オンプレミス型とクラウド型の違いとメリット
オンプレミス型の動画配信システムは、サーバやネットワーク機器を自社内に設置して利用します。一方、クラウド型動画配信システムは、ベンダーが管理するサーバに設置されたシステムをインターネットを介して利用する提供形態です。
ここでは、オンプレミス型動画配信システムとクラウド型動画配信システムの違いを詳しく解説します。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解し、総合的に判断して自社に適した提供形態を選びましょう。
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コスト
オンプレミス型の動画配信システムは、サーバ構築やシステム導入などの初期費用がクラウド型と比較して高額です。しかし月額費用はかからないため、ランニングコストを抑えられます。
一方、クラウド型のシステムは月額費用は発生するものの、サーバの設置が不要なため初期費用や運用管理費がかかりません。しかし、プランによってはユーザー数単位で費用がかかる場合もあり、追加料金がかさんでしまうこともあります。
従業員数が多い企業では、オンプレミス型の方が1人あたりのコストを下げられるでしょう。導入費用と運用費用を比較して考えることが重要です。
運用・保守管理
クラウド型のシステムは設備を整える必要がなく、管理はすべてサービスの提供元が行っています。対してオンプレミス型の場合は、自社でシステムの開発から保守・運用まで行わなければなりません。そのため、専門的な知識や技術を持つエンジニアの存在が不可欠です。専任のエンジニアがいない場合はクラウド型のシステムが役立ちます。
カスタマイズ性
オンプレミス型は自社でサーバ構築・システム開発ができるため、自由度が高い点が特徴です。社内の要望にあわせて既存システムとの連携や機能のカスタマイズができます。また、利用する社員の数が増えたとしても対応が容易です。
一方、クラウド型はサーバの管理をサービス提供会社が行うため、拡張性が低くなります。なかにはカスタマイズの要望に対して柔軟に対応するサービスもありますが、オンプレミス型よりも自由度は低いです。
利用開始までの期間
クラウド型の動画配信システムは短期間で導入できます。一方、オンプレミス型のシステムはサーバの設置やシステムの構築に時間を要するでしょう。場合によっては1ヶ月から半年近くかかるため、すぐには利用できません。急ぎで環境を整える必要がある場合は、クラウド型の方が適していることもあります。
セキュリティ
オンプレミス型の動画配信システムは、サーバやデータを自社内で管理します。そのため、外部のネットワークと隔離されており、情報漏えいが起こりにくい点が特徴です。
一方クラウド型は、サービスを利用する際にインターネットに接続し、データを外部サーバに保存します。サービスを提供する事業者がセキュリティ対策を適切に行っていなければ、サイバー攻撃などの被害を受けるリスクがあります。
以下の記事では、ITトレンド編集部がおすすめする動画配信システムを、タイプ別に比較して紹介しています。クラウド型の製品も多数紹介しているので、オンプレミス型と比較して導入を検討したい方はあわせてご覧ください。
オンプレミス型の動画配信システムがおすすめの企業
オンプレミス型の動画配信システムは、強固なセキュリティ対策が求められる企業におすすめです。特に、金融機関や医療機関のほか、重大な個人情報を取り扱っている企業などは、オンプレミス型の動画配信システムが適しているでしょう。
また、長期的な活用を想定している場合にもオンプレミス型がおすすめです。初期費用は高額でも月額費用がかからないため、長期間活用した場合はオンプレミス型の方がトータルコストを抑えられるケースもあります。さらにカスタマイズ性も高いため、将来的な機能拡張や利用人数の増加にも対応しやすい点も長期的な利用に適しています。
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おすすめのオンプレミス型動画配信システムを比較
ここからは、オンプレミス型の動画配信システムを紹介します。
《クラストリーム》のPOINT
- 業界最大クラス!約3,000時間の動画データ保存が可能
- らくらく操作で映像配信・ライブ中継を簡単に配信できる
- 官公庁・上場企業への導入実績多数(延べ1500社以上)
「クラストリーム」は株式会社アイ・ピー・エルが提供する動画配信システムです。オンプレミス版とクラウド版が用意されています。動画配信機能のほか、動画販売機能やECサイトとの連携機能も搭載しています。なお、負荷分散サーバだけをオンプレミス環境に置き、それ以外はクラウド版での利用も可能な柔軟性があるシステムです。
《viaPlatz》のPOINT
- 3つのシステム形態があり、自社に合ったものを使用できる
- 2段階認証や視聴ログによる高いセキュリティ性
- 理解度テストによる配信効果の確認が可能
「viaPlatz(ビアプラッツ)」はNTTテクノクロス株式会社が提供する動画配信システム・映像配信サービスです。オンプレミス型のほか、パブリッククラウドとプライベートクラウドにも対応しています。
コンテンツごとに公開範囲を設定でき、動画と資料の連動表示や切り替え機能が搭載されている点も特徴です。社内向け動画コンテンツの配信に適しています。なお、ライブ配信とオンデマンド配信が可能です。
PrimeStage
株式会社NTTデータ・スマートソーシングが提供する「PrimeStage」は、映像制作もできる動画配信サービスです。通常はサービス提供型になりますが、オンプレミスシステムの構築にも対応可能です。動画の企画から作成・編集・配信までを支援してくれるサービスなので、動画配信がはじめての企業にもおすすめです。
GLORIAS-HD
「GLORIAS-HD」は、株式会社ワイドテックが提供するオンプレミス型の動画配信システムです。スマホやタブレットでも高画質の動画をライブ配信できます。配信予約機能やチャット機能が搭載されており、自動的にライブ配信を開始・終了したり、視聴者と簡単にコミュニケーションを取ったりできます。
Bizlat
株式会社EVCが提供する「Bizlat」は、ライブ配信とオンデマンド配信に対応したオンプレミス型動画配信システムソフトウェアパッケージです。動画配信に必要なサーバ、動画コンテンツなどの管理が可能です。動画ファイルアップロードなどを自動化しているので専門知識がなくても使えます。また、専任スタッフによるサポートもあるので、安心して活用できます。
まとめ
クラウド型とオンプレミス型のそれぞれにメリット・デメリットがあります。そのため、動画配信システムの導入を検討している方は自社の利用目的や予算にあわせて、2つの提供形態の製品をよく比較して検討するのがおすすめです。
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