ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■メッセージの保存場所別
- ■外部連携の方式別
- APIでの外部連携:Slack、ChatLuck、キントーン
- Botや連携アプリの利用:LINE WORKS、Slack
ビジネスチャットの仕組みを構成要素から見る
ビジネスチャットは、利用者が操作するアプリ、メッセージを中継するサーバー、履歴を蓄えるデータベースの3つで動いています。まずは各要素の役割と、会話を整理するための階層構造を押さえ、全体の仕組みをつかみましょう。
アプリとサーバー、データベースの役割
ビジネスチャットのアプリは、PCのブラウザやデスクトップアプリ、スマートフォンアプリとして提供されます。アプリはメッセージの入力と表示を担い、実際の受け渡しはサーバーが行います。
サーバーは、誰がどのグループに属しているかを確認したうえで、メッセージを宛先の端末に配信し、データベースに保存します。サーバーを提供会社が運用するのがクラウド型、自社の環境に置くのがオンプレミス型です。どちらの型でも、履歴がサーバー側に残るため、端末を替えても同じ会話を続けて読めます。
ワークスペースとチャンネル、スレッドの階層
ビジネスチャットは、会話を階層に分けて管理する仕組みを持っています。一般的には、会社や組織の単位であるワークスペースの中に、部署やプロジェクトごとのチャンネルやグループがあり、その中で個々の話題がスレッドとして続きます。
この階層は、閲覧できる範囲の制御とも結びついています。チャンネルに参加している人だけがメッセージを受け取れるため、部外者に情報が届かないよう制御できる仕組みです。呼び方や階層の数は製品によって異なるため、組織の構成にあわせて分けられるかを確認しましょう。
メッセージがリアルタイムで届く仕組み
ビジネスチャットの特徴は、送ったメッセージがすぐ相手の画面に表示されることです。これは、端末とサーバーが通信をつないだままにしておく仕組みと、アプリを閉じていても知らせる通知の仕組みによって実現されています。順に見ていきましょう。
常時接続による即時配信
ビジネスチャットのアプリは、起動している間、サーバーとの通信をつないだままにしています。この常時接続には、WebSocketのような、サーバーから端末へ随時データを送れる通信方式が使われることがあります。
メールは件名や宛先を整えてまとめて送る連絡に向きますが、チャットではメッセージが届いた時点でサーバーから相手の端末へ送り出されます。そのため、会話のような短いやり取りを続けられます。電波の弱い場所では接続が切れ、再接続までの間に表示が遅れる場合もあります。
アプリを閉じていても届くプッシュ通知
スマートフォンでアプリを閉じている間は、常時接続が切れていることがあります。その場合に新着を知らせるのがプッシュ通知です。ビジネスチャットのサーバーは、スマートフォンのOS提供会社が運営する通知サービスを経由して、端末に通知を送ります。
通知の内容に本文の一部を表示するかどうかは、設定で変えられる製品があります。ロック画面に業務の内容が表示されるのを避けたい場合は、本文を出さない設定にできるかを確認しましょう。端末側で通知を許可していないと届かないため、導入時の案内も大切です。
既読と未読を管理する仕組み
既読や未読の表示は、各利用者がどのメッセージまで画面に表示したかを、サーバーが記録することで成り立っています。アプリが表示したことをサーバーに伝え、サーバーがその位置を保存する仕組みです。
未読の件数やメンション、つまり特定の人を名指しした呼びかけの通知も、この記録をもとに計算されます。PCとスマートフォンの両方を使う場合でも、状態はサーバー側で一元管理されるため、片方で読めばもう片方にも既読が反映されます。既読の表示を相手に見せるかどうかは、製品や設定次第です。
ファイル共有と検索、外部連携の仕組み
ビジネスチャットは、メッセージ以外のデータも扱います。添付されたファイルの保存、過去の会話を探す検索、ほかの業務システムからの通知受け取りは、それぞれ別の仕組みで動いています。保存容量や連携の可否を見比べる前提として整理しましょう。
添付ファイルの保存とプレビュー
チャットに添付したファイルは、メッセージ本文とは別のファイル保管領域に保存され、メッセージには保存先への参照が付く形で管理されます。受信者は参照をたどって、ファイルを開いたりダウンロードしたりします。
