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物流管理システムの乗り換えで引き継ぐ在庫とロケーションのデータ

2026年11月02日 最終更新

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物流管理システムの乗り換えで引き継ぐ在庫とロケーションのデータ

物流管理システムの乗り換えでは、在庫数、ロケーション、荷主や運賃のマスタを正確に引き継げるかが、倉庫の運営を左右する重要な要素です。物流管理システムには、倉庫内の入出荷や在庫を管理するWMSと、輸配送を管理するTMSがあり、自社がどちらを使っているかで確認事項が異なります。この記事では、出荷を止めずに乗り換えるための確認事項を、倉庫の現場に近い順に整理して解説していきます。

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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■管理する業務の範囲別
    ■利用する立場別
    • メーカーなど荷主の物流部門向け:LMS
    • 複数の荷主の在庫を預かるタイプ:ONEsLOGI / LMS、MPSLOGI

    物流管理システムの乗り換えで移す倉庫のデータ

    倉庫のデータは、在庫、保管場所、取引先に関する情報など多岐にわたります。何を移し、何を出力して保管するかを、最初に整理しておきましょう。

    在庫数とロケーションの引き継ぎ

    ロケーションとは、棚やエリアなど、商品を置く場所を示す番号のことです。在庫数と商品の置き場所の対応が崩れると、ピッキングの際に商品を探せなくなり、出荷が遅れる原因となります。

    旧システムの在庫データをCSVなどで出力し、新システムの形式に変換できるかを確認します。ロケーションの命名規則が変わる場合は、対応表を作って現場にも周知しておきましょう。複数の荷主の在庫を預かっている場合は、荷主ごとの在庫が混ざらないよう、移行後の照合を荷主別に行います。

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    商品・荷主・運賃のマスタ整備

    商品マスタには、品番、サイズ、重量、入数、保管条件などがあり、荷主ごとの設定や運賃表が加わる場合もあります。複数の荷主を預かる事業者では、荷主別の在庫と請求条件の区分を再現できるかが重要です。

    移行前に、使われていない商品や重複登録を整理します。運賃の計算ルールは、距離、重量、地域など、システムごとの設定方法が異なるため、請求の結果を試算して確かめましょう。過去の請求書と同じ条件で計算し、金額が一致するかを見る方法があります。

    入出荷履歴とロット情報の保管

    食品や医薬品などを扱う場合は、ロットや賞味期限の情報を追跡できる状態を保つ必要があります。過去の入出荷の記録は、問い合わせや回収の対応で参照することがあります。

    履歴をすべて新システムに移すのか、一定期間のみ移して残りを出力して保管するのかを決めます。保管の期間は、取引先との契約や社内の規程にしたがって設定しましょう。出力したファイルは、検索できる形で保管しておくと、後の問い合わせに対応しやすくなります。

    出荷を止めない切り替えの日程

    倉庫は、切り替えのために出荷を長く止めることが難しい現場です。日程と手順を丁寧に組み、影響を最小限にとどめましょう。

    繁忙期と棚卸しの時期を避ける

    出荷量が増える年末年始や大型セールの前後は、切り替えのトラブルが業務に与える影響が大きくなります。比較的出荷が落ち着く時期を選ぶと、障害時の対応に余裕が生まれます。

    棚卸しの時期にあわせて切り替えると、在庫数を確定した状態で新システムに移せる利点があります。ただし、棚卸しの作業と切り替えの作業が重なると負担が大きいため、人員の配置を事前に計画します。在庫を数える担当と、システムに登録する担当を分けると、作業が進めやすくなります。

    切り替え時点の在庫の確定方法

    切り替えの直前に入出荷を止めて在庫数を確定し、その数値を新システムに登録する方法があります。止める時間が短くなるよう、作業の順序と担当者を前もって決めておきます。リハーサルを行い、所要時間を測っておくと、当日の計画が立てやすくなります。

    切り替えの途中で入荷や出荷が発生した場合の扱いも決めます。一時的に紙の伝票で記録し、後で入力するといった手順を用意しておくと混乱を防げます。

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    切り替え後の在庫差異の確認

    切り替えの直後は、システム上の在庫と、現物の数が一致しているかを確認します。差異がある場合は、移行時の変換ミス、入力漏れ、作業中の取引など、複数の原因が考えられます。

    全品目を一度に確認するのは難しいため、出荷頻度の高い商品や、金額の大きい商品から順に照合します。確認の結果は記録に残し、原因の傾向を次の改善に活かしましょう。差異が一定の範囲に収まった時点で、旧システムの運用を終える判断基準を決めておきます。

    物流管理の連携先となる配送業者や取引先

    物流管理システムは、倉庫の外にいる複数の相手とデータをやりとりします。連携先を一覧にして、切り替えの影響を事前に確認しましょう。

    送り状の発行と配送業者のシステムとの連携

    出荷の際には、配送業者の送り状を発行し、追跡番号を管理する場合があります。新システムが利用している配送業者のシステムや、送り状の形式に対応しているかを確認します。

