ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■AIを活用したい業務別
- WBS・タスク分解の下書き:Jira、Planisware Enterprise
- リスクや遅れの兆候の検知:Planisware Enterprise、Lychee Redmine、COMMU
- チャットや文書からのタスク起票:Jira、Lychee Redmine
- タスクの要約やレポートの作成:Jira、Backlog、Slack、Taskworld
- ■提供形態別
プロジェクト管理ツールのAIが担う計画づくり
プロジェクトの立ち上げ時は、作業の洗い出しや担当の割り当てに多くの時間がかかります。AIはこうした計画づくりで、最初のたたき台を作る役割を担います。計画段階でAIが支援できる作業は、主に次の3つです。
目標や要件をもとにしたWBSの下書き
プロジェクトの目的や成果物を文章で入力すると、AIが作業を階層ごとに分けたWBSの下書きを作成できます。WBSとは、成果物を完成させるための作業を細かく分解して一覧にした表のことです。
ゼロから作るより短時間で全体像をつかめるのが利点です。ただし、自社特有の承認手続きや社外との調整作業は抜けることがあります。下書きをもとにメンバーで見直し、漏れている作業を追加する進め方が現実的です。
工数の見積もりと担当者の割り当て案
ツールによっては、過去の類似タスクの実績をもとに作業時間の目安を示したり、メンバーの空き状況から担当者の候補を挙げたりできます。見積もりの根拠を数字で確認できるため、経験の浅いリーダーでも計画を立てやすくなります。
一方で、過去の実績が少ない段階では見積もりの精度が安定しません。AIの提案は参考値として扱い、担当者本人の見立てとすり合わせてから確定させましょう。
タスクの依存関係とスケジュール案
「設計が終わらないと開発に入れない」といったタスク同士の前後関係を整理する際にも、AIを活用する方法があります。作業内容をもとに依存関係の候補やスケジュール案を作成し、担当者が内容を確認して管理ツールへ反映する流れです。
ただし、依存関係の自動提案やガントチャートへの反映に対応しているかは製品によって異なります。特にクリティカルパスなど、プロジェクト全体の納期に影響する部分は、人の目で確認することが大切です。
進捗の遅れをAIで早めに察知する仕組み
プロジェクト管理で特に避けたいのは、遅れに気づいたときには挽回が難しくなっている状態です。AIはタスクの更新状況やメンバーの稼働データを継続的に見て、遅延の兆候や負荷の偏りを知らせる役割を担います。
実績データから遅延の兆候を検知する
プロジェクト管理ツールでは、予定に対する進捗状況や期限の延長回数、更新が止まっているタスクなどから、遅れの兆候を把握できます。さらに、AIを活用して過去の実績やタスクの傾向を分析し、遅延リスクを予測する製品もあります。
ただし、タスクのステータスが実態どおりに更新されていなければ、判断の精度は下がります。検知結果だけで結論を出さず、担当者に状況を確認するきっかけとして活用しましょう。
メンバーの負荷の偏りを可視化する
複数のプロジェクトを並行して進める組織では、特定のメンバーに作業が集中しがちです。AIがメンバーごとの割り当て工数を集計し、上限を超えそうな人を知らせる機能があると、リソース配分を見直す判断材料として役立ちます。
あわせて、負荷の低いメンバーへの付け替え案を示すツールもあります。とはいえスキルや経験の差は数値に表れにくいため、最終的な配分は本人との面談も踏まえて決めましょう。
リスクを洗い出して対応案を示す
課題やコメントの内容をAIが読み取り、「仕様変更が続いている」「承認待ちが長引いている」といったリスクを一覧にまとめる機能もあります。会議で議題にすべき点が整理されるため、確認漏れの防止につながります。
AIが示す対応案は汎用的な内容にとどまる場合もあります。顧客との関係や社内の事情を踏まえて、実行できる対策に落とし込むのはプロジェクトマネージャーの役割です。
会議と報告の手間をプロジェクト管理AIで減らす
定例会議の記録や上長への進捗報告は、毎週のように発生する作業です。生成AIを使えば、会議の内容をタスクに変えたり、報告書の文面を整えたりする時間を短くできます。ここでは代表的な2つの使い方を紹介します。