画像や文書をアプリ上で表示するプレビューは、サーバー側で縮小画像や表示用データを作ることで実現されています。保存できる容量や1ファイルの上限、保存期間は製品やプランによって異なります。容量を超えた場合に古いファイルがどう扱われるかも確認しておきましょう。
過去の会話を探す検索の仕組み
ビジネスチャットの検索は、保存したメッセージから索引を作っておくことで、大量の履歴から素早く該当箇所を探す仕組みです。本の巻末にある索引のように、言葉と、その言葉が含まれるメッセージの場所を対応させておきます。
検索できる範囲は、自分が参加しているチャンネルに限られるのが基本です。添付ファイルの中身まで検索できるか、検索できる期間に制限があるかは製品やプランで変わります。過去のやり取りを社内の知識として使いたい場合は、検索の対象範囲を事前に確かめておきましょう。
Webhookとボットによる外部連携
ビジネスチャットは、ほかのシステムとつながる仕組みも備えています。代表的なのがWebhookで、決められたURLにデータを送ると、その内容がチャンネルにメッセージとして投稿されます。勤怠や受注、監視システムからの通知を受け取る使い方です。
より複雑な処理には、API、つまりシステム同士がデータをやり取りする接続口を使ったボットが使われます。ボットは質問に自動で答えたり、申請を受け付けたりできます。連携先の仕様変更や認証の期限切れで投稿が止まる場合もあるため、エラーの確認方法も把握しておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で社内SNS・ビジネスチャットの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
ビジネスチャットの安全を支える仕組み
ビジネスチャットには、社外に出せない情報も書き込まれます。そのため、データを読み取られないようにする暗号化、本人だけが使えるようにする認証、管理者が利用状況を把握する管理機能が組み込まれています。それぞれの仕組みと確認点を見ていきましょう。
通信と保存データの暗号化
暗号化とは、データを決められた鍵がなければ読めない形に変換することです。ビジネスチャットでは、端末とサーバーの間の通信を暗号化する方法と、サーバーに保存したデータを暗号化する方法が使われます。
送信者と受信者の端末だけで復号できるエンドツーエンド暗号化に対応する製品もあります。ただし、この方式ではサーバー側での検索や管理者によるメッセージの確認に制約が出る場合があります。どの範囲を暗号化しているかは製品によって異なるため、提供会社の公開資料で確認しましょう。
シングルサインオンと多要素認証
認証は、ログインしようとしている人が本当に本人かを確かめる仕組みです。ビジネスチャットでは、パスワードに加えて、スマートフォンのアプリで発行する確認コードなどを組み合わせる多要素認証を使える製品があります。
社内のほかのシステムと同じIDで入れるシングルサインオンに対応していれば、退職者のIDを一か所で止められ、利用停止の漏れを減らせます。対応している認証の方式や、どのプランで使えるかは製品ごとに異なるため、情報システム部門とあわせて確認すると安心です。
管理者による権限設定と操作ログ
ビジネスチャットの管理画面では、利用者の追加や削除、チャンネルの作成権限、社外ユーザーの招待可否などを設定できます。こうした設定によって、誰がどこまで操作できるかを組織のルールにあわせて決める仕組みです。
ログインの履歴や、ファイルのダウンロード、設定変更の記録を操作ログとして残せる製品もあります。記録があれば、情報漏えいが疑われるときに経緯を確かめられます。ログの保存期間や外部への出力可否も確認しておきましょう。管理者を複数置いておくと、確認作業が特定の人に偏らずに済みます。
社内SNSとビジネスチャットで異なる情報の流れ
社内SNSとビジネスチャットは、どちらも社内の情報共有に使われますが、情報の届け方の仕組みが異なります。両者の違いを知っておくと、自社の目的にどちらが向くかを判断しやすくなるでしょう。ここでは2つの観点から比べます。
フロー型とストック型の情報の扱い
ビジネスチャットは、会話が時系列で流れていくフロー型の情報共有に向いた仕組みです。新しいメッセージが下に追加され、過去の発言は上へ流れていきます。素早い連絡や相談には向く一方、重要な情報が埋もれる場合があります。
社内SNSは、投稿にいいねやコメントを付けて残し、後から読み返すストック型の使い方も想定した仕組みです。ビジネスチャットでも、ピン留めやブックマークで情報を残せる製品があります。流れる情報と残す情報を分けて運用すると、両方の仕組みを活かせます。
