無料でログ管理を実施するならフリーソフト
費用をかけずにログ管理するには、自身のパソコンやシステムのログを手動で取得し管理する方法もありますが、取得するログの種類が増加すると、作業負担は大きくなるでしょう。そのため、利用料がかからない無料プランのある製品やフリーソフトの利用がおすすめです。
無料のログ管理ツールは、有料のシステムと比較するとログの保管期間や対象機器、機能に制限を設けている場合が多くあります。そのため、無料ツールを使用する場合は自社に必要な要件を満たせるか事前に確認しましょう。
《Datadog》のPOINT
- 迅速なトラブルシューティング
- ログ、メトリクス、リクエストトレースを統合
- あらゆるソースからのログデータを集約
Datadog Japan 合同会社が提供する「Datadog」は、無料プランがあるログ管理システムです。収集したログデータは、最大5ホストまで記録され1日保存します。さまざまなプラットフォームやアプリケーション、サーバーから収集したログを一元管理が可能です。有料プランでは詳細データを15か月以上保存できるため、トラブル発生時の迅速な対応につながるでしょう。
《LogStare Collector》のPOINT
- 専門スキル習得の必要なし!最短3分で環境構築!
- 製造・サービス・情報・官公庁を主とした4,500社超の導入実績!
- 必要な機能だけ購入可能!最低限の構成でコストを削減!
株式会社LogStareが提供する「LogStare Collector」は、監視対象10台まで無料で利用できるシステム監視とログ管理を一体化したセキュリティソフトです。社内に接続する機器やアプリケーションのログをすべて収集して管理します。ログを保管する際は圧縮し暗号化するため、セキュリティ面でも安心です。官公庁や情報通信業、製造業など4,500社以上の導入実績をもちます。
無料ログ管理システムの注意点
無料のログ管理システムは、ログを取得できるデバイスの台数に制限が設けられている場合もあります。また、使用できる機能も絞られている製品もあるでしょう。以下、無料プランのある製品やフリーソフトの利用時に注意したいポイントを押さえておきましょう。
必要な機能はあるか
無料のログ管理システムは機能に制限を設けている場合が多くあるでしょう。例えば、ログの自動収集を行えても監視や分析が行えないものもあります。そのため、自社に必要な機能があるか事前の確認が重要です。
台数の制限内におさまるか
無料のログ管理システムでは、ログを取得するデバイスの台数が限られている場合も少なくありません。そのため、使用するパソコンやシステムが多いと、すべてではなく一部のログ収集となることも起こり得ます。台数制限については事前に確認をしましょう。
有料システムが適するケース
無料版では機能やパフォーマンスに制限があることを上述してきました。それらの制限がデメリットとして大きいと感じる場合には、有料システムの利用を検討しましょう。どういったケースの場合は、有料システムが適しているのか、さらに具体的に解説します。
収集したログをトラブル対応時など有効活用まで求めるケース
無料のログ管理システムは、ログを収集はできても、検索に対応していない製品もあります。また、検索機能があっても大量のログを保管していると一度に処理ができない、検索結果が出力されるのに長時間かかるという状態に不便を感じるでしょう。
有料のログ管理システムでは、収集したログから該当するログを素早く見つけ出せるため、分析もスムーズに進められ有効活用できます。
収集するログの種類が多岐にわたるケース
大きな企業であれば、導入しているシステムの数も多くなるため、収集するログの種類も増加します。システムの数が少なければ無料のログ管理システムでも対応できますが、取得するログが増加すると完全なログ取得結果が得られない場合もあるでしょう。
以下のページではITトレンドがおすすめするログ管理システムを紹介しています。自社にあう製品選びの参考にしてください。
【比較表】無料トライアルのあるログ管理システム
ここでは、無料トライアルのあるログ管理システムを紹介します。提供形態や有料版の価格も比較しているので、製品選びの参考にしてください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
【クラウド型】ログ管理システム
近年では自社にサーバを設置しないクラウド型のシステムが普及しています。クラウド型は、オンプレミス型と比べ初期費用を抑えられ、すぐにシステムを利用できる点が魅力です。ここからは、ITトレンド編集部がおすすめするクラウド型で無料トライアルのあるログ管理システムを紹介します。
《漏洩チェッカー》のPOINT
- PC1台100円〜で手軽に始められる
- ログ管理〜IT資産管理まで幅広く管理ができる
- 運用の保守点検負担が少ないクラウドサービス
「漏洩チェッカー」は株式会社スタメンが提供しており、パソコン1台100円からログ管理ができるシステムです。フォルダー監視やゴミ箱監視、USBドライブ監視など必要なモジュールだけを選択した契約が可能です。1か月間の無料トライアルでは、すべての機能を利用できます。
《ADAudit Plus》のPOINT
- 専用サーバにインストールするだけ!最短10分で運用スタート!
