予算管理システム導入前に見られる4つの課題

経営判断に欠かせない予算管理は、スピーディで正確な作業を求められるもののひとつです。しかし予算管理システムを導入しておらず、さまざまな課題に悩まされている企業も多いでしょう。
予算管理システムを導入していない企業の多くが抱えている主な課題は、以下の通りです。
- 1.部門別の予算管理と全社的な予算管理が統合できない
- 2.事業拡大や部門増加に予算管理システムが追い付かない
- 3.各種マスタの設定や変更に時間を要する
- 4.グループ各社の情報収集や予算配分が効率的に行えない
それぞれの課題について、以下で詳しく解説します。
また予算管理についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。そもそも予算管理について理解し切れていないと感じている方は、まずはこちらの記事からご覧ください。
1.部門別の予算管理と全社的な予算管理が統合できない
部門によって異なる配賦の設定など、必要な設定が多岐に渡るため、全社情報の一元管理は困難です。
この場合は割り当てられた各部門の予算管理をそれぞれが実施し、再編成して全社的な情報に変換する必要があるためスピーディに対応できません。
2.事業拡大や部門増加に予算管理システムが追い付かない
予算管理システムに必要な機能は、企業規模や業種などにより異なります。事業が拡大すると必要な機能は増えますが、柔軟性のない予算管理システムでは対応が追い付かないことがあります。
3.各種マスタの設定や変更に時間を要する
新たなマスタを追加するのはもちろん、これまで使用していたものを変更する際に、大きな労力を必要とします。
中には作業負担を減らし、エクセルでシステムを組んで対応している企業もありますが、時間を大きく消費してしまうことにもなります。
4.グループ各社の情報収集や予算配分が効率的に行えない
グループ各社のデータを集めるには、各社からの報告を待つ必要があります。その情報を改めて全社的な数字として再度処理することになる場合は、二度手間になってしまうでしょう。
無駄な人的コストがかかるだけでなく、タイムリーな情報把握が困難になり、経営判断が遅れます。

予算管理システムの導入メリット
予算管理における問題点は多種多様です。これらを解決するために、予算管理システムを活用できます。
予算管理システムを導入する主なメリットは、以下の通りです。
- ●予算編成の時間短縮
- ●編成過程の可視化・モチベーションアップ
- ●適切なKPIの設定・モニタリング
- ●四半期・月次予算への対応
- ●運用を継続することによる精度向上
予算管理システムの導入メリットは、これだけではありません。こちらの記事でシステムの導入メリットに関して詳しく解説しているので、予算管理システムの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
正しい予算策定のプロセスとは?
予算策定とは、予算を編成する業務を指します。企業が計画的な成長を遂げるためには、必要な利益や売り上げに関する「予算計画」の策定が必要です。
しかし、多くの企業が誤った予算策定を実践してしまっています。
以下に挙げる、正しい予算策定のプロセスを参考にしてください。
- ●1.目標利益金額を策定
- ●2.固定費用を策定(人件費、減価償却費、家賃、通信量など)
- ●3.売上予算を策定
- ●4.販売管理費の予算策定
- ●5.各部署の予算の集計
- ●6.経営層が決めた利益予算と各部門の集計予算の差異を調整
自社の予算策定に不安のある方は、こちらの記事もご覧ください。予算策定についてさらに詳しく解説しています。
予算管理の課題を解決するために、システムの導入検討を!
多くの企業が、予算管理におけるさまざまな課題を抱えています。予算管理の課題を効率的かつ確実に解決できるのが、予算管理システムです。予算編成の時間を短縮するだけでなく、適切なKPIの設定にもつながります。
昨今、クラウド型の予算管理システムも多くなっているため、初期費用やセキュリティ面についての不安もありません。
こちらの記事では、ITトレンドに掲載している予算管理システム1を比較しています。自社に最適な製品を選ぶために、できるだけ多くの製品を比較検討したうえで導入を検討してください。
