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マイナンバー管理システムのデータベースはどう設計する?分離保管と暗号化

マイナンバー管理システムのデータベースはどう設計する?分離保管と暗号化

マイナンバー管理システムのデータベースは、人事や給与のデータと番号を分けて保管し、暗号化とアクセス制御、保存期間後の削除を前提に設計することが基本です。番号法では、個人番号を社員番号のように使うことや、必要な範囲を超えたファイルの作成が禁じられています。この記事では、番号法から考えるデータベース設計の注意点、データを守る仕組み、既存システムとの連携方法を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■製品タイプ別
    ■連携方式別

    マイナンバー管理システムのデータベースの役割

    マイナンバー管理システムのデータベースは、従業員や扶養家族の個人番号を、必要な事務のためだけに安全に保管する入れ物です。人事データベースの1項目として番号を加えるのとは、考え方が異なります。まずは基本的な位置づけを整理します。

    特定個人情報ファイルとしての扱い

    個人番号を含む個人情報データベースは、番号法で「特定個人情報ファイル」と呼ばれます。個人情報保護委員会の「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」では、このファイルに対して一般の個人情報より厳しいルールが定められています。

    例えば、扱える担当者の限定やアクセス記録の保存、保存期間後の削除などです。マイナンバー管理システムは、こうしたルールを守りやすいようにデータベースの構造や権限設定が用意された仕組みといえます。

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    番号を人事データベースと分けて保管する理由

    番号を人事データベースに直接加えると、人事評価や勤怠を扱う担当者まで番号を閲覧できる状態になりやすくなります。番号を別のデータベースに分けて保管すれば、番号を扱える担当者を事務取扱担当者に絞り込めます。

    人事データベースとは社員IDなどでひも付け、番号が必要な源泉徴収票の作成などの場面でだけ参照する構成です。番号を保管する場所が1か所に集まるため、削除や点検の対象をはっきりさせられます。

    番号法から考えるデータベース設計の注意点

    マイナンバーのデータベース設計では、技術的な安全性に加えて、番号法の利用制限を守れる構造かどうかが問われます。自社開発する場合も、製品を選ぶ場合も、次の3点を確認しておきましょう。

    個人番号を社員番号や検索キーに使わない

    ガイドラインでは、事業者は社員の管理のために個人番号を社員番号として利用してはならないとされています。データベースの主キー(各データを見分けるための項目)に個人番号を使う設計も、番号が他のシステムに広がるおそれがあるため避けたほうが安全です。

    また、数字をアルファベットに読み替えるといった法則で個人番号を置き換えた番号も、個人番号に含まれると示されています(番号法第2条第9項)。番号をもとに作った値をキーにするのではなく、番号と関係のない社員IDでデータをひも付けることが大切です。

    作成できるファイルの範囲を守る

    特定個人情報ファイルは、源泉徴収票の作成や社会保険の届出といった事務に必要な範囲でしか作成できません。ガイドラインでは、個人番号を使って営業成績などを管理するファイルを作ってはならない例が示されています。

    データベースから番号付きのデータを書き出す機能がある場合は、書き出せる担当者と項目を絞り込めるかを確認しましょう。分析用に番号付きのファイルを作って残すような運用は避け、書き出したファイルは用途が済んだら削除する手順を決めておきます。

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    保存期間後の削除を前提にした構造

    番号は、事務に使う必要がなくなり、法令で定められた保存期間を過ぎたら、できるだけ速やかに削除する必要があります。ガイドラインでは、保存期間経過後の個人番号の削除を前提とした情報システムを構築することが、手法の例として挙げられています。

    データベースには、退職日や書類の保存期限を記録し、削除の対象を抽出できる構造が求められます。番号部分だけを削除して、他の履歴を残せるかどうかも確認したい点です。削除した記録を残すこともガイドラインで求められています。削除の対象を担当者が一覧で確認してから実行できる流れがあると、誤って必要な番号を消すことも防ぎやすくなります。

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    マイナンバー管理システムでデータベースを守る仕組み

    データベースを守る対策は、保存データの暗号化、権限の管理、バックアップの3つに分けて考えると整理しやすくなります。いずれも、ガイドラインが求める安全管理措置に関わる対策です。以下では、ガイドラインで例示されている手法をもとに確認します。

    保存データと通信経路の暗号化

    ガイドラインでは、システム内に保存されている特定個人情報の漏えいを防ぐ手法として、データの暗号化やパスワードによる保護が例示されています。インターネットで送信する場合は、通信経路における漏えい等の防止措置が求められており、暗号化がその手法として例示されています。

    暗号化では、暗号を解くための鍵の管理も重要です。鍵がデータと同じ場所に保管されていると、暗号化の効果が薄れるおそれがあります。製品を選ぶ際は、どの範囲を暗号化しているか、鍵を誰が管理するかを資料で確認しましょう。

    アクセス権限と操作ログ

    番号を閲覧できる担当者、登録や修正ができる担当者、データを書き出せる担当者を分けて設定できるかを確認します。番号の一部だけを表示する設定があれば、全桁を見る必要がない担当者の閲覧を減らせます。

