ECサイトでMAツールに求められることとは
ECサイトで使うMAツールに求められることは、One to Oneマーケティングの実現です。
例えば、商品をカートに入れた状態で顧客が離脱する「カゴ落ち」。株式会社ジャストシステムの調査によると、カゴ落ちの割合は7割を占めます。カゴ落ちした顧客にメールやLINEのプッシュ通知でお知らせできれば、購入に繋がりやすくなるでしょう。
このように、顧客に対して最適なタイミングで、顧客に最適な情報を届けることが大切です。EC業界においてマーケティングの手法は複雑化していますが、それに対応して効率化を促すMAが必要とされています。まずはMAツールの導入を検討する際には、One to Oneマーケティングの視点からどのようなアプローチができるかを試案してみましょう。
参考:
ECで「かご落ち」したのは、「送料や手数料が高かった」から|株式会社ジャストシステムのプレスリリース
ECサイト向けMAツール導入のチェックポイント
ここからはECサイト向けMAツールを導入する際に、チェックすべきポイントを解説します。
1.導入目的は何か
MAツール導入により現在のどのような課題を解決できるのか、導入の目的とメリットを明確にしましょう。例えば、各顧客にあわせたリテンション施策(既存顧客との関係を維持する施策)を行いたいという場合や、コスト削減などの目的が挙げられます。
- one to oneでの施策を行い、顧客を育成したい
【メリット】
・一般的なメール配信の場合全体に向けたメール内容となるため、費用対効果が低くなりがちだが、MAツールでは顧客一人ひとりの認知・興味・関心のなどの購買フェーズを見える化し、ニーズに合う内容を送信できる。
・購入に至っていない商品のリマインドや履歴からレコメンドのメールを配信し、それぞれの関心度が高まるような情報を定期的に提供すれば、顧客の購買意欲は高まる。
- コストを削減したい
-
【メリット】
・メールの配信やリストの管理も自動化できるため、人件費などのコスト削減にもつながる。
- 顧客情報を一元管理したい
-
【メリット】
・メール・SNS・Webなど別々のシステムで管理していた顧客情報を、MAツールで一つにまとめて業務効率化が実現する。
またマーケティングオートメーションツールと同様に、メールを使ったマーケティングを行うツールとして「メール配信システム」も存在します。両者の違いは、「メール配信システム」が、メールマーケティングのみに特化しているのに対し、「MAツール」は、メールマーケティング以外にも活用できるという点です。
一般的にMAツールは、ランディングページ分析機能、購買行動に繋がる可能性を予測する機能、各施策に対するマーケティング効果検証機能などを搭載しており、メールマーケティングはもちろん、それ以外の部分でも効率化が期待できます。自社の導入目的に応じて、メール配信システムかMAツールかを選択しましょう。
2.最適な導入時期とは
導入するタイミングとしては「既存顧客を育成したい時」がベストです。
MAツールを活用して顧客情報を蓄積させていき、適切なリテンション施策を行うことで、顧客を育成し売上アップが期待できます。そのため、現在の既存顧客に対するアプローチで課題を感じているのであれば、ツールの導入を検討しましょう。
3.導入規模はどれくらいの企業が適しているか
MAツールを導入して効果があるのは、比較的売上の規模が大きいECサイトです。ツールの導入・運用には数百万円ほどの投資が必要になるため、売上規模が小さい場合、割に合わくなるでしょう。
また、MAツールを運用して効果が見込めるのは、売上の数%~10%程度といわれているため、売上規模が大きければ大きいほど導入効果を得られます。そのため、月商が数千万円規模のサイトに導入をおすすめしますが、それ以下の規模である場合は、広告施策などの新規顧客獲得に投資を行うとよいでしょう。
しかし、例外として以下のような場合は、売上規模が小さいサイトでもMAツール導入による効果を得られる可能性があります。
- ■ECサイト以外で売上を上げている
- ■すでに多くの会員を獲得できている
- ■売上単価が高く、購入プロセスが長い
カテゴリー数・製品数業界最大級のITトレンドでは、さまざまなMAツールを取り扱っています。導入製品にお悩みで、まずは最新の人気製品から検討してみたい、という方はこちらのランキングも参考にしてください。
ECサイトに最適なMAツールの選び方
つづいて、ECサイトに最適なMAツールの選び方を見ていきましょう。
メール配信機能の充実性
ECサイトのようにBtoCがメインとなる場合のMAでは、メールの配信機能が重要です。特にメールの開封率や本文のURLのクリック率を把握できる機能、配信を予約する機能は必須でしょう。
ほかにも顧客の行動にあわせてメールを自動送信する、ステップメール機能もおすすめです。顧客の属性やスコアリング結果に応じて、自動でメール送信ができれば、業務効率は格段にアップするでしょう。
データの管理機能
ECサイトにおけるMAでは顧客のデータが最重要となるため、管理機能の良し悪しを見極めなければなりません。単純に顧客情報だけではなく、購入履歴や行動履歴も管理できるとよいでしょう。
このようにマーケティングで活用できるデータを管理して、操作しやすいツールの選定が大切です。
コンテンツ作成機能の有無
顧客に行動を起こしてもらうためには、効果的なコンテンツを作成する必要があります。顧客が魅力を感じられるWebページやランディングページを作成できると、より効果的なコンテンツとなるでしょう。
一般的にHTMLメールなどを作成する場合、プログラミングの知識・技術が必要ですが、MAツールの中にはカスタマイズでき、さらに簡単な操作で利用できるものもあるため、素人でも無理なく作成できます。
効率的なマーケティングに必要不可欠なMAツールは、以下から無料で一括資料請求できます。
\ マーケティングオートメーションツール の製品を調べて比較 /
製品をまとめて資料請求! 資料請求フォームはこちら
【ECサイト向け】おすすめのMAツールを紹介
ここからは、EC業界に導入実績のあるおすすめのMAツールを紹介します。製品はすべて無料で資料請求できるので、比較のうえ自社にあうものを検討してください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《HubSpot Marketing Hub》のPOINT
- ビジネスの規模に合わせて機能の拡張が可能
- 集客ツールとSEOを駆使して見込み客を効率的に獲得する
- 豊富な分析ツールを利用して戦力的なマーケティングを実行できる
HubSpot Japan株式会社が提供する「HubSpot Marketing Hub」は、、SNSやブログ、動画などの集客ツールを一元管理し、見込み客を獲得するマーケティングソフトウェアです。無料プランを含め4種類の提供形態があり、自社の規模にあわせた導入が可能です。またSEOを意識したマーケティングが行えるのは、ほかにはないポイントでしょう。
ECサイトにマーケティングオートメーションを導入しよう!
ECサイト向けのMAツールを導入するときは、自社の目的・時期・規模に合ったものを選ばなければなりません。また、マーケティング活動を効率化できるようにメール配信やデータ管理、コンテンツ作成機能も必要です。
顧客とOne to Oneのコミュニケーションを行えるMAツールを導入してECサイトの効果をアップさせましょう。