PCログ管理とは
PCログ管理とは、従業員が業務中に使用するPCの操作履歴やアクセス履歴を記録・管理することです。Web閲覧履歴やアプリ利用状況、ファイル操作ログなどを取得し、不正行為の防止や業務効率の分析に活用されます。企業のセキュリティ強化やコンプライアンス遵守に欠かせない対策の一つです。
以下の記事では、ログ管理についての基本概要について詳しく解説しています。
無料でログ管理する方法
費用をかけずにログ管理するには、PCやシステムのログを手動で取得し管理する方法もあります。しかしログの種類が増加すると、管理負担が大きくなります。そのため、無料プランを提供するログ管理システムやフリーソフトの活用が有効です。小規模での利用を想定しているなら、フリーソフトでも基本的なログ管理が可能です。
【無料版】フリーで使えるログ管理システム
ここからは、さっそく無料で利用できるログ管理システムを比較していきましょう。まずは、フリープランを提供しているシステムを紹介します。
Datadog
- 迅速なトラブルシューティング
- ログ、メトリクス、リクエストトレースを統合
- あらゆるソースからのログデータを集約
Datadog Japan 合同会社が提供する「Datadog」は、無料プランがあるログ管理システムです。収集したログデータは、最大5ホストまで記録され1日保存します。さまざまなプラットフォームやアプリケーション、サーバから収集したログは一元管理が可能。有料プランでは詳細データを15か月以上保存できるため、長期間のデータ分析やコンプライアンス対応が求められる企業には有料版の利用がおすすめです。
LogStare Collector
- 専門スキル習得の必要なし!最短3分で環境構築!
- 製造・サービス・情報・官公庁を主とした4,500社超の導入実績!
- 必要な機能だけ購入可能!最低限の構成でコストを削減!
株式会社LogStareが提供する「LogStare Collector」は、システム監視とログ管理を一体化したセキュリティソフトです。官公庁や情報通信業、製造業における導入実績を誇ります。監視対象は10台まで無料で利用可能。ログを保管する際は圧縮し暗号化するため、セキュリティ面でも安心です。さらに、ログの可視化やアラート機能を備え、異常発生時の迅速な対応を支援します。
【無料トライアルあり】おすすめのログ管理システム
ここからは、一定期間無料で利用できるログ管理システムを紹介します。まずは各社製品の特徴や機能をまとめた一覧表を用いて、比較してみましょう。
最新の人気傾向を参考にしたうえで製品選定を進めたい方は、ぜひ以下の月間ランキングページもご覧ください。
Watchy
- PC1台100円〜で手軽に始められる
- ログ管理〜IT資産管理まで幅広く管理ができる
- 運用の保守点検負担が少ないクラウドサービス
「Watchy」は株式会社スタメンが提供しており、PC1台100円からログ管理ができるシステムです。フォルダー監視やゴミ箱監視、USBドライブ監視など必要なモジュールだけを選択した契約が可能です。7日間の無料トライアルでは、すべての機能を利用できます。
ez-PCLogger
- 在宅勤務等テレワークでの勤務状況を客観的な記録により把握!