    あわせて、誰がいつどのデータにアクセスしたかを記録する操作ログも重要です。ログは不正な閲覧の発見だけでなく、誤って修正したデータを特定し、元に戻す作業にも役立ちます。ログの保存期間と検索方法も比べておきましょう。

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    バックアップの保管と復元

    データベースの障害や誤操作に備えて、バックアップは欠かせません。ただし、バックアップにも番号が含まれるため、本番のデータと同じ水準で守る必要があります。

    クラウド型では、ベンダーがバックアップを取得する形が中心で、取得の頻度や保管期間は製品によって異なります。オンプレミス型では自社で設計し、保存媒体の暗号化と施錠保管を行います。どちらの場合も、保存期間を過ぎた番号がバックアップに残り続けないかを確認しておくことが大切です。本番のデータベースから削除しても、古いバックアップから復元すると番号が戻ってしまうためです。バックアップの世代数と保管期間を、削除の運用とあわせて決めておきましょう。

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    人事・給与システムのデータベースとの連携

    マイナンバー管理システムのデータは、源泉徴収票や社会保険の届出を作る給与・人事のシステムに渡して使います。連携の方法によって、運用の手間と番号が通る経路が変わるため、自社の環境にあう方法を選ぶことが重要です。

    専用型と一体型のデータの持ち方

    番号の管理に特化した専用型は、人事・給与システムとは別のデータベースに番号を保管します。既存の給与システムを使い続けながら、番号の管理だけを強化したい場合に向いています。

    人事・給与システムと一体になった型は、同じ製品の中で番号と他のデータを扱います。連携の設定は少なく済みますが、製品内で番号の保管領域や権限がどう分けられているかの確認が欠かせません。どちらの型でも、番号を扱える担当者を絞り込めるかが比べるポイントです。

    APIとCSVでのデータの受け渡し

    専用型と給与計算ソフトをつなぐ方法には、API(システム同士を自動でつなぐ仕組み)とCSVファイルの受け渡しがあります。APIは手作業が少ない一方、連携先の製品が対応している必要があります。

    CSVでの受け渡しは対応できる製品が幅広い反面、番号を含むファイルが担当者の端末に残る可能性があります。ファイルの暗号化、受け渡し後の削除、受け渡し記録の保存まで手順に入れておきましょう。連携が失敗した場合に、どのデータが未反映かを確認できるかも重要です。

    Excelや自社開発のデータベースから移すとき

    Excelや自社開発のデータベースで番号を管理している企業が専用のシステムに移る場合、移行作業の途中で漏えいが起こるおそれもあります。移す前の整理と、移行中のデータの扱いを決めておくことが大切です。

    移す前に不要な番号を削除する

    長く運用してきたExcelファイルには、退職者や扶養から外れた家族の番号が残っている場合があります。保存期間を過ぎた番号は新しいシステムに移さず、移行前に削除しておくと、扱うデータを必要な範囲に絞り込めます。

    あわせて、同じ従業員の番号が複数のファイルに分かれていないか、別名で保存されたコピーがないかも確認します。移行後に古いファイルが残っていると、管理の対象が二重になってしまいます。

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    移行作業中のデータの扱い

    移行用のファイルは、作業を行う端末と担当者を限定して扱います。ファイルにはパスワードを設定するか暗号化し、取り込みが終わったら速やかに削除して、その記録を残しましょう。

    取り込み後は、件数の一致だけでなく、番号の桁数や従業員とのひも付けが正しいかも確認します。ベンダーによっては移行の支援を提供している場合もあるため、支援の範囲と費用を事前に確認しておくと安心です。

    データベース設計から選ぶ番号管理製品の一覧

    番号の保管方法と、人事・給与システムへのデータの渡し方で比べられるように、製品の特徴を一覧にまとめました。

    製品名特徴
    ハーモス労務給与人事データベースをもとに、労務・給与業務を一つのシステムで完結
    SmartHR人事労務システム内で番号を収集し、帳票やe-Gov電子申請に連携
    ジンジャー人事労務従業員マスタを一元管理し、番号の収集から廃棄まで一括で扱える
    奉行Edge マイナンバークラウド番号と本人確認情報を分割して暗号化し、異なる領域に保管
    マイコレキーパー社員情報と番号を別サーバーで管理。CSV取込とAPI連携に対応
    スパイラル®マイナンバー管理サービス権限設定やログ出力、自動廃棄に対応し、API連携もできる専用型
    マネーフォワード クラウドマイナンバー個人情報をCSV形式で出力でき、利用目的もあわせて保管できる
    JDL IBEXクラウド組曲Major マイナンバー管理各ソフトと連携して個人番号を一括管理し、CSV取込にも対応
    MYNABOX番号の収集から廃棄まで一元管理し、人事労務システムと連携