議事録からタスクを起票する
会議の録音や議事録をAIが要約し、「誰が・いつまでに・何をするか」を抜き出してタスクとして登録する機能があります。会議後に担当者がメモを見返して手入力する手間が省け、決定事項の登録漏れも防ぎやすくなります。
ただし、発言の主語が曖昧な場合は担当者を誤って割り当てることがあります。起票されたタスクは会議の参加者が確認し、必要に応じて担当や期限を修正する運用にしましょう。
ステータス報告の文面を自動で作る
AIはタスクの完了状況や課題の一覧をもとに、週次の進捗報告の文面を作成できます。「予定どおり」「一部遅延」などの状況と、その理由を要約してまとめるため、報告書作りにかかる時間を短縮できます。
報告先によって求められる粒度は異なります。経営層向けには要点を短く、現場向けには詳細を残すなど、プロンプトと呼ばれるAIへの指示文を使い分けると、手直しの量を減らせます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でプロジェクト管理の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
AIの提案を活かすプロジェクト管理の土台づくり
AIの出力の質は、ツールに蓄積されたデータの質に左右されます。AI機能を導入しても、入力のばらつきが大きいままでは期待した効果は得にくいでしょう。ここでは導入前後に整えておきたい運用面のポイントを説明します。
タスクの粒度と入力ルールをそろえる
同じ種類の作業でも、ある人は1日単位、別の人は1か月単位でタスクを登録していると、AIは進捗や工数を正しく比較できません。タスクを何時間程度で区切るか、ステータスをいつ更新するかを決めておくことが大切です。
ルールはテンプレートとしてツールに登録しておくと、メンバーが迷わず入力できます。運用を始めた後も、定期的に入力状況を確認して見直しましょう。
過去プロジェクトの実績を残しておく
工数の見積もりや遅延予測では、過去の予定と実績の差が参考になる場合があります。終了したプロジェクトのデータを残し、遅れた理由や対応内容を記録しておくと、次の計画や振り返りに活用できます。ただし、AIが過去の実績をどのように利用するかは製品によって異なります。
表計算ソフトで管理していた過去の記録を取り込めるかどうかも、ツールを選ぶ際に確認しておきたい点です。取り込める形式や項目は製品によって異なります。
AIの提案を人が承認する流れを決める
AIが作ったタスクやスケジュールをそのまま反映すると、誤りに気づかないまま計画が進むおそれがあります。AIの出力は「提案」として扱い、誰が確認して確定させるかを決めておきましょう。
承認の担当者を1人に固定すると、不在時に作業が止まります。複数の確認者を設定し、判断の基準をチーム内で共有しておくと、属人化を防ぎながら運用できます。
任せたいPM業務から逆算するプロジェクト管理AIの見極め方
「AI搭載」とうたうプロジェクト管理ツールでも、使える機能の範囲や料金の仕組みは製品ごとに異なります。名称だけで判断せず、自社が効率化したい業務に対応しているかを具体的に確認することが重要です。
生成AIと予測分析の使い分け
プロジェクト管理ツールのAIは、大きく2種類に分けられます。文章を作ったり要約したりする生成AIと、蓄積されたデータから遅延や工数を予測する分析型のAIです。
議事録や報告の手間を減らしたいなら生成AI、遅れの早期発見やリソース配分を重視するなら予測分析の機能が向いています。どちらの機能をどこまで使えるかは、デモや無料トライアルで確かめておくと安心です。
入力データの扱いと学習への利用
プロジェクトの情報には、顧客名や見積金額など社外に出せない内容が含まれます。AI機能に入力したデータがどこで処理されるのか、AIの学習に使われるのか、利用しない設定ができるのかを確認しましょう。
これらは利用規約やセキュリティに関する資料に記載されていることがあります。判断が難しい場合は、情報システム部門と一緒にベンダーへ問い合わせるとスムーズです。
料金体系とAI機能の提供範囲