- PC のログオン&ログオフ情報収集に特化したシンプルなツール
- 企業規模や業界問わず、安価なライセンス体系
株式会社ニッポンダイナミックシステムズが提供する「ez-PCLogger」は、ログオン&ログオフ情報収集ツールです。自己申告の労働時間とPCのログオンログオフ情報の乖離を確認します。無料トライアルはクラウド版とオンプレミス版ともに用意があります。
LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版
- 使いやすい管理コンソールで PC・スマホをクラウドで一元管理
- IT 資産管理・操作ログ管理など PC 管理に必要な機能を網羅
- Apple Business Manager・Android Enterprise にも対応した MDM
エムオーテックス株式会社が提供する「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、PC・スマホをクラウドで一元管理できるIT資産管理・MDMツールです。IT資産のハードウェア情報や設定情報を自動取得し、管理業務を効率化。セキュリティ機能として、OSごとの適切な対策や記録メディアの利用制御を提供し、内部情報漏えいリスクの低減を支援します。また、PCの操作ログを取得・保存し、レポートを活用することで従業員の働き方の可視化にも貢献します。無料トライアル期間は、60日です。
ジャスミー株式会社のセキュアPC
- ドライブレコーダーのように操作を記録しパフォーマンスを確認
- 特定の条件のみで使用できるドライブで大切なデータを安全に管理
- 社員それぞれのPCの機能をリモートで個別に管理できる
ジャスミー株式会社が提供する「ジャスミーセキュアPC」は、テレワーク環境の安全性と業務効率を向上させるソリューションです。PCの操作状況を記録し、業務の可視化を支援する「ドライブレコーダー」を搭載。さらに特定の条件下でのみ利用可能な「ゴーストドライブ」による情報漏えい対策、リモートでPCの機能を管理できる「リモートハンドリング」なども提供。直感的な操作性と手軽な導入で、少人数の企業でもコストを抑えつつ、安全なテレワーク環境を実現できます。30日間の無料トライアルを提供しています。
MaLionCloud
- 勤怠管理システムと連携し、従業員の働き方をグラフで見える化
- PC・スマホ・タブレット一元管理!社内外すべてのIT資産見える化
- PCの操作ログやIT資産の監視・制御で、情報漏洩リスクの見える化
株式会社インターコムが提供する「MaLionCloud」は、企業のIT資産を統合管理し、運用を効率化するクラウドサービスです。PCやスマートフォン、タブレットのインベントリ情報を収集し、一元管理を実現。勤怠管理システムとの連携により、PC利用時間を可視化し、労務管理を支援します。また、操作ログの収集・解析による情報漏えい対策や、簡単な操作で作成できるレポート機能を標準搭載。働き方改革とセキュリティ強化を両立できるソリューションです。無料トライアルは30日間です。
Senju/DC
- 約400個の監視項目によるモニタリング
- エージェントレスで監視、ジョブ管理もエージェントレス
- 豊富は自動化機能、対応テンプレート
株式会社野村総合研究所が提供する「Senju/DC」は、システム運用の効率化と自動化を支援するソリューションです。モニタリングやジョブスケジュールに加え、マルチクラウド管理や運用自動化を実現します。さらに障害発生時の迅速な対応や、運用業務の省力化・標準化も可能。システム全体の構成情報を一元管理し、障害の影響範囲を素早く特定します。統一されたインターフェースで直感的な操作が可能なため、複雑な運用管理もスムーズに行えます。
remopia
- リアルタイムで状況把握が可能!コミュニケーションも円滑に
- パソコンのキャプチャー画面でスムーズに作業内容を確認
- アプリ利用状況を確認できるので、何をしているのかがわかり安心
レバレジーズ株式会社が提供する「remopia」は、リモートワーク中の業務状況を可視化し、管理者の不安を軽減するツールです。実働時間のログデータやアプリ利用状況を確認でき、業務負担の把握や労働リスクの防止に貢献します。リアルタイムで従業員の状況を把握できるため、円滑なコミュニケーションを促進。業務過多やサボりの検出にも対応し、生産性向上と管理コスト削減を支援します。
Logstorage
- 様々なログデータを漏れなく収集
- ログデータを分かり易く分析
- 安全にログデータを保管
インフォサイエンス株式会社が提供する統合ログ管理システム「Logstorage」は、内部脅威対策ソリューション市場の現状と将来展望2023年度(統合ログ管理ツール部門)出荷本数で51.3%を獲得しています。17年連続国内シェアNo.1の実績を誇り、ログの一元管理や保護、長期圧縮などの豊富な機能を搭載。PCやOSだけではなく、複合機やICカード認証のログも管理対象としています。試用期間は申し込みから約1か月間です。
EventLog Analyzer
- インストールから最短10分でログ管理システムを構築!
- 簡単で展開しやすく、ネットワークセキュリティレポートを作成!
- 法令が求める要件を遵守しネットワークの異常な振る舞いを検知!
「EventLog Analyzer」はゾーホージャパン株式会社が提供しており、PCIやSOX、ISO 27001やGDPRなどコンプライアンスに対応したレポート作成ができるログ管理システムです。収集したログを定期的に圧縮し肥大化を抑制するため、長期保存したい企業におすすめです。30日間の無料トライアルを利用できます。
LogRevi
- 8億レコードのログを1分で検索できる圧倒的なスピード!