    番号を分けて保管できるマイナンバー管理製品

    人事・給与と一体になった型と、番号の管理に特化した専用型に分け、保管の仕組みとデータ連携の方法に注目して紹介します。

    ハーモス労務給与

    株式会社ビズリーチ
    《ハーモス労務給与》のPOINT
    1. 労務・給与業務がすべてシステム内で完結
    2. 大量の給与計算・社会保険手続きを一括処理
    3. 従業員が直接入力できる柔軟なフォーム設計

    株式会社ビズリーチが提供する「ハーモス労務給与」は、人事データベースをもとに労務・給与の業務を一つのシステム内で進められる、クラウド型の労務給与システムです。HRMOSシリーズの採用管理や勤怠管理と連携でき、登録済みの内定者情報や出勤データを取り込むことで、転記の手間やミスを減らせます。従業員がWebフォームから住所や扶養情報を直接入力する仕組みもあり、データベースを最新の状態に保てます。人事・給与のデータと一体で管理する型の選択肢です。

    SmartHR

    株式会社SmartHR
    《SmartHR》のPOINT
    1. スマホで完結。従業員本人が直接入力し、収集の手間を大幅削減
    2. ISO/IEC27001やSOC2Type2取得。最高水準セキュリティで安全保管
    3. e-Gov連携でそのまま電子申請!破棄も確実・簡単に

    株式会社SmartHRが提供する「SmartHR」は、従業員データを一元管理する人事労務システムに、マイナンバーの収集・保管機能を備えた製品です。従業員本人がスマートフォンから番号を入力するため、担当者が転記する手間を減らせます。収集した番号は雇用保険や社会保険の手続き、源泉徴収票などの帳票に紐づき、e-Govなどへの電子申請にも使えるのが特徴です。API連携にも対応しており、人事労務の情報と同じシステム内で番号を扱いたい企業に向いています。

    ジンジャー人事労務

    jinjer株式会社
    《ジンジャー人事労務》のPOINT
    1. マイナンバー情報の収集・保管・利用・廃棄まで一括管理
    2. 従業員マスタを一元管理し、オンラインで履歴、最新情報を確認
    3. 500円/1名で豊富な機能をご提供

    jinjer株式会社が提供する「ジンジャー人事労務」は、従業員マスタを一元管理しながらマイナンバーの収集・保管・利用・廃棄まで扱える人事労務システムです。収集した情報は人事データベースに自動で反映され、オンラインで履歴と最新情報を確認できます。ロール管理で従業員ごとに編集・閲覧できる範囲を設定でき、勤怠や経費などのジンジャーサービスとも連携できます。人事データと同じ基盤で番号を管理したい企業の候補です。

    奉行Edge マイナンバークラウド (株式会社オービックビジネスコンサルタント)

    製品・サービスのPOINT
    1. 法・制度改正に追加料金なしで対応可能!
    2. Azureをベースに稼働し99.9%以上の高い可用性をキープ!
    3. 3段階認証でマイナンバーの不正利用を徹底防止!

    マイコレキーパー (株式会社Fleekdrive)

    《マイコレキーパー》のPOINT
    1. 社員情報とマイナンバーを別々のサーバーでセキュアに管理!
    2. PC、スマホ、タブレットのマルチデバイス対応!
    3. 扶養者・第3号被保険者も追加費用なしで無制限に登録可能!

    スパイラル®マイナンバー管理サービス (株式会社パイプドビッツ)

    製品・サービスのPOINT
    1. オンライン収集と本人確認、権限管理で安全運用。
    2. 退職・取引終了後に設定日で自動廃棄、廃棄ログも取得。
    3. アクセス/利用ログの分析レポートとメール配信で管理効率化。

    マネーフォワード クラウドマイナンバー (株式会社マネーフォワード)

    製品・サービスのPOINT
    1. 運営メンバーは金融機関出身者!安心・安全の管理を実現
    2. クラウド環境にマイナンバーを保管し端末紛失リスク軽減!
    3. 法定保存期間が過ぎた書類を通知!ムダな書類を削除!

    JDL IBEXクラウド組曲Major マイナンバー管理 (株式会社日本デジタル研究所)

    製品・サービスのPOINT
    1. 各ソフトと連携し、個人番号を一括管理。
    2. 権限と保存期間の設定によるアクセス制御
    3. OCRやCSV取込など、多様なデータ収集に対応

    MYNABOX (株式会社エムケイシステム)

    《MYNABOX》のPOINT
    1. マイナンバーの収集から廃棄まで一元管理が可能。
    2. 本人確認書類の登録や利用履歴の確認が可能。
    3. 人事労務システムとの連携でデータ管理を効率化。

    まとめ

    マイナンバー管理システムのデータベースは、番号を人事データと分けて保管し、社員IDでひも付ける構造が基本です。個人番号を社員番号や検索キーに使わず、暗号化と権限管理、保存期間後の削除を前提に設計しましょう。専用型か一体型か、APIかCSVかによって、運用の手間と番号の通る経路は変わります。自社の給与・人事システムにあう製品を見つけるために、資料請求で各製品のデータの持ち方を比べてみてください。

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