給与明細をエクセルで作成するメリット
エクセルは多くの人に馴染みのあるツールであり、誰でも容易に操作できる点が一番のメリットです。ここでは、給与計算をエクセルで行うメリットについて解説します。
- ■無料で手軽に活用できる
- パソコンにエクセルがすでに入っている場合、エクセルで給与を計算し明細を作成できれば、給与計算ソフトを購入する必要なく無料で作成できます。
- ■カスタマイズ性が高い
- 独自の手当など、自社の様式にあわせた給与明細が作成できます。
- ■計算ミスの可能性が少ない
- 手作業に比べると、計算間違いなどの人的ミスの発生リスクが少ないといえます。ただし、関数自体に誤りがないよう注意しましょう。
給与明細をエクセルで作成するデメリット
反対に、給与明細をエクセルで作成する場合の注意点やデメリットを紹介します。
- ■属人化し、計算ミスがおきやすい
- エクセルで関数を組んだり、手入力をしたりと手動で行う作業が増えるため、ヒューマンエラーのリスクがあります。金額に関わる重要な部分なので、エラーを絶対に起こさない仕組みが必要です。
- ■税率や法律の改正などの情報を把握しなければならない
- 社会保険料や住民税、所得税などは、法改定によって数値が変動する可能性があるため、計算方法の変更に都度対応しなければなりません。常に最新の情報を入手できるような体制づくりが必要です。
- ■データの紛失に備える必要がある
- エクセルデータはクラウド上ではなくパソコン本体に保存されます。そのため、万が一に備えてデータのバックアップやバージョン管理が必要です。
エクセルは便利な半面、ミスをしてしまったり、情報流出が起きたりするリスクがあります。リスクを重要視して安全に運用するためには、給与計算システムを合わせて検討すると良いでしょう。
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エクセルをつかった給与明細の作り方
エクセルを用いて給与明細を作成する場合には、給与テンプレートを活用する方法があります。労働時間などの情報の転記や計算の手順では、ミスのないよう注意しましょう。
必要書類を準備する
給与明細を作成するためには、まず給与明細作成に必要な書類を準備します。作成に必要な書類は以下のとおりです。
- ・タイムカードなどの勤怠状況を記録したもの
- ・健康保険と厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書
- ・住民税課税決定通知書
- ・健康保険と厚生年金保険の保険額表
- ・雇用保険料率表
- ・給与所得の源泉徴収税額表
必要項目に沿って計算・記入する
給与明細の作成手順は次のとおりです。
- 1.タイムカードから勤務時間を集計する
- 2.残業時間と残業代を計算する
- 3.通勤手当や資格手当など、各種手当を計算する
- 4.給与の支給額を算出する
- 5.社会保険料を計算する
- 6.源泉所得税を計算する
- 7.住民税を計算する
- 8.控除額を記載する
- 9.差引支給額を決定する
エクセル向け給与明細テンプレート一覧
ここでは、エクセルで作成できる無料テンプレートを紹介します。
Microsoft 給与管理表 (明細書付き)
Microsoft社の提供するOfficeテンプレートには、給与の一覧表と毎月の給与明細書が用意されています。給与明細は自動反映で生成されるため、従業員一人ひとりの給与管理が効率化できます。
bizocean(ビズオーシャン)「給与計算・給与管理」の書式テンプレート
トライベック株式会社が運営する書式テンプレートが集約されたサイト「bizocean(ビズオーシャン)」では、アルバイトや派遣スタッフ向けなど、さまざまな給与明細のテンプレートがあります。エクセルだけでなく、ワードやPDF文書なども用意されています。
おすすめの給与計算システム
ここからは給与計算システムを紹介します。
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製品名 |
対象従業員規模 |
提供形態 |
参考価格 |
レビュー評価 |
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ジョブカン給与計算 |
すべての規模に対応 |
クラウド / SaaS |
月額400円/人 ※無料プラン有 |
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マネーフォワード クラウド給与 |
すべての規模に対応 |
クラウド / アプライアンス |
基本料金:月額2,980円~、従量課金(6名以上):月額300円/人 |
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人事労務freee |
すべての規模に対応 |
クラウド / SaaS |
月額400円~/人 |
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《ジョブカン給与計算》のPOINT
- かんたん勤怠連携・計測自動化で作業時間を大幅に削減!
- Web給与/賞与明細・源泉徴収票の自動交付!
- 年末調整もジョブカンで完結!計算後の帳票作成まで完備!
