建設業におけるグループウェアとは
グループウェアとは、組織の情報連携やコミュニケーションをスムーズにするためのツールです。代表的なグループウェアには、Microsoft Teams、Slack、Google Workspace(旧G Suite)、Trello、Asanaなどがあります。
グループウェアの代表的な機能は以下のとおりです。
- ●チャット・ビデオ通話などのコミュニケーション機能
- ●スケジュール管理機能
- ●ファイルやドキュメントなどの共有機能
- ●プロジェクトの進捗やタスク管理機能
- ●データベース機能
建設業では現場での業務も多く、社内外でのスムーズな情報共有が求められます。社外での業務円滑化やテレワークへの対応策として、グループウェアを導入する企業が増えています。
グループウェアの詳細については、以下の記事を参照してください。
建設業界での情報共有における主な課題
建設業界では慢性的な人手不足を抱えており、労働力の育成と確保、長時間労働の改善、業務効率化が急務です。また、建設業は工事現場以外での業務部門も多く、情報共有やコミュニケーションの面で課題が多い業種でもあります。さらに社外の関係者とのやりとりがスムーズに行えず、情報伝達の漏れやミスが起こったり、現場の状況や変更事項といった必要な情報をリアルタイムに共有できず、意思決定が遅れたりすることもあるでしょう。
煩雑な業務を限られた人員で行うためには、現場の作業を効率化する体制の構築が求められます。
建設業がグループウェアを導入するメリット
建設業でグループウェアを導入する主なメリットは以下のとおりです。
- ●ツールを利用したスムーズな情報共有
- ●稟議や決裁の迅速化
- ●外出先でも情報共有が可能
- ●デジタル化による業務効率の向上
ツールを利用したスムーズな情報共有
建設業界では、対面や電話によるコミュニケーションが主流です。そのため、社内共有に時間を要するだけでなく、伝達ミスや伝え忘れなどのリスクがあります。
グループウェアはインターネットに接続できればどこからでも必要な情報にアクセスできます。移動中や出先から報告書を作成したり、他部門への確認の連絡ができたりと、作業場所に依存せず柔軟な働き方が可能です。
稟議や決裁の迅速化
建設業では社外での業務も多いため、従来の紙ベースでの稟議では、承認までに時間を要するケースも多くみられます。
グループウェアを活用すれば、オンライン上での稟議や決裁が可能となり、プロセスの加速化が期待できます。
デジタル化による業務効率の向上
契約書や設計図、工程表など紙ベースで管理される書類の管理には、コストも工数もかかります。グループウェアを利用して紙資料をデジタル化すれば、資料の検索性が向上するだけでなく、ペーパーレス化によるコスト削減も図れます。
建設業にマッチするグループウェアの選び方
グループウェアを選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。建設業界と関連が深いサービスとの連携が可能かどうかも重要なポイントです。
- ●コミュニケーションの取りやすさで選ぶ
- ●情報共有のしやすさで選ぶ
- ●その他機能の種類で選ぶ
コミュニケーションの取りやすさで選ぶ
建設業界ではプロジェクトの性質上、本社や現場、協力会社や職人といった多様なステークホルダーとの頻繁な連絡が求められます。そのため、社内外問わず簡単にコンタクトが取れるシステムであり、ゲストアカウントの作成に対応していると便利です。
一つのグループウェアツールを通じて、社内外のコミュニケーションが一元管理できるものを選びましょう。
大容量データの共有ができるかで選ぶ
建設業界では、CADを用いて作られた設計図や、現場の作業工程を記録するために撮られた写真など、容量が大きいデータの取り扱いが非常に多くあります。またデータの保存期間も長いのが特徴です。設計図や工程表、契約書など、大容量のデータ共有に対応したツールを選ぶのがおすすめです。
プロジェクトや業務に応じてストレージを柔軟に拡張できるツールを選ぶとよいでしょう。
外部システムと連携できるかで選ぶ
グループウェアを選ぶ際は、すでに利用している外部ツールと連携できるかも重要なポイントです。多くの企業では、経理精算システムや施工管理システム、図面管理システムなど、特定の業務を効率化するための専門ツールを導入しています。すでに利用している外部システムと連携が可能であれば、業務プロセスの効率化や生産性の向上が期待できます。
建設業に適したグループウェアを比較
ここからは、建設業に特化したグループウェアや多くの業界で導入実績のある製品を紹介します。
《J-MOTTOグループウェア》のPOINT
- 1人当たり150円~の低コスト!
