PBXで外線転送する方法
PBXの外線転送の種類は、「外線手動転送」「外線自動転送」です。2種類の外線転送する方法を紹介します。
外線手動転送
外線手動転送とは、オフィスにかかってきた電話を登録済みの番号へ手動で転送する方法です。転送方法は以下のとおりです。
- 1.外線着信を受ける
- 2.「保留ボタン」を押す
- 3.登録している「電話番号短縮ボタン」を押す(電話番号を登録していない場合は、「発信」または「外線」ボタンを押し、転送先の番号にダイヤルする)
- 4.相手の応答後、要件を伝える
- 5.「接続」または「転送」ボタンを押し、電話をかけてきた相手につなげる)
機種によっては操作方法は若干異なりますが、基本的な操作は同じです。
外線自動転送
外線自動転送とは、オフィスにかかってきた電話を登録済みの番号へ自動で転送する方法です。転送先の電話番号を事前に登録する必要がある点と、オフィスのコールは鳴らない点が特徴です。
しかし、転送先が話し中や不在などでつながらないケースもあるでしょう。転送先につながらない場合は、着信時間・相手・着信先の電話番号といった情報をメールで受け取る「外線転送不成立メール」機能の利用ができます。
各担当者があらかじめ設定しておけば、オフィスにいる社員の電話応対が軽減します。オフィス内が立て込んでいて電話に出られないといった事態を防げ、重要な電話を取り漏らすこともありません。さらに、発信者を待たせることなくスムーズに電話を取り次げるのも、大きなメリットといえます。

PBXで外線転送する際の課題
PBXで外線を転送するときの課題や注意点を紹介します。
通話料がかかる
オフィスの回線を使って転送するため、通話料が発生します。さらにスマートフォンに外線転送する場合、契約内容によっては通話料が二重にかかるケースもあります。コスト面については、会社の回線とスマートフォンの電話会社に事前に確認しましょう。
転送先には発信元の番号が表示されない
PBXを経由して外線着信を転送すると、相手には自社の電話番号が通知されます。そのため、手動転送の際は着信相手の名前を担当者へとしっかりと伝えることが大切です。しかし、自動転送では着信相手を伝えられません。担当者は着信相手が誰であろうと丁寧な電話応対を心がけましょう。
2本以上の電話回線が必要
外線転送するときは、外線の着信を受ける回線と転送をする回線の、2本以上の用意が必要です。また、転送発信用の回線が埋まっている場合は、設定をしていても外線転送ができず、通常の外線着信となります。外線の着信が多い場合は、通常の電話応対を余儀なくされるため、業務の効率化は難しいでしょう。
クラウドPBXで課題を解決
PBXで外線転送する際の課題を解決できるのがクラウドPBXです。クラウドPBXとは、クラウド上に設置してあるPBXをインターネットを通じて利用するPBXです。従来のPBXの課題を解決できるため、クラウドPBXを導入する企業が増加傾向にあります。
- 導入や転送費用の削減
- 物理的な機械を設置せず、回線工事の必要もないため、導入の際に工事費用がかかりません。さらに、オフィスと外出先や拠点間をインターネット回線で転送するため、通話料はかかりません。通信料の大幅削減が実現するでしょう。
- 発信番号を確認できる
- クラウドPBXでは、転送している電話番号ではなく、発信者の番号を確認してから電話対応が可能です。社外からの問い合わせが多い業種では、発信者を把握して電話対応をすることで、適切な対応がしやすいでしょう。
- 複数の転送設定が可能
- 複数の転送先を設定できるため、外線の着信が多い場合でも転送が可能です。通常の業務の妨げにならないため、業務効率化につながるでしょう。また、クラウドPBXの導入で固定電話廃止もできるため、リモートワークにも適しています。
PBXで外線転送する方法を理解して通信環境を整備しよう
PBXの外線転送方法は「外線手動転送」「外線自動転送」の2種類あり、手動転送の基本的な操作は、さまざまなビジネス電話機でもほぼ同じです。従来のPBXによる外線転送時の課題は、クラウドPBXの導入で解決できます。
外線転送する方法や種類を理解して、自社の規模や働き方、予算にあった通信環境を整備しましょう。
