ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■データの連携方法別
- CSVファイルで取り込み・出力する:FAManager、マネーフォワード クラウド固定資産
- APIでほかのシステムと連携する:PCAクラウド 固定資産、マネーフォワード クラウド固定資産
- 会計システムやERPへ仕訳を連携する:PCAクラウド 固定資産、Plaza-i 固定資産管理システム、Universal Business Cloud リース固定資産
- ■管理できるデータの範囲別
- 会計・税務の複数帳簿を中心に管理する:Plaza-i 固定資産管理システム、ProPlus固定資産システム
- 設置場所や写真など現物の情報まで管理する:マネーフォワード クラウド固定資産、OBIC7固定資産管理システム、Universal Business Cloud リース固定資産、FAManager
- ■データの活用別
- 将来の減価償却費を試算できる:Plaza-i 固定資産管理システム、ProPlus固定資産システム
固定資産管理システムにおけるデータベースの役割
固定資産管理システムの中心にあるのが、資産の情報を蓄積するデータベースです。データベースとは、決められた形式でデータを保存し、検索や集計をしやすくする仕組みのことです。まずは、どのようにデータを持っているのかを整理します。
資産の基本情報と異動履歴を分けて持つ仕組み
固定資産管理システムのデータベースでは、資産ごとの基本情報と、その資産に起きた出来事の履歴を分けて保存する考え方がとられます。基本情報は資産名や取得日、取得価額など、異動履歴は移動や改良、一部除却などの記録です。
この形にしておくと、ある時点で資産がどこにあり、帳簿価額がいくらだったかを後からたどれます。毎月の減価償却費や期末の帳票は、これらのデータをもとに計算・集計される仕組みです。データの持ち方の詳細は製品によって異なります。
Excelの台帳との違い
Excelでも固定資産台帳は作れますが、1行に資産の情報を並べる形では、移動や改良の履歴を残すと行や列が増え続け、管理が煩雑になりがちです。計算式の誤りや、コピーしたときの上書きで、数値が崩れてしまう可能性もあります。
システムのデータベースでは、入力できる値の形式や必須項目を決めておけるため、入力ミスを抑えやすくなります。複数の担当者が更新しても、誰がいつ変更したかを記録できる製品がある点も、Excelとの違いです。
固定資産台帳のデータベースに登録する主な項目
固定資産台帳のデータベースに何を登録するかは、償却計算や申告に必要な項目と、社内で現物を管理するための項目に分けて考えると整理できます。ここでは、それぞれの代表的な項目と、付帯情報の扱い方を紹介します。
会計・税務に必要な項目
減価償却の計算と申告に必要なのは、資産の種類、勘定科目、取得日、事業に使い始めた日、取得価額、耐用年数、償却方法、期首の帳簿価額といった項目です。償却資産申告を行う資産であれば、申告先の市区町村や資産の種類の区分も登録します。
IFRSを適用している企業では、会計上と税務上で耐用年数や償却方法が異なる場合があり、両方の値を持てるかが重要です。必要な項目は企業の会計方針で変わるため、経理部門と顧問税理士で確認したうえで決めましょう。
現物を管理するための項目
現物の管理には、設置場所、管理部署、管理責任者、資産番号、メーカーや型番などの項目を使います。これらの情報は、棚卸しで現物と台帳を照合する際の手がかりとして役立ちます。
設置場所は「本社3階」のような自由な文字入力ではなく、場所のコードから選ぶ形にしておくと、集計や検索の正確さを保ちやすくなります。項目を増やしすぎると入力の負担が増えるため、棚卸しや問い合わせで実際に使う項目に絞ることも大切です。
写真や契約書など付帯情報の扱い
資産の写真や購入時の見積書、リース契約書、保守契約の情報などを資産と一緒に管理したい場合もあります。ファイルを添付できる製品であれば、資産を検索したときに関連する書類もすぐに確認できます。
ただし、添付ファイルが増えるとデータ容量も増えます。クラウド型では容量の上限や追加料金の有無を、オンプレミス型ではサーバーの容量の見積もりを確認しておきましょう。添付する書類の種類と保存期間を、あらかじめ決めておくと管理しやすくなります。
固定資産管理システムの資産番号とコード設計
固定資産管理システムのデータベースを正しく使い続けるには、資産番号や各種コードのルールを最初に決めておくことが欠かせません。ルールがあいまいだと、重複や表記の揺れが生じ、集計や棚卸しの正確さが下がるおそれがあります。
資産番号の採番ルール
資産番号は、1つの資産を一意に特定するための番号です。取得年度や資産の種類を番号に含める方法と、意味を持たない連番にする方法があります。意味を持たせると番号から資産の種類が分かる一方、分類を変えたときに番号との整合が取れなくなる場合があります。
どちらの方法でも、一度使った番号を別の資産に使い回さないことが大切です。資産番号は棚卸し用のラベルにも印字されるため、ラベルの大きさや読み取り方式もあわせて考えておきましょう。
資産の分類コードの決め方