- ログの収集・分析・通知まで全自動化可能!
- システムごとの出力データ形式を問わずログの統合が可能!
株式会社インテックが提供する「LogRevi」は、基幹システムなど社内のさまざまなシステムログを統合し管理するシステムです。CSVやTSV、テキストなど多彩な形式のログの収集や変換に対応しています。無料トライアル版の利用期間は2か月です。
AUDIT MASTER
- オンプレ・クラウド両対応!あらゆる機器・アプリのログを取得!
- SQLコマンドやクエリを含んだ詳細なログを取得可能!
- 使いやすい標準機能を網羅し手厚いサポートで簡単導入!
「AUDIT MASTER」は株式会社アクアシステムズが提供しており、あらゆるログを統合し、モニタリングや監査レポートの発行に対応しているログ管理システムです。クラウドやオンプレミスなどの環境を問わずにさまざまなデバイスのログを収集し、サーバやクラウドデータベースの登録もできます。API実行やOSなど高度なログ監査にも対応しており、個人情報保護法やJ-SOXなどコンプライアンスに関わる動きも監視。内部統制に対応したい企業におすすめです。
ADAudit Plus
- 専用サーバにインストールするだけ!最短10分で運用スタート!
- JPCERT/CCの公開する文書に沿ったセキュリティ対策が可能!
- 振る舞い検知とアラートで不正を即座にキャッチ!
ゾーホージャパン株式会社が提供する「ADAudit Plus」は、アクティブディレクトリのログを収集し監視、監査レポート発行やアラート通知を実施するシステムです。ログオン活動の履歴を記録し、成功や失敗の表示をもとに不正の確認を行います。勤怠管理における正確性も調査できるため、監査業務を効率化したい企業におすすめです。30日間の無料トライアルを提供しています。
Firewall Analyzer
「Firewall Analyzer」はゾーホージャパン株式会社が提供するオンプレミス型のログ管理システムです。さまざまなネットワークセキュリティ機器やアプリケーションのログに対応しています。アラート通知機能を搭載し、異常が起きた際に管理者が迅速に察知できるため、セキュリティを強化したい企業におすすめです。実際、地方自治体や官公庁の導入実績があり、各地方公共団体のセキュリティ強化施策にも利用されています。30日間の無料トライアルを利用可能です。
Password Manager Pro
ゾーホージャパン株式会社が提供する「Password Manager Pro」は、特権IDの管理に特化したオンプレミス型のログ管理システムです。特権IDを使用する際には、申請と承認設定ができるため安全な特権IDの管理が実現します。操作画面録画機能では、特権IDでの操作を記録し追跡と監視が可能です。また、同社の統合ログ管理ソフトと併用するとIT資産での操作ログをすべて保管できるため、さらなるセキュリティレベルの向上につながるでしょう。 30日間の無料トライアルも実施しています。
気になる製品は、以下のボタンから一括資料請求(無料)も可能です。複数資料を取り寄せ比較してみましょう。
無料ログ管理システムの注意点
無料のログ管理システムは、ログ取得できるデバイスの数や機能に制限がある場合があります。無料プランやフリーソフト利用時の注意点を押さえておきましょう。
機能制限の有無
無料のログ管理システムでは、ログの取得はできても監視や分析、アラート機能が制限されている場合があります。また、リアルタイムの異常検知や長期保存に対応していない製品もあるでしょう。その場合、「一定期間しかログを保持できず過去のデータを遡れない」「レポート機能が制限され詳細な分析ができない」などの課題が生じる可能性もあります。導入前に必要な機能と制限内容を把握し、自社の運用に適しているかを慎重に検討することが重要です。
デバイスの台数制限
無料のログ管理システムでは、ログを取得できるデバイス数に上限があることが一般的です。そのため、PCやサーバ、ネットワーク機器の台数が多い企業では、すべての端末をカバーできず、一部のログしか収集できない可能性があります。企業全体のセキュリティを維持するには、どの範囲まで管理が必要かを明確にし、運用規模に適したプランを選定することが重要です。
無料版より有料版がおすすめのケース