株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン給与計算」は、給与明細・賞与明細・源泉徴収票をWeb上で交付できます。控除額や保険料などあらゆる項目を自動計算し、通勤手当や時間外手当など、イレギュラーな支給項目にも対応しています。年末調整などにも対応できるので、ジョブカン給与計算ひとつですべてを完結できるのも魅力といえます。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド / SaaS |
Web給与明細 |
◯ |
無料トライアル |
◯ |
参考価格 |
初期費用無料、月額400円/人 ※無料プラン有(5名まで) |
いい点
金融・証券・保険
50名以上 100名未満
改善してほしい点
金融・証券・保険
50名以上 100名未満
製品・サービスのPOINT
- とにかく使いやすい画面設計が好評です
- web明細にも対応。スマートフォンでも給与明細の確認が可能です
- テレワーク・在宅勤務も簡単に実現
「マネーフォワードクラウド給与」は、株式会社マネーフォワードにより提供されている給与計算システムです。画面設計やスマートフォンでの対応実現など、ユーザーの「使いやすさ」に向き合っているのが特徴です。パソコンがなくても利用できるので、在宅勤務や遠隔地での利用などにも適しています。給与計算の性能自体も優れているので、はじめて給与計算システムを導入する企業にもおすすめです。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド / アプライアンス |
Web給与明細 |
◯ |
無料トライアル |
ー |
参考価格 |
【基本料金】 ●スモールビジネス(小規模事業者向け):月額2,980円~ ●ビジネス(中小企業向け):月額4,980円~ ●IPO準備・中堅〜上場企業向けプランは要見積 ※条件によっては別途従量課金が必要な場合有り(クラウド給与:月額300円/人) |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
改善してほしい点
情報処理、SI、ソフトウェア
50名以上 100名未満
《人事労務freee》のPOINT
- 勤務区分や計算パターンが従業員ごとに異なる場合にも対応
- 勤怠管理も一体型で活用でき、転記不要でそのまま計算ができる
- チェック機能とアラート通知が充実しているのでミスを見逃さない
freee株式会社により提供されている「人事労務freee」は、給与計算はもちろん給与明細の作成も効率化できる給与システムです。従業員ごとに勤務区分や計算パターンが異なる場合でもスムーズに利用できます。勤怠管理が一体のシステムであるため、計算が簡単なのもメリットです。また、チェック機能やアラート通知の充実により、ミスやエラーを削減できる特徴があります。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド / SaaS |
Web給与明細 |
◯ |
無料トライアル |
ー |
参考価格 |
●ミニマム:月額400円~/人 ●スターター:月額600円~/人 ●スタンダード:月額800円~/人 ●アドバンス:月額1,100円~/人 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
給与明細作成業務を効率化するには
給与明細は、給与や賞与の支払いの度に従業員一人ひとりに発行する必要があります。そのため、企業によっては支払担当者の負担が課題となる場合もあるでしょう。給与明細の作成業務を効率化し、業務の負担を軽減するには給与計算システムやWeb給与明細システムの導入がおすすめです。
給与計算システムの導入メリット
エクセルで給与明細を作成するのと比較して、給与計算システムの導入には以下のメリットが考えられます。
- ・給与の計算から明細発行、Webでの振込までの一連の業務を管理できる
- ・給与明細電子化により、印刷・配布コストを抑えられる
- ・エクセルの知識がなくても利用でき、業務の属人化を防げる
- ・頻繁な法改正にもシステムが自動でアップデート対応してくれる
- ・勤怠管理システムや人事システムなどと連携し、幅広い業務の効率化に貢献できる
- ・エクセルの数式設計ミスや転記ミスをなくし、正確に給与計算できる
システム導入により給与計算と明細発行業務が自動化できるため、社内リソースの見直しとともに、コア業務への適切な人員配置に役立つでしょう。
以下の記事では、おすすめの給与計算ソフトを特長や価格、口コミなどから比較・紹介しています。ぜひ参考にしてください。
メリット・デメリットを把握して給与明細作成方法を決めよう
エクセルで給与明細を作る際には、一からフォーマットを作成するのもよいですが、給与明細テンプレートの活用が効率的です。
ただし、勤怠や給与、保険料については法改正も多いため、常に最新の情報を取り入れ、フォーマットのアップデートを続けなくてはなりません。エクセルでの給与明細作成業務に課題や負担を感じている場合は、システム導入による業務の自動化も検討してみてください。
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