資産の分類コードは、建物や機械装置、器具備品といった勘定科目より細かい単位で資産をまとめるためのコードです。パソコンやサーバー、什器などに分けておくと、種類ごとの台数や帳簿価額を集計しやすくなります。
分類を細かくしすぎると、登録時にどれを選ぶか迷う原因となります。棚卸しや更新計画で実際に集計したい単位を基準に決め、判断に迷う資産の例を分類表に添えておくと、担当者による登録の揺れを防ぎやすくなります。
部門や設置場所のコードの統一
部門コードや勘定科目のコードは、会計システムや人事システムなど、ほかのシステムと同じものを使うのが基本です。コードが一致していれば、減価償却費を部門別に仕訳として連携したり、組織変更をまとめて反映したりしやすくなります。
組織変更で部門が統合・分割された場合に、過去の資産のコードをどう扱うかも決めておく必要があります。変更の手順を文書にまとめ、経理部門と情報システム部門で共有しておくと、担当者が替わっても運用を続けられます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で固定資産管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
データベースを支える製品側の構成
固定資産管理システムのデータベースが、どこでどのように動いているかは提供形態によって異なります。自社で用意するものと事業者に任せられるものを把握しておくと、導入の準備や費用の見積もりを進めやすくなります。
オンプレミス型とクラウド型のデータベース
オンプレミス型では、製品が指定するデータベースソフトを自社のサーバーに用意する場合があります。データベースソフトのライセンスや設定、バックアップ、バージョンアップを自社で管理する必要があり、情報システム部門の関与が欠かせません。
クラウド型では、データベースの運用は事業者が担います。利用者はデータベースを意識せずに使える一方、データベースを自社で直接操作できる範囲は限られます。データの出力方法やバックアップの範囲を、事業者に確認しておくことが大切です。
ほかのシステムとのデータ連携
固定資産管理システムのデータは、会計システムへの仕訳連携や、購買システムからの取得情報の受け取りなど、ほかのシステムとやりとりする場面があります。連携の方法には、CSVファイルの受け渡しやAPIによる自動連携などがあります。
連携の方式によって、手作業の量や、データが反映されるタイミングが変わります。連携が止まった際にエラーを通知できるか、未処理のデータを確認して再実行できるかも、運用を続けるうえで確認しておきたい点です。
蓄積した資産データを活用する
固定資産管理システムのデータベースに整理されたデータは、決算や申告だけでなく、経営の判断にも役立てられます。台帳を記録のためだけに使うのではなく、分析の材料として活用する方法を紹介します。
償却費の見通しと設備投資計画
資産ごとの取得価額と耐用年数が登録されていれば、今後数年間の減価償却費の見通しを計算できます。新しい設備を購入した場合に償却費がどう変わるかを試算できる製品もあり、予算づくりや設備投資の判断材料として使えます。
また、取得から長い年数がたった資産を一覧にすれば、更新の時期が近い設備を把握できます。設備の更新計画を立てる際の基礎データとして、経理部門と設備の管理部門で共有するとよいでしょう。
遊休資産や所在不明資産の把握
棚卸しの結果をデータベースに記録しておくと、使われていない遊休資産や、所在が確認できない資産を一覧で抽出できます。遊休資産を社内のほかの部署で活用したり、売却や除却を検討したりする材料として役立ちます。
除却した資産が台帳に残ったままだと、償却資産申告で固定資産税を余分に申告してしまうおそれがあります。データベースと現物の照合を定期的に行い、差異の理由を記録しておくことが、台帳の正確さを保つことにつながります。
データ連携と管理範囲で比べる製品一覧
台帳データの取り込み・出力の方法と、管理できる情報の範囲に注目して、この記事で紹介する固定資産管理システムを一覧にしました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| FAManager | 31種類の処理をデータ読込で行え、明細は任意のレイアウトでCSV出力できる |
| マネーフォワード クラウド固定資産 | 仕訳のAPI・CSV連携に対応し、写真や証憑も資産情報とあわせて管理できる |
| PCAクラウド 固定資産 | APIで他システムと連携でき、汎用データの作成・受入にも対応 |
| Plaza-i 固定資産管理システム | 複数台帳で償却計算でき、翌期以降の償却費シミュレーションに対応 |
| Universal Business Cloud リース固定資産 | マスタやイベントごとの資産データを取り込め、画像や書類も保管できる |
| OBIC7固定資産管理システム | 非償却資産も含め、写真や契約書類などの関連情報とあわせて管理できる |
| ProPlus固定資産システム | 1資産に複数帳簿を設定でき、償却費予測機能も備える |
台帳データの扱い方で選ぶ固定資産管理システム
ほかのシステムとのデータ連携や、写真・書類などの付帯情報の管理、蓄積したデータの活用に対応する製品を紹介します。自社で設計した項目やコードを扱えるかを確認してください。