チャンネルとタイムラインの届け方の違い
ビジネスチャットは、参加しているチャンネルの人だけにメッセージが届く仕組みで、宛先がはっきりした連絡に向いています。社内SNSは、タイムラインを通じて部署をまたいで投稿が表示されるため、全社への発信や部署を超えた交流に向いています。
実際の製品では、両方の性質をあわせ持つものもあります。社内報や経営からのメッセージを広く届けたいのか、プロジェクト内の連絡を速くしたいのかを整理すると、どちらの仕組みを重視すべきかが見えてきます。
仕組みの違いで見るビジネスチャット一覧
メッセージの保存場所や既読の管理、外部サービスとの連携、セキュリティなど、記事で解説した仕組みに関わる掲載製品の特徴を一覧にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| LINE WORKS | LINEのような操作感。既読確認、Bot連携、利用履歴の監査に対応 |
| WowTalk | 既読・未読確認や予約投稿に対応。通信とストレージの暗号化、トークログ抽出も可能 |
| ChatLuck | クラウドとオンプレミスの両方で導入可能。メッセージやファイルのログを管理 |
| Slack | チャンネルとスレッドで会話を整理。2,700超のアプリ連携とワークフロー自動化 |
| キントーン | スペースとスレッドで、案件などのデータに紐づけて会話できる |
| TUNAG | サンクスカードやスタンプ、社内チャットで社員同士の交流を促す社内SNS |
| Coo Kai BBS/掲示板 | Microsoft 365のアカウントで使う掲示板。掲示板ごとに投稿・閲覧権限を設定 |
| apseedsポータル | 一斉配信と既読管理で、未読のスタッフへ再通知。自動翻訳にも対応 |
| サイバーチャット | メッセージを長期保存し、監査やハラスメント対策に活用できる |
| JobTalk | 端末・経路・サーバーを三段階で暗号化。一斉配信にも対応 |
保存場所や連携方式に着目した社内SNS・チャット
メッセージが届く経路や保存の方法、情報の流れ方の違いは、製品ごとに異なります。仕組みの特徴が分かりやすい製品を、保存場所や連携の方式に注目して紹介します。
ChatLuck
- 政令市・金融・大手製造・鉄道など実績多数!
- チャットからファイル共有・ビデオ通話までこれ一つで完結!
- ゲストユーザー機能を使えば取引先や外部スタッフと一緒に使える
株式会社ネオジャパンが提供する「ChatLuck」は、社内外のメンバーとの情報共有や会話を円滑にするビジネスチャットです。クラウドとオンプレミスの両方に対応しており、メッセージを自社のサーバーで保存したい企業でも選べます。ルームごとの会話に加え、既読やメンション、ファイル共有、音声通話、ChatGPT連携などの機能を備えます。メッセージとファイルのログ管理やアクセス権限の設定も可能です。
Slack
- 従業員・データ・アプリ・AIを1か所に集め、業務を完結。
- SlackbotがパーソナルAIエージェントとして進化
- 2,700超アプリ連携とAIワークフローで業務プロセスを自動化
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Slack」は、チャンネル単位でコミュニケーションを整理するクラウド型のビジネスチャットです。プロジェクトや部署ごとのチャンネルにスレッドを作り、会話の流れを分けて残せます。ワークフロービルダーとSlack Marketplaceの連携アプリにより、外部サービスとの通知や定型業務の自動化も行える点が特徴です。過去のメッセージやファイルを横断して探す検索機能も備えています。
LINE WORKS
- LINEのような操作性で、誰でもすぐに使えます
- LINEとつながる唯一のビジネスチャット
- ファイル保存制限・紛失時の遠隔データ削除など管理機能も充実
LINE WORKS株式会社が提供する「LINE WORKS」は、LINEのような操作感で使えるクラウド型のビジネスチャットです。トークのほか掲示板やカレンダー、Driveなども一つのアプリで扱え、管理者向けには権限設定や利用履歴のモニタリング、ログ検索、紛失時の遠隔データ削除に対応します。連携機能としてBotや他社サービスとの連携が用意されています。オプションでデータアーカイブを追加でき、10年分までのデータを保管できます。
WowTalk
- シンプルな操作性でとっても使いやすい!