無料版では機能やパフォーマンスに制約があるため、業務効率やセキュリティ強化の妨げになる場合は、有料版の導入を検討すべきでしょう。具体的にどのようなケースで有料版が適しているのか、詳しく解説します。
収集したログをトラブル対応や分析に活用するケース
無料のログ管理システムでは、検索機能が制限され、大量のデータから必要な情報を迅速に抽出できないことがあります。検索できたとしても処理速度が遅く、結果の出力に時間がかかるケースも。迅速な障害対応やセキュリティ分析が求められる企業は、有料版の導入が有効です。高度な検索・フィルタリング機能により、必要なデータをすぐに特定でき、復旧作業や不正アクセスの早期発見を支援します。
収集するログの種類が多岐にわたるケース
大規模な企業では複数のシステムやネットワーク機器を運用しているため、収集すべきログの種類も多様化します。無料版では対応できるデータ形式が限られ、異なるシステム間でのログ統合が難しい場合もあるでしょう。有料版なら、多様なログを一元管理し、横断的な分析が可能。複雑なシステム環境でも、全社的なセキュリティ対策や業務改善に活用できます。
以下のページではITトレンドがおすすめするログ管理システムを紹介しています。自社にあう製品選びの参考にしてください。
ログ管理システムの選び方
自社にあう製品を選ぶことで、効果的な運用につながります。ここからはログ管理システムの選定ポイントを解説します。
監視対象のログを収集できるか
ログ管理システムには、特定のログを管理するものから、デバイス・OS・ネットワークなど多様なログを分析、監視できる製品まで、さまざまな種類があります。一般的に、収集できるログの種類が多いほどコストが高くなる傾向があるため、必要以上のログを取得すると余計なコストが発生する可能性があります。そのため、自社にとって重要なログの優先順位を明確にし、範囲を絞ったシステムを選定することが重要です。
Windowsのイベントログ解析に対応しているか
Windows環境でのログ管理には、ログイン履歴や不正アクセス、システムエラーを記録するWindowsイベントログの解析機能が不可欠です。しかしログ管理システムのなかには、Windowsイベントログの取得自体に対応していないものや、詳細な解析が制限されているものもあります。カスタマイズ次第で対応可能な製品もありますが、自社の環境や管理の目的に応じて、最適なシステムを選定しましょう。
クラウド型かオンプレミス型か
システムの導入方法には「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
クラウド型の特徴:安価な導入コストと短い導入期間
クラウド型は、サービスを提供しているサーバにインターネットを介してアクセスし、機能やサービスを利用します。自社でサーバを用意する必要がないため、コストを抑え導入期間も短いという点が特徴です。一般的には接続するデバイスやサーバの数によって月額利用料が決まるため、PCの台数やサーバの台数が多い大企業や、長期間利用するケースでは、割高になることもあります。
クラウド型のログ管理システムをさらに知りたい方は、以下のページもご覧ください。
オンプレミス型の特徴:安価な運用コストと長い導入期間
オンプレミス型は自社にサーバを設置し、システムをゼロから構築するため導入コストがかかります。構築完了までには1か月から3か月ほど時間を要することも。初期費用はかかりますが、運用コストを抑えられるため、長期間の利用ではコストメリットが期待できます。また、自社のサーバやデバイスと柔軟に連携でき、カスタマイズがしやすい点も特徴です。
ログ収集のタイミング・容量は最適か
ログ管理システムによっては、ログ収集のタイミングがリアルタイムではないものもあります。利用者や使用頻度が多いサーバなどはリアルタイムでログを収集し、監視できるツールがおすすめです。また、収集するログの種類が多いと使用する容量も膨大になるため、十分なデータ量に対応しているかなど事前の確認が大切です。
ログ管理システムでセキュリティ対策や内部統制の強化を
無料のログ管理システムを活用する際は、機能や監視対象の制限を考慮し、自社の業務に適しているかを確認することが重要です。必要な機能が不足する場合は、有料製品の導入も検討しましょう。なお、システム選定の際には、複数製品の比較がおすすめです。以下のボタンから関連製品の一括資料請求(無料)ができるので、ぜひご利用ください。