FAManager
- 安全・安心・安定のクラウド環境で固定資産をリアルタイムに管理
- リース・減損・資産除去債務の管理機能が標準搭載
- 常に最新の会計基準、税制に対応したシステムを利用できる
株式会社TKCが提供する「FAManager」は、台帳データの取り込みと切り出しを柔軟に行えるクラウド型の固定資産管理システムです。新規取得や市区町村の移動、除却など31種類の処理をデータ読込で行え、独自のファイルも項目と列を対応付けて読み込めます。固定資産明細は任意のレイアウトでCSVに切り出せるほか、資産画像の保存や資産ラベルの作成にも対応。勘定科目から資産ごとの登録情報まで、ドリルダウンで確認できます。
マネーフォワード クラウド固定資産
- 複数台帳管理で税務基準・会計基準の差異にも対応
- クラウドサービスで資産の見える化を実現
- 会計・税務・業務担当者全員が管理しやすい
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド固定資産」は、仕訳データをAPIやCSVで連携できるクラウド型の固定資産管理システムです。固定資産の写真や証憑を、取得時だけでなく移動時や除却時にも添付して、資産情報とあわせて管理できます。キーワード検索やフィルタ検索で台帳を絞り込め、複数台帳で税務基準と会計基準の償却計算を分けて持つことも可能です。現物の情報まで同じ台帳にまとめたい場合に比べてみるとよいでしょう。
PCAクラウド 固定資産
- どんな会計システムともマッチする仕訳データを自動作成
- 特に複雑なリース資産管理機能が充実
- グループ会社全体で導入しやすいコストパフォーマンスと機能性
ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 固定資産」は、マスターデータや資産データなどを汎用データとして作成・受入できるクラウド型の固定資産管理システムです。APIにより会計システムや購買管理システムとの連携に対応し、PCA会計シリーズのほか他社の会計システムとも仕訳を連動可能。減価償却だけでなく、取得や減損、除却の仕訳も連携できます。資産状態や備考欄の文字列など、豊富なキーで資産を検索できる点も特徴です。
Plaza-i 固定資産管理システム
- 建仮、償却資産、リース資産を多く抱える中堅/上場企業に最適
- 法令改正にも保守範囲でバージョンアップ対応
- 豊富な管理コードや配賦機能で管理会計もカバー
株式会社ビジネス・アソシエイツが提供する「Plaza-i 固定資産管理システム」は、経理・税務・IFRSなど複数の台帳で償却計算を行える固定資産管理システムです。資産台帳と取引台帳を照会でき、建設仮勘定や減損会計、リース会計、資産除去債務の処理に対応。翌期以降の新規取得予定を登録して減価償却費をシミュレーションできるため、設備投資計画の基礎データづくりにも活用できます。豊富な管理コードや配賦機能により、管理会計の集計にも対応します。
Universal Business Cloud リース固定資産
- デロイトトーマツの持つ専門性を生かしたリース固定資産システム
- リース新基準に対応しリース支払負債使用権資産の管理は万全
- フルクラウドでスピーディーな操作感と強固なデータセキュリティ
合同会社デロイト トーマツが提供する「Universal Business Cloud リース固定資産」は、マスタや資産データを取り込んで台帳を整えられるSaaS型のソフトウェアです。資産種類や資産グループ、設置場所、部門体系などのマスタを取り込め、各種イベントごとの資産データもインポート可能。資産には画像やドキュメントを添付して保管できます。仕訳種別ごとに勘定科目・部門・取引先を設定して仕訳を自動生成し、会計システムへ出力することも可能です。
OBIC7固定資産管理システム
- 会計との一体運用で、固定資産管理を総合的に管理
- 建設仮勘定やリース資産管理、減損処理にも柔軟に対応
- 不動産や工事取引など関連業務ともスムーズなデータ連携を実現
株式会社オービックが提供する「OBIC7固定資産管理システム」は、非償却資産も含めたすべての資産を任意台帳で管理できる固定資産管理システムです。外観写真や契約書類、図面、賃借情報などの関連情報を資産とあわせて管理でき、台帳登録から分割・移動・減損などの異動管理、6基準での減価償却計算に対応。付帯情報を含めた現物管理も行えるため、会計の項目と現物の情報を一体で管理したい企業の候補です。
ProPlus固定資産システム (株式会社プロシップ)
- 最適な固定資産管理で業務効率化を実現したい企業
- IFRS対応も見据え、多彩な事例をベースに再構築を検討中の企業
- グローバル固定資産管理基盤の構築を実現したい企業
まとめ
固定資産管理システムのデータベースは、資産の基本情報と異動履歴を整理して保存し、償却計算や帳票作成、分析に使う仕組みです。登録する項目を会計・税務と現物管理に分けて決め、資産番号やコードのルールを統一することが、正確な台帳を保つ土台です。連携方法や管理できるデータの範囲に適した固定資産管理システムを比較したい方は、一括資料請求を活用してください。

