メール誤送信が起きたときの対処法
ビジネスメールを利用するうえで、メール誤送信が発生することはあるでしょう。その時に迅速に対応しないとトラブルになります。メール誤送信が起きたときの対処法を解説します。
相手方に電話で謝罪する
メールを誤送信してしまったら、相手方にすぐに電話で謝罪しましょう。訂正メールを送る方がいますが、謝罪は口頭で行うのがビジネスマナーです。嘘をついたり言い訳したりしないことが重要です。小さな声にならないよう、はっきりとした口調で話しましょう。
誤送信メールには、取引先や顧客の機密情報が含まれているケースが考えられます。その時には、削除してもらうように依頼もしましょう。
お詫びメールを相手方に送る
謝罪電話の後は、改めてお詫びメールを送りましょう。気持ちが落ち着いているときにお詫びメールを作成し、第三者に確認してもらってから送信すべきです。謝罪電話の際に相手方が不在でつながらなかった場合も、お詫びメールを送るようにしましょう。
上長へミスを報告する
誤送信をしてしまった場合、上長や関連するチームにすぐに報告しましょう。その後の対応や情報の流出が企業の信頼を損なう可能性があるため、素早く正しい対応が求められます。また、上長やチームと協力して再発防止のための対策検討も重要です。
情報漏洩リスクの調査をする
誤送信メールに機密情報や個人情報が含まれていた場合、情報漏洩のリスクを調査しましょう。情報セキュリティ担当者や法務部などと相談し、必要であれば法的な手段を講じることも考慮に入れてください。リスクを最小限に抑えるための具体的な対策を立案し、実施することが必要です。
社内での再発防止策を検討する
メールを誤送信してしまった原因を洗い出し、同じことが起こらないよう再発防止策を練りましょう。実際の事例を元に社員への教育を実施し、正しいメールの送信方法や注意点を伝えることが重要です。また、メール誤送信を事前に防ぐためのシステム導入の検討もおすすめです。
お詫びメールを作成する際のポイント
メール誤送信後の対応は、その後の信頼関係の回復に直結します。お詫びメールを作成する際には以下のポイントを心がけましょう。
内容の確認を徹底する
再度の誤送信を防ぐためにも、お詫びメールの内容は細心の注意を払って確認しましょう。誤字脱字はもちろん、文脈が適切であること、送信先が正しいことを確認しましょう。可能であれば、第三者にチェックしてもらうのも効果的です。
速やかな対応をする
メールの誤送信をしてしまった際は、早急にお詫びのメールを送ることが大切です。誤送信が発生したことを相手方が知った時点から時間が経つほど、相手方の不信感は増していきます。謝罪の電話を入れた後は可能な限り迅速に、お詫びを文章で示しましょう。
事の経緯を明確に説明する
誤送信が発生した経緯を正確に説明することで、誤解を避け、相手方の理解を得やすくなります。ただし長過ぎる説明は相手方の負担になるため、簡潔にまとめることが求められます。
再発防止策の提示をする
誤送信が発生したことは問題ですが、それをきちんと反省し再発防止策を考えていることを示すことで、相手方の信頼を回復することが可能です。具体的な再発防止策をお詫びメールに含めることで、改善への意欲を示しましょう。
お詫びメールの具体例
メールの誤送信にはさまざまな形があります。例えば以下のようなパターンが想定されます。
- ・宛先を間違えた場合
- ・本文の内容を間違えた場合
- ・添付ファイルを間違えた場合
ここでは、各パターンごとにお詫びメールの例文を紹介します。
宛先を間違えた場合
宛先を間違えた場合のお詫び文の例は、次のとおりです。
- ・件名
- 【緊急】メール誤送信のお詫び
- ・本文
- 株式会社〇〇
△△様
お世話になっております。
株式会社〇〇の△△でございます。
先ほど、お送りした見積提示メールにつきまして、宛先入力間違いにより貴社へお送りしてしまいました。
誤送信メールの内容は以下でございます。
ーーーーーーーーーーーーーー
送信日時:2022/08/19 17:32
差出人:〇〇
件名:PC12台のお見積ご提示
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お手数をおかけしますが、メールを開封せずに削除していただけますと幸いです。
弊社の確認漏れにより、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
今後、同じ誤りがないよう、送信前に宛先の二重チェックを実施いたします。
何卒、よろしくお願いいたします。
本文の内容を間違えた場合
メール本文の内容を間違えたときは、相手方にわかりやすいよう返信する形で送りましょう。本文の内容を間違えた場合のお詫び文の例は、以下です。
- ・本文
- 株式会社〇〇
△△様
お世話になっております。
株式会社〇〇の△△でございます。
先ほど、お送りした見積提示メールにつきまして、本文に間違いがございました。
誤った文章は以下の部分です。
ーーーーーーーーーーーーーー
PC20台の見積書をお送りいたします。
