
運用成功の鍵は事前準備
社内SNSは日々の業務に深く関わるため、導入検討は慎重に行わなくてはいけません。今回は、運用に必要な4つのポイントをまとめます。
- ■目的と活用指標の決定
- ■試験利用部署の決定
- ■導入ツールの選定
- ■既存ツールの置き換えの可否、移行期間の設定
以下の記事で一つずつ解説していきましょう。
1.目的と活用の指標の決定
企業が社内SNSを導入する主な目的としては以下の4つが挙げられます。
- (1)コミュニケーション量を増やしたい
- (2)社員のモチベーションを高めたい
- (3)新しいアイデアを生み出したい
- (4)メールを削減したい
どの部署で、何の効果を求めて導入するのかということを明確にすることが大切です。
目的の整理については、以下の記事で詳しく紹介しています。
2.試験利用の部署決定
実際の導入については、なるべくスモールスタートがおすすめです。全社で一斉に導入を行うと現場の混乱が生じる可能性があり、トラブル対応の遅れはその後の活用の障壁になりかねません。
まずは少人数で現行のツールとの置き換えを試してみて、問題点がないかどうかを確認しましょう。いつからいつまで、誰を対象に行うかを明確に決めて試験運用を行うことが大切です。運用の課題がクリアできそうであれば、さらに部署を広げて活用を行いましょう。隣の部署の活用を見てイメージを掴んでもらうことが活用促進にも繋がります。
3.導入ツールの選定
目的や対象部署が整理できたら、具体的な導入ツールを選定しましょう。多種多様なツールの中から、自社に合った製品を選ぶための比較ポイントは以下の3つです。
- ・導入目的に合ったツールを選ぶ
- 目的と活用の指標に合うツールであることが前提です。
- ・社員の使いやすさ
- 社員のITリテラシーに応じて対応端末や機能のカスタマイズできることが重要です。
- ・セキュリティー管理機能
- 社内の情報が不正アクセスなどで外部に流出した場合、大きな損害を被ることにもなりかねません。セキュリティ対策が万全かどうかも、必ず確認しましょう。
4.既存ツール移行期間の設定
社内SNSの導入には、現在使っているツールからの移行が必要な場合もあります。例えば、メーリングリストや社内ブログ、グループウェアなどです。
長年利用していたツールからの移行は、運用定着における最初のハードルといえます。移行の際は、どのツールが置き換えられるのかという点と、移行期間の2つの点についての検討が必要です。
例えば以下のような整理になります。
整理例)4月1日~社内SNS・グループウェアの導入が決定した場合
- ■部署メーリングリスト
- →廃止・社内SNSに移行
- 3月中は現行ツール利用可能。
- ■社内メール
- →原則廃止・社内SNSに移行
- 3月中は現行ツール利用可能。
- ■グループウェア
- →一部併用
- カレンダー機能は継続利用
- 電話メモとメッセージ、お知らせは移行
- 4月1日から移行開始
- ■SFA内のタイムライン機能
- →廃止
- 3月中は利用可能、3月中に情報を移管する
企業によっては、既存のツールと並行するほうが効率がよい場合もありますので、複数部署と話し合い、廃止や統合するものを決めましょう。移行のスケジュールは、資料を作成し社内で説明会を行うことでスムーズな運用が可能になります。
社内SNS運用の定着は万全な準備から
社内SNSの導入について、事前に準備することはイメージできたでしょうか。導入の準備をきちんと行えば失敗するリスクは低くなり、問題が生じても最小限に抑えることができるでしょう。一歩進んだ社内コミュニケーションを推進するために、前向きに検討を行いましょう。
