
社内SNSとは
社内SNSとは、チャットや掲示板、プロフィール管理などの機能を備えた、社内コミュニケーションを活性化するためのツールです。部署や役職を越えた情報共有がしやすくなり、意思疎通のスピードが向上します。
導入により、コミュニケーションの手間が減り、業務効率が上がるだけでなく、社員同士のつながりが深まることで、定着率の向上や離職率の低下といった効果も期待できます。
社内SNSの運用ステップ
社内SNSの運用は、段階を踏んで計画的に進めることが成功のカギです。ここでは、ステップごとにわかりやすく解説します。
1.目的と活用の指標の決定
企業が社内SNSを導入する主な目的としては以下の4つが挙げられます。
- ●コミュニケーション量を増やしたい
- ●社員のモチベーションを高めたい
- ●新しいアイデアをみ出したい
- ●メールを削減したい
どの部署で、何の効果を求めて導入するのかということを明確にすることが大切です。
2.試験利用の部署決定
実際の導入については、なるべくスモールスタートがおすすめです。全社で一斉に導入を行うと現場の混乱が生じる可能性があり、トラブル対応の遅れはその後の活用の障壁になりかねません。
まずは少人数で現行のツールとの置き換えを試してみて、問題点がないかどうかを確認しましょう。いつからいつまで、誰を対象に行うかを明確に決めて試験運用を行うことが大切です。運用の課題がクリアできそうであれば、さらに部署を広げて活用を行いましょう。隣の部署の活用を見てイメージを掴んでもらうことが活用促進にも繋がります。
3.導入ツールの選定
目的や対象部署が整理できたら、具体的な導入ツールを選定しましょう。多種多様なツールの中から、自社に合った製品を選ぶための比較ポイントは以下の3つです。
- ■導入目的に合ったツールを選ぶ
- 目的と活用の指標に合うツールであることが前提です。
- ■社員の使いやすさ
- 社員のITリテラシーに応じて対応端末や機能のカスタマイズできることが重要です。
- ■セキュリティー管理機能
- 社内の情報が不正アクセスなどで外部に流出した場合、大きな損害を被ることにもなりかねません。セキュリティ対策が万全かどうかも、必ず確認しましょう。
社内SNSの選定方法は以下の記事で詳しく解説しています。おすすめの製品も紹介しているので、是非参考にしてください。
4.既存ツール移行期間の設定
社内SNSを導入するときは、今まで使っていたツール(メーリングリストや社内メールなど)からの切り替えが必要になる場合があります。特に長く使っていたツールをやめるときは、突然切り替えると現場が混乱することもあります。そこで「いつから新しいツールに切り替えるか」「いつまで古いツールを使うか」といった移行期間をしっかり決めておくことが大切です。
以下は、社内SNSを4月1日から導入する場合の例です。
- ●部署メーリングリスト:社内SNSに切り替え。3月末までは今のまま使えるようにする。
- ●社内メール:原則社内SNSに移行。3月中は併用。
- ●SFAのタイムライン機能: SNSに移す。3月中に情報を移行しておく。
- ●グループウェア: カレンダー機能はそのまま使う。電話メモやお知らせはS社内NSへ移行。
企業によっては、既存のツールと並行するほうが効率がよい場合もあるため、複数部署と話し合い、廃止や統合するものを決めましょう。移行のスケジュールは、資料を作成し社内で説明会を行うことでスムーズな運用が可能になります。
運用定着化のためのポイント
社内SNSは導入しただけでは定着しません。まずは社長やリーダー層が積極的に投稿するなど、初期活用を促す工夫が必要です。また、キャンペーンやポイント制度などの仕掛けも効果的です。
運用後は利用状況をモニタリングし、課題があれば改善策を講じましょう。さらに、各部署に管理者や推進役(アンバサダー)を配置することで、利用を促進しやすくなり、社内全体への定着につながります。
以下の記事では、社内SNSを定着させるためのポイントを詳しく解説しています。失敗例と成功例も紹介しているので、是非参考にしてください。
まとめ
社内SNSの導入について、事前に準備することはイメージできたでしょうか。導入の準備をきちんと行えば失敗するリスクは低くなり、問題が生じても最小限に抑えることができるでしょう。一歩進んだ社内コミュニケーションを推進するために、前向きに検討を行いましょう。
