グループウェアが現場に浸透しない原因
ホワイトボードによるスケジュールやタスクの管理、口頭での情報共有に慣れていると、「グループウェアの利用が面倒だ。かえって業務が煩雑になった」と感じられ、限定的な利用にとどまっているケースが多いです。
グループウェアがこのように扱われ、現場への浸透を妨げている原因は2つ考えられます。それぞれ見ていきましょう。
社員が使いこなせていない
グループウェアを使うにはログインしたり、パソコンに入力したりしなければいけません。
加えて、グループウェアを使いこなすには機能や操作を覚えなければいけないのです。それに苦手意識を持ち、面倒に感じるとグループウェアの利用を避けるようになります。
また、利用したものの多機能ゆえに使いこなせず、従来のやり方に戻ってしまうケースも多く見られます。
運用ルールが明確化されていない
グループウェアを使ったとしても導入時に運用ルールを決めていない場合、独自のやり方でツールを利用してしまい、業務が非効率になるおそれがあります。
スケジュールに予定を記入する日もあれば記入しない日もあったり、報告方法が違ったりなど、グループウェアの利用が自己流になると確認事項が増えてしまい、管理側の業務が煩雑になります。
運用ルールをあらかじめ決めると、このような事態を防ぐことが可能です。スケジュールの記入は毎日する、報告は決められた方法で行うというように、明確なルールを設けましょう。
ただし、手順や方法を細かく決めてしまうと、それを煩わしく感じます。皆がわかりやすく、シンプルなルールにすることをおすすめします。

グループウェアを現場に浸透させる方法
グループウェアを現場に浸透させるにはどうすれば良いのでしょうか。効果的な4つの方法を紹介します。
社員が使いやすい仕様にする
「本日からグループウェアを利用してください」と促されても、現場は混乱するものです。画面が見にくかったり、入力しにくかったりするとグループウェアの利用を敬遠します。
そこで、無料トライアルなどを活用したりグループウェアを段階的に導入したりして、システムの操作性や問題点などを社員に確認してもらいましょう。グループウェアの操作性に関するアンケートを社員に実施するのもおすすめです。この取り組みを継続して行い、現場の声をグループウェアに反映させましょう。
グループウェアを社員が使いやすい仕様に近づけていくことで、「社員が使いこなせていない」という原因を解消できるはずです。
業務フローを変える
半強制的なやり方になってしまいますが、既存業務のフローを一部変更することも検討してみてください。休暇届などの申請はグループウェアで行う、張り紙や文書での回覧を廃止する、というようにグループウェアを利用せざるを得ない体制を構築しましょう。
グループウェアを強制してでも利用させれば「グループウェアの利用が面倒だ」と言って済ますことはできなくなります。
また、運用ルールも明確化されますので「かえって業務が煩雑になった」という不満も解消するでしょう。グループウェアを利用する機会が増え、操作に慣れると現場への浸透が進みます。
日常的にグループウェアを利用するからこそ、業務効率化につながるのです。そのため、組織ぐるみでグループウェアの浸透に向けて行動を起こすことが求められます。
上層部も積極的に利用する
組織の代表や上層部がグループウェアを利用している姿を見せることで、現場へシステムが一層浸透しやすくなります。「社長がグループウェアを利用している」その姿だけで組織の意識統一が図りやすくなるのです。
また、上層部がグループウェアを利用すれば声に出さなくても「強制力」が働きます。「社長が使っているなら自分たちも使わないといけない」と感じ、命令しなくてもグループウェアを使うようになります。
したがって、業務変革を起こすには上層部が積極的に動くことも大切です。
業務外でもグループウェアの利用を推奨する
グループウェアは業務以外のコミュニケーションツールとしても活用できます。
この特長を活かせば現場への浸透を促進させることが可能です。社内イベントや飲み会の告知、会社近くの美味しいレストランの紹介など、業務に関係のない情報をグループウェア上で発信します。
この結果、社員間のコミュニケーションが活性化し、現場への浸透も期待できます。SNSのようにフォローやいいねも使うことが可能です。これにより「気にかけてもらえている」と社員は感じ、組織の一体感が強まるでしょう。
業務外でグループウェアの利用を進めるには「プライベートの情報発信に活用していいよ」と、トップからの声かけが必要です。上層部もプライベートの情報を積極的に発信することで、業務外のグループウェアの活用を広めることができるでしょう。
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自社にぴったりな解決方法でグループウェアを浸透させよう!
グループウェアが浸透しない理由は運用ルールが不明確で、社員が使いこなせていないからです。現場への浸透に効果的な取り組みは以下のとおりです。
- ■社員が使いやすい仕様にする
- ■業務フローを変える
- ■上層部が積極的に利用する
- ■業務外での利用を推奨する
以上を踏まえて自社に最適な解決方法を模索し、グループウェアを現場に浸透させましょう。また、この機会にグループウェアの導入を検討している方は、以下の記事もご覧ください。