- JPCERT/CCの公開する文書に沿ったセキュリティ対策が可能!
- 振る舞い検知とアラートで不正を即座にキャッチ!
ゾーホージャパン株式会社が提供する「ADAudit Plus」は、アクティブディレクトリのログを収集し監視、監査レポート発行やアラート通知を実施するシステムです。ログオン活動の履歴を記録し、成功や失敗の表示をもとに不正の確認を行います。勤怠管理における正確性も調査できるため、監査業務を効率化したい企業におすすめです。30日間の無料トライアルを利用できます。
クラウド型のログ管理システムをさらに知りたい方は、以下のページもご覧ください。
【オンプレミス型】ログ管理システム
オンプレミス型のシステムは自社にサーバを設置し、システムを構築する方法です。導入に必要な設備を用意するため、導入コストは高くなる傾向にあります。しかし対応している業務システムが多く、多様なログを管理する際はトータルコストが安価な場合もあるでしょう。
ここからは、ITトレンド編集部おすすめのオンプレミス型で無料トライアルのあるログ管理システムを紹介します。
《LogRevi》のPOINT
- 8億レコードのログを1分で検索できる圧倒的なスピード!
- ログの収集・分析・通知まで全自動化可能!
- システムごとの出力データ形式を問わずログの統合が可能!
株式会社インテックが提供する「LogRevi」は、基幹システムなど社内のさまざまなシステムログを統合し管理するシステムです。CSVやTSV、テキストなど多彩な形式のログの収集や変換に対応しています。無料トライアル版の利用期間は2か月です。
《EventLog Analyzer》のPOINT
- インストールから最短10分でログ管理システムを構築!
- 簡単で展開しやすく、ネットワークセキュリティレポートを作成!
- 法令が求める要件を遵守しネットワークの異常な振る舞いを検知!
「EventLog Analyzer」はゾーホージャパン株式会社が提供しており、PCIやSOX、ISO 27001やGDPRなどコンプライアンスに対応したレポート作成ができるログ管理システムです。収集したログを定期的に圧縮し肥大化を抑制するため、長期保存したい企業におすすめです。30日間の無料トライアルを利用できます。
Firewall Analyzer
「Firewall Analyzer」はゾーホージャパン株式会社が提供するオンプレミス型のログ管理システムです。さまざまなネットワークセキュリティ機器やアプリケーションのログに対応しています。アラート通知機能を搭載し、異常が起きた際に管理者が迅速に察知することができるため、セキュリティを強化したい企業におすすめです。実際、地方自治体や官公庁の導入実績があり、各地方公共団体のセキュリティ強化施策にも利用されています。30日間の無料トライアルを利用可能です。
Password Manager Pro
ゾーホージャパン株式会社が提供する「Password Manager Pro」は、特権IDの管理に特化したオンプレミス型のログ管理システムです。特権IDを使用する際には、申請と承認設定ができるため安全な特権IDの管理が実現します。操作画面録画機能では、特権IDでの操作を記録し追跡と監視が可能です。また、同社の統合ログ管理ソフトと併用するとIT資産での操作ログをすべて保管できるため、さらなるセキュリティレベルの向上につながるでしょう。 30日間の無料トライアルも実施しています。
【クラウド型・オンプレミス型両対応】ログ管理システム
ここでは、クラウド型とオンプレミス型の両方の提供形態に対応し、無料トライアルを実施している製品を紹介します。クラウド型システムやオンプレミス型システムのログを一元管理したい場合にもおすすめです。また、自社の業務内容や規模、運用目的をふまえ、どちらの提供形態が適しているかわからない方も参考にしてください。
System Support best1(SS1)
《System Support best1(SS1)》のPOINT
- 顧客満足度No.1(※)だから、安心して活用できる!
- オンプレミス/クラウドを状況に応じて検討できる!
- 選べるオプション機能でコストパフォーマンスが高い!
「System Support best1(SS1)」は株式会社ディー・オー・エスが提供しており、ファイル操作やWebページの閲覧など、多彩なログ管理に対応しているIT資産管理ソフトです。そのほか、印刷ログや電子メール送受信ログの収集にくわえWeb閲覧禁止設定も可能なため、情報漏えい対策や内部統制の強化に役立つでしょう。
《ez-PCLogger》のPOINT
- 在宅勤務等テレワークでの勤務状況を客観的な記録により把握!