- クローズド環境でセキュアにコミュニケーションできる!
- 40種を超える充実した管理機能で管理がしやすい!
キングソフト株式会社が提供する「WowTalk」は、生成AIも活用できる国産のビジネスチャット・社内SNSです。1対1やグループのチャットで、予約投稿や既読・未読の確認、トークの検索ができ、連絡の抜け漏れを防ぎやすくなります。通信とストレージの暗号化や、端末制限、IPアドレス制限、トークログの抽出など、40種以上の管理機能をユーザーごとに設定できます。気象庁と連携した安否確認の自動送信も備えます。
キントーン
- 情報に紐づけてコミュニケーションがとれる
- チームやプロジェクトごとに情報を整理して集約
- 取引先など、社外のメンバーともセキュアにやりとりが可能
サイボウズ株式会社が提供する「キントーン」は、現場の業務にあわせて業務アプリを作成できるクラウド型の業務改善プラットフォームです。スペースにプロジェクトや部署ごとのアプリと会話をまとめ、スレッドで議題ごとにやり取りを分けられます。案件などのデータに対して指示やコメントを書き込めるため、情報と会話が分散しません。AIによるコメントの要約や、社外のメンバーとのやり取りにも対応します。
TUNAG
- 感謝や称賛を可視化し、働きがいと文化を育む社内SNS
- 社内チャットで日常連携を強化し、情報共有もスムーズに!
- PC/スマホ対応で全従業員が使いやすい!
株式会社スタメンが提供する「TUNAG」は、社員同士のつながりを強め、働きがいを育てることを目的にした社内SNSです。サンクスカードやコメント、スタンプで感謝や称賛を可視化でき、経営メッセージを記事や動画、画像で発信することもできます。社内チャットも備えていて、日常の連絡と情報発信を一つで扱えます。フロー型の会話とは別に、発信した情報を社内で共有したい企業向けです。
Coo Kai BBS/掲示板
- Microsoft 365のデータ活用で掲示板単位での公開範囲の設定が可!
- 【新機能搭載】Copilot Chatなどからシームレスにアクセス可!
- 他サービスからのデータ移行、Webサイトなどへの埋め込みも可能!
株式会社ピーエスシーが提供する「Coo Kai BBS/掲示板」は、Microsoft 365のアカウントで利用できる社内向けの掲示板です。全社通達や議事録、拠点別のアナウンスなど、残して参照する情報の共有に使えます。複数の掲示板を開設して投稿・閲覧の権限を設定でき、未読記事の強調表示や公開・終了の予約もできます。Copilot Chatからの情報アクセスにも対応し、チャットの流れる情報とは別の置き場を整えたい企業に向きます。
サイバーチャット (サイバーソリューションズ株式会社)
- 国内最安値、全社導入可能な月額150円から。
- メッセージを長期保存し、監査やハラスメント対策に活用。
- シンプル操作で直感的に利用可能、スピーディーに活用。
JobTalk (株式会社リロクラブ)
- 誰でも直感的に使えるシンプル操作のチャット設計。
- 端末・経路・サーバーを三段階暗号化し情報漏えいを抑制。
- クラウド提供で設備投資・導入コストを抑制。
まとめ
ビジネスチャットの仕組みは、アプリとサーバーが常時つながってメッセージを即座に配信し、履歴や既読の状態をサーバー側で管理する構造です。そのうえに、ファイル保存、検索、Webhookやボットによる連携、暗号化や認証の仕組みが重なっています。保存場所や連携方式、セキュリティの範囲は製品によって異なるため、資料請求で社内SNS・ビジネスチャットの各製品を比べてみましょう。