AI機能は、標準プランに含まれる場合と、追加料金のオプションとして提供される場合があります。利用回数や対象ユーザー数に上限が設けられていることもあるため、全員で使う想定か、管理職だけが使う想定かで費用は変わります。
見積もりを取る際は、AI機能を使う人数と利用頻度を伝え、月額の総額で比べるようにしましょう。
AI機能を備えたプロジェクト管理ツールの比較表
この記事で紹介する製品を、AIが支援する業務の違いがわかるように一覧にまとめました。WBSの下書きやリスクの検知、要約やレポート作成など、自社で効率化したい作業に対応しているかを比べる際に活用してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Jira | カンバンで進捗を可視化。有償版ではAIアシスタントRovoがタスク作成や要約、次のアクション提案を支援 |
| Backlog | ガントチャートやカンバンボードで課題を一元管理。AIアシスタントがタスクの要約やレポートの生成を支援 |
| Slack | チャンネルで情報を集約。Slackbotの要約や、自然言語でワークフローを作るAIワークフロービルダーを備える |
| Planisware Enterprise | プロジェクトとポートフォリオを統合管理。WBSの提案やリスクの検知など、AIを活用したソリューションを搭載 |
| Lychee Redmine | ガントチャートと工数管理を備えた国産ツール。チャットでチケット作成やリスク検知を行うAIアシスタントを搭載 |
| MyRedmine | Redmineをクラウドで提供。サーバー管理なしで進捗を見える化できるプロジェクト管理サービス |
| ONES.com | プロジェクト管理とナレッジマネジメントを統合したプラットフォーム。オンプレミスにも対応 |
| Taskworld | カンバンボードを使って部門を超えたプロジェクトやタスクを管理できる |
| ZenHub | GitHubと統合された開発チーム向けのプロジェクト管理ツール。AIと自動化で反復作業を減らせる |
| COMMU | プロジェクトの進捗確認や情報共有を支援するサービス |
| Planview AdaptiveWork | プロジェクト・ポートフォリオ管理ツール。ダッシュボードで進捗やリスクを横断的に確認できる |
計画から報告までAIが支えるプロジェクト管理ツール
タスクの分解や遅れの兆候をつかむ作業、会議後の起票、報告用の要約など、プロジェクトマネージャーの手作業をAIで補える製品を紹介します。AI機能を使えるプランや対象の範囲は製品ごとに異なるため、資料請求で詳細を確認してみてください。
Jira
- 世界15万社以上が活用するプロジェクト管理のスタンダード
- 組織全体の進捗を可視化し、データに基づく意思決定を支援
- AIアシスタントRovoと連携し、タスク作成や要約・提案を効率化
アトラシアン株式会社が提供する「Jira」は、あらゆるチームのタスクやプロジェクトを一元管理するプロジェクト管理ツールです。カンバンボードやタイムライン、リストなどのビューで進捗を可視化できます。有償版ではAIアシスタントRovoを利用でき、大きなプロジェクトを個々のタスクに分解するワーク分解やサブタスクの提案、課題の要約、次のアクションの推奨に対応します。Confluenceのページからタスクを提案したり、Slackのメッセージからワークアイテムを作成したりと、ツールをまたいだ起票も可能です。
Backlog
- 担当者と期限が明確で、確認漏れや遅延を防止
- 直感的な操作と親しみやすいデザインで誰でも使いやすい
- 人数無制限の定額制で、チーム拡大も安心
株式会社ヌーラボが提供する「Backlog」は、プロジェクトと課題を一元管理できるプロジェクト・タスク管理ツールです。ガントチャートやカンバンボード、バーンダウンチャートなど、進捗を可視化する機能を複数搭載。Backlog AIアシスタントは、プロジェクトやタスクの要約から、散在する情報をまとめたレポートの生成までをサポートし、報告資料づくりの負担軽減に役立ちます。タスクごとのチャットやドキュメント共有の機能もあり、クラウド版のほかオンプレミス製品も用意されています。
Slack
- AIエージェントと人が共に働く、ビジネスのための基本システム
