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棚卸差異の原因は?在庫数が合わない場合の仕訳や対処法も解説

2024年06月05日 最終更新

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棚卸差異の原因は?在庫数が合わない場合の仕訳や対処法も解説

棚卸差異とは帳簿在庫と実在庫の差異のことです。棚卸差異率が10%あれば企業の財務に大きな影響が及ぶといわれています。 そこでこの記事では、棚卸差異の原因を踏まえて、在庫数が合わない場合の仕訳や対処方法を紹介します。

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在庫が合わない!棚卸差異の原因とは

在庫が合わない原因

在庫管理において、棚卸差異の発生はどのような理由でおこるのでしょうか。考えられる4つの原因を見ていきます。

1.伝票の入力ミス、処理漏れ

従来の在庫管理は、現場で在庫情報を書き写してその後エクセルへ入力するといった作業が一般的でした。この方法では作業にタイムラグが生じます。さらに手作業での入力により、ミスが起きやすいです。数字を間違えて入力したり処理し忘れていたりすると、在庫数は合いません。

そのほか、伝票の処理自体を担当者が忘れてしまっているケースも考えられます。品物や数量を間違えて入出庫してしまい、伝票の修正漏れによって在庫数が合わない場合もあります。これらのミスは人為的なものであるため、0にすることは難しいでしょう。

2.管理ルールの不徹底

明確な管理ルールを決めず、業務やトラブル対応を現場社員の裁量に任せておくと在庫数がズレやすいです。特に、棚卸の頻度が少ない企業では、倉庫内の在庫状況を正しく把握できていないことが多いので注意が必要でしょう。

例えば、営業がノルマを考慮し、今月分の売上を来月に回すと帳簿在庫と実在庫にズレが生じます。カネとモノの流れは整合性が必要であり、このような行為は在庫のズレを招いてしまいます。また、在庫の保管場所が決まっていないと、棚卸の際に現物が見つからず、帳簿在庫と合わなくなるでしょう。

「返品した場合」や「破損した場合」「営業サンプルとして出荷した場合」など、通常の販売行為以外でも入出庫を行います。それらもルールを決めて管理しないと、在庫数のズレにつながります。

3.仕入れミス

通常は帳簿在庫を見ながら発注数を決めて仕入れますが、帳簿上のデータが間違っていることも少なくありません。そのままの状態で仕入れると、棚卸差異は大きくなります。棚卸差異がない状態で発注する必要があるのです。

4.仕入れ先の間違いや書類遅延

仕入先による伝票の記載ミスや納品書・請求書などの書類遅延も、原因として考えられます。納品数の記載が間違っていると実在庫数と一致しません。商品は届いているものの、納品書や請求書が未着の場合も同様です。

棚卸差異の影響

では、帳簿在庫と実在庫が合わないとどのような弊害があるのでしょうか。考えられる3つの弊害を紹介します。

1.キャッシュフローの悪化

在庫数が合わないと、発注数の増減によって在庫の帳尻を合わせようとするでしょう。例えば帳簿在庫が足りず、それを補うために発注を行った結果、過剰在庫になってしまうことがあります。

過剰在庫は利益を生み出さず、キャッシュフローを悪化させます。また、流行遅れなどによって、不良在庫になる可能性が高いです。売れる見込みのない在庫は管理や廃棄にコストがかかるため、企業にとって大きな損害となります。

したがって在庫数が合わないと、いろいろなコストが発生して資金繰りが悪くなり、経営に支障をきたすのです。

2.顧客満足度の低下

在庫数が合わないと商品や製品の提供がスムーズに行えず、顧客満足度の低下につながります。

帳簿在庫と実在庫の不一致が頻繁に生じると、在庫確認をしようにも帳簿の数字があてになりません。担当者へ問い合わせるか、実際に在庫を確認するしかないでしょう。これでは顧客への対応が遅くなってしまいます。

また、出荷のタイミングで在庫が足りていないことに気付くケースも考えられます。納期に遅れが生じ、顧客からの信用を失ってしまうでしょう。

3.生産性の低下

帳簿在庫と実在庫が異なっていると生産性の低下につながります。

帳簿上は在庫があるのに実際にはない場合、目的の商品や製品を探さなければいけません。商品や製品がなければ、納期の調整が必要になります。最悪の場合、クレームへ発展してその対応に追われることになるでしょう。

また、在庫数が合わないと原因を究明しなければならず、スムーズに棚卸が行えません。不要な業務が発生しやすく、生産性が低下するでしょう。

上記の課題を解決するためのシステムをお探しの方は、以下より資料請求をして製品比較をするのがおすすめです。

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在庫数が合わないときの仕訳方法

棚卸差異が発生した際、帳簿在庫を実在庫に合わせます。実在庫に合わせた仕訳例は以下のとおりです。なお、例では期末時の棚卸とします。

実在庫数が少ない場合(棚卸差損)