    対応していない場合は、別のソフトウェアで発行する手順が必要です。連携が止まった際に、手作業で発行する代替の手順も、あわせて用意しておきましょう。配送業者との契約内容や、集荷の締め時間が変わらないかも確認が必要です。

    荷主や取引先との受発注データの交換

    荷主や納品先とは、EDIと呼ばれるデータ交換の仕組みで、受注や出荷の情報をやりとりする場合があります。形式や通信の方法が変わると、取引先側の設定変更が必要になる場合があります。

    取引先への案内は、切り替えの日程が決まった段階で、早めに実施しましょう。テスト用のデータを送り合う期間を設けると、本番での不具合を減らせます。取引先ごとに形式が異なる場合は、優先順位をつけて、順に切り替える方法が現実的です。

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    基幹・EC・会計システムとの連携

    受注データの取り込み、在庫数の戻し、売上や運賃の請求データの連携は、基幹システムやECサイト、会計システムとつながっている場合があります。連携の方式がCSVかAPIかによって、設定の手間が異なります。

    連携先の担当部署と、切り替えの日程を共有します。同期が失敗した際の検知方法と、手動で再実行する手順も確認しておきましょう。

    ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で物流管理の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。

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    物流管理システムの現場機器と作業手順の見直し

    物流管理システムは、現場の作業者が使って初めて効果を発揮します。機器と手順を事前に確認し、現場の混乱を防ぎましょう。

    ハンディターミナルやラベルの対応

    ハンディターミナルやバーコードリーダーは、システムと接続して検品や棚卸しに使います。現在の機器が新システムで使えるか、専用のアプリが必要かを確認します。

    ロケーションや商品に貼るラベルの形式が変わる場合は、貼り替えの作業も発生します。作業の量と期間を見込んで、計画に入れておきましょう。貼り替えの間は、旧と新のラベルが混在しないよう、エリア単位で作業を進めます。

    作業者への教育と手順書の更新

    倉庫には、パートやアルバイト、派遣スタッフなど、勤務形態の異なる人が働いています。短い時間で理解できるよう、画面の写真を使った手順書を用意すると効果的です。

    切り替えの前に、実際の画面を使った練習の機会を設けます。慣れるまでの期間は、経験のある担当者が現場で支援する体制を整えましょう。

    障害時に使う紙運用の準備

    システムやネットワークの障害で端末が使えない場合に備え、紙の伝票による運用を用意しておきます。切り替えの直後は不具合が起こりやすいため、特に重要です。

    紙で記録した内容を、復旧後にシステムへ入力する手順も決めておきます。入力の担当者と期限を明確にすると、在庫のずれを防げます。

    関連記事 物流管理システムの基本機能とは?WMS・TMS別に解説

    旧システムの契約と新システムの費用の整理

    乗り換えの最後に、契約と費用を整理します。解約の期限や、課金の仕組みの違いを確認しておくと、想定外の支払いを避けられます。

    旧システムの解約条件とデータの取り出し

    契約の更新時期と、解約の申し出の期限を確認します。解約後に旧システムのデータを参照できなくなる場合があるため、必要な記録は解約前に出力しておきましょう。

    保守契約やハードウェアのリース期間が残っている場合は、違約金や残債の有無も確認します。乗り換えの時期は、これらの満了時期とあわせて検討します。

    課金単位の違いによる費用の変化

    物流管理システムの料金は、利用するユーザー数、拠点数、出荷の件数、保管のロケーション数など、製品によって異なる単位で決まる場合があります。単位が異なると、同じ倉庫でも費用が変わります。

    自社の出荷件数やユーザー数の見込みを整理して、見積もりを依頼します。具体的な金額は製品によって異なるため、資料請求で確認しましょう。

    関連記事 国際物流とは?国際物流における課題と解決方法、手続きの知識を紹介

    乗り換え先を絞り込む物流管理システム一覧

    現在のシステムの範囲を踏まえて乗り換え先を比べられるよう、倉庫管理から輸配送、グローバル物流まで9製品の特徴をまとめました。

    製品名特徴
    W3 mimosaSaaS型の倉庫在庫管理。業種別テンプレートで150以上の機能を標準搭載
    RMSロボットやマテハンとWMSの連携を担うクラウドサービス
    LMS-GLOBAL輸出入から国内物流までの書類・進捗・コストを一元管理
    LMSWMSやTMSの情報を統合し、進捗管理や輸送料の自動計算に対応
    ONEsLOGI / LMSクラウドWMS。複数倉庫・複数荷主の在庫と出荷状況を一元管理
    MPSLOGIクラウド型WMS。複数倉庫・荷主の在庫管理とハンディ端末連携に対応
    AnyLogiEC事業者向け。受注・在庫から国内外の配送までを一元管理
    HITLUSTER複数拠点や取引先の物流情報を一元管理し、実績を可視化
    物流フリートマネージメント位置情報で車両を追跡し、運行ルートや到着予測時刻を把握