- PC のログオン&ログオフ情報収集に特化したシンプルなツール
- 企業規模や業界問わず、安価なライセンス体系
株式会社ニッポンダイナミックシステムズが提供する「ez-PCLogger」は、ログオン&ログオフ情報収集ツールです。自己申告の労働時間とパソコンのログオンログオフ情報の乖離を確認します。無料トライアルはクラウド版とオンプレミス版ともに用意があります。
《AUDIT MASTER》のPOINT
- オンプレ・クラウド両対応!あらゆる機器・アプリのログを取得!
- SQLコマンドやクエリを含んだ詳細なログを取得可能!
- 使いやすい標準機能を網羅し手厚いサポートで簡単導入!
「AUDIT MASTER」は株式会社アクアシステムズが提供しており、あらゆるログを統合し、モニタリングや監査レポートの発行に対応しているログ管理システムです。クラウドやオンプレミスなどの環境を問わずにさまざまなデバイスのログを収集し、サーバやクラウドデータベースの登録もできます。API実行やOSなど高度なログ監査にも対応しており、個人情報保護法やマイナンバーなどコンプライアンスに関わる動きも監視するため、内部統制に対応したい企業におすすめです。
《Logstorage》のPOINT
- 様々なログデータを漏れなく収集
- ログデータを分かり易く分析
- 安全にログデータを保管
インフォサイエンス株式会社が提供する「Logstorage」は、内部脅威対策ソリューション市場の現状と将来展望2022年度(統合管理ツール部門)出荷本数で51.3%を獲得し、16年連続国内シェアNo.1の実績をもつ統合ログ管理システムです。ログの一元管理にくわえ、保護や長期圧縮、アクセス制限などの機能が豊富です。パソコンやOSだけではなく、複合機やICカード認証のログも管理対象な点が特徴です。
ログ管理システムを選ぶポイントとは
自社にあう製品を選ぶことで、効果的な運用につながります。最適なシステムを選定するためには、ログ管理システムの特徴を理解しポイントの把握が大切です。ここからはログ管理システムの選定ポイントを説明します。
監視対象のログを決定する
ログ管理システムには、特定のログに絞って管理できるものや、デバイスやOS、ネットワークなど多種多様なログを収集し、管理や分析、監視できる製品もあります。一般的に収集できるログの種類の数に比例して価格があがる傾向にあるでしょう。そのため、自社にとって重要度が低いログまで収集するツールを導入すると余計なコストが生じるおそれもあります。ログ管理システムを選ぶときは、収集する必要があるログの優先順位を決めるのがポイントです。
クラウド型かオンプレミス型かを選ぶ
システムの導入方法には「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。システムを導入する前にクラウド型とオンプレミス型の特徴を理解することが大切です。
クラウド型の特徴:安価な導入コストと短い導入期間
クラウド型は、サービスを提供しているサーバにインターネットを介しアクセスし、機能やサービスを利用できます。自社でサーバを用意する必要がないため、コストを抑え導入期間も短いという点が特徴です。一般的には接続するデバイスやサーバの数によって月額利用料が決まるため、パソコンの台数やサーバの台数が多い大企業や、長期間利用すると割高になるケースもあります。
オンプレミス型の特徴:安価な運用コストと長い導入期間
オンプレミス型は自社にサーバを設置し、システムをゼロから構築するため導入コストが高い傾向にあるでしょう。完了するまでには1か月から3か月ほど時間を要します。導入コストは多くかかる傾向にありますが運用コストは抑えられるため、長期間使用する際は安価に運用できる場合もあるでしょう。また、自社のサーバやデバイスと柔軟に連携でき、カスタマイズがしやすい点も特徴です。
ログ収集のタイミング・容量は最適かを確認する
ログ管理システムによってはログ収集のタイミングがリアルタイムではないものもあります。利用者や使用頻度が多いサーバなどはリアルタイムでログを収集し、監視できるツールがおすすめです。また、収集するログの種類が多いと使用する容量も膨大になるため、十分なデータ量に対応しているかなど事前の確認が大切です。
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ログ管理システムでセキュリティ対策や内部統制の強化を
無料で利用できるログ管理システムは、フリーソフトや無料プランのある製品を選ぶ必要があります。しかし機能や監視台数に制限があるため自社の業務内容によっては、有料製品を検討しましょう。無料トライアルのある製品では契約前に使用感を確かめられます。
システムを選ぶ際は、複数製品の比較がおすすめです。ITトレンドが紹介しているログ管理システムを一括で資料請求(無料)できます。オリジナルの比較表も作成が可能なため、社内検討資料にも役立ててください。