- CanvasとリストでプロジェクトのナレッジをSlack上に一元管理
- AIワークフロービルダーと2,700超の連携で業務プロセスを自動化
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Slack」は、従業員やデータ、アプリ、AIエージェントを1か所に集めるワークプレイスです。チャンネルでプロジェクトごとに情報を整理し、Canvasやリストで議事録やタスク、進捗を構造化して管理できます。Slackbotがタスクの実行や要約、翻訳を担い、AIワークフロービルダーでは自然言語で指示するだけでワークフローを自動生成できます。チャットでのやり取りを起点に、プロジェクトの情報共有を効率化したい場合の選択肢となるでしょう。
Planisware Enterprise
- AI搭載の統合プロジェクト管理システム
- 研究開発、IT、エンジニアリングなど多様なプロジェクトに対応
- 世界中の主要企業がプロジェクトおよびポートフォリオ管理に活用
プラニスウェア・ジャパン株式会社が提供する「Planisware Enterprise」は、研究開発やIT、エンジニアリングなど多様なプロジェクトに対応する統合プロジェクト管理システムです。WBSの提案やリスクの検知など、AIを活用したソリューションを搭載。スケジュールやリソース、コスト、リスクのデータを連動させて一元管理でき、スケジュールが変わるとコストやリソースの予測値を自動で再計算します。複数プロジェクトを横断したリソース配分のシミュレーションにも対応しています。
Lychee Redmine
- ガントチャートで進捗を見える化
- 工数と予算をリアルタイムに管理
- プロジェクトレポートを自動作成
株式会社アジャイルウェアが提供する「Lychee Redmine」は、ガントチャートと工数管理を中心に、プロジェクトの進捗と作業負荷を見える化する国産のプロジェクト管理ツールです。計画と実績の差をリアルタイムに把握でき、遅れているタスクや負荷の偏りに早めに気づけます。AIアシスタント「Lychee AI」では、チャットで話しかけるだけでチケットの作成やリスクの検知が可能です。EVMやCCPMといった管理手法にも対応し、クラウド版とオンプレミス版が用意されています。
MyRedmine (ファーエンドテクノロジー株式会社)
- ファーエンドテクノロジー運営のRedmine開発協力。
- Redmineの新機能にいち早く対応するRedMicaを提供
- エンタープライズプランでSAML認証(SSO)に対応
ONES.com (ONES JAPAN株式会社)
- AIコパイロットでプロジェクト管理をスマートに自動化
- Jira・Confluenceからの移行ツールを標準搭載
- オンプレミス対応で高セキュリティ
Taskworld (Taskworld Singapore)
- AIタスクサマリーとAIプロジェクトアシスタント機能を搭載
- カンバンボードでチームのタスク進捗を可視化
- チャットやファイル共有でチームの情報共有を一元化
ZenHub (ZenHub)
- GitHub上で中断なくプロジェクト管理が可能。
- リードタイムを分析し、開発効率とボトルネックを可視化。
- AI・自動化で反復タスクを削減し、コード作成に集中できる。
COMMU (株式会社CuriousEdge)
- AIがチケット進捗を自動確認、報告漏れを防止
- 毎日のタスクを期限順に通知し、業務効率を向上
- チャットボットが操作をサポートし利用を促進
Planview AdaptiveWork (Planview Japan Co. Ltd.)
- AIでポートフォリオや業務の可視化と分析を支援
- プロジェクトやリソース状況を横断的に把握し一元管理。
- ダッシュボードで進捗やリスクの把握を支援
まとめ
プロジェクト管理ツールには、AIによるタスクの分解や要約、レポート作成、リスク検知などを支援する製品があります。ただし、AI機能の対応範囲は製品ごとに異なり、通常の進捗管理や自動化機能との違いも確認が必要です。また、AIの提案を活用するには、タスクの入力ルールやデータの整備、人による最終確認が欠かせません。自社で効率化したい業務を明確にし、機能や料金、データの取り扱いを比較してみてください。