    倉庫と輸配送の範囲で比べる物流管理システム

    在庫やロケーションのデータを移す先として、倉庫内の管理に絞った製品から、輸配送や輸出入まで広く扱う製品まで、管理範囲の異なるものを紹介します。

    W3 mimosa

    株式会社ダイアログ
    《W3 mimosa》のPOINT
    1. 『高機能』業種別テンプレートをはじめ150以上の機能を標準搭載
    2. 『使いやすい』表計算ソフトに近いデザインを導入、使いやすいUI
    3. 『各種システム連携』既存システムやECカート、OMSとも連携可能

    株式会社ダイアログが提供する「W3 mimosa」は、SaaS型の倉庫在庫管理システムです。消費期限管理やロット管理、循環棚卸など150以上の機能を標準搭載し、業種別のテンプレートも用意されています。ECカートやOMSとの連携に対応し、最短1週間で利用を開始できると案内されています。参考価格は37,500円~で、ライトプランは月額37,500円に従量課金が加わる料金体系です。

    RMS

    株式会社セイノー情報サービス
    《RMS》のPOINT
    1. ロボットで現場の省力化・省人化を推進!生産性向上が実現
    2. 各種ロボット・業務システムのシームレスな連携で改修コスト抑制
    3. 素早く変化に対応し、導入効果を早期に享受

    株式会社セイノー情報サービスが提供する「RMS」は、物流ロボットやマテハンと、WMSなどの業務システムとの連携部分を共通の部品として提供するクラウドサービスです。多種多様なロボットやデバイスを集中管理でき、運用にあわせて使うロボットを選べます。物流センター内の省力化や省人化を進めたい場合の選択肢です。一部の製品では、レンタルやサブスクリプションの形態も案内されています。

    LMS-GLOBAL

    株式会社セイノー情報サービス
    《LMS-GLOBAL》のPOINT
    1. 輸出入手続きの標準化で属人化解消
    2. 可視化・省力化で作業時間が短縮可能
    3. 輸出入にかかるコストの可視化で収支管理が簡単

    株式会社セイノー情報サービスが提供する「LMS-GLOBAL」は、輸出入から国内物流までを一気通貫で管理するシステムです。運送状や輸出入許可書、インボイスなどの書類と、ETDやETAといった予定情報を物流ステータスとあわせて一元管理します。B/L、インボイス、PO単位で物流コストを振り分け、輸出入の収支も確認できます。提供形態はオンプレミスとSaaSで、従業員100名以上、売上規模100億円以上が対象です。

    LMS

    株式会社セイノー情報サービス
    《LMS》のPOINT
    1. 物流情報を計画・進捗管理・分析します
    2. 入出荷業務・配送業務の予実を管理します
    3. 庫内作業の平準化・新規顧客の早期対応

    株式会社セイノー情報サービスが提供する「LMS」は、物流プランニング、物流進捗管理、物流費計算・分析の3つの管理レベルで、複数のシステムに点在する物流情報を統合管理するシステムです。WMSやTMSの情報を一括で扱い、出荷から配送完了までの進捗や、輸送料・倉庫料の自動計算にも対応します。提供形態はオンプレミスとクラウドで、メーカーの物流部門や物流事業者が対象です。従業員100名以上、売上規模100億円以上が目安です。

    ONEsLOGI / LMS (ロジスティードソリューションズ株式会社)

    《ONEsLOGI / LMS》のPOINT
    1. 複数倉庫・複数荷主の在庫・出荷状況を一元管理し可視化。
    2. 多様な倉庫業務に柔軟に対応可能
    3. クラウドWMSを短期・低コストで導入可能。

    MPSLOGI (オザックス株式会社)

    《MPSLOGI》のPOINT
    1. 複数倉庫・荷主の在庫をリアルタイム一元管理。
    2. ハンディターミナル連携で入出荷・ピッキング作業を効率化
    3. 基幹・上位システムとのAPI連携に対応

    AnyLogi (AnyMind Japan株式会社)

    《AnyLogi》のPOINT
    1. EC連携で受注・在庫をリアルタイム管理。
    2. 海外配送の送り状・インボイスを自動発行。
    3. 送料・関税表示と複数配送サービス連携で越境ECを支援。

    HITLUSTER (株式会社日立製作所)

    《HITLUSTER》のPOINT
    1. 複数拠点や取引先を連携し、物流情報を一元管理。
    2. 商品・資材・作業・配送の動きをタイムリーに可視化。
    3. 物流情報を活用したPDCAサイクルで改善活動を支援。

    物流フリートマネージメント (HERE Japan株式会社)

    製品・サービスのPOINT
    1. 高精度な位置情報で車両を追跡し運行を最適化。
    2. 運行ルートと到着予測時刻から遅延リスクを把握。
    3. 安全運転とコスト管理を支援。

    まとめ

    物流管理システムの乗り換えは、在庫、ロケーション、各種マスタの引き継ぎから始まります。出荷を止めない日程、配送業者や取引先との連携、現場の機器と手順、契約の整理まで進めることが大切です。自社の倉庫や輸配送にあう製品を探すには、複数の資料を取り寄せて比較してください。

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