- 直感的にわかる画面と使いやすい機能
- 専門知識がなくても安心。充実のサポート
ITトレンド年間ランキング2023(グループウェア)1位
リスモン・ビジネス・ポータル株式会社提供の「J-MOTTOグループウェア」は、多数の導入実績を誇るグループウェア「desknet's NEO」を元に、低コストで同等の機能を提供するサービスです。一人あたり150円から利用でき、独自のログイン・管理画面が特徴です。無料お試し期間は最大3か月間と比較的長く、導入に際してじっくり検討できます。
《desknet's NEO》のPOINT
- 現場を支える「使いやすさ」と、現場の課題を解決する「機能」
- AppSuiteで紙・メール・Excel主体の業務をシステム化
- グループウェアにウェブ会議(ビデオ会議)機能を搭載
「desknet's NEO」は株式会社ネオジャパンが提供する国産のWebグループウェアです。5名から数万名まであらゆる規模の企業に対応し、クラウド版の場合、1ユーザーあたり月額400円から利用できます。ノンプログラミングで業務アプリを作成できるツールも利用可能です。
《Garoon》のPOINT
- 使いやすくベテランから若手社員まで社員全員に浸透する
- 管理者の負担を軽減できるシステム管理
- プラグインやAPIによる高い拡張性や豊富な連携製品
サイボウズ株式会社が提供する「Garoon」は、中堅・大規模組織向けのグループウェアです。使いやすさや管理者の作業負担の少なさに定評があり、各種プラグインによる機能拡張にも対応します。ワークフローや勤怠管理、チャットボットなど、連携可能な製品が多いのも特徴の一つです。
《サイボウズ Office》のPOINT
- チームのコミュニケーションを助ける誰でもかんたんに使える機能
- パソコン、タブレット、スマートフォンなど様々なデバイスに対応
- ユーザーのニーズに合わせて進化しつづけ、累計導入80,000社突破
「サイボウズ Office」は、サイボウズ株式会社提供の中小企業に特化したグループウェアで、「誰でもかんたんに使える」にこだわって開発された製品です。「Garoon」との違いとしては、複数予定の一括登録やアンケート機能、プロジェクト管理機能が搭載されています。
BimClip
株式会社構造計画研究所が提供する「BimClip」は、2つの機能で構成されたシンプルなグループウェアです。「成果物管理機能」および「トピック管理機能」のみで構成され、高機能よりもはじめやすさを重視しているのが特徴的です。同時並行する複数プロジェクトを効率的に俯瞰したり、さまざまなファイルの共有ができたりする機能を備えています。
SITE
「SITE」は、株式会社CONITが提供する3つの機能で構成されたグループウェアです。建設業向けに「チャット」「スケジュール」「案件管理」の3つの機能に絞り、導入後すぐに利用できるようシンプルに作られています。ITツールが苦手な方でも利用できるように、業界の出身者によるサポート体制も完備しています。
JCCクラウド
「JCCクラウド」は、JCCソフト株式会社が提供する建設業向けのクラウドサービスです。建設業向けのシステム開発を40年以上にわたり行ってきた実績をもちます。建設業に必要なシステムを、クラウド上で自由に組み合わせて利用できる利便性を備えています。
建設タウン
「建設タウン」は、株式会社TRECONが提供する中小企業向けの情報共有クラウドシステムです。日報管理や営業管理、出退勤管理など、建設業務で必要な機能が数多く備わっています。加えて、「建設タウン」を契約することで、同企業が提供する「Gembastation」の機能も使用できます。全国の現場情報にアクセスできるようになり、団体や組合と連携した助け合いも可能です。
Stock
「Stock」は株式会社Stockが提供する情報共有ツールです。既存のチャットツールのように入力した内容が流れずに、情報をストックできるのが特徴です。そのほか、タスク管理機能やDM機能など、痒い所に手が届く機能を厳選して搭載し、シンプルな構成でツールを作成しています。
Microsoft 365
「Microsoft 365」は、日本マイクロソフト株式会社が提供する統合型ビジネスツールです。WordやExcelだけでなくTeamsやOneDriveなど、今のビジネスに欠かせないツールを活用できます。すでに利用しているOffice製品があれば、スムーズに連携できるでしょう。
WaWaoffice for Workspace Organizer
「WaWaoffice for Workspace Organizer」は、株式会社アイアットOECが提供するグループウェアASPサービスです。ASP形式での提供を行い、導入コストの大幅な削減を実現しています。機能はカスタマイズ可能で、ニーズにあわせた柔軟な運用ができるでしょう。
自社の課題を解決するために、建設業向けの製品を比較しよう
グループウェアを導入すれば、従業員とのスムーズな連絡やいつどこでも情報共有が可能など、建設業界が抱える多くの課題解決を望めます。建設業に特化したグループウェアを選ぶ際は、自社が必要とする機能を事前に確認しておくのが大切です。
自社のニーズにあったグループウェア導入を検討されている方は、ぜひ一括資料請求を行ってサービスの比較・検討をしてみてはいかがでしょうか。