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PC12台が正しい台数ですので、以下にて修正させていただきます。
ーーーーーーーーーーーーーー
PC12台の見積書をお送りいたします。
ーーーーーーーーーーーーーー
確認漏れにより、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
今後同じミスがないよう、送信前にメール本文の二重チェックを実施いたします。
何卒、よろしくお願いいたします。
添付ファイルを間違えた場合
添付ファイルには機密情報が含まれているため、必ず削除してもらうようにしましょう。添付ファイルを間違えた場合のお詫び文の例は、下記のとおりです。
- ・件名
- 【緊急】添付ファイル誤送信のお詫び
- ・本文
- 株式会社〇〇
△△様
お世話になっております。
株式会社〇〇の△△でございます。
先ほど、お送りした見積提示メールにつきまして、添付ファイルを誤ってお送りしてしまいました。
該当メールは以下です。
ーーーーーーーーーーーーーー
送信日時:2022/08/19 17:32
差出人:〇〇
件名:PC12台のお見積ご提示
ーーーーーーーーーーーーーー
お手数をおかけしますが、別の顧客様情報が入っているため、削除していただけますと幸いです。
正しいファイルは本メールに添付しております。
確認漏れにより、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
今後同じミスがないよう、送信前に添付ファイルの二重チェックを実施いたします。
何卒、よろしくお願いいたします。
メール誤送信に対する再発防止策
ここではメール誤送信が発生してしまったあとに検討する、メール誤送信の再発防止策を解説します。
第三者による確認を徹底する
上司など第三者が、送信前にメール確認する体制を整えておきましょう。第三者が近くにいない場合は、同報メールを送って確認してもらう方法があります。事前確認だけでなく、CCへ第三者を入れておくと誤送信に気づきやすいです。
ただし、この対策は第三者の手間をとらせてしまいます。パソコン操作に慣れていない新入社員や過去に誤送信を発生させたことのある社員に絞って行うなどの臨機応変な対応が望ましいでしょう。
オートコンプリート機能を無効にする
オートコンプリート機能とは、アドレス入力するときに宛先候補が出てくる機能のことです。この機能を有効にしていると、宛先を間違えるリスクが高くなります。気づかないうちに、意図せず別の宛先を入れてしまうかもしれません。例えば、よく連絡をとることのある顧客や社内に同じ苗字の方がいると、候補が複数出てきてわかりにくくなります。
ビジネスメールを利用するうえでは、オートコンプリート機能は無効にしておきましょう。
メール誤送信のリスクについて理解しておく
メールを誤送信すると、情報漏洩になるケースがあります。もし機密情報が含まれたファイルを誤送信し悪用されてしまうと多額の損害が発生しかねません。このような誤送信のリスクを理解しておけば、慎重になりやすいでしょう。
そもそもメール誤送信を防ぐには?
メール誤送信をしてしまったあとに再発防止策を講じるのではなく、そもそもメール誤送信が発生しないようにあらかじめ対策をしておくことをおすすめします。ここではメール誤送信を防ぐための方法を紹介します。
送信先を最後に入力する
メールの作成時に、最初に宛先を入力すると、誤って送信ボタンを押してしまう可能性があります。そのため、宛先はメールの作成が完了してから最後に入力することで、内容の再確認ができ誤送信を未然に防ぐことに繋がります。
メール誤送信対策ソフトを導入する
メール誤送信ソフトは送信前に確認ダイアログを表示したり、特定の条件下で誤送信に繋がりうる内容を検知したり、過失を未然に防ぐことに特化したツールです。メール誤送信対策ソフトの導入により、人為的なミスによるメール誤送信を大幅に減らすことが可能です。特に、頻繁に顧客とメールのやり取りをしたり、機密情報を扱う企業においては、その効果は非常に大きいと言えます。
人気のメール誤送信対策ソフトについては以下のランキングをご覧ください。価格や利用者の口コミが確認できます。
メール誤送信のお詫びは迅速かつ適切に行おう!
メール誤送信が発生したときは、電話で謝罪した後にお詫びメールを送りましょう。
メール誤送信の事例は次のとおりです。
- ・宛先を間違えた
- ・メール本文内容を間違えた
- ・添付ファイルを間違えた
メール誤送信の防止策は以下となります。
- ・送信前に第三者の確認
- ・オートコンプリート機能を無効
- ・メール誤送信リスクの理解
- ・送信先を最後に入力
- ・メール誤送信対策ソフトを導入する
上記を踏まえたうえで、事前にメール誤送信を防ぐようにしましょう。もしそれでも誤送信が発生してしまった場合は、お詫びを迅速かつ適切に行いましょう。メール誤送信対策ソフトを導入すれば、人為的なミスによる誤送信を大幅に減らせるためおすすめです。