あわせて、今後の採用計画や海外拠点の展開予定も確認しておきましょう。対応言語を後から追加できるか、追加に費用がかかるかは製品によって異なるため、将来の利用範囲もふまえて検討すると安心です。
翻訳データの準備と試験運用
次に、部署名や役職名、評価項目、通知文など、自社で用意する翻訳データを作成します。翻訳の担当者と確認者を分け、用語集を作っておくと、表記のばらつきを抑えられます。
準備ができたら、一部の部署や外国籍社員に試験的に使ってもらい、表示の崩れや意味の伝わりにくい表現がないかを確かめましょう。寄せられた意見を反映してから全社に展開すると、問い合わせの増加を抑えやすくなります。
外国籍社員・海外拠点の管理に使える人事システム一覧
この記事で紹介する人事システムを、多言語・グローバル対応と外国籍社員の管理に関わる特徴で一覧にしました。対応言語や翻訳される画面の範囲は製品ごとに異なるため、詳細は資料で確認してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| ジョブカン労務HR | 人事異動や在留資格の履歴を管理可能。管理したい従業員情報の項目を自由に追加できる |
| カオナビ | 多言語に対応したクラウド型人事システム。人材情報の一元管理や身上申請に対応し、アプリでも利用できる |
| POSITIVE | グローバル人事にも対応する統合HCM。制度や運用の異なる複数企業の人事情報を一元管理できる |
| SumTotalSystems | 多言語・多通貨に対応。学習・スキル・評価・報酬などの人材情報を統合管理できる |
| スキル&人財主導型HCM | 90カ国語以上に対応。学習・パフォーマンス・採用などの人材管理機能を統合したクラウドサービス |
| SAPSuccessFactorsEmployeeCentral | 100以上の国・地域の規制や商慣習に対応したローカライズ機能を備え、グローバルな人事情報の管理を支援する |
| Ultimate Kronos Group Pro | 人事・給与・タレント管理を統合。160カ国超のグローバル給与・税務・コンプライアンスへの対応を特徴とする |
多言語・グローバル運用を検討できる人事システム
外国籍社員が使う画面の言語や、海外拠点を含めた人事データの管理を見据えて検討できる製品を紹介します。多言語で扱える範囲は製品によって異なるため、表示言語・マスタ・通知文のどこまで対応するかを資料請求で確かめてみてください。
ジョブカン労務HR
- 人材管理機能では全社的な人材情報の活用や、汎用性◎の通知機能
- 入退社・年末調整・ストレスチェック等幅広い業務を自動・効率化
- シリーズ導入25万社以上!電話・メール・チャットで無料サポート
株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン労務HR」は、国内で働く外国籍社員の在留資格を、ほかの従業員情報とあわせて管理できるクラウド型人事労務システムです。人事異動や在留資格、過去の手続きの履歴を保存・管理できます。デフォルト項目以外にも管理したい情報を自由に追加できるため、氏名の別表記など自社で必要な項目を設けたい場合にも検討しやすいでしょう。従業員への情報入力依頼や通知機能も備えています。なお、多言語表示や在留期限の自動通知への対応は別途確認が必要です。
カオナビ
- 従業員のあらゆる情報を集約!ペーパレス化を楽々実現
- 身上申請からそのままデータベースへ登録! 人材管理を効率化
- 使いやすさで集まる人材データをAIが分析・提案
株式会社カオナビが提供する「カオナビ」は、多言語に対応したクラウド型人事システムです。基本情報や職務経歴、スキル、評価などの人材情報を一元管理でき、身上申請などの手続きもオンラインで完結します。項目や画面レイアウトを自社の運用にあわせて設定でき、人材情報の検索や分析、可視化にも対応。PC・スマートフォン・タブレットに加え、アプリからも利用できます。外国籍社員と日本人社員が同じシステムを使う場合は、対応言語の種類や管理者向け画面、通知文の翻訳範囲を確認するとよいでしょう。
POSITIVE
- 大企業で必要とされる機能を標準搭載(高い業務適合率)
- グローバル&グループ経営にも対応可能
- 将来の拡張や変更を考慮した自由度の高いシステム基本性能
スミセイ情報システム株式会社(SLC)が提供する「POSITIVE」は、海外拠点やグループ会社を含めた人事情報の統合管理に適したHCMソリューションです。人事・給与・就業管理に加え、タレントマネジメント支援やグローバル人事など、幅広い業務機能を備えています。制度や運用が異なる複数企業を一つのシステムで管理でき、グループ全体の人事業務の共通化を支援します。オンプレミス・クラウド・パッケージソフトに対応しており、拠点ごとの制度の違いを踏まえて人事システムを整備したい企業に向いています。
SumTotalSystems (サムトータル・システムズ株式会社)
- AIでパーソナライズされた学習体験を提供
- スキルギャップ分析とキャリアパスの可視化
- 多言語・多通貨機能でグローバル展開に対応
スキル&人財主導型HCM (Cornerstone OnDemand, Inc.)
- 90カ国語以上に対応したグローバル展開
- AIを活用したレコメンデーション機能
- ISMS認証による高いセキュリティ
SAPSuccessFactorsEmployeeCentral (SAPジャパン株式会社)
- 100以上の国・地域の規制に対応しグローバルでも順守可能。
- 従業員と管理者が場所・時間問わず利用できるモバイルアクセス
- データ整合性確保とAIでエンゲージメント強化。
Ultimate Kronos Group Pro (Kronos SaaShr, Inc.)
- AI分析で戦略と目標をつなぐ統合スイート。
- 160カ国超のグローバル給与/税務/コンプラ対応。
- クラウド基盤で成長企業のワークフォース管理を支援。
まとめ
人事システムの多言語対応は、画面表示の切り替えに加えて、部署名や評価項目といった自社のデータ、通知文や帳票の言語まで含めて考えることが大切です。外国籍社員の管理では氏名の表記や在留期間の情報、海外拠点では日付形式やデータの保管場所も確認しましょう。多言語化したい範囲と管理したい従業員を整理したうえで、資料請求で各製品の対応範囲を比較してみてください。