「棚卸減耗費」と呼ばれる勘定科目で仕訳します。

  • 帳簿在庫:5,000円(10個×原価50円)
  • 実在庫:2,500円(5個×原価50円)

実在庫に合わせるため帳簿在庫から2,500円引き、仕訳します。

(借方)棚卸減耗費2,500/(貸方)繰越商品2,500

実在庫数が多い場合(棚卸差益)

「繰越商品」という勘定科目で仕訳します。

  • 帳簿在庫:2,500円(5個×原価50円)
  • 実在庫:5,000円(10個×原価50円)

実在庫に合わせるため帳簿在庫へ2,500円加えます。仕入計上を忘れていた場合の仕訳です。

(借方)繰越商品2,500/(貸方)仕入2,500

在庫差異の原因が不明な場合、「棚卸差益」「雑収入」の勘定科目で仕訳します。企業によってほかの勘定科目を使うこともあります。

棚卸金額は粗利を決める重要な要素であり、棚卸差異が起きると営業利益や経常利益にも影響します。棚卸差異率は2~3%以下であることが理想でしょう。

棚卸差異の対策方法

経営に深刻な影響を与えかねない棚卸差異ですが、棚卸のルール整備や適切な在庫管理で防ぐことができます。ここからは棚卸差異の対策方法を紹介します。

在庫管理システムの活用

タイムラグと手作業が在庫差異の発生リスクを高めています。そこで、在庫管理システムを活用するとリアルタイムで在庫状況を管理できます。

棚卸の際にハンディターミナルやスマホなどで読み取った在庫データは、システム上で一元管理されます。入出荷時もハンディターミナルで在庫のタグを読み取るだけなので、管理がしやすくなるでしょう。また、伝票の作成や処理は自動化され、入力ミスや処理漏れなどのヒューマンエラーも減らせます。

以下の記事では、受発注管理や販売管理も行える在庫管理システムや、製造業・EC業などの業界に特化した製品を多数紹介しています。ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

関連記事 【業種・業界別】おすすめ在庫管理システム22選を徹底比較!

業務のルール化・徹底

人為的なミスは完全になくすことはできないものの、ミスを減らすためのルール作りは有効です。ミスの原因が何であったか明確にし、再発防止のための具体的なアイディアを話し合いましょう。そして、最終的には「入荷」「保管」「出荷」「棚卸」「品質管理」の各工程ごとに、業務手順のマニュアル作成をおすすめします。

例えば、在庫の保管方法については、棚にナンバリングして決められた在庫以外置かない、種類に応じて色分けするなど、ルールを細かく決めましょう。こうした視覚的にわかりやすい配置環境は、誰にでもルールを守りやすく、ミス防止につながるでしょう。また、納品時の破損品取り扱いや、返品、サンプル出荷などのイレギュラーな入出庫、作業ミスに関しても、対処法をあらかじめ決めておくといいです。

マニュアル作成後は周知徹底を行い、社員の目につきやすい場所に貼り出すことで視認しやすくなります。

日次棚卸の実施

日時棚卸とは当日入出庫分の在庫数を確認する作業です。棚卸を四半期に一度のペースで行う企業もありますが、こまめに棚卸をすることで差異を最小限にできます。

まず、納品時は注文書と商品が一致しているか、同封されている書類にも間違いがないか確認しましょう。伝票の記載ミスは納品時の確認で対応できます。また、未着の納品書や請求書はないか、担当者に確認します。この作業をしっかりと行うことで、伝票間違いや商品違い、納品時の伝票入力漏れなどを防止できるでしょう。

業務終了間際に日時棚卸しを実施すると在庫数のズレが起こりにくく、万が一棚卸差異が発生しても原因が特定しやすいため、適切な在庫管理が実現します。

みなし出庫の導入

みなし出庫とは、伝票処理をせずに出庫を行うことで、主に仕掛品の多い工場で実施されている出庫方法です。実績の報告だけで出庫を管理するので伝票処理の手間がなく、スピーディに作業が進みます。伝票が必ず必要な企業では導入が難しいかもしれませんが、現場の環境に応じて検討してみましょう。

アウトソーシングの活用

在庫管理を最適化し、棚卸差異を発生させないためには物流アウトソーシングを利用するも一つの手です。在庫管理に人手を割けない企業や、販売機会の損失を減らしたい、保管スペースを用意できないといった企業におすすめです。

棚卸と在庫管理の方法を見直し、棚卸差異をなくしましょう

在庫数が合わない原因は伝票入力や修正漏れ、ルールの不徹底、仕入れミス仕入先の間違い、書類遅延などが考えられます。棚卸差異はキャッシュフロー悪化や生産性の低下を招き、顧客満足度の低下につながります。これらを防ぐには、棚卸や入出庫のルールをマニュアル化し、日時棚卸やみなし出庫の導入、在庫管理システムの活用が効果的です。

まずは資料請求からはじめ、製品比較をしてみましょう。

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